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⑨『幼なじみの襲撃事件』
しおりを挟む※暴力表現、流血描写がございます。
私といちごは病院の中庭に移動した。
い「これからどうするの?」
いちごは私にきいてきた。
い「まだ犯人は捕まってないんでしょ?」
み「・・・犯人は、だいたいわかってる。」
・・・あの日、私は自宅で襲われた。
ひまちゃんが来るから頑張って早起きして
リビングで支度をしていた。
その時換気のために開けてた窓から
覆面を被った男が3人侵入してきた。
私は後ろから頭を鈍器で殴られ倒れた。
倒れた後も殴られ蹴られ続けた。
突然のことで上手く動けず、
意識を失いかけた時、男達はピタリと止まった。
ひまちゃんが家のドアの鍵を開けた音が聞こえた。
男達は気づかれないように私の口を塞いだ。
自宅に入り、真っ直ぐ二階に行くひまちゃん。
そのあと、私のスマホが鳴った。
ひまちゃんからの電話だ。
男達は焦ったようであたふたしていた。
「来たヤツも一緒にやるか…」
ひとりの男がそう呟いたのが聞こえた。
必死に抵抗したけど
頭から血が出過ぎてボーッとする。
上手く力が入らない。
ひまちゃんがリビングのドアの前に立った時、
男はひまちゃんをリビングに引きずり込んだ。
それからひまちゃんも襲われた。
私は最後の力を振り絞って抵抗した。
抵抗した衝撃でボールペンが落ちたので
すぐさまそれを拾って男の肩に刺した。
男の拘束が解けた私は痛がってる男を力いっぱい殴り、急いでキッチンのナイフを取り出してひまちゃんを襲ってる男の背中を切りつけた。
するともう1人が私に殴り掛かってきた。
私はそれをモロに食らったけど、もはや関係ない。
私は男の顎を狙って殴った。
それが直撃し、男は倒れ込む。
それに怯えた二人は倒れた男を抱えて一目散に逃げ出した。
ひまちゃんは気を失っていた。
私は薄れる意識の中、通報した。
後のことはよく覚えていない。
おそらく意識を失ったんだろう。
けどこれは覚えている。
3人のうち、1人は首に刺青が入ってた。
その刺青には見覚えがある。
昔、かんなと対立してた女の彼氏だ。
私も昔その女と喧嘩したことがある。
あとの2人は排気ガスの匂い。
おそらく単車の排気ガスだった。
多分この件はかんなと関係がある。
い「は、犯人がわかってるってどういうこと!?」
み「知らないほうがいい。それよりお願いがあるんだけど。」
い「なに?」
み「しばらく、ひまちゃんのそばにいて欲しい。アンタしか頼めないの。」
私はいちごに頭をさげる。
み「お願いします。」
い「あ、頭あげて!それは全然大丈夫だよ!けど…みずきは?」
み「私はやらなきゃいけないことがあるの。そのためにも少しひまちゃんから離れないと行けない。」
い「無茶なことはしないでね。ちゃんとひまわりの元に戻ってきなよ。」
み「ありがとう。なにかあったら連絡して。」
私たちは病室に戻った。
すると、ひまちゃんはスヤスヤ寝ていた。
ひまちゃんを酷い目に遭わせた落とし前は必ずつける。
待ってて。ひまちゃん。
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