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日常

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「ジャンケンポン!」
「あいこでショ!」
「あいこでショ!」
「ショ! ショ! ショ!」
「だああっ! くそーっ! 負けたし!」
「ははっ、やりい。今日はトウヤの番な」
 少年たち四人は、放棄されたらしい工事現場のバラック小屋でジャンケンをしていた。四人とも真剣な表情である。
「くそー……。ずりーよ。ケンジはここんところ、全然やってないし」
「へへーんだ。ジャンケンに負けるトウヤが悪い。なー、シロウ」
「そうだね。それにしても、ジュン君とトウヤ君は本当にジャンケン弱いね」
「オレは、ここんところやってない……。トウヤの、一人負け……」
 このバラック小屋は山の中にあるせいで、周囲に民家は無い。入口のカギも錆びついてボロボロになっており、小学生の力でも簡単に壊れてしまった。
 放課後に山の中で遊んでいて不意に見つけたこの小屋を、トウヤ達は秘密基地にして遊んでいた。お菓子やマンガ、携帯ゲームを持ち込んで、薄暗くなるまで過ごすのが、ここ最近の日課である。
「ホラホラ。ジャンケンで負けたんだから、今日の女役はトウヤな。早く脱げよ」
「急かすなし! ったくお前らみんなエロいんだし」
「トウヤ君もエロいよ。オチンチン、おっきくしてる」
「マジで? 早く脱げよ。でもってさっさと女の格好しろよ」
「分かったよ。ったく、みんな変態なんだから」
 いつの頃からか秘密基地での遊びが、お菓子とマンガとゲームからガラリと変わった。切っ掛けはケンジの拾ってきたエロ本である。村の廃品回収を手伝っていた時、束ねられたエロマンガや成人向け雑誌をケンジが見つけたのだ。それをコッソリと秘密基地に持ち込み、四人で回し読みするうちに、やってみたいという話になり、やってみようか……という話になったのだ。
 エロ本を回し読みしつつ、お互いに勃起したペニスを見せ合っていた流れから、自然と一人が女の子役をするということになった。始めは単に、ジャンケンで負けた者を女に見立ててエッチな遊びをしていただけである。やがて、母親や姉妹の持っている服や化粧道具を少しずつ持ち込み、女の子になる為の道具が揃っていった。今では粗大ゴミから持ってきた鏡もおいてある。
「女の恰好するのに……勃起するトウヤも変態……」
「くっそー」
 お互いに変態と言い合ったものの、トウヤ自身も別に女の子の姿になるのはキライではなかった。シャツもパンツも脱いで丸裸になり、ピンクのワンピースに袖を通す。ロングヘアのウィッグをかぶり、鏡の前でくるりと回るとワンピースの裾がフワリと舞った。
「おおー」
「一々うるさいし。ボクはあと化粧するんだから、マンガでも読んで待ってろよ」
 イヤらしい視線を浴びせるギャラリーを無視して、トウヤは鏡の前に置かれたイス代わりのビールケースに座った。痛くないように座布団は敷いてある。脇に置いてあったクッキーの空き缶を開けると、中には化粧道具がバラバラと入っていた。それらを慣れている風に鏡の前に並べると、ファンデーションをパタパタとはたき、アイラインに軽くシャドウを入れる。口紅はリップクリームのように薄い桜色。あんまり濃い化粧にすると、マンガみたいになってしまうのは最初の頃に経験済みである。
 一通り化粧を終えると、トウヤは鏡の中にいる美少女に軽く微笑んだ。これで化粧は完了だ。
「お待たせー」
「お、おう……」
「トウヤ君、やっぱりこの中で一番化粧が上手いね」
「……可愛い」
 結局三人は、トウヤが化粧する間も目を離さなかった。そして化粧を終え、三人の前で可愛らしいポーズをとるクラスメイトから目が離せなくなった。
「えへへー。可愛い? 可愛い?」
