106 / 141
魔獣狩り編
Lv.114 結界装置Ⅳ,Ⅱ,Ⅲ 防衛【 】
しおりを挟む東の結界に穴が開くのとほぼ同時刻、西の外れにも小さな穴が開けられた。
ピシュン、と音を立て円形状に開かれたその穴からノーレが飛び退いて距離を取る。
「彼女は一体」
ファルデルトに同行し、西へやって来た憲兵隊騎士・クラウセッテはその鮮やかな動きを見て固まった。
侍女特有の簡素なドレスを捲り上げた彼女は太もものナイフホルダーから小振りのナイフを取り出し両手で構え、次の瞬間音もなく結界の前へ躍り出たのである。
その後の動きは全て完璧だった。騎士が思わず歓声を上げる程に。
「見事な足だ」
無駄のない所作もさることながら、洗練された動きは華麗ですらある。音もなく、それでいて美しい跳躍を見せる健脚。一朝一夕で身に付くものではないと一目見てわかった。
頼もしい。クラウセッテ騎士は押し寄せる魔獣を前にゾクリと身を震わせた。
ただの侍女だとばかり思っていたが、ファルデルト王子は戦力を固めていたのである。女騎士ならば見たことがあっても、暗器を扱う女性というのは見たことが無い。パッと見た限りではほっそりとしていて筋肉が付いている様子もないのだが。
「クラウセッテ」
「はっ」
「他意が無いのはわかるのだがな」
「お見事です、ファルデルト殿下。彼女の素早さ、侍女として求められる品格を損なわない刃捌き……あの軽々とした身のこなし、我々騎士には到底真似できますまい」
「いや、もう良い」
右手を上げ称賛を止めさせる。ファルデルトはため息をかみ殺した。どうやらクラウセッテ騎士は頭の中にまで筋肉が侵食しているらしい。妙齢の女性が足を晒している様を見て、反応はそれでいいのかと思うところである。
ファルデルトとは違いクラウセッテ騎士の緊張感が削がれなかっただけ良しとするべきだろうか。
「気を抜くな」
ノーレの動きに湧く一同へ叱責を飛ばし、ファルデルトも剣を構えた。まさか自身が魔獣と渡り合えるなどとは思っていないが、一撃くらいは見舞ってやろうという意思表示だ。
人間を相手にするだけでも頭が痛いと言うのに、煩わしい。苛立ちに舌打ちが出そうになるのを懸命に耐えていた。
「魔獣侵入。ファルデルト様、どうかご指示を!」
「ノーレ、クラウセッテ。一匹ずつ相手をしろ」
「「はっ!!」」
二匹の魔獣が結界内へ侵入した。これに続き同間隔で入り込まれれば危険だと判断したファルデルトは、ノーレとクラウセッテ騎士の動きを交互に観察し、クラウセッテ騎士の交戦している魔獣へと近寄った。
クラウセッテ騎士対する魔獣は中型の犬の姿をしているが、その顔は苔で埋まっている。土属性の魔犬と見られた。
飛びついた魔犬の歯を剣で受け止め、クラウセッテ騎士は左の拳で顔を殴る。そのまま噛みついていれば素早く動かれることもないとファルデルトはクラウセッテ騎士の体の影に隠れ、後ろから剣を突き出した。
当然、それに気付いた魔犬は剣を避け、横へ飛び退く。クラウセッテ騎士が逃がしたと思う間もなく、地面がビシリと乾いた音を立てた。
「吠えてみせろ、従順にな」
魔犬はファルデルトの声に合わせ地に伏した。か細く哀れな声を上げ腹を見せて転げる。
クラウセッテ騎士は驚きに目を見開き、背後に立っていたファルデルトを振り返った。右手には剣を、左手には鞭を握ったファルデルトは、魔犬から一切目を離さない。
「立て」
「グルワウ!」
「敵はあちらだ。右回れ、構え」
「ワフッグン!!」
ファルデルトが地面をビシリと鞭で叩くと、腹を見せて転げていた魔犬が素早く指示に従う。構えの一言で低く身を屈め、結界へ体を向けた。
これにはクラウセッテ騎士だけでなく役人も困惑し、魔犬とファルデルトを交互に見た。
到底飼い馴らすことの出来ない魔獣を、契約なしで服従させたのだ。鞭を一つ振るえば音に合わせて魔犬が彼の指示に従った。
もう一匹は、と役人がノーレを見ると、こちらは血しぶきを上げた魔獣が大きな叫びと共に倒れ込んでいた。素早く腕を振りナイフから血を払ったノーレは、息も乱れておらず淡々とした表情だ。
まさか女が一人で魔獣を? などという声すら小さく上がるが、前を見据える三人には何ということもない光景だった。
