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犬
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あいつらは人間国にユイを連れ去った
んな事分かってる、問題はどこに連れ去ったんだ
あの男はなんて言った?実験?魔力?
『ありぇは、たすけて』
くそっっ!!今の光景が頭から離れない!!
早く早く助けに行ってやらねぇと
早く腕の中で守ってやらねぇと
あいつが泣いて・・・・・
「失礼致します!!」
扉前の護衛が今更入ってきた
「血の匂いが・・・いきなり部屋から魔力が充満して入ろうにも扉に触れられなく今開いたところです、番様はどうされましたか?」
「馬鹿みてぇな事聞くんじゃねぇ!人間に連れ去られた今すぐ探しに行くっっ」
護衛が顔を青くして報告する
俺でさえどうにもならなかったんだ
こいつらに何か出来る筈ねぇ
分かってはいるが、冷静になれない
威嚇する事を止められない
「「「「「アレハンド(様)!!!」」」」」
護衛が報告に行ったのか
母上とミッシェル、メイソンと双子のハドソン、エイドリアンが部屋まで来た
「ユイさんの血の匂いがするわ!なにがあったの!?」
「「魔力で扉が開かなかったと聞きました」」
「・・・・・・・・・どうしたんだ答えろ」
各々現状を把握しようと聞いてくる
俺は一刻も早く迎えに行かなきゃなんねぇのに
「アレハンド様~・・・」
人間の匂い・・・
あいつらはなんで魔力封じがあったのに入れたんだ、誰が入れた
なんで俺の番だと・・・・・
『犬の言う通り厄介な獣の番みたいですね』
ドガッッ
ミッシェルを壁に押さえつけた
「アレハンドなにをしているの!?」
「お前が内通者だな!!ミッシェル!!」
「「なっ!?」」
「答えろ!なんでユイを引き渡した!魔力封じはどうした!っっっ全部答えろ!」
「・・・・・・落ち着け、なんでミッシェルなんだ」
「あの人間は言ってたぞ“犬の言う通り”だと」
「ミッシェル?本当なの?」
「・・・・・・・ごめんなさい」
「死ね」
「お待ち下さい!」
「ミッシェルが内通者なのは分かりましたが」
「情報が少しでも欲しいです!」
「ですからどうか、殺さないで下さい」
「「お願いします・・・」」
ハドソンとエイドリアンが懇願する
情報の為だけに生かせと言っている訳ではないのは誰にでも分かる
『ありぇは』
あいつの涙する顔が離れてくれねぇ
「アレハンド、とりあえず連れ戻すにしてもどこに居るか検討をつけないと無理だわ、話を聞きましょう、ね?」
こんな事してる場合じゃねぇのに
・・・腕の中にあいつが居ない
俺が弱くなかったら弾かれずに済んだのに
もし、連れ去られたとしても傍に居てやれたのに
っっっくそ!くそ!くそ!くそ!
ミッシェルしか今は当てがない・・・
「くそっ!全部話せ!」
「・・・知らないんだ、僕は何も聞かされてないし聞けなかったんだ、ただこの鉱石を肌見放さず持っていろと言われただけで他は何も・・・」
「そもそも何で従う!なんであいつらはこっちの内情に詳しいんだ!」
「それは・・・僕が喋ったから」
「なんで話した!」
「ごめ、ごめんなさい・・・僕の、僕の番が人質に取られたんだ」
「「「「「!?!?」」」」」
「番?」
「うん、人間の貴族だった・・・偵察に行ったら番が地下の檻に入ってたから助けようとしたら・・・」
「・・・・・・捕まったか」
「番の親がいいように利用して魔力を搾取してるみたいだった、これ以上搾取し続けると死ぬから、だから殺したくなければ黒目黒髪の人間の行方を教えろって・・・」
「ミッシェルの番は」
「どうなったのですか?」
「分からないんだ!でもでもまだ僕には利用価値があるからって、生かしてくれてるはずなんだ・・・」
「少なくとも2人の人質があちらに居るのね」
「ごめんなさいっ!でも僕どうしたらいいか分かんなくて!」
ドゴッ!
