ロルスの鍵

ふゆのこみち

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▽▲▼▲▽編

Lv.142 管

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 兄さんが水を張るのを横から見届ける。地面が濡れたままであれば染み渡って行ったのだと考えることも出来るが、残された土はすぐにカラカラと乾き、触っても湿った感触がしなかった。

「あの管に水が吸い上げられてるみたいですねー」
「イヴァには何か視える?」
「いいや、だだっ広いだけの空でしかねぇな。お前らはどうだ」
「管がどこにあるのかすらわからない」
「僕も」

 上空を見上げてみても、雲間から覗く星々の光に反射するものは何もない。ジェリエくんが言うには然程高くない位置に管があるらしい。
少なくとも雲よりは下ということなので、頑張れば接近出来る程度の高さだ。

「近くで見たらもう少し何かわかるかもしれませんー」
「魔法が使えるなら上がれるんじゃないのか」
「飛ぶのって簡単なことじゃないんですよー?」
「チッ、仕方ねぇな」

 イヴァは幻獣バクシロンの姿を取ると、背に乗るよう促した。積極的に手を貸してくれるということはジェリエくんの言う管が気になっているということだろう。魔力的要素が絡むからかもしれないが、協力的な分にはありがたい。
浮遊魔法で足場を築きながらイヴァが昇っていくと、確かにそう高すぎない位置で止められた。目を凝らして上下左右と見渡したが、ここへ来てもそれらしいものを捉えられない。

 そうこうしているうちにジェリエくんは魔石を取り出した。先程の浄化では魔力を補充しきれなかったものである。

「どうするんですか?」
「反応を見るんですー。魔法や魔術として展開された術式の一部なら、魔力を持っていくハズですからー」

 魔石を持った腕が伸びたかと思うと、次の瞬間には輝きに照らされた。管が間違いなく魔力を帯びたものである証明がなされ、緊張で体が強張る。
近くで観察を始めたジェリエくんによれば、細いものと太いものが連なりまるで網目のように伸びていて、単純な形状ではないのだという。どこまで伸びているかはわからないものの、術式が発動した場所はやはり濃霧の森で間違いないらしい。

「濃霧の森で何が起きてんだ?」
「何なんでしょうねー。森の先には儀式場もあるって話ですしー、神官としては調べておきたいところですけどー」
「調べるったってな、あそこは旅する蝶テベ・フェアプが居ねぇと迷うって話だぜ」
「この眼が霧に通用するのか知りたくありませんかー?」
「面白れぇ。よし早速行くぞ、キサラ」
「待って。一旦戻って仕切り直そう」
「何言ってんだ、そんなまどろっこしいことしてられるか。時間がねぇんだろ」
「そう、ご飯が要らないなら別に良いんだ。バノさんが僕らの帰りに合わせて朝食の用意をしてくれるって言っていたから、せめてそれだけでもと思ったんだけど」
「何してる。さっさと帰るぞ」

 イヴァは上ってきたときよりも早い速度で降下した。兄さんの背を鼻先で押しやりながら帰りを急かす。勿論朝食のためだけに戻るわけではないのだが、説得にはこれが一番効果的だ。
 再会前に比べかなり扱いが上手くなったと後ろでジェリエくんが拍手をしているが、あまり嬉しくはない。これで結構単純に見えるが、かなり気まぐれなのだ。今回のことを早くファリオンさんへ報告したい。

 フッと空を見上げて息を吐いた。朝は冷えていけない。
浄化や魔法の解除が終わった時点で既に空は白み始めていたが、管の調査をしている内にすっかり日が昇っていた。街へ戻るべく岩場を降りるが、もう灯りがなくても足元が見える。
 今日は処刑場で貴族や私兵たちが拘束された土夜とやから五日。時刻は紫日しびだ。ほとんどの職業は休みを取る日なので誰かと鉢合わせる心配はないのだが、休み返上で調査に入られた場合はどうなるかわからない。不審者と間違えられる前に帰ろうと、転送陣へ飛び込んだ。