 女の子が新しく買ってもらった可愛いワンピースを見せびらかすように、トウヤはクラスメイト達の前で裾を少し持ち上げた。ワンピースの中身が見えそうで見えない、絶妙な高さである。美少女になったトウヤを見つめる三人は、友達がワンピースの下に何も履いてない事は分かっている。
 思わず頭を下げそうな仕草を見せたところで、トウヤはクルリと背中を向けた。そしてワンピースの裾をたくし上げ、三人に向けてお尻を突き出す。
「トウヤ、エロ! マジにエロ!」
 ロングヘアの美少女が、少年たちに向かって剥き出しのお尻を見せている。それは子供らしからぬ、ひどく卑猥な光景であった。
 クラスメイトたちがズボンの前を押さえてモゾモゾしているのを満足気に見たトウヤは、部屋の角に積まれた寝具に身体を投げ出した。
 それらの寝具は、元々この小屋に残されていたものである。おそらく、この小屋が工事現場の休憩所として使われていた時のものだろう。トウヤ達は、それらの寝具や廃材を使ってソファのようにしていた。
 その、なんちゃってソファにちょこんと座ったトウヤは、三人に可愛らしく微笑んだ。
「で、今日は誰から?」
 しばしクラスメイトの可愛さにボヤッとしていた三人は、我に帰ると慌ててズボンをパンツごと脱ぎ捨てた。そして、我先にトウヤの隣に座り込む。
 トウヤの右手にケンジ、左手にシロウが座り、マイペースなジュンがトウヤの正面という配置だ。
 トウヤはこの中で一番小柄である。クラスメイト達に、すっぽりと収まるように囲まれたトウヤは、両手でそれぞれの硬くなったペニスに手を添えた。
「俺々、今日は俺からな」
「ケンジからかー。ケンジはすぐにイッちゃうし」
「うるせー。早くしろよ」
「せっかちだなー。慌てないで、キスからね」
「お、おお……」
 薄く目を閉じ、トウヤはクラスメイトに向かって顔を近付けた。小柄なトウヤは、背の高いケンジに向かって心持ちアゴを上げる。
「ん……」
「んふ……」
 このオトナの遊びを始めてから、四人は何度もキスを交わしている。エロ本にあった事を真似して覚えていったのだが、キスが唇を合わせるだけのものではない事も知っている。だから、二人は当たり前のように口を開き、お互いの舌を絡め合わせた。
 唾液を舌の上に乗せ、上アゴを舐め回す。舌先で歯を舐る。唇で相手の舌を吸い出す。
 子供どころか、大人も顔負けの情熱的で淫らなキスを、二人の少年は夢中で交わし続けた。その間も、トウヤの手はケンジとシロウのペニスの根元を柔々と揉み、ジュンはトウヤのワンピースの下に手を突っ込んで、硬くなっているトウヤのモノをクリクリと弄っていた。
「……甘い」
「んふふ……、何がぁ?」
 甘く蕩けた声を出して、トウヤはケンジに聞き返した。
「いや、お前の口の中、マジに甘い……」
「だってぇ、ここに来る前に、飴を舐めてきたんだしぃ。そうしたら、ボクの口の中、いっぱい舐めてくれるしぃ」
「おま……、エロ過ぎだよ」
 クラスメイトの用意の良さに呆れたケンジは、トウヤの顔を両手でガッと掴んだ。そして無理やり上を向かせる。
「口を開けろよ」
「うん……。ああ……ん」
 トウヤの顔を真上から見下ろすようにしたケンジは、クラスメイトの大きく広げた口に向かって自分の唾を垂らした。そしてそのまま唇を合わせ、唾液で汚すようにトウヤの口の中を舌で舐め回す。
「んん……んぶ……ふ……」
「ずるいなー、ケンジ君。一人だけ甘いキスが出来るなんてー」
「へへーんだ。ジャンケンで負けたのが悪い……って、ふおおっ!」
「相変わらず、先っぽが弱いんだね、ケンジは」
 キスをしている間もずっと、トウヤはケンジのペニスを弄っていたのだが、鈴口から漏れ出したカウパー氏腺液を親指に絡ませると、亀頭をクリクリと刺激した。
「ば、バカ! そんなトコ、みんな弱いに決まって……、ふひゃ……」
「んふふ、それじゃ、いただきまーす」
