俺の番は噛み跡を消す

ユミグ

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匂い

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あれから治癒室を出て、母上の後を着いていく

母上お気に入りの庭園に連れて行かれガゼボには食事が置かれメイソン以外のいつもの顔ぶれが居た



「とりあえず無理矢理にでも食事をなさい

あなたにも食事が足らないのですから」



食欲なんかないが、それでも母上の言葉に従う



「お前らにも迷惑をかけた・・・すまなかった・・・母上も忙しいのにわざわざ来てくれたんだろ?悪い・・・・・」

「はぁーーー・・・とりあえず食べなさい話はそれからです」



そこから無理矢理腹にねじ込んだ

その間3人が出逢いから今までの経緯を母上に説明しだした



「召喚・・・・・」

「手帳に記載されている内容はまだ不可解な事が多いので、人間国が何をしたくてあの子を召喚したのか分からないんです」

「それに・・・・・」

ハドソンとエイドリアンが顔を見合わせて言いづらそうにする

「あの子の事は少しでも多い情報が必要です、全て報告なさい」

「あの子がアレハンド様とつがった時なんですけどね~あの子から番の匂いがしましたよ~」

「あ゙????」

「威嚇やめてよ~こっちはこっちで大変だったんだからね~」

「どういうことです?」

「そのままの意味です、アレハンド様が抱いた時だと思いますが匂いがしてきたんですよ」

「しかも、メイソンまでもです」

「なっ!?」

「屋敷に居た者達も感じたそうですよ」

「あいつは俺のだ!!!」

「分かってるよ~、こっちだって迷惑してんの、番ツガイを感じた事のない僕たちが一回でも味わってその後絶望するの分からないでしょ?これでも僕結構イライラしてるんだよねぇ~」

「ですが、多分匂い自体が本物よりも弱いんだと思います」

「でも~、あの子がもしももう一度故意に匂いを出せれば・・・・・」

「人間国が手に入れたら、私達では手は出せないわ・・・・・」

「そこで質問なんですけどぉ~アレハンド様どっちから手を出しました~?」

「・・・・・・・・・」

「なるほどねぇ~」

「本当にアレハンドの番なのですか?」

「なっっっ!?」

「それは間違いないと思います」

「たまたまアレハンド様の番だったのだと思います」

「僕もそう思う~、しかも匂いも少ししたら消えたからね」

「・・・・・そうですか、それも含めあの子と話をしなければ分かりませんね」

「そうですね~人間国の偵察は僕たち3人で進めますよ~あまりにも謎が多すぎて怖すぎますから」

「そうですね・・・頼みましたよ」

「「「獣王妃様お任せ下さい」」」



3人は早速準備があるからと、居なくなり母上と2人きりになった



「少し疑ってしまいましたが、それでもあの子は噛まれ正式にあなたの番となりました」

「ぁあ」

「私達の子供であり、あなたの唯一の伴侶です・・・守らねばなりませんね」

「っっっぁあ、必ず」

「けれど、何故あなたを誘惑したのでしょう

それだけが気がかりです」

「・・・あいつに愛はなかった、ユイにはなんの感情もなかった・・・」

「何か理由があるのでしょうか?」

「分からない、あいつは分からない事だらけだ」

「ふぅ・・・考えても仕方ありませんね!

では、アレハンドには色々仕事が溜まってますから目が覚めるまで片付けておきなさいな」

「・・・・・・・その前に顔を見てくる」

「ふふ、そうしなさい」
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