24 / 45
獣王
しおりを挟む
アレハンドが私達に娘をくれた日を覚えてる
初めて見た時はか弱い人間をアレハンドが食い殺してしまったと本気でそう思った
けれど、4日もすれば目を覚ましてくれた
私はとても嬉しくてなんでも与えたかったけれどユイさんの瞳は無だった
アレハンドから聞いていたけれど
本当にこんな瞳をしてただただ従うだけの心無い人形に見えた
とても悲しくて、どうにかしてあげたくて夫と共に構い倒した
与えられる事をただ受け入れて私達の、アレハンドの愛を受け入れているように見えて何も考えていない
意思など持つだけ無駄だと言っているような態度に私達は焦った
「はぁ、ユイさんは今日も笑わなかったわ」
「む、明日は違う本を持っていくか」
獣王と呼ばれてる夫に相談するのはユイさんの事ばかり
夫もそんなユイさんにどうやって笑ってもらうか日々工夫をしてる
そうやって日々を重ねればいつかユイさんも感情を表してくれると願っていた
「泣きだした?あの子が?」
「はい、私がアレハンド王子の番はユイさんだと伝えてから顔を真っ青にして・・・」
夫も爺も慌てて困惑していたけれど、私はいい事だと思ったわ
何事にも関心がないように見えていた心動かす事があったと、それがアレハンドの事なら尚更
落ち着いた頃ユイさんに話があると言われ会いに行ったけれど、体の事はどうにかしてあげられないものかしら・・・
きっとこれから食事を共にしたり妃として教えなければならない事でたくさん時間を作れるからその時に今の気持ちを聞いてみたい
遠くない未来にきっと・・・
「獣王妃様失礼致します!王子の部屋から魔力が充満し扉も閉められ中の状況が解りません!」
これからアレハンドがユイさんから少しの時間離れるから茶でもして待っていてくれと言われていたからそれの準備をしていたのに
アレハンドの部屋に行ってみればユイさんの血の匂いとアレハンドの威圧で息が潰れそうになる
現獣王でもそんな威圧は出せない・・・
話を聞いてみればユイさんが人間国に攫われたとの事
少ない魔力でアレハンドを守ろうとしたため命を削ってまで魔力を使った事
助けを求めてた事
「アレハンド・・・2人きりで話がしたいの」
「・・・ああ」
皆には下がってもらい懸念事項を伝える
「今日はユイさんを抱いた?」
「ああ」
「ならあと」
「10日だ」
10日に1度抱かれないと死ぬ体
詳しくはまだ聞けてないけれど、なら猶予は
「獣化して最速で行けても人間国までは3日はかかる」
「そうね・・・どこに行ったか分かればいいのだけれど」
「・・・必ず見つける」
「ぇえ、そうね」
それからあの子達が偵察して入手した情報を夫も交えて聞く
「話せ」
夫が双子に催促する
「人間国は現在人間を魔力の塊と考えている者達が多数おります」
「その為搾取されている人間たちがこちらに協力的な者達が多い印象です」
「なんの為に生きているのか分からなくなってくるな」
双子の情報に夫が悲痛を漏らす
「召喚についてですが」
「昔獣人が次代の王が決まらず相応しい者を召喚し成功したとの記述が残っている本があるという情報を手に入れました」
「詳しくは分かりませんが、召喚陣はそこから見つけたと思われます」
「理由は未だ不明ですが」
「召喚が成功し特徴である黒目黒髪の人間を探しているとそして・・・見つけられました」
「人間の魔力増幅が原因でますます膠着状態がこらからも続くと」
「続かせねぇな」
アレハンドが口を挟む
「全て潰す、人間も獣人も関係ねぇ収束に向かって行動しない奴は全員殺す」
無遠慮に威圧をかけ話し出す
私達でやっと座れている
護衛達は怯え逃げ出る者も居る
「そうか、好きにやれ・・・城内は任せろ私達で纏めておく」
そう言い放つ夫がこちらを見る
「そうね、私は人間の受け入れを出来る敷地を探しておきます」
「感謝する」
「ミッシェルはどうする」
夫がアレハンドに問う
「連れて行く、目に付くところに居させる」
「分かった」
「鉱石がなんの効果があるか調べておくわ」
「ああ」
他にも持ち帰った情報を聞き出し、ミッシェルにも他になにかないか聞き出した後すぐに出発する息子達を見送った
「あなた、ユイさんは大丈夫かしら」
「問題ない、今のあいつに敵う人間なんか居やしない」
「そうね、アレハンドは大丈夫かしら」
「・・・ユイが戻ってくればなんの問題もない」
「・・・そうね」
「大丈夫だ、明日から忙しくなる休んでおこう」
「ぇえ」
私達の息子と娘は苛烈な状況に置かれ戦うしかなくなった
どうか1日も早く見つけ出して幸せになるための道だけを歩んで欲しい
初めて見た時はか弱い人間をアレハンドが食い殺してしまったと本気でそう思った
けれど、4日もすれば目を覚ましてくれた
私はとても嬉しくてなんでも与えたかったけれどユイさんの瞳は無だった
アレハンドから聞いていたけれど
本当にこんな瞳をしてただただ従うだけの心無い人形に見えた
とても悲しくて、どうにかしてあげたくて夫と共に構い倒した
与えられる事をただ受け入れて私達の、アレハンドの愛を受け入れているように見えて何も考えていない
