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〜第1章〜
㉔『誤解』
しおりを挟むリン「ん……」
リンが目を覚ます。
リン「・・・あれ?みっちゃん?」
昨夜横で寝ていたみつれの姿がない。
リンはベッドから起き上がって服を着る。
寝室を出るとキッチンにみつれが居た。
みつ「おはよう。リン。」
リン「oh……」
みつれは裸でエプロンを着けた姿で朝食を作っていた。
リン「((あれ?私…夢みてる?みっちゃんが裸エプロン!?))」
リンはずっとみつれの姿を舐める様に見つめていた。
みつ「なにボーッとしてるんだ?朝食出来たぞ。泊めてもらった礼だ。」
みつれは朝食を机に並べる。
リン「うん。こちらこそありがとう。」
みつ「一緒に食べよう。」
みつれはエプロンを外した。
リン「ちょっ!?…///みっちゃん!!?」
みつ「ん?どうした?嫌いな物あったか?」
リン「違う!!裸ッ!!」
リンは顔を真っ赤にして手で顔を隠す。
みつ「なんだ?別に裸くらいで…お前ならいくら見ても構わんぞ。」
そこでリンは気付いた。
みつれが監禁されて羞恥と屈辱を受けた時、
そのショックで羞恥心等の感覚が壊れたんだろうと。
みつれは裸のまま席につこうとする。
リン「と、とりあえず!みっちゃんの服の洗濯が終わるまで私の服貸すから着て!風邪ひいちゃうよ。」
みつ「そ、そうか?わかった。」
リンは下着とスウェットを貸した。
向かい合って朝食を食べる2人。
みつ「今日は仕事じゃないのか?リン。」
リン「仕事は行くよ。みっちゃんは?」
みつ「お前からの仕事依頼以外無いの知ってるだろ」
リン「そうでした。たははー。」
朝食を済ませて仕事の支度をするリン。
リン「さて…街の平和を守りに行きますかぁ」
みつ「私も出るよ。」
リン「いいよ。まだみっちゃんの服乾いてないでしょ?これ渡しとく。」
リンが渡したのは部屋の鍵だった。
リン「合鍵。ゆっくりしていきなよ!」
みつ「あ、あぁ。ありがとう。」
リン「じゃあいってきまぁす!」
みつ「いってらっしゃい。」
リンは仕事にむかった。
みつ「・・・ゆっくりしてけって…なにをすればいいんだ……とりあえずしおんに連絡するか…」
みつれは寝室に入りベッドに横たわってしおんに電話した。
しお「もしもし。みつれさん?」
みつ「おはよう。しおん。昨日はすまなかったな。」
しお「いやいやぁ。随分お楽しみだったようで。まさか2人がそういう関係だったなんて。」
みつ「まぁ中学の同級生だからな。迷惑かけてすまなかった。」
しお「同級生の一線を越えちゃってますけどねぇ。今日はリンさんからの依頼は無いんでリンさんとしっぽり楽しんでください!」
みつ「((ん?お泊まりすることが一線を越えるのか?))」
みつれはしおんの言葉に少し引っかかった。
しお「画像まで送り付けてきちゃって…僕には刺激が強すぎましたよぉ~」
みつ「ちょっと待て。画像ってなんだ?」
しお「え?みつれさんのスマホから送られましたよ?撮ったのはリンさんでしょうけど。」
みつ「・・・ちょっと待て確認する。」
みつれは電話を切り、送信履歴を見る。
そこにはみつれが背中を向けてリンが裸で写真を撮った画像を発見した。
みつ「リンッ!!!あいつぅ!!!!」
みつれはリンの枕をポカポカ殴った。
それからしばらくはしおんに誤解され続けていた。。。
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