「相談すりゃいいだろ!何のための仲間だっっ!番が人間側に居るかもしれないって事は誰もが知ってる事実だ!だからこそ、最悪な事態に陥らないように最善を尽くすって決めてただろうが!!!」
「うっ、うっ、ごめ、ごめんなさっっ」
「泣くな、もっと情報がいる些細な事でいい少しの情報で俺達の番を取り戻すぞ」
「うっうあっありが、ありがとうっっ」
「・・・・・とりあえず鉱石を調べよう」
「「私達は集まっている情報を整理します」」
「俺の部屋になにか残ってないか調べさせる」
「猶予があまりないわ、いるものがあるならなんでも言いなさい、惜しまず協力するわ」
各々が動き出す
俺はしゃがみこんでるミッシェルに話しかける
「お前の浅はかな行動は許されざる行為だ」
「わ、わかってるっっ」
「間違えを正すために動け、今は立ち止まる時じゃねぇだろ」
「~~~っっっはい!」
ミッシェルも動き出す
俺も動かなきゃいけない・・・
ミッシェルがやらなくてもいずれ誰かがこうなってた
番を取られたら基本俺達は従うしかねぇ
あいつを連れ戻してもまた同じことになる
その度傷付くのはユイだ
今まで決して生温く動いてた訳じゃねぇ
手を抜いた事もねぇ
けど、甘かったんだな
歩み寄るための仲良しごっこをしてたのかもしんねぇな
もういい、もうやめだ
どこかに誰かの大切が居たとしても関係ねぇ
戦争を終わらすんじゃねぇ
蹂躙して抹殺して人間国なんてものがあった事なんて忘れさせてやる
余すことなくぶっ殺す
俺の番が二度と俺の傍から離れないよう全ての原因を排除してやる
んな事分かってる、問題はどこに連れ去ったんだ
あの男はなんて言った?実験?魔力?
『ありぇは、たすけて』
くそっっ!!今の光景が頭から離れない!!
早く早く助けに行ってやらねぇと
早く腕の中で守ってやらねぇと
あいつが泣いて・・・・・
「失礼致します!!」
扉前の護衛が今更入ってきた
「血の匂いが・・・いきなり部屋から魔力が充満して入ろうにも扉に触れられなく今開いたところです、番様はどうされましたか?」
「馬鹿みてぇな事聞くんじゃねぇ!人間に連れ去られた今すぐ探しに行くっっ」
護衛が顔を青くして報告する
俺でさえどうにもならなかったんだ
こいつらに何か出来る筈ねぇ
分かってはいるが、冷静になれない
威嚇する事を止められない
「「「「「アレハンド(様)!!!」」」」」
護衛が報告に行ったのか
母上とミッシェル、メイソンと双子のハドソン、エイドリアンが部屋まで来た
「ユイさんの血の匂いがするわ!なにがあったの!?」
「「魔力で扉が開かなかったと聞きました」」
「・・・・・・・・・どうしたんだ答えろ」
各々現状を把握しようと聞いてくる
俺は一刻も早く迎えに行かなきゃなんねぇのに
「アレハンド様~・・・」
人間の匂い・・・
あいつらはなんで魔力封じがあったのに入れたんだ、誰が入れた
なんで俺の番だと・・・・・
『犬の言う通り厄介な獣の番みたいですね』
ドガッッ
ミッシェルを壁に押さえつけた
「アレハンドなにをしているの!?」
「お前が内通者だな!!ミッシェル!!」
「「なっ!?」」
「答えろ!なんでユイを引き渡した!魔力封じはどうした!っっっ全部答えろ!」
「・・・・・・落ち着け、なんでミッシェルなんだ」
「あの人間は言ってたぞ“犬の言う通り”だと」
「ミッシェル?本当なの?」
「・・・・・・・ごめんなさい」
「死ね」
「お待ち下さい!」
「ミッシェルが内通者なのは分かりましたが」
「情報が少しでも欲しいです!」
「ですからどうか、殺さないで下さい」
「「お願いします・・・」」
ハドソンとエイドリアンが懇願する
情報の為だけに生かせと言っている訳ではないのは誰にでも分かる
『ありぇは』
あいつの涙する顔が離れてくれねぇ
「アレハンド、とりあえず連れ戻すにしてもどこに居るか検討をつけないと無理だわ、話を聞きましょう、ね?」
こんな事してる場合じゃねぇのに
・・・腕の中にあいつが居ない
俺が弱くなかったら弾かれずに済んだのに
もし、連れ去られたとしても傍に居てやれたのに
っっっくそ!くそ!くそ!くそ!