「空に管、ですか」
「それも濃霧の森から伸びている、と」

 ファリオンさんとバゲル騎士がとても難しい顔をして呟いた。ため息を吐いたり眉間を揉み込んだりと、まるで頭が痛いとでも言いたげな動作をする。
面倒ごと続きな上どれも宙ぶらりんのまま、何一つとして満足のいく解決を見ていない。そんな場面でこんな話を切り出されたら無理もないかと話題を変えた。

「それより、ジェティさんを連れ出した騎士はどうなりましたか」
「現在も所在不明だ。営業の許可証が出ている宿には既に通達が行っているのだが、今のところどこからも情報は得られていない。民家に滞在しているのであればお手上げだな」
「盗賊団ゲンデンのような例もありますから、宿に居ない限り所在を掴むのは難しいですね」

 ジェティさんに接触した騎士、そしてバゲル騎士に捕縛部と偽って近付いた男。そのどちらも「ディモ」と名乗り同時期に姿を消した。恐らくは同一人物だろう。
今はハドロニア様が各騎士団へ通達を出し、該当者が居ないか照合しているところだ。話によると、騎士をしている人間は立ち振る舞いや癖、仕草などから同職の人間かどうかを見極められるらしい。バゲル騎士が違和感を抱かなかったということは、騎士関係の人間であることに間違いないだろう。

「使い込まれた武器や防具を持っていたが、彼自身の持ち物だと見て間違いない。体に合わせ調整するのが基本だからな、他人の持ち物を持っていれば嫌でもわかる。流石に見ただけで所属までは把握出来ないが、現職でなければ過去に騎士をしていたはずだ」

 捕縛部を騙った騎士の存在だけでも充分危険なのだが、今回最も危険視されているのは私兵である。一部とはいえ公爵家の別邸に勤めていた人間が、盗賊団ゲンデンの内通者として暗躍していたのだ。問題にならないはずがない。
警告を出せば混乱することは目に見えているため、情報の扱いは慎重だ。既にこの案件はシャムル様どころかバゲル騎士の手すら離れ、ダルコスタさんに委ねられた。上層へ報告が上がり、今後の対策について協議される。

 盗賊団ゲンデンは公爵位の貴族すら恐れない。そんなことが広まれば一体どうなるか。
権力と言うある種の抑止力が効力を失い、秩序が乱れる。早い話が治安悪化に繋がるのではないかという懸念があるのだ。勿論影響はそれだけではないだろうが、ここから始まる連鎖が恐ろしい。

「ドッシュバル男爵とデンバリッテ子爵がゲンデンと繋がっていたことは明らかだ。貴族の手先として盗賊が動いていたなど、あってはならない」

 殺しさえ厭わない集団を貴族が操っていたと知れれば、それこそ笑えない。貴族同士の暗殺はままあったとしても、主目的は略奪なのだ。もし民衆が怒り狂い貴族を排除しようとしたのなら、この国は荒れる。

「こちらの問題だけでも手一杯だというのに、まさか儀式にも不足が出ようとは」
「引き続き常駐の神官と話し合いを重ねるつもりではありますが、進展は見込めませんね。第一管が見えると言うのもジェイドリネス神官だけですし、学者や魔術師に原因の特定が出来るとは思えません」
「そうですねー、せめて僕に権力があれば良かったんですけどー、泉鏡せんきょうの間では問題児扱いですからねー」
「ん、今なんつった」
泉鏡せんきょう。神官たちの団体とか、拠点になる建物をそう呼ぶんだよ」
「古くは祈りの間を指すだけだったらしいですけどねー」
「確か、神託が下る場所を神官たちが壁で囲ったのでしたよね。やがて祈りの間、泉鏡と呼ばれるようになり、転じて神官たちや活動拠点を指すようになったとか」
「ファリオンさん良く知ってますねー。僕が聞いた限りそんな由来でしたー」
「泉鏡っていやあの水溜りみてぇなやつか。人間界にまで浸透してるとはな」

 きゅう、と鼻先を歪めたイヴァが忌々しそうにそう言った。まるで見たことがあるかのような口ぶりだが、悪魔が神聖な祈りの間に入ったりするんだろうか?
泉鏡が天界と繋がっているのかと問えば、それはないと首を振られた。

