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③『不良少女の昔の悪友』
しおりを挟む不良少女との約束から3日。
毎日放課後に図書館で勉強を教えるかがり。
かんな「なぁ。前から気になってたんだが…」
かがり「な、なんですか??」
かんな「なんで敬語なんだ?アタシ達同い年だろ?」
かがり「いやぁそのぉ…なんていうか…」
かんな「敬語はやめてくれ。あと「さん」付けも要らない。『かんな』でいい。」
かがり「わ、わかった。じゃあ…かんなちゃんで。」
そういうと、かんなはフッと笑った。
かんな「ここ…わかんないんだけど」
かがり「あぁ、ここはねぇ…」
お互いに関わることは無いだろうと思っていた2人。
その2人が毎日図書館で勉強している。
かがりはこういうのもなんかいいなと思い始めた。
次の日の学校。
相変わらず遠くからゆきを見つめるかがり。
かんなはそんなかがりを気にしていた。
かんなは学級委員長であるかがりに気を使って、学校では話しかけないようにしている。
不良生徒が学級委員長とつるんでたら、
かがりに迷惑がかかってしまう。
そう思い、学校では距離を置いていた。
停学処分が解けて4日目。
かんなが戻ってきた日はかなりザワついていたのに、今ではすっかり普通に戻っている。
しかし、かんなに話しかける人はいない。
みんなどこかで恐れている。
今はおとなしいけど、また暴れるんじゃないか…と。
そんな恐れられてるかんなに
唯一話しかけれる人がいた。
み「退屈そうだね。」
話しかけたのは、同じクラスのみずきだ。
かんなは無言のまま外をみている。
み「まさかお前が戻ってくるとは思ってなかったよ。てっきり"年少"に入ってると思ってた。」
※(年少=少年院)
かんな「・・・お前は相変わらずのようだな。みずき。」
かんながみずきを睨む。
だがそれに全く物怖じしないみずき。
み「停学前と随分雰囲気変わったけど、なんかあったの?」
かんな「お前には関係ない。」
み「ふーん。まぁ元気ならいいけど。」
そういったみずきは教室から出ていった。
かんなとみずき。
中等部の頃によくつるんでた。
いわば『悪友』というやつだった。
ある日を境に、みずきはかんなから距離を置くようになっていったが、
その原因はかんなは知っている。
か「まさかアイツから話しかけてくるとはな…」
物思いにふけ、かんなは再び外を眺めた。
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