 トウヤの手がもたらす快感にケンジが身を反らすと、その隙にトウヤはクラスメイトのペニスを咥え込んだ。落ちかかるロングヘアをかき上げる仕草が、少年の淫らな雰囲気を増している。
「ほわぁ……あふ……」
「ケンジ……だらしない声……」
 ロングヘアの『美少女』が、友達の股間に頭を埋めている。
 実際にペニスを舐められているケンジはもちろん、そばで見ているシロウもジュンも、そのイヤらしい光景に心が震えた。腹の奥で気持ち良い何かが膨れ上がり、その一部は股間に流れ込んで少年たちの可愛らしいモノを凶悪な姿に変えている。
 四人が子供らしからぬ行為に慣れているのは、キスだけではない。余り気味ではあるものの、四人とも皮が剥けているのは、秘密基地で淫らな行為に耽るようになってすぐ、お互いの亀頭を剥き合ったからだ。
 だから、トウヤの可愛らしい姿に興奮した二本のペニスの先端には、デリケートなピンク色の亀頭が濡れ光っていた。そして先っぽの鈴口からはカウパーの涎が垂れており、すぐにでもセックスが出来る状態だ。
 しかし、ここに女はいない。
 いるのは、女の子の格好をした、女の子以上に可愛らしい男の娘だ。
「トウヤ君、お尻をこっちに向けてよ」
「んぶ……?」
 ケンジのペニスを咥えたまま、トウヤは態勢を変えた。ケンジの正面に回り込んで股間に顔を埋め、両膝を突いてお尻を上げる。
 トウヤの背後に回り込んだシロウとジュンは、ピンクのワンピースを捲り上げた。女の子と見紛う可愛らしいお尻の間に、四人の中で一番大きなペニスが硬くなって揺れている。
「トウヤ……、勃起してる?」
「トウヤ君の、やっぱり大きいよね。この中で一番チビなのに」
「何を食べたら……こんなに大きくなるんだろう……」
「女の人のおっぱいだと、揉むと大きくなるって言うよ」
「……誰が、揉んだんだろう?」
「さあねー」
「ふあ、おああっ! あ……う……、はあっ……あああ……」
 シロウとジュンがトウヤのペニスを弄っていると、上の方でケンジの喘ぐ声が聞こえた。見上げると、ケンジは天井を仰ぎ、両手をトウヤの頭の上に乗せて身体を震わせている。
「ケンジ君が一番で良かったよ。速いからすぐに次の番が回ってくる」
「う、うるせー……。トウヤの口が、気持ち良過ぎなんだよ……」
「んふふ、ごちそうさま」
 身体を起こして膝立ちになったトウヤは、口元からこぼれる白い液体をジュルッと吸い上げると、口の中に溜まったクラスメイトの精液を飲み干した。ここにいる者は全員、口でした時に相手の精液を飲むのは当たり前になっているが、それでも、トウヤが精液を飲み込むときの表情や仕草は、とてもエロティックに感じられた。
「さー、次は?」
「僕の番だよ」
「シロウか。なんか、リクエストはある?」
「お尻、舐めても良い?」
「……は? いつもみたいに、女役のボクが舐めるんじゃなくって?」
「そう。さっきみたいな格好してよ。トウヤのお尻をベロベロに舐めてあげる」
「ああ、うん、分かった……」
 誰が女役でも、基本的にはリクエストに応えるのが、秘密基地でのルールだ。どうしてもダメと言うなら無理強いはされないが、お尻を舐めるというのは普通、女役にさせる類のものだ。
 いつもと違うシロウのリクエストに一瞬戸惑ったが、トウヤは笑顔を見せて従い、友達にお尻を向けた。
「それじゃ……オレはコッチで……お願い……」
 ジュンは放心したようなケンジの隣に並んで座ると、トウヤに向かって足を広げた。少年の足の間で、硬くなった肉棒が天井を向いている。大きさはトウヤに及ばないが、この中では二番目に大きいサイズだ。ジュンの亀頭も綺麗に剥けており、少年らしいピンク色のデリケートな部分が光っている。
「じゃあ、二本目、いただきまーす」
「…………あ」
 ジュンはいつもマイペースで、口数は少ない。だが、さすがにペニスを口に含まれては身体が素直に反応してしまう。ジュンの口元からは、桃色の声が漏れ出した。