「大方どっかで聞いたのを模しただけだろ。かつては堕天使が大量に逃れた先だ、存在を知っていても不思議はねぇ。本来アレは過去と未来を視るために用いられるもんだぜ? んなもんが幾つもあってたまるか」
「確かにそれが本物なら預言者が重宝されることもありませんね。しかし偽物とまではいかないにしても、扱える神官が限られている可能性もあります。それこそ儀式を行う神官のように」
「そうか? 俺は単純に水属性の魔法だと思ったが。ほら、前に魔女と連絡を取るのに使っただろう」
「ああ、念話の上位互換魔法ですか」
「なるほど、そんなら天界と繋がったってのもあながち間違っちゃいねぇか。神官はただの人間ばっかだって話だしな、魔法を使わねぇなら天界からの一方的な干渉になる」

 神託の真相が今ここに。
イヴァはその後、各地にある泉鏡を“討伐者”が使用したものではないかと考察した。例えば、天界に討伐完了を報せるために用いたとか。それを神官が発見したのか、“討伐者”自身が神官となったのかはわからない。確かなのは壁が築かれ屋根が出来、そのまま拠点として使われるようになったということだけ。

「面白いことを考えますね。人間界へ舞い降りた天使が実際に使用していたものだと考えると、神託は確かに下ったことになります」
「神託を疑ってたんですかー?」
「むしろ信じていましたか?」
「いいえー。適当言ってありがたられてるんだと思ってましたー。今度からは認識を改めますー」
「まぁ、お前の場合はそれもわかるが」

 にわかには信じ難いが、兄さんは姿を消していた間リキュレステという天使と行動を共にしていたらしい。ジェリエくんの言動などからして、古くから親交があった様子だったとか。
その天使が泉鏡を通して意思を伝えるのではなく直接言葉を交わし合うのだから、ジェリエくんが神託を信じていなかったのもわかる。しかしまずは自分が稀有な存在であると気付いてほしい。

「バゲル騎士はどう思いますか?」
「……いや、君たちの話していることがまるでわからない」
「貴族は神話に疎いと言いますが、神官についてもあまり知られていないのですね」
「職業の一種として認識してはいる。とはいえ浄化を行い瘴気を祓う、魔除けを配り魔物を退けるといった表向きの活動しか把握していないのだがね」
「神官派の貴族ですら神事を知らない方ばかりですからねー。他の派閥に居たら極力関わりを持たないようにするでしょうしー、余計にわからないですよー」

 貴族の場合、家や領地に結界装置の恩恵があるためわざわざ神官を頼り魔除けを受け取る必要が無い。つまり庶民や貧民に比べ神官と接する機会が極端に少ないのである。
一般的に神話というのは本などの媒体ではなく、神官が民衆に向け語ることで広まる。これは庶民が文字を読めないためなのだが、貴族と庶民、貧民の間で知識の差があるのはこのためだ。

 学者が認めた神話関連の本は、この街の図書館のように各地で所蔵されている。一応知ろうと思えば手軽に知識として触れられるのだが、貴族たちは目的とする本の種別があらかじめ決まっている状態で図書館に赴くため、分類されている棚にすら近寄らない。そもそもが写本させたものを読む場合が多いので、目につくこともないのだ。
 それでも本が出版され続けているのは何故か。神話関連の本を書いている学者というのが、神官として生活している傍ら学問を究めている人たちで、図式的には神官が出した本を神官が買っているだけなのだ。ほとんど永久機関である。

「必要に迫られない限りは関心が向きづらいですからね。貴族にとっては神話も神官も然程重要な位置付けにないのでしょう」
「神への信仰心はあるのだが」
「であれば祈るだけで充分です。わざわざ右や左を見ることはありません。個人へ向けた教えは常にそこにあり、我々はただ感謝を捧げれば良いのです。必要なのは神であって、神話や神官ではありません」
「そういうものだろうか」

