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盗賊の街編
Lv.138 断罪
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橙日、昼前頃。僕らは一睡もしないまま、予定通り通信を開始した。
憂鬱な報告会の始まりである。
「キサラです。最重要の案件がありますので、そちらから報告させていただいてもよろしいでしょうか」
[勿論だ、君の好きなようにしてくれて構わない]
通信の場にはバゲル騎士、ダルコスタさんが同席し、あちら側にはパドギリア子爵とハドロニア様が居る。報告予定だった事項も合わせ、まずは優先度の高いものから上げていくことにした。
「昨夜、貴族居住区画内に侵入した一団を拘束。全員が盗賊団ゲンデン所属との確認が取れました。既に衛兵や役人が連携し、尋問が開始されています」
[では、以前君を探していたという男もその中に?]
「残念ながら……。ダルコスタさんの到着同日、死亡が確認されました。状況に関しては、後で報告書が届くかと」
[どのような経緯でそうなったのか、調べはついているだろうか]
「口封じが目的だったと思われますが、デンバリッテ子爵による告発と証拠の提示により、ドッシュバル男爵が凶行に及んだ疑いが出ています。捕縛する際激しい抵抗にあい止む無く応戦とのことで、男爵は重傷を負い、現在意識がありません」
デンバリッテ子爵から提示された証拠は、柄の部分にドッシュバル家の紋章が刻まれたナイフだった。血がべったりと付着した刃先は傷口の大きさにも一致し、これが男の命を奪ったことは疑いようもないと判断。ナイフを発見したデンバリッテ子爵がドッシュバル男爵を問い詰めたところ逆上し、揉み合いになったという証言もある。
最近のお屋敷の様子や、相手が「悪名高き男爵」であることから、デンバリッテ子爵は悪習を断ち切る勇気ある行動を起こしたとして一部に賞賛されているとか。
「その場に駆け付けたバゲル騎士の機転で、男爵の身柄は憲兵隊騎士の下へ移されました。容体はこれからどうなっていくかわからない、とのことです」
[機転、ということは何か問題があったのだな?]
「それに関しては私から報告しよう。あくまで私の所感であり、参考程度に留めて欲しい」
[こちらで判断する。何があった]
「私が部屋へ踏み込んだのはちょうど、男爵が切り付けられる瞬間だった。あの攻撃は、応戦や反撃と呼ぶにはあまりにも一方的過ぎる。何せ彼は武器を所持していなかったからな」
殺気を纏った子爵、既に意識を失った男爵。
バゲル騎士が止めに入らなければ、高々と掲げられた剣はそのまま振り下ろされていただろう。
「デンバリッテ子爵の言い分もわかるが、ドッシュバル男爵自身がゲンデンの男を殺したとするには些か無理が生じる。まずは死体の状況だ。実際に傷の様子を目にしたダルコスタ殿は馬乗りになって体重をかけた上で刺したと見做した。傷口は一つ、かつ骨が折れていたことから間違いないと思われる」
[おかしなところはないように思うのだがね]
「ですが子爵、お耳にしたことはないでしょうか。ドッシュバル男爵はかなりの巨体です」
あちらの通信用魔導具は大きさが違うのか、こちらと違い同時に複数人喋っても声が届く。そのため、パドギリア子爵が合点のいったようにああ、と息を吐く声も聞こえて来た。
[かの男爵はあらゆる面において目立っていた、噂ならばいくらでも届く。巨体な男爵が同じ行動を取れば、遺体の損傷がそんなものではすまないということかね]
「まさしく。あの体格、重さであれば刺し殺すよりも体重を込めて蹴るなどした方が簡単に事が済んだと思われます。第一使用されたナイフは男爵にとって細すぎますし、のしかかって体重をかけるとすれば腹部に柄が刺さり、とても押し込めたものではないのです。加えて言えば、あれだけの重みがかかって刃先が体を貫通しないなどあり得ないでしょう。床ごと刺していたとしても驚きません」
[私にはその男爵とやらがどれほどの巨体なのか想像も付かないが、バゲルの口振りからしてナイフにも不審点があったのだな?]
