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着飾るんじゃねぇよ
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茶会から数日経ったある日
「ミッシェルの処分が決まった」
父上がわざわざユイから離して呼び出したのはこれか
「城内に敵国だった人間を迎え入れ次代の王の命を危険にさらし、その番を悲惨な目合わせた為王城の出入りはもちろん主都の立ち入りも禁止」
「だが、番の為の行動、そして最たる被害者であるユイを考慮し国境守りに任命する」
「まだ情勢は安定せず、いつあちらが牙を向くか分からない状況に番までも危険に晒す事になる国境守りは罪には相応だと結論が出た」
「そうかよ」
「納得したのか?」
「いや?あいつの顔見ると今でも八つ裂きにしたくなる程腹が立つ」
「にしては、大人しいな」
「ミッシェルの番を救ったのがユイだからな、救った命をないがしろにする訳にはいかねぇだろ」
「そうか・・・分かった、今日中にでも向かわせる」
「ああ」
「・・・ユイはどうだ、披露目に向けて仮縫いやらをしなければならないんだぞ」
「分かってる、今母上と一緒に布選びから始めてる」
「!!!そうか!!!なら私も」
「必要ねぇ」
「ぐっっ・・・ずるいぞ!」
「何がずるいだ、可愛いこぶってんじゃねぇ」
「む・・・なら迎えに行こう」
「あ?」
「我が妃を迎えに行くのも夫の役目だろう」
「・・・・・はぁー」
うるせぇ父上が後ろから着いてくるが無視だ
どうせ勝手についてくる
部屋の近くまで来れば楽しそうな魔力が漂ってる
そう魔力だ
存在をもっと感じてぇっつったら魔力を出して俺にだけ分かるように包むって言ってからは離れる時以外はずっと包まれてる
俺もやりたくてユイから教わってる
「ユイ」
「アレン!」
母上と布の海に埋もれそうになりながら嬉しそうにこちらを向く
いつものように抱き上げて膝の上に乗せる
「まだ、蜜月のようだな・・・」
「お父様!ちょうど良かった!欲しいものがあるのです!」
「!?なんでも父に言うが良い」
「なんで俺じゃねぇんだよ」
「う・・・だってアレン持ってないもん」
「ああん?」
「あう・・・」
「ふん、父は色んなモノを持ってるからな、なにが欲しい?なんでもいいぞ」
「ふふ、お母様言質取りましたよ」
「はぁー・・・本当にいいの?好きな物もあるでしょう?」
「二人の事も好きだからこそです!」
「まぁまぁまぁ!!!」
「という事でお父様、お母様と披露目をした時の衣装を下さい!私達それを着て披露目がしたいの!」
「ん?」
「なんだ?」
「私も意味が分からなかったのだけれど、他世界の風習で親の物をリメイクして着るなんて事があると言われ、まだ持ってるならそれがいいと言うの」
「アレン、駄目?」
「駄目じゃねぇけど・・・・・お前が着たら服に埋もれるだろ」
意味が分かんなく首をかしげてたが、ようやく理解したのか
「・・・っっっ~~~!!!!小さくない!!!」
「どう見ても母上より小せぇだろ」
「う・・・そ、だから裾上げたりしたり私流にアレンジすれば」
「ほとんどの布を捨てる事になんぞ」
「~~~~~~~~~うるさい!!!!」
「まぁまぁ、いいのではないかしら私達も使わないしアレンジも見てみたいわ」
「ん、それもまた思い出が重なっていいかもしれんな」
「だって!!!アレン離して!!!」
「あ?なんでだよ」
「今日は一緒に居ない!」
「ああん?」
「お母様と一緒に居るもん!」
「あ?」「まぁ!そうしましょう!」「私も久しぶりに妃と過ごしたいな」
「駄目だ」
「やっ」
「なんでだよ」
「ユイそこまで小さくないもん」
「・・・そうだな」
「っっっ棒読み!!!」
「悪かったから機嫌治せ」
「い!や!」
「監禁するか?」
「「・・・・・・・・・」」
「・・・機嫌治して普通にお母様とお父様と一緒に寝たいって言ったら?」
「ああ!?駄目に決まってんだろ、離れてぇのかよ」
「そうじゃないけど、親が居るなんて事ないからしてみたいなって」
「「「・・・・・・・・・・」」」
「お前、わざとか?」
「?なにが?」
「・・・・・・・・・今度だ」
「!!!いいの!?ありがとう!お母様お父様楽しみだね!」
「ぇえ、本当に!」
「たまにはあってもいいんじゃないか?」
「うるせぇもう出てけ」
「お母様、手伝ってくださりありがとう!」
「いいのよ、めいっぱい綺麗に着飾りましょうね」
「はい!」
バタン
「ユイ」
「アレン」
「着飾ってどうする」
「へ?」
「着飾って誰に見せんだ」
「えっと・・・」
「あ?」
「アレンとお母様とお父様と爺に見て欲しい」
「なんで俺だけじゃねぇんだよ」
「アレンがくれた家族にもお祝いして欲しいから」
「・・・・・」
「アレン?」
「耳出せ」
ピョンっと耳が出る
