『近所でちょっぴりウワサの姉妹』

⑬『下着失踪事件 後編』

い「かがりちゃんが持ってたんだって！！私の下着！！」


体育時間の着替え時間、
いちごが怒りながら姉に告げる。


ゆ「ちょっと！落ち着いてっ！」
い「学級委員長がパンツ泥棒なんて信じられない！！今すぐ問い詰めに行こう！！絶対許さない！！」
かなりご立腹のようだ。

ゆ「だからちょっと待ってって！穏便に行こうよ。」
ゆきがいちごをなだめる。


ゆ「((え！？かがりんが持っている！？どういうこと！？もしかしてあの時！？……これは…ヤバいかも…))」

姉妹はかがりがいる教室へ向かった。

い「かがりちゃん！ちょっといい！？」
いちごがズカズカとかがりに詰め寄る。

か「あ、いちごちゃん。ゆきちゃんも。どうしたの？」
い「かがりちゃん！私のパンツ持ってるでしょ！！一体どういうことなの！？説明して。」
いちごが強く問い詰める。

かがりは最初ピンと来てないような顔をしたが、
すぐに分かったようだ。

か「あぁ！アレいちごちゃんのだったの？」
い「…ん？」
か「この前、朝のランニングの時にゆきちゃんが脱いだまま忘れていったやつで。中々返すタイミング無くて」
い「…んん？」

ゆ「あわあわあわあわあわ…」

か「私てっきりゆきちゃんのかと思ってた。ごめんね。」

い「・・・お姉ちゃん？」
ゆっくりといちごがゆきを睨む。
ゆ「あ、あ、いやぁ……」
ゆきが小刻みに震えている。


い「…かがりちゃん。今日はちょっと早退するよ。この馬鹿姉も一緒に……先生に言っといて。」
か「え？うん。。。お大事に(？)」

ゆきににじり寄るいちご。
その顔を見たゆきは震えていた。
一体どんな顔をしていたのか、
それはゆきにしか分からない。


ゆ「あ、あ、あ......ゆっ…許してニャン♡」

ゆきは全速力で駆けだした。
それを全力で追いかけるいちご。

教室は騒然とし、かがりは呆然としていた。

か「((しらばっくれた感じで対応したけど、あれで良かったよね…助かったぁ。))」

かがりはそっと胸を撫で下ろした。



その後、ゆきは2日ほど学校に来なかった。