「流石だな、バセ。負傷した男爵を処置するため屋敷から運び出したのだが、かなり人手がいった。平均的な体重がかかったとしても多少欠けや歪みは生じるだろうが、あれだけの重みが一点に集中してその程度に留まることなどあり得ない」
形状や材質からして、刃が根元から折れる、柄が外れるなどしてもおかしくはないと挙げていった。
あらゆる武器を知る騎士たちの言葉だ。ハドロニア様も同調したことで説得力が増す。
「不審点と呼ぶまでもないが、前提として何故ナイフの血を拭わず持っていたのかという話だ。デンバリッテ子爵の証言から子爵家の馬車を押収したが、こちらにも血の痕が残り、遺体を運ぶために使われたと確認された。ナイフのみならず馬車までも、これ見よがしに放置するものか」
ダルコスタさんが男を発見した場所は東門、乗り合いの馬車が出る駅付近だ。外から来た人間が多く行き交う場所でもある。つまりは「必ず発見されると確信した場所」だから置いたのだ。別の場所へ移そうとして失敗したわけでも、街の外へ持ち出そうとして断念したわけでもない。
誰かが男を殺したという事実と、それを大々的に見せるために置かれた死体。ご丁寧に残された証拠品は全てドッシュバル男爵を示しているが、彼自身の特徴がそれを否定している。
[仮に男爵が誰かを雇い男へ差し向けたとして、わざわざ紋章入りの刃物など渡さないな。返された品を後生大事に抱え込む必要もない。とくれば怪しいのはデンバリッテ子爵か。動向はどうだ]
「第七班から九班を交代で見張りに立てている。隙は無い」
[他の騎士と合流したのか?]
「いいや、善良な民たちだ。腕に自信のある連中で、中々骨がある」
[まさか庶民を引き連れて貴族の居住区画へ行ったのかね。そんな危険なことを]
「これが特例の良いところです、子爵。視察部から正式な書状が届きまして、彼らは庶民でありながら憲兵隊騎士・捕縛部としての権限が与えられております。捕縛に関することのみですが」
魔導具越しでも驚いた気配が伝わって来る。視察部の人達はどのようにして、街の現状を知り得たのか。
可能性があるとすればダルコスタさんくらいのものだが、それにしても疑問は多い。
仮に第五王子殿下を経由し情報を渡したとしても、決定と通達までの時間はかなり短かった。正式な書面を視察部が認めたのなら尚のこと、早すぎる。
事前に知り得た動きがあったと仮定して、例えばそれを預言者から授かっていた、となればどうだろう。そうすれば弟子であるファリオンさんが、身分を偽ったダルコスタさんに警戒しないことも説明が付く。
説明は、つくのだが。
ぎこちないというか、ファリオンさんは明らかにダルコスタさんを避けているように感じる。敢えてそうしていると思えなくもないのだが、それにしては他人行儀が過ぎるような。
意図があっての行動なら、もっと自然に振る舞うはず。これは、単純に苦手意識から来ているのか。
「そういったわけですから、こちらは引き続き……」
「大変だ、キサラ!」
「え、プラック!?」
「ごめん、声が聞こえたからここだと思って。とにかく来て、時間を稼いで欲しい」
「何があったの?」
「姐さんが、姐さんが処刑されちゃうんだ!」
その場から弾かれたように全員が動いた。
ジェティさんとの面会で、彼女が盗賊団ヴェロデスの頭目として捕えられたことはわかっている。本人が罰を受けることを望んだために、僕らはせめて減刑が出来ればと弁護材料を探すことにしたのだ。裁判が開かれるのを待つ間であれば、その時間も充分に取れる。
しかしそれが、裁判を待つことなく処刑とは。
「すみません、また別日に報告の場を設けさせてください」
[緊急のようだな。気にせず行きたまえ]
「感謝します、旦那様!」
ファリオンさんは神官として狙われている可能性があるため、引き続き待機だ。
後のことは任せて僕らは酒場を飛び出す。直後バゲル騎士に抱え上げられあっという間に馬上に居た。プラックはダルコスタさんと同じ馬に乗せてもらい、誘導を始める。
捕まった罪人は通常、街の牢舎もしくは獄舎に入れられるものだ。
裁判を待つ間や裁判中は牢舎、有罪・刑罰が決定した人間は獄舎といった具合に分けられる。大きな街ならばどこにでもある施設だ。(余談だが、重罪人は獄舎にしばらく入れられた後、その地方の監獄塔へ移送される)
ジェティさんは裁判を待っている身なので、牢舎に居るはず。
けれど前を行く馬は別方向へ向かっていた。この方角を行けば、東門を出てしまう。