「これは俺だけだ」
「分かった」
「ユイ」
「アレン」
「愛してる」
「ミッシェルの処分が決まった」
父上がわざわざユイから離して呼び出したのはこれか
「城内に敵国だった人間を迎え入れ次代の王の命を危険にさらし、その番を悲惨な目合わせた為王城の出入りはもちろん主都の立ち入りも禁止」
「だが、番の為の行動、そして最たる被害者であるユイを考慮し国境守りに任命する」
「まだ情勢は安定せず、いつあちらが牙を向くか分からない状況に番までも危険に晒す事になる国境守りは罪には相応だと結論が出た」
「そうかよ」
「納得したのか?」
「いや?あいつの顔見ると今でも八つ裂きにしたくなる程腹が立つ」
「にしては、大人しいな」
「ミッシェルの番を救ったのがユイだからな、救った命をないがしろにする訳にはいかねぇだろ」
「そうか・・・分かった、今日中にでも向かわせる」
「ああ」
「・・・ユイはどうだ、披露目に向けて仮縫いやらをしなければならないんだぞ」
「分かってる、今母上と一緒に布選びから始めてる」
「!!!そうか!!!なら私も」
「必要ねぇ」
「ぐっっ・・・ずるいぞ!」
「何がずるいだ、可愛いこぶってんじゃねぇ」
「む・・・なら迎えに行こう」
「あ?」
「我が妃を迎えに行くのも夫の役目だろう」
「・・・・・はぁー」
うるせぇ父上が後ろから着いてくるが無視だ
どうせ勝手についてくる
部屋の近くまで来れば楽しそうな魔力が漂ってる
そう魔力だ
存在をもっと感じてぇっつったら魔力を出して俺にだけ分かるように包むって言ってからは離れる時以外はずっと包まれてる
俺もやりたくてユイから教わってる
「ユイ」
「アレン!」
母上と布の海に埋もれそうになりながら嬉しそうにこちらを向く
いつものように抱き上げて膝の上に乗せる
「まだ、蜜月のようだな・・・」
「お父様!ちょうど良かった!欲しいものがあるのです!」
「!?なんでも父に言うが良い」
「なんで俺じゃねぇんだよ」
「う・・・だってアレン持ってないもん」
「ああん?」
「あう・・・」
「ふん、父は色んなモノを持ってるからな、なにが欲しい?なんでもいいぞ」
「ふふ、お母様言質取りましたよ」
「はぁー・・・本当にいいの?好きな物もあるでしょう?」
「二人の事も好きだからこそです!」
「まぁまぁまぁ!!!」
「という事でお父様、お母様と披露目をした時の衣装を下さい!私達それを着て披露目がしたいの!」
「ん?」
「なんだ?」
「私も意味が分からなかったのだけれど、他世界の風習で親の物をリメイクして着るなんて事があると言われ、まだ持ってるならそれがいいと言うの」
「アレン、駄目?」
「駄目じゃねぇけど・・・・・お前が着たら服に埋もれるだろ」
意味が分かんなく首をかしげてたが、ようやく理解したのか
「・・・っっっ~~~!!!!小さくない!!!」
「どう見ても母上より小せぇだろ」
「う・・・そ、だから裾上げたりしたり私流にアレンジすれば」
「ほとんどの布を捨てる事になんぞ」
「~~~~~~~~~うるさい!!!!」
「まぁまぁ、いいのではないかしら私達も使わないしアレンジも見てみたいわ」
「ん、それもまた思い出が重なっていいかもしれんな」
「だって!!!アレン離して!!!」
「あ?なんでだよ」
「今日は一緒に居ない!」
「ああん?」
「お母様と一緒に居るもん!」
「あ?」「まぁ!そうしましょう!」「私も久しぶりに妃と過ごしたいな」
「駄目だ」
「やっ」
「なんでだよ」
「ユイそこまで小さくないもん」
「・・・そうだな」
「っっっ棒読み!!!」
「悪かったから機嫌治せ」
「い!や!」
「監禁するか?」
「「・・・・・・・・・」」
「・・・機嫌治して普通にお母様とお父様と一緒に寝たいって言ったら?」
「ああ!?駄目に決まってんだろ、離れてぇのかよ」
「そうじゃないけど、親が居るなんて事ないからしてみたいなって」
「「「・・・・・・・・・・」」」
「お前、わざとか?」
「?なにが?」
「・・・・・・・・・今度だ」
「!!!いいの!?ありがとう!お母様お父様楽しみだね!」
「ぇえ、本当に!」
「たまにはあってもいいんじゃないか?」
「うるせぇもう出てけ」
「お母様、手伝ってくださりありがとう!」
「いいのよ、めいっぱい綺麗に着飾りましょうね」
「はい!」
バタン
「ユイ」
「アレン」
「着飾ってどうする」
「へ?」
「着飾って誰に見せんだ」
「えっと・・・」
「あ?」
「アレンとお母様とお父様と爺に見て欲しい」
「なんで俺だけじゃねぇんだよ」
「アレンがくれた家族にもお祝いして欲しいから」
「・・・・・」
「アレン?」
「耳出せ」
ピョンっと耳が出る
「これは俺だけだ」
「分かった」
「ユイ」
「アレン」
「愛してる」
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