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魔獣狩り編
Lv.100 出来ることなら
しおりを挟む「うわっ!?」
妖精王アプレッテの魔法で眠りについた僕は再び疑似空間へ吸い寄せられていった。眠りに干渉された証拠に、砂時計には上から時計が付いている。問題は立ったり掴んだり出来る場所がないことだろう。どこにも留まれずに落ちて行く。
「あ」
黒い翼は閉じたままそこにあった。
ナキアの砂時計は砂が空中で止まっている。この空間に縫い留められてしまったのだ。
呪いの作用だろうが、一見すると瘴気のようなものが漂っている様子はない。
空間にあった星々は無くなっていた。海を思わせる水も引いていて、舞っていた羽根や置いてあった机や椅子もなく、ただ砂時計と僕らが二人。まるで雲の上のような景色の中、遠くに何かがそびえ立っているのが見える。
「飛ぶ、飛んで」
まだ魔力が留まっているのなら魔法が使えるはずだ。コルラスの風魔法か、ロルスがそうしてくれたように翼を再現したいのに、何事も起きないまま落下は続く。手を伸ばしても何も変わらなかった。
最後に見た姿を思えば危険な状態にあるだろうことが予想出来る。堆積していた呪いが噴き出して僕にも及んだのだとすれば相当な力を持っているはずだ。居合わせただけで別次元へ飛ばされるくらいなのだから、中心に居たナキアはどうなってしまうのか。焦りが増した。
「飛べ!」
ジワリと背中が熱を持つ。伸ばしていた腕から光が走り、背中へ流れていった。驚いてそれを目で追うと、全体は見えないが背中の辺りに二つ、魔法陣が浮かんでいるのがわかる。魔法陣から出てきたのは、白い翼。
疑似空間の魔力が答えてくれたのだ。
堅く閉じられた黒い翼はどうしてか卵のように見える。生まれる瞬間を待つそれではなく、世界を拒絶する壁のような役割を果たしているのだろうが。
鳥の羽根を集めて出来たようなそれは柔らかそうには見えない。開けるだろうか?
とにかく調べようと手が触れる直前黒い液体のようなものがどこからともなく噴き出し、翼を縛り上げるようにして囲ってしまった。
「なんだ、これ」
異様な光景に呆然とするがすぐに気が付いた。コレを見たことがある。
確か、半成が捕まっていた屋敷の守りをしていたはず。あの時黒液と名付けた不気味な物体がどうしてこんなところにまで及んだのだろう。
呪いによって生まれた産物なのか、それともここにまで黒金ローブの手が伸びてきたのか。
とにかく助けようと黒液に触れるがジュウと音を立て掌から煙が出た。焼かれてしまった両手を見て震えが走る。こんなもの、どうやって外したらいいのかわからない。呪いの力が作用したものだったとして、その対処方法など知らないのだ。
僕にかけられていた呪い自体は精霊様に加護を与えられたことで暴走しなくなった。解呪の足掛かりになったのも妖精界の海で、こうして今ここへ至っているのだって妖精王アプレッテとコルラスの導きがあったからだ。
高位の存在が介入したことで凌いできたのに、ここにきて身一つで対峙しなくてはならない。規模もわからない脅威を前にして嫌な汗が出る。
「ナキア……」
こんな絶望的な気分のときはいつでも誰かが傍に居た。信頼のおける相手が、自分よりも優れた能力や知識を持った人たちが。
『敵を打ち滅ぼし人として死ぬか』
戦うことを選んだのは間違いだったのだろうか。こうして戻ったのに何も出来ない。必要だっただろうか、人間としての僕は。
これでは我が侭を通してまで守る意味があったとは言えなくなってしまう。
黒液は徐々に体積を増して翼すら覆っていった。もう見えなくなりそうだ。閉じて行きそうになる様子を捉えると、最後に見た紫の目が頭を過る。
虚ろで、どこを見ているのかわからないようなそれ。普段感じる知性も柔らかな眼差しも、問題へ対峙したときの挑戦的な輝きもなくなっていた。あれを、ナキアと呼んでいいのだろうか。
