15 / 113
第一章 地球人と月夜姫
ここが月夜姫のお部屋です2
しおりを挟む
私はセーラー服を脱ぎ捨てて、黒の革パンを履いて無地の白いティーシャツを着た。革パンは7部丈のお洒落なやつだ。でも何か違う、革は革なんだけど、独特のゴワゴワ感がなく革本来の持つ強度はそのままに伸縮性があってかなり動きやすい。
ティーシャツだってそうだ。体型にぴったりなサイズなのに締め付け感が全くないし動きやすい。これも地球人よりかなり高度な技術と知識を持つかぐや一族が加工したのかもしれない。
それよりさすがルナ、私のサイズを寸分違わず分かってる。
私は首からさげている月のペンダントをティーシャツの胸の間に出した。
よし。
そして、クローゼットの中に置いてあった姿見に自分を映した。
「えっこれが私なの? 」
『愛敬園』では贅沢など出来なかったからいつも着古したスウェットの上下や、頂き物のダボダボティーシャツが普段着だったから、これほど自分の体型にあった服は着たことがなかった。姿見なんて無かったし………
だから自分の体型にぴったり合った服を着て出るとこは出て、引っ込むところが引っ込んだ自分を見て驚いた。
鏡の中の自分はまるで、雑誌で見たことのあるファッションモデルみたいだった。
嬉しくて涙が出そうになった。
クローゼットの中には靴もあったからハイカットの黒いスニーカーを選んで履いた。だがこれも軽い、それに何かが違う。これならどんなに歩いても疲れないんじゃないかな、やはりそれなりの加工がされているんだろう。
そして黒い革のジャケットを羽織り、再び姿見を見ると、全くの別人がそこにいた。
二つボタンを止める前に、腰まであるジャケットの、前身頃を両手で開き、鏡の前でくるりと一回転してみた。
肩より少し長くカットしてある黒髪が、ふわりと広がり元に戻った。
私って結構カッコいいじゃん。
これが私なんだ、自分のこと全く知らなかった。
本当の自分ってなんだろう?
姿見の中のスタイリッシュな人物を上から下まで見た。
うん、ま、いいやまだ中学三年生だし、厨二病みたいになってもしょうがないもん、気楽に気楽に気楽にいこうっと!
翁じいも待ってるし!
勢い良くドアを開けて廊下に出ると、待ち構えていた翁じいが破顔した。
「うーん、お母様の若かりし頃に瓜二つです」
そうなんだ。
「それじゃ、行きましょう、レッツゴー! 」
翁じいの声は元気一杯だ。
私は履いていたスニーカーを脱いで手に持つと、ふかふかスリッパで翁じいの後をついて行った。
ティーシャツだってそうだ。体型にぴったりなサイズなのに締め付け感が全くないし動きやすい。これも地球人よりかなり高度な技術と知識を持つかぐや一族が加工したのかもしれない。
それよりさすがルナ、私のサイズを寸分違わず分かってる。
私は首からさげている月のペンダントをティーシャツの胸の間に出した。
よし。
そして、クローゼットの中に置いてあった姿見に自分を映した。
「えっこれが私なの? 」
『愛敬園』では贅沢など出来なかったからいつも着古したスウェットの上下や、頂き物のダボダボティーシャツが普段着だったから、これほど自分の体型にあった服は着たことがなかった。姿見なんて無かったし………
だから自分の体型にぴったり合った服を着て出るとこは出て、引っ込むところが引っ込んだ自分を見て驚いた。
鏡の中の自分はまるで、雑誌で見たことのあるファッションモデルみたいだった。
嬉しくて涙が出そうになった。
クローゼットの中には靴もあったからハイカットの黒いスニーカーを選んで履いた。だがこれも軽い、それに何かが違う。これならどんなに歩いても疲れないんじゃないかな、やはりそれなりの加工がされているんだろう。
そして黒い革のジャケットを羽織り、再び姿見を見ると、全くの別人がそこにいた。
二つボタンを止める前に、腰まであるジャケットの、前身頃を両手で開き、鏡の前でくるりと一回転してみた。
肩より少し長くカットしてある黒髪が、ふわりと広がり元に戻った。
私って結構カッコいいじゃん。
これが私なんだ、自分のこと全く知らなかった。
本当の自分ってなんだろう?
姿見の中のスタイリッシュな人物を上から下まで見た。
うん、ま、いいやまだ中学三年生だし、厨二病みたいになってもしょうがないもん、気楽に気楽に気楽にいこうっと!
翁じいも待ってるし!
勢い良くドアを開けて廊下に出ると、待ち構えていた翁じいが破顔した。
「うーん、お母様の若かりし頃に瓜二つです」
そうなんだ。
「それじゃ、行きましょう、レッツゴー! 」
翁じいの声は元気一杯だ。
私は履いていたスニーカーを脱いで手に持つと、ふかふかスリッパで翁じいの後をついて行った。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
鋼月の軌跡
チョコレ
SF
月が目覚め、地球が揺れる─廃機で挑む熱狂のロボットバトル!
未知の鉱物ルナリウムがもたらした月面開発とムーンギアバトル。廃棄された機体を修復した少年が、謎の少女ルナと出会い、世界を揺るがす戦いへと挑む近未来SFロボットアクション!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
ブラック社畜の俺、部屋でアニメを見ていたら説明もなしにドラゴンの跋扈する異世界に強制転移される。でも今は≪盾の聖女≫と元気に勇者やってます!
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
ファンタジー
「突然ですが、あなたには異世界『ユーフェミア』で勇者になってもらいます」
ブラック会社で社畜っていた俺は、そんな言葉以外にろくな説明も受けずに、駄女神によって異世界へと強制送還された。
そしていきなりドラゴンに襲われて死にかける。
えっ、なにこの状況?
社畜リーマンにドラゴンブレスとか防げるわけないんだけど!?
しかしそこへ現れたのは金髪碧眼のSランク美少女だった。
「≪プロテクション≫!」
凛々しい声とともに俺の前に光の盾が現れ、ドラゴンブレスを跳ね返す!
それが≪盾の聖女≫と呼ばれる美少女リュスターナとの出会いだった。
その時いろいろあって襲い来るドラゴンをワンパンで倒したしまった俺は、勇者となってリュスターナたち≪対ドラゴン連合同盟≫とともに大魔竜ドラグバーン率いるドラゴン軍団との戦いに身を投じることになる――!
「大魔竜ドラグバーンは俺が倒す!」
「さすがです勇者様! こんな上位種ドラゴンを一撃で倒してしまうなんて! ではご褒美に今日の夜は2人でちゅっちゅしましょうね♡」
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる