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第一章

拠点作り

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 植樹が終わると小腹が空いてきた。
 体が重いので炭水化物と油は昼のみ摂取しよう。
 
 サラダを作る。トマトにきゅうり、サラダをちぎって、ドレッシングをかけただけ。

 かまどでご飯作るのは大変だった。薪は麻袋に入れた木を、水分抜いて大きさを指定して出すことで問題なかった。火種が無かった。ユーリさん達が亡くなってしばらく経っているので、かまどの火は消えていた。ユーリさんの記憶で、火打ち石を持ち出して火をつける方法は分かっていたが、うまくいかなかった。
 
 ようやく火がついたのは、40分後。ご飯を炊くだけで疲れたので、今日は卵かけご飯とサラダとインスタントスープ。
 一人暮らしをすると、インスタントや炭水化物に偏りがちになるから、野菜とスープは意識して食べるようにしよう。


 そして何より、火種は消さないように気をつけよう。百均で、マッチがチャッカマンを買わなかったのが悔やまれる。


 午後から畑仕事を考えていたが、ご飯作りに思いの外時間がかかるので、作り置きをしておこうと予定変更。


 麻袋様があるからね、本当の作り置きだよ!まずは、鍋いっぱいに出汁をとり、ストックする。

 別鍋で、けんちん汁を作る。ごぼう、こんにゃく、人参、大根。豚汁も美味しいけど、体を絞るまでは野菜中心でいこう。

 野菜炒め、サラダ、ポトフ。ご褒美唐揚げは、少量。鶏肉は皮を剥いで使う。

 魚は、ばぁちゃんは家から持ってきた七輪で焼く。

 飯盒で、白ごはんを4合、あさりご飯を2合、鳥ごぼうご飯を2合分けて炊く。これで、当分ご飯は炊かなくても持つ。

 パスタ、うどんなどのめん類も全て茹でてストック。すぐ食べられる物がストックしていると心にゆとりができる。

 飲み物もストックしようか考えたけど、温かい飲み物は待つ間の香りもご馳走と、お湯をストックする。
 レモネードと麦茶は、ヤカンで作り、漁港でもらった氷をたらいに貼り冷やす。

 ユーリさんの記憶に、家から出られないくらい冬は雪が積もってる景色。冬になったら雪をたくさん収納しよう。
 それまで、非食用氷と食用氷を大切に使わなければ。
 


 ユーリさん家を使わせて貰うが、家自体は思ったより悪くない。しっかりした木でできているし、隙間風も無い。ただ、オール土間。土は固めているけど土。
 
 なんでフローリングでは無いのかな?少ない家具を麻袋に入れて空っぽにする。外で収納した木を水分30パーセント抜いて、板状にして並べていく。なんちゃってフローリングだ。板をなんとかしたいな。ニスが欲しい。街に出た時に探してみよう。竃の前は、石を板状に固めて置いていく。

 なんてことでしょう。白茶色だった床が、美しい木目調に、竃の前はモザイクタイルのようではありませんか?


 綺麗になったけど、木がカビる前にニスの代わりを探さなくては。それまでは麻袋でこまめに水分吸収かな?

 荷物は食器棚と少しの食料、ダイニングテーブルに椅子、ベッドと布団だけ出す。麻袋があるので、ただ出す方がスッキリして良いから、竃に鍋とやかんぐらいは出しておこう。
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