３０代社畜の私が1ヶ月後に異世界転生するらしい。

第一章

衣食住

　お墓参りを終え、お寺さんに永年供養を頼み、無人のばぁちゃん家でお昼を食べていると、今ちゃんと旦那さんが購入したものをトラックで運んできてくれた。
　お金持ちなのに、この腰の軽さ、低さ。今ちゃんの徳の高さが伺える。
　邪魔じゃ無ければと、スナップエンドウの苗もくれた。神の子は、神だ。

　

　今、町営の旅館に来ている。異世界に行く日までここで過ごす予定。ここは、源泉の温度が高く、個室に付いているお風呂は60度ほどの湯が出る。普通は、水で割って入るのだが、現在は高温の湯を麻袋の中にだぶだぶ入れている。最大限、湯を持って行きお風呂の目処が着くまではこの湯を大事に使おう。決っして温泉卵を作るのには利用しない。温泉卵はここで買っていく。
　また、お風呂掃除を手伝うのを条件に、食事はタダにしてもらった。上の田んぼの中村のおばちゃんの采配です。実は、食事タダがメインではなくて、目的はお風呂掃除。お湯を抜くのを麻袋で行うと、一瞬で大容量のお湯がゲットできる。
　薬草湯や薔薇湯、イオン湯、日替わり湯なんかもある。さすがに、女湯のみ頂きます。

　お風呂掃除は、夜なので日中は最大限にお湯を貯めている間に、買うものを考える。

　衣：下着なんて、どんなのがあるか分からないから買っていく。年取って縮むぐらいと思うので、今のサイズで夏、冬用は大型衣料店の機能特化のもの50組。靴下も大量に。流石に取り寄せになるので、5日後に再度取りに行くことになった。登山用のブーツや編み上げブーツなども5足ずつ買った。服は、リネン系と毛糸系、ショールにタオルも大量買い。
　針と糸、ゴム、ボタン、フックホック。裁縫セット、布はアウトレットのコットン、ガーゼ色々買った。　
　衣類、布類で300万円強使ってしまった。
　
　食：基本お高い塩オンリーの世界は耐えられない。業務用のスーパーで、箱買いをする。塩なんて、25キロを３つ。砂糖も、30キロを３つ。胡椒5キロ。氷砂糖を３０キロを３つ。醤油5缶。味噌10樽。みりん、醤油は一升瓶を20本。マヨネーズ、ケチャップ、たこ焼きソース、ウスターソース、白だし、コンソメ、鶏ガラ、寒天、イースト菌、ベーキングパウダー、そして油と小麦粉は買い占めた。流石に持って帰れないので、レンタカーを借りて往復した。
　もちろん、お米も30キロを近所の農家から少しずつ買い、精米をして50袋ほど手に入れた。
　野菜の種を100均で買おうとしたら、量がなかったので、農協に行き注文。ばあちゃんが、畑をしていたので繋がりがあり売ってもらえた。
　100均では、花の種を買い占めた。
　近所のスーパーの地産コーナーにある、ハーブ苗は全部買った。　
　野菜や花を育てるのに必要な肥料や石灰、ポットも買った。
　魚は漁港の朝市に行く。
　カマスが40匹入って400円。地元のタコが3匹で千円。アジ、サバ一箱千円。更には非食用氷をタダで分けてもらう。
　うん。明日も来よう。
　なんだかんだで、350万ほど使い、貯金が一気に減ってしまった。
　しかし、食のレベルは落としたく無いし、種は財産だ。この世界の品種を、向こうで育てたら税金ぐらいは軽く払えるだろう。高価なものではないので目立たない。

　住：実はあまりお金がかかっていない。今まで住んでいたアパートと、ばあちゃん家の荷物。倉庫に入っていた農具、衣類を入れたら、かなりの量になった。お皿や鍋は炊き出しできるレベルである。後は洗剤や化粧品類、日焼け止め、歯ブラシ、生理用品に、薬を少し買った。余り目立ちたく無いので、化粧品もB.Bクリームとアイメイク、色付きリップを買っただけ。ドラックストアーのプチプラで揃えたので大してかかっていない。