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③『恋する少女』
しおりを挟む『恋』っていうのは
いつの間にか始まっているものだ。
知らない間にその人を意識するようになる。
遠くにいても「今あの人はなにしてるんだろう」などと考えてしまう。
生まれてこの方恋愛などしたこと無い少女も例に漏れず、
いつの間にかその人を気にするようになり、
いつの間にかその人を好きになっていた。
か「んー…ちょっと違うかなぁ…」
鏡とにらめっこしているかがり。
か「あ、あなたのことが…す、す、好きでしゅッ」
舌を噛んでしまい悶絶するかがり。
どうやら告白の練習のようだ。
相手は同じクラスメイトのゆき。
まだまともに自分から話しかけれないのに。
それ以前に友だち…と呼べるかすら怪しい。
そんな色んな工程をすっとばしている恋愛初心者のかがり。
ふと時計をみるかがり。
か「あっ!!学校行かなきゃ!」
時刻は朝の5時。
少し早い気がするが、
彼女には早く学校へ行く理由があった。
顔を赤らめたまま颯爽と身支度をする。
彼女は学校へ向かい走り出した。
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