『思春期のかがりちゃん』season２

⑤『委員長の悩み相談』

かん「…なんでパンツ履いてないんだ？」


かが「「ふぇぁあ！！！？？？」」


ば、ばれた！？え！？みえてた！？
しょ、正直に言ったほうがいいか…？


いや、おしっこ我慢してて本気で間に合わなかったとか恥ずかし過ぎる！！


あたふたしてるとかんなちゃんが切り出した。


かん「まぁ、言いたくないならいいけど。最近は物騒だから用心しろよ。襲われるぞ。」

かが「う、うん。ありがとう…//」

私のこと心配してくれたんだ…
かんなちゃん優しいな…


かんなちゃんなら…相談してみようかな…

かが「あ、あのね。実は…聞いてほしいことがあるの…」



私はかんなちゃんに
ゆきちゃんのことを話した。

私の初恋の相手。
私がゆきちゃんのことが好きってこと。
公園でみてしまった姉妹のキスのこと。
流石に露出のことは言えなかったけど…
私は話せることをかんなちゃんに話した。


その間もかんなちゃんはペンを置き、
私の話を真剣に聞いてくれた。


かん「なるほどな。あの姉妹が付き合ってるかもしれないと…」
かが「うん。だから…なんだか一歩踏み出せなくて…」

かん「アタシが直接聞いてやろうか？」
かが「いや、それは！！」
思わずガタッと立ち上がってしまった。

シーンとする図書館。


かが「ご、ごめん！！」
かん「いいよ。座りな。」
私は静かに座った。


かが「かんなちゃんの気持ちは嬉しい。けど聞かなくてもわかってる。あれは付き合ってる。けどどうしたらいいかわからないのっ。私は…どうしたらいいかわからないのっ。」

思わずかんなちゃんにぶつけてしまった。
実らない恋と知っていても好きでいる自分の感情を。

私が俯いて泣いていると、かんなちゃんは私の横に座り背中をさすった。

なにも言わず、私が落ちつくまで、
私の背中をさすってくれていた。


かが「…ごめんね。取り乱しちゃって。」
かん「いいよ。」




結局この日は勉強どころではなかった。

2人一緒に図書館から出る。

かが「かんなちゃん。今日は本当にごめんね。」
かん「気にするな。アタシでよかったらいつでも話聞く。勉強みてもらってるせめてもの礼だ。」

かが「あ、ありがと…//」
私は少し下を向いた。


かが「また…明日、話聞いてくれる？」
私はかんなちゃんの顔をうかがいながら聞く。
するとかんなちゃんは優しく微笑んでくれた。

かん「もちろんだ。」

かが「ありがとっ…//じゃあまた明日！」
かん「おつかれっ。気をつけて帰れよ。」

私たちは図書館前で解散した。



前までは凄い怖い人ってイメージだったけど、色々と話してるうちに、
いつの間にか私の心の支えになっていた。


気持ちが少し晴れた。

私は家に向かって歩きだした。