『星が好きだ』
星々に囲まれていたのに目もくれなかった姿を思い出す。もう一度見せるべきだ。きっと今度はわかるだろう。
閉じ切る前の隙間へ両手を差し込む。掌が焼ける音と痛みに体が強張るが、ここでは僕ですら魔法を使えるのだ。奇跡だって、起こせるかもしれない。
「風の盾、拳を覆え。水の刃、行く手を遮るものを切り捨てろ。炎の矢、残骸を焼き捨てろ。土の壁、この人をどうか守って欲しい」
出来るかどうかなんてわからない。やりたいことをやるために戻ったのに、力がないからなんだというのか。
持っている能力の大小に重きはなく、使い道さえ誇れればいいとナキアが気付かせてくれたのだ。僕が至るべき答えまで手を引かれたわけではないが、きっかけをくれたのだから恩返しの一つでもしなければ罰が当たる。
「妖精界に落ちたとき、僕は呪いなんて知らなかった。でも一人きりで漂っていたとき、貴方が手を取ってくれたんだ」
人間界へ帰えれたのだって、力添えをしていてくれたはずだ。
協力関係にあるとはいえいつも負い目を感じていた。手を借りるばかりで何も出来ない自分にやるせなさや情けなさを感じていた程。
もしも今、ナキアが戻って来たのなら今度こそ胸を張って僕らは対等だと言えるだろう。
それは、とても誇らしい。
「起きて、一緒に星を見よう。昼にだって月は昇ってる。今だってきっとどこかにあるんだ。猫のままでもいいから、空を散歩しよう」
翼が生えているせいだろうか。どこまでも行ける気がするのだ。世界に果てがあってもきっと行きつくだろう。
閉じかけていた黒液をわずかに開くことは出来たが、代わりに反撃が激しくなってきた。防ぎきれない分が体に当たる。砕けようが裂けてしまおうが補強していけばどんな無理でも出来そうだ。どうせ今は生身ではない。ナキアを失う以上に恐れることなんて何もない。
見た事のある魔法、再現や応用が出来る属性は限られているがイヴァに教わったことを反芻し、シュヒアルの魔法を思い出せばいくらでも構築出来る。守りに関しては課題があったが、属性付加などをされる心配がないこともわかったので全力で打つ手を並べた。
ただ、液体としての柔軟さや一部硬化なども出来るようで対処への迷いが生まれ始めた。硬いと認識して防ぐが、次の瞬間液体として流れ込んでくるのだ。そうかと思えばそのまま脇腹に刺さる。すぐさま傷口ごと焼いてから水で押し流し、風で剥がしたがそう何度も対応出来ない。
押され始めているとわかった。あちらも知能があるのか順応してきている。動きも増えて来た。何度も同じ防ぎ方をしていたのでは押し切られてしまうだろう。
イヴァを相手取ったときと似た気分になる。向こうの方が上手。こちらが虚をつくことも出来るだろうが、続けざまに手を打ち行動不能まで追い込まなければならないことが特に難易度が高い。
二手三手先まで読み、最終的に誘い込む地点を設定し立ち回る程の器用さも、それをする余裕を生むだけの経験も足りていない。やっつけで流せるのもあと僅かだろう。
手を伸ばし黒い翼に触れる。羽根を撫でてから両手を添えた。翼を開こうとしたわけではないが、翼が無くなればそのまま抱えて逃げられるのではないかという馬鹿な考えすら浮かぶ。自分の守りに関しては最早考えなかった。素早く逃げてしまえれば一番なのだが、隙が出来るだろうか。
黒液の内側に上半身を乗り出し翼に近寄る。どのあたりが顔だろう。近くで呼べば聞こえたりしないだろうか。そのまま目を覚まして逃げてくれればいい。
「開けて」
そのとき魔法が作用したのか、それとも聞こえたのか。翼がゆっくりと開いた。顔が見えるだけのほんの少しの空間を凝視する。
現れたナキアの目は、開いてはいたがどこも見ていなかった。普段より一層肌が白く、その頭には角が生えている。ガヴェラを思わせるような、魔物の姿。上級魔族の顔がそこにはあった。
