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〜第1章〜
㉘『〜リン奪還編〜始まり』
しおりを挟む~リン奪還編~
警察署爆破テロ前。取調室にて。
リン「スリなんかで捕まって親が泣くよぉ。」
シロ「・・・」
リンはシロサキを尋問していた。
リン「名前は『シロサキ』。25歳で未婚。市外の工場に勤務。週末は副業でスリ行為…て感じ?」
シロ「・・・」
リン「アンタ、常習的にスリやってたんでしょ?盗んだ物を売ってお金にして何に使ったの?」
シロ「・・・」
リン「だんまりですか…。別にいいけど。」
リンの尋問にずっと黙秘を貫くシロサキ。
リン「まぁ家宅捜査すれば何か出てくるでしょ。黙秘は後々不利になるし、今喋っといたほうがいいと思うけど?」
リンは立ち上がり、窓の外をみる。
シロ「・・・刑事さん。アンタ…私とあまり歳変わらないよね?」
リン「ん?そうだねぇ。同い年だよ。」
シロ「アンタはこの国をどう思ってる?」
リン「・・・なんの話だ?」
シロ「私はこの国を変えたいの。」
リン「・・・この国を変えたいからスリしてんの?そりゃちょっと無理じゃない?」
リンが鼻で笑う。
シロ「・・・」
リン「スリして変えれるのは国じゃなくて自分の人生だよ。まだ若いんだしそんなんで人生棒に振っちゃってどうすんの…」
シロ「・・・アンタ、わかってないな…これだから警察は……」
リン「は?」
シロ「私たちは……『なすべき事』のために動いている。まぁ今回は私がヘマをしたけど…結果オーライだ。」
リンはシロサキの言葉に引っかかった。
リン「・・・ちょっと待て。今『私たち』って言った?どういうこと?」
シロサキがニヤッと笑う。
シロ「こういうことだよ。」
その瞬間、爆発音が響き、建物が揺れた。
リン「ッ!?なに!?」
爆発音は数回鳴り響き、リンは体勢を崩す。
そこに覆面を被った男が数人取調室に入ってき、リンを襲った。
リン「ぐっ…まさか…お前たち……」
シロ「私を取り押さえた女が見せた写真の男ねぇ…あれは私たちの仲間だよ。」
リンは衝撃の事実を聞かされる。
みつれがシロサキに見せた写真に写っていた男『トドロキ』。
シロサキはトドロキを仲間だと言った。
シロ「私のこの荷物、返してね。じゃあ、おやすみ。」
リンはスタンガンを当てられ、意識を失った。
シロ「この女、連れて行って。いずれ使える。」
「分かった。持っていこう。」
リンは男に担がれ、連れていかれた。
その後、警察署は爆発で火に包まれた。
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