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②『二次会の提案』
しおりを挟むれなを連れてその場から去るかがり。
かんなの目線はかがりとれなに釘付けになる。
それに気づいたみずきはかんなの目線にいるかがりを見る。
みず「そういや、まだかがりちゃんとは付き合ってるの?」
かん「あぁ。今は同棲している。」
同棲してることに驚くみずき。
みず「えぇ!?同棲までしてるの!?」
かん「なんだ?なにかおかしいか?お前だってひまわりと同棲してるだろうが。」
あまりにも驚いているみずきに少しムッとするかんな。
みず「いや!あの学園一の不良生徒が学級委員長と同棲とは……誰でも驚くよ。そりゃ丸くなるワケだ。ハハッ。」
みずきはかんなのお腹を触りながら言った。
かん「お前そんなに殴られたいか?昔みたいにボコボコにしてやってもいいんだぞ?」
みず「ふふっ、今のお前なら返り討ちだよ。」
かんなはみずきの相変わらずぶりにふっと笑う。
かん「さすがはヤクザの孫娘……というところか。」
みず「おい!それをこんなとこで言うな!!バカ!!」
いきなり慌てるみずき。
みずきの祖父は暴力団『羽曇組(うどんぐみ)』の組長。
その事を知っているのは、ひまわりとかんなだけだ。
かん「・・・そういえば今思い出したんだが、あれから『よつば』はどうなったんだ?」
『よつば』は学生時代にかんなとみずきを相手によく揉めていた相手だ。
よつばが率いる半グレグループを2人で壊滅させた後、羽曇組に連れ去られた後のよつばの行方をかんなは知らなかった。
みず「あぁ~……ん~……ここで話すことじゃあないなぁ。そんなに知りたいならこっち…」
みずきは外に出るドアのほうを指さした。
かん「じゃあ、外で聞かせてくれ。」
そう言って2人は会場の外に出た。
1月の冷たい空気が2人の身体を震えさせる。
みず「うぅ…寒っ!」
かん「さすがに冷えるな。……で、よつばはあれからどうなったんだ?」
みずきはグラスに入ってる酒を飲みながら答えた。
みず「・・・生きてるよ。ジンさんから聞いた話だけど、今は闇医者の助手をしてるみたい。」
かん「ジンさん?……あぁ…若頭の。よつばのヤツ、闇医者の助手なんかしてるのか。」
みず「まぁオブラートに包まずに言えば、闇医者のペットにされたってことだよ。」
みずきは苦笑いをしながら言った。
かん「ペット……あまり穏やかじゃ無さそうだな。」
みず「まぁもう裏社会から出れないってことだね。たまに爺ちゃんの事務所に来るみたいだよ。」
かん「そうだったのか。まぁよかったのか悪かったのか分からないな。」
みず「ひまちゃんを傷つけた罰だからね。情けで殺さないように頼んだから。」
みずきは微笑みながら言った。
かん「・・・ヤクザって怖いな。」
みず「怖いねぇ。今度ジンさんによつばの写真撮ってきてもらおうか?」
みずきはイタズラに笑った。
かん「要らない。アイツとは二度と会いたくない。顔も見たくない。」
手をヒラヒラと振るかんな。
みず「ふっ、私もだよ。」
2人して酒を飲み、笑いあう。
すると遠くからみずきを呼ぶ声が聞こえた。
ひま「みずきぃ~!!探したよぉ!」
いちごを連れたひまわりが2人の元にやって来た。
ひま「あれ?かんなじゃん!久しぶりだねぇ」
かん「相変わらずそうだな。元気そうでなによりだ。」
4人で少し談笑した後、ひまわりといちごはある提案をした。
いち「さっきひまわりと話してたんだけど、同性カップル集めて二次会しない?」
みず「それってアンタの姉も来るんでしょ~?」
みずきは嫌そうな顔をした。
いち「当たり前じゃん!!なに嫌そうな顔してんのぉ?!」
ひま「ねぇ、行こうよみずきぃ~!」
酔っ払っているのかひまわりはみずきの腕を掴んで甘える。
みず「むぅ……まぁひまちゃんがそこまで言うなら……。」
ひま「やったぁ!!」
大はしゃぎするひまわり。
みず「・・・あッ!お前も来なよかんな!かがりちゃん連れてさ!!」
みずきはかんなを道連れにしようとした。
かん「ア、アタシはいいよ。アイツも忙しいし。」
いち「そういえばかがりちゃんと付き合ってるんだっけ?いいじゃん!おいでよー!」
かん「・・・アイツが行くって言ったら行くよ。」
いち「よし!じゃあかがりちゃん説得してくる!行こう!ひまわり!!」
ひま「あいあいさー!!!」
いちごとひまわりはキャッキャとスキップしながら会場に戻って行った。
かん「・・・ひまわり、かなり飲んでるな。」
みず「ひまちゃんお酒弱いんだよねぇ……。あまり飲み過ぎちゃダメだよって言ったんだけど……」
かん「ふっ、お互い下戸のパートナーが居て大変だな。」
みず「かがりちゃんもお酒弱いの?」
かん「あぁ。馬鹿みたいに弱い。今日は飲むなよとは釘を刺したが…」
みずきはニヤッと笑った。
みず「へぇー……かがりちゃんが酔っ払ってるとこみてみたいなぁ~。」
かん「飲ませたらぶっ殺す。後々大変なんだからな…」
はぁ…っとため息をもらすかんな。
みず「とりあえず私たちも中に戻ろっか。それともまだ聞きたいことある?」
かん「いや、無い。中に入ろう。寒い。」
2人は会場に戻って行った。
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