ミッシェルしか今は当てがない・・・
「くそっ!全部話せ!」
「・・・知らないんだ、僕は何も聞かされてないし聞けなかったんだ、ただこの鉱石を肌見放さず持っていろと言われただけで他は何も・・・」
「そもそも何で従う!なんであいつらはこっちの内情に詳しいんだ!」
「それは・・・僕が喋ったから」
「なんで話した!」
「ごめ、ごめんなさい・・・僕の、僕の番が人質に取られたんだ」
「「「「「!?!?」」」」」
「番?」
「うん、人間の貴族だった・・・偵察に行ったら番が地下の檻に入ってたから助けようとしたら・・・」
「・・・・・・捕まったか」
「番の親がいいように利用して魔力を搾取してるみたいだった、これ以上搾取し続けると死ぬから、だから殺したくなければ黒目黒髪の人間の行方を教えろって・・・」
「ミッシェルの番は」
「どうなったのですか?」
「分からないんだ!でもでもまだ僕には利用価値があるからって、生かしてくれてるはずなんだ・・・」
「少なくとも2人の人質があちらに居るのね」
「ごめんなさいっ!でも僕どうしたらいいか分かんなくて!」
ドゴッ!
「相談すりゃいいだろ!何のための仲間だっっ!番が人間側に居るかもしれないって事は誰もが知ってる事実だ!だからこそ、最悪な事態に陥らないように最善を尽くすって決めてただろうが!!!」
「うっ、うっ、ごめ、ごめんなさっっ」
「泣くな、もっと情報がいる些細な事でいい少しの情報で俺達の番を取り戻すぞ」
「うっうあっありが、ありがとうっっ」
「・・・・・とりあえず鉱石を調べよう」
「「私達は集まっている情報を整理します」」
「俺の部屋になにか残ってないか調べさせる」
「猶予があまりないわ、いるものがあるならなんでも言いなさい、惜しまず協力するわ」
各々が動き出す
俺はしゃがみこんでるミッシェルに話しかける
「お前の浅はかな行動は許されざる行為だ」
「わ、わかってるっっ」
「間違えを正すために動け、今は立ち止まる時じゃねぇだろ」
「~~~っっっはい!」
ミッシェルも動き出す
俺も動かなきゃいけない・・・
ミッシェルがやらなくてもいずれ誰かがこうなってた
番を取られたら基本俺達は従うしかねぇ
あいつを連れ戻してもまた同じことになる
その度傷付くのはユイだ
今まで決して生温く動いてた訳じゃねぇ
手を抜いた事もねぇ
けど、甘かったんだな
歩み寄るための仲良しごっこをしてたのかもしんねぇな
もういい、もうやめだ
どこかに誰かの大切が居たとしても関係ねぇ
戦争を終わらすんじゃねぇ
蹂躙して抹殺して人間国なんてものがあった事なんて忘れさせてやる
余すことなくぶっ殺す
俺の番が二度と俺の傍から離れないよう全ての原因を排除してやる
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