「お行儀が悪うございます。王族の御前ですよ」
「どの口が言うか。下がれノーレ、始まったぞ」
「聞いてはおりましたが、派手でございますね」
「全くだ」
頂点の辺りから可視化された結界上を炎が走る。染料を燃え上がらせ広がった炎が瞬く間に群がる魔獣たちを焼いていった。これだけで倒れる魔獣ではないが、勢いは削げただろう。
あまりの燃えように役人たちは小さく悲鳴を上げ後退した。まさか王子を目の前にして逃げるわけにもいかず、必死に足へ力を入れて堪える。いくら魔獣とはいえ動物の形、生きたまま燃える様子は凄まじい光景だ。
「魔犬はこれよりしばしの間私が使役するものとする」
「は。それはよろしいのですが、この魔犬はどのようにして従えているのでしょう」
「案ずるな、暴走の類は起きん。ここだけの話、結界装置は私が所有しているものだ」
「なるほど、結界は王族の領域ということですか」
「一時的かつ限定的な効果ではあるが。強引な展開認識ではこの一匹を支配下に置くことしか出来ん」
話している間にも炎は燃え、怯んだ魔獣たちは距離を置いて穴の隙間からファルデルトたちを窺っていた。いつ飛び込んで来てもおかしくはない。
「魔獣たちは人間を標的にするはずだ。身軽なノーレを囮、魔犬を主戦力として投じる。クラウセッテは援護に回り、トドメを刺せ」
「はっ」
「領域へ入った者に容赦は不要。ここは貴様の縄張りだ。せいぜい走り、喰らえ」
「グルウ!」
騎士とはいえ、生身の人間が一人で立ち向かうには荷が勝ちすぎる。魔犬を最悪盾にさせ立ち回る方が勝算はあるだろう。
防衛戦の体制を取り少しずつ削り数を減らす考えだ。
[東、テベネスティです]
「なんだ」
[ウィップの配っていた偽の魔除けですが、武器として転用可能だとわかりました。幾つかご要り様ですか]
「どの程度使える。魔術師にしか使えない代物とは言わぬだろうな」
[こちらの役人も扱えていますので、問題ないかと]
「手の空いている者に届けさせろ。ただし使用方法を正しく把握している者を寄越せ」
[承知しました]
どうやら魔獣相手に色々と試したようだ。肝が据わっていると取るべきか、知識欲に忠実と取るべきか。何にせよ後ろで控えている役人や傭兵を戦力として投じれるのであれば文句はない。
到着次第戦闘へ参加するようにと指示し、入り込んで来た魔獣の対処にあたる。
「そら来たぞ、餌だ」
「グワワゥ」
「動きを封じる。足、目、耳、鼻を重点的に狙う様に」
「グルルウ」
そうして二匹続けて中型の魔獣を捌く間、後方へは偽の魔除けが届けられた。役人たちが説明を受け、傭兵と組む。改造の魔除けは役人が使用し、傭兵はそれを守る構図だ。
ファルデルトは傭兵を前列、斜め後ろに立たせる形で後列には役人を並ばせた。送られてきた魔除けを見れば中々の数だが、これだけウィップが配っていたということだろう。呆れつつも侵入分の魔獣を倒し、結界越しに蠢く群れを睨む。
「遠投系の魔導具と考えて良いようです」
「ノーレ、クラウセッテ下がれ。魔犬はここへ。二列前進!」
号令に合わせ二列が進む。ファルデルトがここと思った距離で止まらせ、結界外部へ向け攻撃態勢に入った。
テベネスティの改造した魔除けは一見ウィップの配った紛い物と変わる部分が無いように見える。
神官ケネレアも共に手を加えたそれは、当初の指摘と同じく魔獣にとって興味を惹かれる対象、ひいては魔除けとは逆の効果を持ったままだ。
ファルデルトは様子見のため一人に展開を指示した。
指示を受けた役人が側面のツマミを捻り、底を殴る。起動可能状態にしたところで結界の外へ投げ込んだ。
魔獣は突如として投げ入れられた筒状の物体へ群がった。元々の効果から来る現象だが、ここからが改造の本領発揮というところである。
魔力を感知したことで熱を持ち、中から無数の針が飛び出していった。放出の速さに反応の出来なかった魔獣たちの体へ突き刺さるが、針自体に殺傷能力はない。
「グギャオオオオオオオオオ!!!」
針は刺さった部分から途端に染まっていった。鮮やかな色はちょうど結界と同じ、テウエの葉の色をしている。
