『ブラックボックス』

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〜第4章〜

102.『ユウゼン』

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時刻は19時。

3人はユウゼンが潜んでいる市外の廃ビルの近くまでやってきた。

3人は車の中から廃ビルを確認する。

リン「あのビルだね。」

みつ「あぁ。しおん、ドローンを飛ばしてみてくれ。」

しお「了解。」

しおんはドローンを飛ばし、廃ビルの周りを確認する。

しお「周りには誰も居ないようだね。ビルの中に入ってみるよ。」

しおんは操作しているドローンを廃ビルの上階から侵入した。

しお「中は……誰もいないね。下に降りてみるよ。」

中はもぬけの殻だった。
人の気配は無く、しおんはさらに下の階へとドローンを操作する。

遂に1階まで人の気配は無く、地下の手前まで来た。

しお「ここから先は地下だ…。どうします?」

リン「本当に誰もいないんだね。…どうするみっちゃん?」

リンはみつれの判断に委ねた。


みつ「・・・突入しよう。誰もいないのはチャンスかも知れない。」

しお「同感だね。行こう。」

リン「わかった。」

3人は車を降りて廃ビルへ侵入した。


3人は用心して踏みこむが、全く人はいなかった。

リン「ここから地下だね…。行くよ。」

3人は地下へ続く階段を降りる。

すると、地下の部屋のドアが開いた。

リン「ッ!?」

リンはとっさに銃を構える。
だが人影は見当たらない。

恐る恐るドアを開け、部屋の中に突入した。


ユウ「まさかここがバレるとはな。」

奥の席でユウゼンが座っていた。

リン「動くな!!!」

リンはユウゼンに照準を合わす。

ユウ「焦るな刑事さん。」
ユウゼンは両手を上にあげた。

リン「両手を頭の後ろにまわして跪け!!!」

ユウゼンは言われた通りにする。

リン「お前を逮捕する!!!」

リンは銃を構えたままユウゼンに近づく。

みつれとしおんも部屋の中に入る。

しお「父さん……」

ユウ「久しぶりだな。しおん。」

ユウゼンはしおんを見てニヤッと笑った。

ユウ「ところで刑事さん。警察が無防備になる瞬間ってわかりますか?」

リン「は?」

リンはユウゼンの腕に手錠をはめようとした瞬間だった。

ユウ「手錠をかける瞬間だよ。」


ユウゼンはリンの腕を掴み壁の方へ投げ飛ばした。

リン「なッ!?」

壁に強打したリン。

みつ「リン!!?」

ユウ「手錠をかける時は銃を構えれなくなる。その瞬間が1番反撃しやすいんだよ。」

ユウはリンの銃を奪い、マガジンを抜いた。

みつれはサバイバルナイフを取り出して構える。

ユウ「3人なら勝てるとでも思っていたのか?」

ユウゼンはスーツのジャケットを脱いだ。


ユウ「あんまり喧嘩は好きじゃないんだがな…」

しお「父さん……」




ユウ「遠慮するな息子よ。…来い!!!」


3人はユウゼンを攻撃しにかかった。。。
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