東門を抜けた先には、処刑場しかない。
「裁判なしで刑を決定したばかりか処刑場へ連れて行ったのか?」
「即刻首を取るべきだって、騎士様が連れて行っちゃったんだ」
「また騎士か!」
ジェティさんを捕縛した騎士と同じ人物だろう。本当に騎士なのかも怪しいが。
「場所を移した理由として考えられるのは、内外に私刑でないことを示すためだろうか」
「形式に問題があります。段階を飛ばし過ぎている」
「正当性の立証は難しいが、盗賊団頭目の処刑だ。抗議をすれば仲間である疑いをかけられる。……誰にも手が出せないと考えた上で行動したとすれば、厄介だな」
「最初から処刑することが目的でジェティさんを?」
「盗賊団ヴェロデスは貴族相手に立ち回る者たちだ。裁判になれば多くの貴族たちの罪が白日の下に晒されよう。今行動するということは、そういうことだ」
出来過ぎている。
憲兵隊騎士・捕縛部が追っていたジェティさんを見つけ出し、混乱に乗じて連れ出す。それも仲間だと勘違いさせたまま、無抵抗の状態で。
盗賊団ゲンデンとの衝突がどこで起きるのか、誰がどこの味方でどう動いているのか、多くを把握していない限りそう易々と確保出来なかっただろう。
「気味が悪い……」
「同意見だ。ドッシュバル男爵の件といい、北門といい、誰かの掌で踊っているような気分だな。当然全て阻止するが」
「常に僕らが後手に回っている気がします。ジェティさんのことも」
「あちらにも見張りを立てておくべきだったな」
ドッシュバル男爵やデンバリッテ子爵にばかり注目が集まって、ジェティさんの方にまで気が回らないことも読んでいたのか。
関所を抜けるため東門へ行くと、規制のために足止めを食らった。どうやらジェティさんたちが何事もなく外へ出られたのは、処刑という名目があったかららしい。
「穏便に脱出するため彼女を連れ出した可能性もある。貴族が同行していたようだ」
〔キサラくん、デンバリッテ子爵を監視していた第八班からの報告です。屋敷にデンバリッテ子爵が居ません〕
「え?!」
〔今朝方裏口から使用人が数人出ていったそうなのですが、恐らくはその中に。先程衛兵が男爵関連の証言を得るため屋敷を尋ねたのですが既に姿はなく、発覚しました〕
何かあったときのためにとコルラスを置いて来たのだが、その判断は間違っていなかった。
ファリオンさんから聞いた話をそのままバゲル騎士へ伝えると、いよいよ顔が強張って行く。
「マズいな」
「どうしよう、姐さんが」
「落ち着いてプラック、大丈夫。処刑場を使うにも許可がいる。そんなにすぐには下りないよ」
「ここが儀式場付近の街で幸いだった。儀式が穢れると信じられているために広場での公開処刑は行われず、外へ建てられた処刑場にて事が構えられるからな。でなければ間に合わなかっただろう」
慰めにしてももっと他に言うことはなかったのだろうか。間に合わなかったという仮定にプラックの顔がくしゃりと歪む。
なるほど、自分の慰めが相手の状態を悪化させる自覚があるからバノさんにマリーナのことを伝えなかったのか。嫌な発見である。
「あれ、ダルコスタさんは?」
「そういえば居ないな」
「皆さんこちらです。行きましょう」
「え、でも規制が」
「問題ありません。貨幣を咥えさせました」
そこは、握らせるところでは?
絵面を想像すると何故か脅しや拷問にも似た物騒な場面が浮かぶので、追及は避けた。バゲル騎士も顎を撫でながら、引きつった頬を隠している。
プラックはジェティさんのことで頭がいっぱいなのか、早く早くと急かす様に促した。
「どうぞお通りください!」
ダルコスタさんへの対応だけ丁寧すぎる役人と兵に見送られ、僕らは関所を後にした。
◇
処刑場の許可は、事前に下りている。盗賊団ヴェロデスの頭目、その処刑とくれば後から文句は言われまいとデンバリッテ子爵はほくそ笑んだ。
見物のために招待した貴族たちを引き連れ、処刑場へと入って行く。被害にあった貴族が刑を見届けると言えば関所はあっさりと彼らを通した。
「一時は我らを脅かしていたとはいえ、所詮卑しいだけの者。いや実に呆気ないものですな」
「これでおぞましい虫けらを気にせず眠れるというもの。こんなに愉快なことはありません」
「ええ、かの盗賊の最期を見れるだなんて楽しみですわ。デンバリッテ子爵には感謝しなければ」
「そうだとも。彼のおかげで良いものが見れる」
デンバリッテ子爵に対する賞賛が広がる中、手足に枷をつけた美しい女が断頭台に上げられた。