「僕が見える?」
頬に手を添えて反応を待つ。嫌がるでも応えるでもなく瞬きすらしない。深く濃い紫がただ浮かぶだけ。ひんやりとした頬を持ったまま名前を呼んだ。
長い睫が動くことはなく、唇すら微動だにはしない。呼吸はしているようだが目を開いたまま眠っているかのように反応はなかった。
黒液は何を思ったのか僕ごと閉じ込めるつもりのようだ。徐々にナキアと囲まれていく。
諦めるしかないのかと目を瞑った瞬間、疑似空間内で轟音が響き渡った。
「なんだこりゃ。また変なもんに巻き込まれやがって」
黒液はたちまち剥がれて行く。ナキアを咄嗟に抱きしめて振り返るとそこにはガヴェラが居た。
「え!?」
「うわ、なんで居るんだキサラ。っておい、飛んじまってんのかそいつ。道理で分身が俺を寄越すわけだな」
「後ろ!」
「っと、あぶねぇな。あぁ? 見た事あるやつだなコイツ。回収しとくか」
「上」
ガヴェラの上に巨大化した黒液が溜まり、飲み込もうとするかのように広がった。
が、次の瞬間飲み込まれたのは黒液の方だ。ガヴェラが指を鳴らした瞬間小瓶に吸い込まれてしまったのである。無詠唱で現れた魔法陣に削り取られ巻き取られていく光景は凄まじい迫力だった。
僕らを見て片眉を上げたガヴェラは驚いたような顔をしたかと思えば次には苦いものを噛んだような顔をして、嫌そうに額へ手を当てた。
「俺が思ってた以上に面倒なことしてんだな」
「ガヴェラ」
「う、待て。お前何も覚えてないんだろ、俺は敵とかいうわけじゃねぇ……」
「フロムレア、咲いたよ」
額からバッと手が離れた。目がゆっくり開いていき、穴が開くほどこちらを凝視する。せめて口は閉じた方がいいと思う。
「な、おま」
「色硬糸に加工したら追加効果が出たんだけど、ガヴェラの魔力が原因かな」
「加工!? 出来たのか!」
「図書館に本があったから」
「あー、本、本か。レイルが寄贈したやつだな」
そうか、あれは父さんが置いたのか。考えて見れば変だと思ったんだ、あんな誰も来ないような村に貴重な蔵書がたくさんあって、それも特殊な内容ばかり。父さんはガヴェラと友達だったし“討伐者”とかいう家業をよく知っていた。記憶がなかったとはいえどうして僕は疑問に思わなかったのだろうというくらい、おかしな話である。
「っと、そんなことよりそいつどうしたんだ?」
「えっと、来てくれて助かった。まずはありがとう」
「……おう」
「この状況だけど、僕もまだよくわからないんだ。元々かかっていた呪いだとは思うんだけど、急にあふれ出して」
「呪い? 古代の呪いにそんな作用はなかったはずだが」
「ナキアとは知り合いなの?」
「ナキア? お、なるほど陛……違う、あー、と。お前どこまでこのへ……じゃない、ダジ、じゃなくて、な、ナキア? のこと知ってるんだ」
「名前くらいしか。僕らとは協力関係にある」
「ら? 誰だあとは」
「イヴァっていう悪魔がいるんだけど、僕らは古代の呪いで魂が歪な形で繋がってるんだ。それを解くためにこうして疑似空間で会ってた」
「はぁ?! なんだそりゃ聞いてないぞ。ったく秘密主義も大概にしろってんだオイ、起きろ!」
びゅん、と寄って来たガヴェラが動かないままのナキアに声をかけた。起きないとわかると乱暴に揺さぶり、ばちんばちん音を立てて頬を叩く。
「そんな風にしたって起きないよ、乱暴だな」
「仕方ないだろ、三分の一はドラゴンだ。力加減がわからねぇんだよ」
「そんなこと聞いてな……残り三分の二は」
思い切り顔を顰めた。父さんから嫌なところを突かれたときの表情と重なる。何か嫌なことでもあるんだろうか。
「笑い者になるのはごめんだ。しっかし本当に起きないな。呪いってどんなんだ」
「詳細はよくわからないけど、僕がかかったときは痛みがすごかった。でも、こんな風にはなってないと思う。意識がなかったのは同じだけど」
「解呪、解呪なぁ。天使か水属性の妖精辺りが居ればまだ良かったんだろうが。生憎そこは足りてねぇな」