「んん……ん……。む……っ? ひゃあああっ!」
「止めちゃ……ダメ……」
「だ、だって……お尻、くすぐったいし……」
「くすぐったいだけ? トウヤ君のお尻、気持ち良さそうにヒクヒクとしてるよ」
 確かにそれは、トウヤにとって初めての快感だった。ペニスを咥えられたことはあるし、袋を吸われたり揉まれたりしたこともある。だが、お尻を舐めるというのは、したことはあってもされたことは無かった。
「力抜いてねー。痛かったら言ってよ」
「え、ちょっと、まさか……、んんん……っ!」
 舌先に唾をたっぷりと乗せたシロウは、トウヤのお尻を舐めて唾液まみれにした。そして自分の人差し指を一舐めすると、クラスメイトのお尻に差し込んでいく。
「すごーい、簡単に入っちゃった。トウヤ君のお尻に、僕の人差し指が根元まで刺さってるよ」
「そんなの……、言わないでも……分かるし……」
「ふふん、さっきお尻見てて思ったんだ。お尻の穴が緩いなーって。トウヤ君、自分ちのお風呂とかで、お尻の穴、いじってるでしょ」
「……!」
「へえ、トウヤ、マジかよ……」
 一足先に絶頂を迎えて賢者モードになっていたケンジが、興味深げにトウヤの顔を見た。一瞬目が合って、トウヤはフイッと目を逸らす。
「だって……、みんな、お尻でやりたがってたし……」
 恥ずかし気に目を逸らしたトウヤの顔を、正面にいたジュンがガシッと掴んだ。
「今は……オレの番だよ……」
「ああ、うん、ゴメン」
「ケンジも……邪魔しないで……」
「お、おう……、すまん……」
 謎の迫力に気圧されて、ケンジはほんの少しジュンから離れた。
「前にお尻に入れようとしてダメだったもんねー。トウヤ君、特訓してたんだ」
「どんだけエロいんだよ、トウヤは」
「そ、そんな事……、うぶっ!」
「ダメだよ……口を放しちゃ……」
「そろそろいいかな……。力は抜いたままでね、トウヤ君」
「……っ!」
 トウヤのお尻から指を引き抜いたシロウは、白くて可愛らしいお尻をバックから抱え込んだ。そして、鈴口から涎を垂らしているペニスを、自分の唾液でドロドロになったクラスメイトのお尻に押し当てる。
「くっそー、トウヤがお尻オーケーになったんなら、そっちでやれば良かった」
「僕の後にすればいいでしょ。行くよ、トウヤ君」
「ふ……っ! んむ……」
 ジュンのペニスを咥えたまま、トウヤはお尻に意識を集中した。ケンジの拾ってきたエロマンガにあったように、括約筋から力を抜いて、逆にいきむ。入れるより、出す方に意識を集中する。
「あ……、ああん……」
「トウヤの声……エロいけど……オレの方も集中して……」
「んぶっ!」
 お尻に入ってくる異物感に耐えかねて、どうしてもジュンのモノを舐めるのに集中できない。しかし、そんなトウヤをイジメるように、ジュンは友達の頭を自分の股間に押さえつけた。
「ジュンって無口だけどさ……、この中で一番ドSだよな」
「む……はあ……。トウヤ君の中、あったかい……。キュッキュ絞めるし、なんか不思議な感じ」
 トウヤをバックから犯しているシロウの目の前には、フェラチオを強要されて喘いでいるロングヘアの『美少女』がいる。ピンクのワンピースは腰の上まで捲り上がり、とても男の子の身体とは思えない。
「んん……行くよ、トウヤ……」
 クラスメイトに淡々とフェラチオを強要していたジュンが、ぼそりと呟いた。そして、頭を押さえる手に力を込めて、腰を突き出す。
「……うぶ。んんん……ん……。んく……。ふ、はああ……、もー、ジュンのは量が多いよ……」
「……ごめん」
 クラスメイト達にドS呼ばわりされたジュンであるが、本当にサディスティックな性格という訳ではない。たまに見せる容赦の無さに、友達がドン引きする程度である。
「す、スゴい! トウヤ君のお尻、スゴい! 僕、いまトウヤ君とセックスしてるんだ……」