「例の粘着性染料か」
「ファルデルト様、あれは一体」
「魔力を熱と捉え変色させる仕組みと言っていたが、テベネスティが染料に加えた物質は魔力と結合することで熱を持つ性質だったということだ。魔力自体に熱はなかったということだな」
「さっぱりわかりません、殿下」
「……あの液体で魔力を発熱させているということだ。食い込んだ針を抜かぬ限り体内に溜まった自身の魔力に焼かれる」
「あのように小さな針など、獣に抜けるはずがないではありませんか」
ほぼ無限に続く苦痛を味わうということだ。
針を仕込んだのは神官ケネレアの方だろうとファルデルトは直感した。テベネスティはあくまで物質の効果を確かめることしか頭になかったはずである。効果さえわかれば殺傷能力、破壊力に拘ることはない。
「末恐ろしい女だ。ノーレと同じ類の者だぞ」
「気が合いそうでございますね」
「やめておけ。お前たちの場合、同族嫌悪という言葉が適用されるだろう」
「負けてはいられませんな」
「何と対抗するつもりだクラウセッテ。味方だ」
今はな。声に出すことはなかったが心得たようだ。
妙なところで勘の働くクラウセッテ騎士は目を細め、何事か思案し始めた。
「身のこなしがノーレ殿と同じであれば速さでは劣りますが、動きさえ封じれば何とか渡り合えるかと」
「戦闘時の攻略法など魔獣相手に考察していろ。新たな魔獣が前に現れ次第投擲を行う。前列は後列、組んだ役人の投擲物が結界の外へ届かなかった場合極力回収を行え。間近に魔獣が迫っていた場合はこの魔犬で弾く」
「「応!!」」
西、東共に順調に結界装置を防衛、魔獣の勢いや数を削いだ。
特に東、テベネスティとケネレア、レバッシュ騎士の台頭は凄まじい勢いを持っていた。ファルデルトへ送ったものに加え、テベネスティの自作した魔導具が展開されたためである。
「テベネスティ殿、これは一体!」
「綺麗に染まるだろう、騎士殿」
「素晴らしく効いています。これは魔物討伐に常用出来るのではありませんか」
「それはどうだろうか。騎士殿の腕によるところが大きいと思うが」
「レバッシュ騎士、また来たぞ!」
「ええ、負ける気が致しません」
レバッシュ騎士の使用武器を例の染料に浸したことで、通常の打撃や斬撃による破壊力が増している。テベネスティが「兄上が暴れたとき痛みを感じないために」と編み出していた風属性の魔導具によりレバッシュ騎士は怪我もほとんどなく侵入した魔獣へ向かっていく。
何よりケネレアは祈りにより、守りの効果をもたらす領域を作っている。役人たちは安全地帯からテベネスティの魔導具を扱うことが出来た。
よって少数名にも関わらず、防衛が崩れない。
「しかし強いな、レバッシュ騎士は。俺たち何もしない方がいいんじゃないかってくらいだな」
「いえ、私などよりも西へ向かったクラウセッテ騎士の方が余程強いですよ。戦闘階級が一段階上ですからね。私のようにテベネスティ殿から補助をいただければ、それこそ一人で防衛可能ではないでしょうか」
「はぁ、やっぱりすごいんだな、騎士ってのは」
感心したように言いながら役人がブン、と腕を振り魔導具を投げた。強いとはいえ数が増えれば捌ききれないため、露払いのような役割を担っている。
レバッシュ騎士から少し距離の離れたところへ降り立った魔獣などが彼らの担当だ。
「魔術師や役人は戦闘員じゃないからね、こうして戦えているだけ上々じゃないか」
「魔術師殿、御者もいるぞ」
「俺、逃げなくて良かったよ」
「俺もだ。これだけの魔獣相手にまだ立ってられるなんて信じられん」
「帰ったら土産話が出来るね。ここで戦ったって」
ケネレアの言葉に役人たちは苦笑した。前方に注意を払いながら展開準備を続け、レバッシュ騎士の動きを追う。
「誰も信じちゃくれないさ」
「俺たちだって信じられないくらいだからな」
「それでいいの? 皆に感謝されるのに」
「アンタらが見ててくれるんだろ。それで充分だ」
「実際ほとんどあの騎士がやってるしな」
俺たちを守ってくれてありがとうよ。役人の言葉に今度はケネレアが固まった。