その顔には怯えや恐れといった感情は見られず、強い意思を持った目が前を見据えている。
「まぁ、この期に及んであのような顔。自分がどれだけ恐れ多いことをしたのかわからないのかしら」
「ほう、かの盗賊は女だったか。ただ殺すには些か勿体ない気もしますな」
「ええそれはもう、勿体の無いことです」
「!? 誰だ」
場違いな程柔らかな口調であるというのに、どこまでも冷たい声がした。背後に立った男の存在に気が付いた貴族たちが一斉に振り返る。私兵に取り囲むよう命じたが、兵士たちは次々と地に伏した。立ち回ったのは騎士が一人に、何やら人間離れした身軽さを見せた少年が一人。
そちらへ気を取られている間に、毛玉を背につけた少年が頭目を庇う様に立ち塞がった。
執行人たちは武器を向けてはいるのだが、少年がどこから入り込んだのかとどよめく。
最高の瞬間を奪われる形となったデンバリッテ子爵は頭に血を昇らせ、何の権限があって邪魔をするのかと騎士や少年たち、そして妙な男を罵った。
しかし次の瞬間貴族の女が一人、ハッとしたように声を上げる。
「ダルコスタ様!」
「ダルコスタといえば、第五王子殿下の側近ではないか。一体何故こんなところに」
「いえ、残念ながら別人です。彼女の弁護人を引き受けました、イパスと申します。以後お見知りおきを」
イパスと名乗った男は外套の下から衣装を覗かせた。布地に織り込まれた黄色の紋様、複製不可能と言われる見事な細工が施された釦に、指に光る叡智の輪。間違いなく法の番人だ。
しかしデンバリッテ子爵からしても、男の顔には覚えがある。イパスという男はそれほどまでに、ダルコスタと似通っていた。
「私はこの通り裁判官などに並ぶ専門職ですし、貴族様のお目にかかれるとすれば裁判の場になりますが……もしや出廷経験がおありで?」
「もう良い、貴様が側近殿でないことはよくわかった」
「結構です。裁判はまだだというのにこのような横暴が許されるとでも? 処刑場の私物化は認められません」
「盗賊団の頭目だぞ、裁判は必要ない」
「そうですね。裁判の必要などありません」
イパス弁護人はそのまま頭目の下へ向かって行った。勿論武器などは持たないため兵士たちはその場を動けない。
彼の一挙一動は見る者を惹きつける。申し訳程度に緩く上がった口角に対し、目元には明るさが一切なかった。故に背筋を凍らせた処刑人たちは、断頭台へ迷わず上がった男からジリジリと後退していくより他ない。
こうして一際目立つ高所には毛玉を背負った少年と盗賊団頭目、そして弁護人のみが残された。
「盗賊団ヴェロデスという集団は、世間の目を欺くために発足されました。その実態は憲兵隊における、視察部なのです」
は? と声を上げたのは誰だったのだろうか。その場におけるほとんどの人間が同じ心境だろう。壇上に居る少年と変わらない表情で口を開いたまま、大半の人間が言葉を失くし動けなくなった。
「詭弁だ」と声を荒げたデンバリッテ子爵は、例外のようだが。
「第一この者は騎士ではないだろう」
「勿論、一庶民に過ぎません。ですがご存知ありませんか? 盗賊団ヴェロデスに盗みを働かれた所謂被害者側であるはずの貴族たちが、後に諸々の罪を暴かれ裁かれていることを」
「なっ」
「証拠品の押収は基本です」
「それは、手続きを踏んで行えばいいことだ」
「正面から屋敷に招かれて事が済むと、本気で思いますか?」
冷ややかに見下ろす目を見て、ようやくデンバリッテ子爵は口を閉じた。イパスはそのままぐるりと貴族たちを見回す。
「関所で面白い話を聞きました。皆様はヴェロデスの、被害者であるとか?」
「っく、この無礼者! その男を拘束しろ、今すぐにだ」
「あら。捕えられるのは貴方たちの方よ」
ギィン、という音と共に頭目の鎖がバラバラと散って行った。辺りに充満する冷気に、パキパキと音がして貴族たちの足元が凍って行く。
断頭台の前、右側には黒の衣装を身に纏った令嬢らしき者と、一歩後ろで控える従者が。左側には何やら氷の上に乗った神官服の者と、不機嫌な顔をした青年が立ち並んでいた。
魔法。目の前で起こった非日常的な光景から恐慌状態に陥る者も多い中、処刑場に騎士団が流れ込んで来る。
「私はモンドレフト伯爵家・長女シュヒアル。貴方たちを誘拐の罪で拘束させていただくわ」
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