「は……ああ……あう……ふ……む、ふう……」
 ジュンにフェラチオをしていた態勢のまま、トウヤはクラスメイトの膝に上半身を預けていた。ジュンの腰に抱き着くような格好で、シロウにお尻を犯されている。
「……すげ」
「ケンジ……もう大きくなってる……」
「そりゃ、こんなエロいモノを目の前で見せられちゃなー。ジュンだって、今イッたばかりなのに、全然小さくなってないじゃん」
「だって……トウヤが……エロいから……」
「ジュン」
「ん……」
 名前を呼ばれたジュンは、ケンジの求めることがすぐに分かった。身体を隣に座っていたクラスメイトに向けて寄せる。薄く口を開けて待つと、すぐに唇を奪われた。
「んん……んふ……」
「んむ」
「……ケンジの舌……少し甘い」
「へへ、おすそ分けだ」
「もっと……ちょうだい……」
 ケンジがジュンに向かって舌を出すと、今度はジュンの方からケンジの唇に吸い付いた。
 甘いキスを交わす二人の前では、『美少女』を犯しているクラスメイトが絶頂を迎えようとしていた。
「い、イクよっ! トウヤ君っ!」
「あ……ふあ……お……ふう……」
 男の子同士の初めてのセックスに、犯す方も犯される方も身体をブルブルと震わせている。
「す、ごい! トウヤ君のお尻、スゴい! 絞めて! キュッと絞めてっ!」
「んんんっ!」
 自分をバックから犯すクラスメイトの望みに応えて、トウヤはお尻の括約筋に力を込めた。スムーズに入れてもらうのとは逆に、挿入されたペニスを食いちぎらんばかりにお尻を絞める。
「ふ、あああっ! い、ああっ! イ、イクッ! う、はあああっ! あ……っ」
「なんつー声でイッてるんだ……」
「獣みたい……そんなに良いんだ……」
 友達の派手なイキ方にキスを中断された二人は、呆れたような顔をシロウに向けた。
「いや、だって……、本当のセックスって……、マジに凄いんだね……」
 清々しいほど満足気な顔を見せながら、シロウはトウヤのお尻からペニスを引き抜いた。そして、力尽きたかのように、そのまま尻餅をついてしまう。
「ふはーっ……。トウヤのお尻、凄かったー。すごく気持ち良かった。大人がセックスしたがるのも分かるわー」
「……トウヤは? イッてないの?」
 自分の腰に抱き着いたままのクラスメイトに、ジュンは優しい声で問い掛けた。さっきのフェラチオを強要していたドSな雰囲気は欠片も無い。
「分かんないし……。なんか、お腹の奥から来そうになるモノがあったんだけど……、シロウが先に終わっちゃったから……」
「ほほう、つまりトウヤはまだイッてないと」
「それじゃ……トウヤも……イかせてあげないと……」
「ふえ?」
 何やら甘くて不穏な空気を感じたトウヤは、抱き着いていたジュンから慌てて跳ね起きた。その拍子に、シロウの精液がお尻から漏れそうになったが、慌ててお尻を絞める。
 普段、女役は他の三人への奉仕役だ。身体をオモチャにされることはあっても、イかせてもらうのは大抵が最後である。他の三人が夢中になりすぎて時間切れとなり、イかせてもらえないこともしばしばだ。なにせ、この秘密基地は近くに民家もない山の中である。門限だけの話ではなく、陽が傾く前に帰らないと、足元も覚束ないほど暗くなってしまう。
「一周したから、また俺な。トウヤがお尻でイクまで順番に犯してやるよ」
「良かったね、トウヤ君。僕が気付いてあげたおかげでしょ」
「トウヤの口も良いけど……お尻も良いみたい……楽しみ……」
 ごく当たり前のように、トウヤを輪姦すことが決まってしまった。ジャンケンで負けた以上、今日の女役はトウヤである。拒否権が無いわけではないのだが、拒否する気もトウヤには無かった。
「お、お手柔らかに……」
 期待に満ちた気持ちを隠すこともせず、トウヤは三人にお尻を向けた。
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