 なんだかそれらしいことを言っているが、神官役だというのに神官の存在を否定し始めた。常駐の神官に不満でも溜まってるのだろうか。

「で、濃霧の森はどうすんだ」
「物は試しですねー、とにかく一度行ってから対策考えませんかー?」
「私も同行して良いですか。濃霧の中を問題なく進めるのであれば旅する蝶テベ・フェアプを待つ必要もなくなるわけですし、少しは神官たちも落ち着くでしょう」
「私も行くわ」
「シュヒ」

 いつから話を聞いていたのか、食堂にシュヒが入って来た。後ろからシーラが顔を出す。

「従者役の私たちも着いて行った方が良い?」
「バノさんと一緒にここに残って欲しい。タスラも」
「わかった」
「バゲル騎士はどうしますか」
「令嬢の護衛ということになっているからな。離れるわけにもいくまい」

 僕、イヴァ、ジェリエくん、ファリオンさん、兄さんに、シュヒ、ラギス、バゲル騎士で濃霧の森へ向かうことが決まった。ダルコスタさんやシャムル様が訪ねて来た場合の対応はシーラに任せ、早速外へ出る。
本音を言えば少し休みたかったが、初日はジェリエくんの眼が通用するかどうかを試すだけだというのでそのまま同行した。



◇◆◆◆◇



 木の葉の間を風が抜けて行く。温かであった日射しもいずれ遠く、分厚い雲が空を閉ざしにやって来る。
そうなればここは、どうなってしまうのだろう。このヒトは、どうなるのだろう。女が頬を撫ぜればザリ、と音がした。最早それは皮膚の感触ではない。

 白い髪、赤の眼。色を奪われた女は幾重にも閉ざされた扉の奥に隠されていたが、今は森の中にぽつりと二人、行く宛てもなく途方に暮れていた。
女を攫った男は形がはっきりとせず、初めて会ったときの勢いが削がれてしまっている。

『妖精ではないのか』

 これが女に投げかけられた最初の言葉であった。どうやら妖精が閉じ込められていると聞き女を攫ったのだが、実際はただの人間であったことに落胆しているようだ。
そのまま捨て置かれそうになったので追い縋り、妖精に会って一体何をするのかと女は問うた。男はしばらく黙っていたが、「呪いを解いてもらうのだ」と低い声で唸る。刻限はもうすぐだと。

 もう間に合わない、人間に戻ることは出来ない。男は嗚咽を漏らした。こんなことなら、欲などかかなかった。満ち足りぬ毎日でも今は愛おしい。戻りたい、戻りたいのだと訴える。
 ぶるぶると震える男の頭を女はソッと腕の中に収め、大丈夫だと慰めた。歌を歌ってやり、背を撫ぜて、いつまでもそうして寄り添う。

「芽が出る、もう芽吹く。だからお前は自由だ」

 ジワリと音がした。木々が枯れていく。草花が萎れ、ぺしゃりと倒れた。驚いて辺りを見ると動物も全て居なくなり、枯れた森が広がるばかり。

「喉が渇いた」

 それきり男は目を閉じてしまう。慌てて男の持っていた水袋を取り出したが、川でたっぷりと汲んであったはずの水は一滴も残ってはいなかった。

「もし、もし、目を開けて」

 呼びかけても揺さぶっても男は目覚めない。芽吹くという言葉に反し、辺りは真逆の様相へ変貌していく。男が横たわった土すら、カラカラと乾きひび割れ始めた。
喉が渇いたという男の言葉そのものである。大地から水気が一切感じられない。

「何、この音」

 ドクン、ドクン、ドクン。と何かが脈打つ音がはっきりと聞こえる。男の顔には血管のようなものが浮き出ていたが、それが首筋、腕へと続き全身に巡っていた。土に刻まれたヒビすら、どういうわけか浮き出た血管のように見える。
ドクン、ドクン。足から音が、振動が伝わって来た。

「ッ!」

 霧が立ち込め、女と男の姿を覆い隠していく。視界が霧に閉ざされる寸前、女は黒く脈打つ液体が男の体に纏わりつくのを見た。


 ジワリ、ジワリ、ジュルリ。何かを吸い上げる音だけが不気味に響く。
霧の晴れないその森を、人は濃霧の森と呼んでいた。


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