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〜第2章〜
㊶『対峙』
しおりを挟む4つのうち3つの部屋を制圧したみつれとしおんとよつば。
よつばの暴力っぷりにしおんは若干引きながらも、
3人は最後の部屋へ向かう。
みつれは最後の部屋のドアを開けた。
?「やっぱり来たね。」
最後の部屋にはカオリとスイがいた。
みつ「・・・ス、スイ………」
みつれは少し震えている。
スイ「会いたかったよポチ。」
スイはみつれに微笑む。
みつれの後ろからよつばは顔を出してカオリを見つける。
よつ「ご主人様!!!」
カオ「よつば…!?」
スイ「へぇ。この娘が先生の…。」
よつ「ご主人様を返せ!!!」
よつばはスイに殴りかかるが、スイはあっさりかわす。
スイ「いい動きだね。」
よつ「ちっ。このぉ!!」
よつばはすかさず体勢を立て直して再度殴りかかるがスイに拳を受け止められた。
よつばはそれに構わず蹴りをいれる。
しかし蹴りも受け止められる。
スイ「随分ケンカ慣れしてるね。」
スイはよつばをはね返す。
よつ「ぐっ…」
よつばはよろけて距離をあけられる。
スイ「私たちは先生をどうこうする気は無い。仕事を頼んでいただけだよ。」
よつ「仕事って言うわりには閉じ込めてるじゃないか!!」
スイ「診て欲しい人物の到着が遅くてね。先生にはここに居てもらってたんだよ。」
よつ「このぉ……」
スイは少し震えてるみつれを見つめる。
スイ「ポチ。震えてるのかい?」
みつれはスイが一歩近づくと無意識に一歩下がってしまった。
スイ「大丈夫だよ。ポチ。怖くないよ?」
スイがまた一歩近づき、みつれはまた一歩下がる。
みつれの前にしおんが立った。
しお「お前なんかにみつれさんは渡さない!!」
みつ「し…しおん……」
スイ「おや、あの時のお兄さんか。あの時はやられたよ。まさか発煙弾を持ってたなんてね。」
スイが笑いながら言った。
しお「もうすぐ警察が来る!その前にカオリさんを解放したほうがいいんじゃない?」
もちろん警察はまだ呼んでいない。
しおんはスイにハッタリをかました。
スイ「それは困るね。まぁもう先生の仕事は済んでるからね。」
よつ「じゃあ早く解放しろ!」
よつばはスイに怒鳴る。
スイ「随分威勢のいいペットだな。先生。これじゃあ狂犬だよ。」
スイは笑いながらカオリに言った。
カオ「そういうアナタは随分怖がられてるようですね。」
スイはクスッと笑いながらしおんの影にいるみつれを見つめる。
スイ「今日のところは御開きだよ。」
しお「なに言ってんだ。お前はどこにも行かさない!逃がさないぞ!!」
スイ「あぁ~違う違う。逃げるのはアンタたちの方だよ。」
スイは手をひらひらと振る。
スイ「このビルには爆弾が設置されてる。それに武器もある。私を制圧したところで全員爆死するだけだよ。」
スイは銃を取り出し、しおんに銃口をむける。
スイ「また撃ってほしい?お兄さん?」
しお「うっ…」
スイ「今回は先生の働きに免じて見逃してやる。行きな。・・・ポチは残って欲しいけどね。」
みつ「わ、わたし……」
みつれは震えて動けなくなっていた。
しお「((みつれさん…まだスイと会うのは早かったか…))」
よつ「行こう!ご主人様も早く!」
よつばはカオリの手を取り、部屋を出ようとする。
スイ「またね。先生。」
カオ「・・・」
よつばとカオリは先に部屋を出た。
スイ「さぁお兄さん。これが最後の警告だよ。ポチを置いて早く失せな。じゃないと次は頭撃ち抜くよ。」
スイは銃口を向けたまましおんに警告した。
みつ「し、しおん…逃げろ。私の事はいい…」
しお「はぁ!?なに言ってんの!みつれさんは渡さない!!」
みつ「お前を…死なせたくない…は、はやく…」
みつれは震える足でしおんの前に出る。
その時、しおんのポケットに何かをいれたみつれ。
しお「ッ!?」
みつ「・・・頼む。」
しお「くっ……くそッ!!」
しおんはみつれを置いて部屋から逃げる。
みつれとスイ。
部屋には2人だけが残った。。。
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