「何かわかる?」
「探るのは苦手なんだがなぁ」
ぶつくさ言いつつナキアの頭を乱暴にガシっと掴んで魔力を流した。しばらく唸りながら魔法陣を描いたり詠唱をしたりを繰り返していたけれど、結論が出たようだ。
「わからん」
「え」
「術式を用いた呪いじゃねぇからなぁ。突発的なもんは原因なんざそうわかるもんじゃない」
「そういえばイヴァが強い感情は奇跡を呼ぶけど呪いになりもするって」
「あー、アレがそう言うならそうだろうな。とにかく、呪文詠唱に魔法陣を用いて構成された呪いではないってことだ。魔法の術式基盤を読み取って逆の効果を刻めば解呪もまた可能なんだが、今回その手は使えないってとこだ、わかるか?」
「なんとなく」
「それに妙な点もある。こうしてへ、んん、ナキア? が意識飛ばしてるのは自分の意思だな」
ガヴェラが言うには呪いに対抗した結果が意識を飛ばすことに繋がった可能性があるらしい。肉体的に影響を及ぼす呪いではないと判断したと考えれば、合点が行くと。
精神的、心や魂の部分に作用する呪いであれば、自らそれを外界から引き剥がし閉ざすことで効果的な防御に繋がるのだという。
「じゃあ僕の体に現れた痛みは?」
「そこも変だな。意識がないとはいえ痛みがあれば体は動くもんだ、でなけりゃ強張るとかな。まぁ視覚的にわかるだろ。コイツにはそれがない。お前に影響が出たのが同じ呪いだとして、効果が変わって来ることは考えづらい」
「ナキアには呪いが二つかかっていたってこと?」
「そりゃねぇな。術式基盤のある魔法からくる呪いだったらこいつは片手間でだって解ける。突発的な呪いはそもそも発動すること自体が稀な事象だ。おいそれとかからないだろ、コイツは」
詳しくは悪魔に聞けと言われた。イヴァのことだろう。
「進んで魔法を扱ったのなら時間を置けば勝手に起きるだろうな。その辺りの腕に間違いはないはずだ。で、一個聞いていいか」
「いいけど」
「その、背中のどうした」
「立つ場所がないから」
「ああ、なんだそうか。目を疑ったぜ」
「元々生えてるって?」
「帰化してるかと思ったんだよ。レイルの息子ってことは天使の混ざった血筋だろう?」
そういえばロルスも系譜に天使がどうのと言っていた気がする。意図的にそこへ配置されたと教えたらガヴェラでも驚きそうだ。
ロルスが言っていた僕のことを守る者の配置って、父さんや母さんのことだったのだろうか?
「ナキア、まるで魔物みたいだ」
「ん?」
「この疑似空間を構成するとき夢魔の力を借りたって言ってた。ナキアはそれと融合したのかな」
「どうしてそう思う」
「だって、ナキアは人間の姿をしてた」
「化けることだって出来るぞ、魔物はな」
監獄塔で見たから知っている。ガヴェラも人間の姿をしていた。
魔物が嫌だというわけではない。今はガヴェラに対する嫌悪感がないし、僕の師匠は悪魔だ。魔物であることが真実だったとして、どうして黙っていたのかが気にかかるというだけ。
「血の定めによれば、俺たちは狩られる側らしいじゃねぇか。今や天界と魔界は敵同士、拘ってんのはそこか?」
「もっと簡単なことだよ」
「だろうな。目が覚めたら聞いてみろ、隠し事はないかってな」
どんなことが起きるかわからないため、目覚める前後を目安に様子を見に来てくれるらしい。この疑似空間を造ったのがナキアなので、設定されている通り僕は毎回眠ればここに来ることになっていると説明すれば放っておくという方針は捨てたようだ。
父さんから頼まれているのに僕に何かあっては約束を違えてしまうとでも考えたのだろう。その辺り結構律儀なのだ。
一時はどうなるかと思ったが、ガヴェラが居る以上ナキアはもう安心だと息を吐く。
砂時計が流れ落ち、僕は現実世界へと戻って行った。
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