意思など持つだけ無駄だと言っているような態度に私達は焦った
「はぁ、ユイさんは今日も笑わなかったわ」
「む、明日は違う本を持っていくか」
獣王と呼ばれてる夫に相談するのはユイさんの事ばかり
夫もそんなユイさんにどうやって笑ってもらうか日々工夫をしてる
そうやって日々を重ねればいつかユイさんも感情を表してくれると願っていた
「泣きだした?あの子が?」
「はい、私がアレハンド王子の番はユイさんだと伝えてから顔を真っ青にして・・・」
夫も爺も慌てて困惑していたけれど、私はいい事だと思ったわ
何事にも関心がないように見えていた心動かす事があったと、それがアレハンドの事なら尚更
落ち着いた頃ユイさんに話があると言われ会いに行ったけれど、体の事はどうにかしてあげられないものかしら・・・
きっとこれから食事を共にしたり妃として教えなければならない事でたくさん時間を作れるからその時に今の気持ちを聞いてみたい
遠くない未来にきっと・・・
「獣王妃様失礼致します!王子の部屋から魔力が充満し扉も閉められ中の状況が解りません!」
これからアレハンドがユイさんから少しの時間離れるから茶でもして待っていてくれと言われていたからそれの準備をしていたのに
アレハンドの部屋に行ってみればユイさんの血の匂いとアレハンドの威圧で息が潰れそうになる
現獣王でもそんな威圧は出せない・・・
話を聞いてみればユイさんが人間国に攫われたとの事
少ない魔力でアレハンドを守ろうとしたため命を削ってまで魔力を使った事
助けを求めてた事
「アレハンド・・・2人きりで話がしたいの」
「・・・ああ」
皆には下がってもらい懸念事項を伝える
「今日はユイさんを抱いた?」
「ああ」
「ならあと」
「10日だ」
10日に1度抱かれないと死ぬ体
詳しくはまだ聞けてないけれど、なら猶予は
「獣化して最速で行けても人間国までは3日はかかる」
「そうね・・・どこに行ったか分かればいいのだけれど」
「・・・必ず見つける」
「ぇえ、そうね」
それからあの子達が偵察して入手した情報を夫も交えて聞く
「話せ」
夫が双子に催促する
「人間国は現在人間を魔力の塊と考えている者達が多数おります」
「その為搾取されている人間たちがこちらに協力的な者達が多い印象です」
「なんの為に生きているのか分からなくなってくるな」
双子の情報に夫が悲痛を漏らす
「召喚についてですが」
「昔獣人が次代の王が決まらず相応しい者を召喚し成功したとの記述が残っている本があるという情報を手に入れました」
「詳しくは分かりませんが、召喚陣はそこから見つけたと思われます」
「理由は未だ不明ですが」
「召喚が成功し特徴である黒目黒髪の人間を探しているとそして・・・見つけられました」
「人間の魔力増幅が原因でますます膠着状態がこらからも続くと」
「続かせねぇな」
アレハンドが口を挟む
「全て潰す、人間も獣人も関係ねぇ収束に向かって行動しない奴は全員殺す」
無遠慮に威圧をかけ話し出す
私達でやっと座れている
護衛達は怯え逃げ出る者も居る
「そうか、好きにやれ・・・城内は任せろ私達で纏めておく」
そう言い放つ夫がこちらを見る
「そうね、私は人間の受け入れを出来る敷地を探しておきます」
「感謝する」
「ミッシェルはどうする」
夫がアレハンドに問う
「連れて行く、目に付くところに居させる」
「分かった」
「鉱石がなんの効果があるか調べておくわ」
「ああ」
他にも持ち帰った情報を聞き出し、ミッシェルにも他になにかないか聞き出した後すぐに出発する息子達を見送った
「あなた、ユイさんは大丈夫かしら」
「問題ない、今のあいつに敵う人間なんか居やしない」
「そうね、アレハンドは大丈夫かしら」
「・・・ユイが戻ってくればなんの問題もない」
「・・・そうね」
「大丈夫だ、明日から忙しくなる休んでおこう」
「ぇえ」
私達の息子と娘は苛烈な状況に置かれ戦うしかなくなった
どうか1日も早く見つけ出して幸せになるための道だけを歩んで欲しい
62
お気に入りに追加
271
あなたにおすすめの小説
【R18】助けてもらった虎獣人にマーキングされちゃう話
象の居る
恋愛
異世界転移したとたん、魔獣に狙われたユキを助けてくれたムキムキ虎獣人のアラン。襲われた恐怖でアランに縋り、家においてもらったあともズルズル関係している。このまま一緒にいたいけどアランはどう思ってる? セフレなのか悩みつつも関係が壊れるのが怖くて聞けない。飽きられたときのために一人暮らしの住宅事情を調べてたらアランの様子がおかしくなって……。
ベッドの上ではちょっと意地悪なのに肝心なとこはヘタレな虎獣人と、普段はハッキリ言うのに怖がりな人間がお互いの気持ちを確かめ合って結ばれる話です。
ムーンライトノベルズさんにも掲載しています。
【R18】国王陛下はずっとご執心です〜我慢して何も得られないのなら、どんな手を使ってでも愛する人を手に入れよう〜
まさかの
恋愛
濃厚な甘々えっちシーンばかりですので閲覧注意してください!