祈りによる守りを施してはいるが、自分こそあまり何もしていないと感じていたからだ。目を見開き男たちの顔を見つめるケネレアに、一人が晴れやかに笑いかける。
「俺たちだけじゃ何も出来なかった」
まだ終わったわけではない。けれどここまで持ち越しただけ、彼らにとっては奇跡だった。
あっという間に飲み込まれ、跡形も無くなっただろう町をこうして守る機会を得られたのだから。どんな結果になろうと「足掻いたのだ」と叫ぶだろう。
ケネレアの口元にギュッと力がこもった。
指を組み、祈りの形のままだった手を額へつける。
「日が傾いて来たからって諦めないでよ。私の守りは破れない、破らせないから」
守りの力が一層強まり、レバッシュ騎士の隙をついて飛び出した魔獣の攻撃すら跳ね退けた。
役人たちは歓声を上げ魔獣を倒すべく武器を取る。手に持った鍬で、槌で、魔力を熱する物質を纏わせたそれらを振るった。
「……なんだ?」
一人が結界に異常を発見した。様子がおかしいと気付いたケネレアは視線を追い、南の空を見た。
結界が緩んでいる。南の結界装置に何かがあったのだ。
動揺で一瞬、守りが弱まったことを魔獣は見逃さなかった。
「ッ!」
魔獣の鋭い爪が迫り、ケネレアの前には役人が飛び出した。
◇
―――――――――――
広域災害指定Ⅳ:魔獣事変
―――――――――――
西区画内における負傷者:五名、共に軽傷。
町内部一部損壊あり。軽微。
魔術師テベネスティ並びに神官ケネレアによる武器作成により局面を乗り切る。
防衛指揮・ファルデルト第五王子 御忍びでの視察とのこと。
騎士二名の助力により魔獣複数体討伐、解体。
解体後の素材は魔術師協会へ。報酬の一部を町周辺の被害回復へ宛てるものとする。
褒賞金は転移魔法陣使用料に宛てるようにとの指示あり。
―――――――――――
騎士詳細
騎士 クラウセッテ・シェルバメント「憲兵隊所属」
準騎士 レバッシュ・バンロッタ「憲兵隊所属」
視察における護衛としてファルデルト王子のもとに参上。
今回の活躍によりレバッシュ準騎士の騎士昇格を検討。バルセルゲン騎士も歓迎している模様。
―――――――――――
西区画・結界用魔導具装置Ⅳ。
魔獣迎撃及び強制転移、戦闘行為終了まで 防衛【成功】
◇
―――――――――――
東区画内における負傷者:一名、重傷
町内部における損壊あり。一部建造物破損。
魔術師、神官、憲兵隊所属準騎士が主戦力となり戦闘が行われた。
防衛指揮・テベネスティ 魔術師協会派遣。
使用された魔導具は同人により開発されたもの。
褒賞金の受け取りは役人のみ。他受け取りを拒否。
―――――――――――
魔術師、神官詳細
魔術師 テベネスティ・トネバレン「魔術師協会所属」
神官 ケネレア「所属不明」
魔術師協会により派遣されたテベネスティの研究成果が多用され、事態の深刻化を防いだものと評価。
ファルデルト第五王子直属の魔術師に。(尚、魔術師協会在籍継続)
事態集束後神官ケネレアは姿を消す。
ケネレアの所属拠点は不明とのこと。詳細掴めず。
―――――――――――
東区画・結界用魔導具装置Ⅱ。
魔獣迎撃及び強制転移、戦闘行為終了まで 防衛【成功】
◇
―――――――――――
南区画内における死傷者:特定不能。
大規模な損壊。
目撃証言などは得られず。
防衛指揮・不明。
ファルデルト第五王子によれば防衛に携わった庶民階級の民間人がいたとのこと。
南の防衛に参加したと思われる神官ジェイドリネス共に消息不明。
―――――――――――
詳細
神官 ジェイドリネス「所属不明」
神官ケネレアと同所属と思われる。魔除けを提供。
天使像のような姿であるとの証言。詳細な情報は得られず。
―――――――――――
南区画・結界用魔導具装置Ⅲ。
魔獣迎撃及び強制転移、戦闘行為終了まで 防衛【失敗】
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。


なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。


いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる