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第三章 ボラン島と月夜姫
ルナママと平安時代2
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「さあ、外にだしてとばしましょう、地球は球体ですから、北極から南極へと緯度を下げていくと、雲の速度を少しづつ早めて、赤道で一番早くなり、また遅くしていかないと東西にいる場所がずれてしまいます。その速度計算も完璧に済ましてあります。あとは瞬間瞬間の風を計算して速度を維持するだけです」
「そうっか、自転に合わせて速度を一定にするだけじゃ駄目なんだ! 」
「はい」
「やっぱりルナママって凄い」
「ピコピコ、ピコピコ」
褒められて喜んでるんだ。きっと回路がどんどん成長してる、そんなルナママを想像して私は嬉しくなった。
「じゃあ外に出そう」
私がそう言うとルナママが応えた。
「了解」
「ああ、ちょっと待って月夜姫」
翁じいが私を制した。
「どうして翁じい? 」
「床にパネルが置いてあるでしょう、石でできた」
私は床を見た。
コンクリートでできた床に50センチ四方の平な石が埋め込まれていた。
「あるね」
「そこに立ってセンサーを呼び出して下さい、ペンダントで」
「??? わかった………」
私は石の上に行って立つとペンダントに向かって話した。
「ルナママセンサー出して」
私の声に反応して満月ペンダントが光った。
「発声経路を確認します。発生経路は月形ペンダントであると確認しました。続いて月夜姫の声紋を解析致します。ピピッ、ご本人であると確認されました。続いてカメラによる顔認証を行います。顔認証確認、骨格認証確認、身長体重スリーサイズ全て一致、100パーセントご本人であると認識されました。ではセンサーをお出しいたします」
と、石パネルの横に石柱のセンサーが迫り出してきた。
「これって………」
「さあお印を」
翁じいは微笑んでいる。
何が起こるか、やってみる事にした。
私が石柱の上に右手の三日月のお印をあてると石柱が光った。
「月夜姫の指紋、静脈認証全て合致、お印の波動も観測いたしました、では地下への通路を開きます」
ルナママがそう言うと石のパネルの前にぽっかりと大きな穴があいた。
「これってまさか、中庭にあったのと同じ仕組み? 」
「そうです地下のラボへと通じています」
「こんなところにもあるんだ! 」
「はい、ここから資材を地下へと運んでおりました。月菜元女王様とお父様がご協力してね」
「へー」
そうして私は穴を覗き込んだ。
延々と続く暗闇。
底の明かりはついていないから、ちょっと怖い。
「ここにも通路があると覚えていて下さい。じゃあ閉めましょう」
「わかった覚えておく。ルナママ通路を閉めて」
「了解しました月夜姫」
ルナママがそう言うと一瞬で穴が無くなった。
「そうっか、自転に合わせて速度を一定にするだけじゃ駄目なんだ! 」
「はい」
「やっぱりルナママって凄い」
「ピコピコ、ピコピコ」
褒められて喜んでるんだ。きっと回路がどんどん成長してる、そんなルナママを想像して私は嬉しくなった。
「じゃあ外に出そう」
私がそう言うとルナママが応えた。
「了解」
「ああ、ちょっと待って月夜姫」
翁じいが私を制した。
「どうして翁じい? 」
「床にパネルが置いてあるでしょう、石でできた」
私は床を見た。
コンクリートでできた床に50センチ四方の平な石が埋め込まれていた。
「あるね」
「そこに立ってセンサーを呼び出して下さい、ペンダントで」
「??? わかった………」
私は石の上に行って立つとペンダントに向かって話した。
「ルナママセンサー出して」
私の声に反応して満月ペンダントが光った。
「発声経路を確認します。発生経路は月形ペンダントであると確認しました。続いて月夜姫の声紋を解析致します。ピピッ、ご本人であると確認されました。続いてカメラによる顔認証を行います。顔認証確認、骨格認証確認、身長体重スリーサイズ全て一致、100パーセントご本人であると認識されました。ではセンサーをお出しいたします」
と、石パネルの横に石柱のセンサーが迫り出してきた。
「これって………」
「さあお印を」
翁じいは微笑んでいる。
何が起こるか、やってみる事にした。
私が石柱の上に右手の三日月のお印をあてると石柱が光った。
「月夜姫の指紋、静脈認証全て合致、お印の波動も観測いたしました、では地下への通路を開きます」
ルナママがそう言うと石のパネルの前にぽっかりと大きな穴があいた。
「これってまさか、中庭にあったのと同じ仕組み? 」
「そうです地下のラボへと通じています」
「こんなところにもあるんだ! 」
「はい、ここから資材を地下へと運んでおりました。月菜元女王様とお父様がご協力してね」
「へー」
そうして私は穴を覗き込んだ。
延々と続く暗闇。
底の明かりはついていないから、ちょっと怖い。
「ここにも通路があると覚えていて下さい。じゃあ閉めましょう」
「わかった覚えておく。ルナママ通路を閉めて」
「了解しました月夜姫」
ルナママがそう言うと一瞬で穴が無くなった。
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