題名の☆マークがえっちシーンありです。
王位を内乱勝ち取った国王ジルダールは護衛騎士のクラリスのことを愛していた。
しかし彼女はその気持ちに気付きながらも、自分にはその資格が無いとジルダールの愛を拒み続ける。
肌を重ねても去ってしまう彼女の居ない日々を過ごしていたが、実の兄のクーデターによって命の危険に晒される。
彼はやっと理解した。
我慢した先に何もないことを。
ジルダールは彼女の愛を手に入れるために我慢しないことにした。
小説家になろう、アルファポリスで投稿しています。
異世界転移したら、推しのガチムチ騎士団長様の性癖が止まりません
冬見 六花
恋愛
旧題:ロングヘア=美人の世界にショートカットの私が転移したら推しのガチムチ騎士団長様の性癖が開花した件
異世界転移したアユミが行き着いた世界は、ロングヘアが美人とされている世界だった。
ショートカットのために醜女&珍獣扱いされたアユミを助けてくれたのはガチムチの騎士団長のウィルフレッド。
「…え、ちょっと待って。騎士団長めちゃくちゃドタイプなんですけど!」
でもこの世界ではとんでもないほどのブスの私を好きになってくれるわけない…。
それならイケメン騎士団長様の推し活に専念しますか!
―――――【筋肉フェチの推し活充女アユミ × アユミが現れて突如として自分の性癖が目覚めてしまったガチムチ騎士団長様】
そんな2人の山なし谷なしイチャイチャエッチラブコメ。
●ムーンライトノベルズで掲載していたものをより糖度高めに改稿してます。
●11/6本編完結しました。番外編はゆっくり投稿します。
●11/12番外編もすべて完結しました!
●ノーチェブックス様より書籍化します!
黒豹の騎士団長様に美味しく食べられました
Adria
恋愛
子供の時に傷を負った獣人であるリグニスを助けてから、彼は事あるごとにクリスティアーナに会いにきた。だが、人の姿の時は会ってくれない。
そのことに不満を感じ、ついにクリスティアーナは別れを切り出した。すると、豹のままの彼に押し倒されて――
イラスト:日室千種様(@ChiguHimu)
【R18】××××で魔力供給をする世界に聖女として転移して、イケメン魔法使いに甘やかされ抱かれる話
もなか
恋愛
目を覚ますと、金髪碧眼のイケメン──アースに抱かれていた。
詳しく話を聞くに、どうやら、私は魔法がある異世界に聖女として転移をしてきたようだ。
え? この世界、魔法を使うためには、魔力供給をしなきゃいけないんですか?
え? 魔力供給って、××××しなきゃいけないんですか?
え? 私、アースさん専用の聖女なんですか?
魔力供給(性行為)をしなきゃいけない聖女が、イケメン魔法使いに甘やかされ、快楽の日々に溺れる物語──。
※n番煎じの魔力供給もの。18禁シーンばかりの変態度高めな物語です。
※ムーンライトノベルズにも載せております。ムーンライトノベルズさんの方は、題名が少し変わっております。
※ヒーローが変態です。ヒロインはちょろいです。
R18作品です。18歳未満の方(高校生も含む)の閲覧は、御遠慮ください。
クソつよ性欲隠して結婚したら草食系旦那が巨根で絶倫だった
山吹花月
恋愛
『穢れを知らぬ清廉な乙女』と『王子系聖人君子』
色欲とは無縁と思われている夫婦は互いに欲望を隠していた。
◇ムーンライトノベルズ様へも掲載しております。
王女、騎士と結婚させられイかされまくる
ぺこ
恋愛
髪の色と出自から差別されてきた騎士さまにベタ惚れされて愛されまくる王女のお話。
性描写激しめですが、甘々の溺愛です。
※原文(♡乱舞淫語まみれバージョン)はpixivの方で見られます。
未亡人メイド、ショタ公爵令息の筆下ろしに選ばれる。ただの性処理係かと思ったら、彼から結婚しようと告白されました。【完結】
高橋冬夏
恋愛
騎士だった夫を魔物討伐の傷が元で失ったエレン。そんな悲しみの中にある彼女に夫との思い出の詰まった家を火事で無くすという更なる悲劇が襲う。
全てを失ったエレンは娼婦になる覚悟で娼館を訪れようとしたときに夫の雇い主と出会い、だたのメイドとしてではなく、幼い子息の筆下ろしを頼まれてしまう。
断ることも出来たが覚悟を決め、子息の性処理を兼ねたメイドとして働き始めるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる