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第一章 地球人と月夜姫

アメリカでの生活2

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———月夜姫のメール———

鉄ちゃんへ

メールありがとう。
月夜もちょー元気です。
今の私の状況を説明するのはすっごい難しいので、今度会った時にゆっくり説明するねm(__)m

鉄ちゃんの言ってたこと、当たってたとだけ言っておこう!

私は今アメリカにいます。あの時会った小竹林翁さんと一緒です。
翁さんは私のお母さんとお父さんの執事だった人で、良くしてくれるんだ。私の本当のおじいさんみたい(^-^)
スピード狂なじいさんだけど(・Д・)
アメリカでは高校一年生に編入したんだ。飛び級って言って、上手くいけば一年も経たないで卒業できるみたい。高校の残りの授業すっとばして大学にだって行けるみたいなんだ、サスガ自由の国アメリカ!
翁じいは早く大学に入れって言ってるけどホントにできるかな私(*’ω’*)ᕦ(ò_óˇ)ᕤガンバル!

そうだ日本の家はね、すっごい大きなお屋敷でお母さんとお父さんが住んでいたところで、そこに鉄ちゃんも住んでいいって!(^-^)/(ワタシが頼んだんだぞ、ありがたくおもえーーー)

話したい事いっぱいあるけど、ほんっとにややこしくて、変わった事ばかりなので会う時まで待っててね(キチンと整理しとくから)
鉄ちゃんも体に気をつけて元気に学校へ行って下さい。月夜が教えないからって0点とっちゃダメだぞ!
筋肉だけじゃダメだぞーーーー
そうだ、翁じいに頼んでアメリカ製のプロテイン送るよ、ウンウンそうしよう。
またメールください。今度はもっと文字を書くように(`・ω・´)
それじゃ寝るねおやすみなさい

月夜


———鉄ちゃんからのメール———


月夜ちゃんへ




元気そうでよかった。

おやすみなさい。






————————————


 これだけ? もっと文字を書けっていったのにもー。
 それに返信きたのメール送って一週間後だよ、おやすみって遅くない?
 まあ、鉄ちゃんだからしょうがないか、赤ちゃんの頃からの付き合いに免じて許す。

 ——コンコン

 おや誰かがドアをノックしてる。きっと家政婦ロボットがさっき頼んだ紅茶を持ってきてくれたんだ。
 勿論、ミルクティー。

「はーい」

「失礼します、お紅茶お持ちしました」
 ドアの向こうからルナの声が聞こえてきた。このロボットもルナが遠隔操作しているからだ。

「うん、あけるね」

 私がドアを開けると、人型の家政婦ロボットがトレーの上にミルクティーをのせて立っていた。

「ありがとうルナママ」
 あの時以来そう呼んでいる。
 私はトレーからカップをとって立ったまま一口飲んだ。
「やっぱりおいしい」
「じゃあ失礼しますね、夜も遅いからお紅茶飲んだらゆっくりお眠りください」
「そうする、でもちょっといい? 」
「なんでしょう? 」
「授業が簡単すぎてちっとも面白くない、どの教科も知ってる事しか教えてくれない」
 ママから遺伝された膨大な知識を超えた新しい発見など一つもない。最初は教科書は全部英語で書かれているし、クラスメートも英語で話すからもの珍しくて退屈しなかったけど、落ち着いてきたら、退屈でしょうがなくなった。

「そう言うと思ってました、じゃあ大学に行きましょう、まずは何を学びますか? 」
「そうだな、バイオテクノロジーに、コンピュータの事に、霊的な事に、生命の事に、宇宙の事に、それから、それから………全部最先端を知りたい、授業でやってるような事は全部知ってる筈だから」
「分かりました、翁じいと相談して、全部同時進行で勉強できる環境を作りましょう」
「へーそんな事できるの? 」
 いくつもの大学で同時進行で勉強できるなんて聞いた事もない、遺伝した知識の中にも付随した項目はない。
「できます」
 どうするんだろう?
「高度な知識と回転の早い頭脳、後は、お金さえあればなんとでもなります。それが人間界です」
「あは、そういうものなんんだ」
 笑える。
「はい、月夜姫は豊富な知識と、お金なら唸るほど持っています。それにここは自由の国アメリカです。自由を履き違えている人間もたくさんいますから、そうですね、月夜姫の言葉をお借りするなら、ちょー簡単!!! 」
「ちょー簡単! 」
 私は嬉しくなった。
 どうしてかと言うと、ルナママがまた一歩人間に近づいた気がしたからだ。

 でもどうして人間に近づくと嬉しいのかな?

 



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