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〜第5章〜
134.『突然の来訪者』
しおりを挟むみつれとしおんが『ドッグオーディション』の話をしている時、事務所の扉が開いた。
そこにはしおんの父親、ユウゼンが立っていた。
みつ「ッ!?お前は!?」
しお「と……父さん。」
2人はソファから立ち上がる。
ユウ「しおん、お前に話がある。」
ユウゼンは一歩踏み出す。
みつ「動くな!」
みつれはサバイバルナイフを構える。
ユウ「荒事を起こす気は無い。話をしに来ただけだ。」
しお「・・・話ってなに?」
しおんは要件を聞いた。
ユウ「もう俺たちに関わるな。これ以上邪魔するなら死んでもらうことになる。」
しお「ふざけるな!ハナさんは何処だ!!」
しおんは激高した。
みつれは沈黙を続ける。
ユウ「あの女はシロサキさんが持っている。場所は知らない。」
しお「……ッ!!この………ッ!!」
しおんはユウゼンに突っかかろうとするがみつれが阻止した。
みつ「待てしおん。」
しお「みつれさん!?」
みつれは口を開いた。
みつ「ユウゼン、3つ聞きたいことがある。ハナさんは生きてるのか?」
みつれはユウゼンに質問をする。
ユウ「生きている。シロサキさんが飼育している。」
ユウゼンは淡々と答えた。
しお「飼育ッ!?……許せない!!!」
しおんはみつれを振り切ろうとするがみつれはしおんをしっかりとめる。
みつ「落ち着けしおん!!………ユウゼン、次の質問だ。ハナさんは『犬』として管理されているのか?」
みつれは次の質問をした。
ユウ「そうだ。シロサキさんが飼育していると言っただろ。」
みつ「最後の質問だ。ハナさんは『ドッグオーディション』に出されるのか?」
ユウゼンの表情が一瞬変わった。
みつ「・・・出されるんだな?」
みつれはユウゼンの一瞬の反応を見逃さなかった。
ユウ「・・・正直、俺はああいうのは不愉快だ。下品で低俗で反吐が出る。」
みつ「それには同感だ。…それを組織が運営してるなんてお前ら組織も堕ちたものだな。」
ユウ「挑発のつもりなら弱いぞ。ポチ。」
ユウゼンは逆にみつれを挑発する。
みつ「・・・」
ユウ「質問には答えた。こちらからの忠告は伝えたがもう一度言おう。……これ以上邪魔するなら死んでもらうことになる。」
ユウゼンは事務所を出ようとする。
しお「待て!!僕らは必ずハナさんを助け出す!!!」
しおんはユウゼンに言い放つ。
ユウゼンは振り返り、しおんに一言言い放つ。
ユウ「次にお前と会った時、俺はお前を殺す。覚えておけしおん。」
ユウゼンは事務所を出た。
しお「・・・ッ!クソ!!!」
しおんは声を荒らげる。
みつ「落ち着けしおん、冷静になれ。ハナさんは生きてるのは分かった。『ドッグオーディション』に出ることも分かった。」
しお「・・・そうだね。けどこのまま父さんを逃がしていいの!?」
みつ「もちろん尾行する。しおん、ドローンを飛ばせ。この街の防犯カメラもチェックしろ。私は直接尾行する。」
しお「わかった!」
2人はユウゼンの尾行を始めた。
しおんはすぐに防犯カメラをチェックし、現在地を特定する。
しお「ここだ。まだそんな離れてない。ドローンで追跡する。」
しおんはドローンを飛ばしてユウゼンを追跡する。
みつれは服を着替え、髪の毛をまとめあげて帽子を被る。
みつ「分かった。尾行する。」
みつれは事務所を飛び出し、ユウゼンと距離を空けながら尾行を始めた。。。
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