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2※(軽く)
しおりを挟むご飯のいい匂いがする
そういえばご飯食べてないあの犬に食べられたから
「ん?」
「あ、起きた?」
目を開けると新しく敷いたであろうシーツとブランケットに獣人
そして獣人の手にはご飯
「この家魔器が1つもないね、初めての事だらけで楽しかった」
どうやら家を一通り探検したらしい
「勝手に家の中荒らさないで下さい」
「僕がご飯食べちゃったから何もないのかなって思って」
さっきは気付かなかったけど耳と尻尾がある
ぺしょんと垂れている耳ごと反省を示しているらしいけど
「結構です、とりあえず出て行って下さい、ついでに張り紙取って帰って下さい」
「ご飯食べる?」
本当に話が通じない犬、獣人だ
「熱いからふーふーしてあげる」
「結構です」
ふーふーとしだした獣人は本当に話を聞かない
リゾットなんだろうけどトマトの匂いが鼻をくすぐる
「はい、あーん」
「はぁ…あー」
「ふふ、お嫁さんの看病だ」
病人でもないんですけど、あなたが居なければこんな事にもなっていません
「ふーふー」
「仕事部屋には入りましたか?」
「魔封じがしてある部屋?入れなかったけど仕事部屋なの?」
「そうです、あそこに立ち入るのはやめて下さい」
「はい、あーん」
「あー」
私は細工師をしている
作った物に魔力を込めるから一般家庭のように魔器で食事を作ったりお風呂を沸かしたりは出来ない、細工に入れ込む魔力で日々手一杯だ
だから家にはあって当たり前の魔器がない
「お嫁さんの名前は?」
「お嫁さんと呼ぶのはやめて下さい、リュシーです」
「僕クリスチャン・テポッド・フロラベルラリックだよ」
「すみません覚えられません」
「ふふ、クリスでいいよ」
長すぎる…
獣人はたまに見かけるけどみんなこんなに長い名前なの
「ふーふー、年齢は?」
「23歳です」
「僕は21歳、あーん」
「あー」
いつまで続くの尋問は
「家族と一緒じゃないの?」
「家探しはやめて頂けますか」
「違うよ、匂いがしないから、リュシー以外の匂いがしない」
「そういう、すでに他界しました」
「そうなんだ…残念だったね」
「ありがとうございます」
「あーん」
「あー」
よくよく考えればおかしな状況だ
何故見ず知らずの獣人が私の寝室に居るんだろう
体中筋肉痛だから追い出す体力がない
「出て行ってもらえますか」
「あーん、嫌かなぁ?」
「…」
どうしてだろう
私の家になんの用
「意味が」
「分からないよね、僕番(ツガイ)探しに来たんだ」
「番?」
「運命のお嫁さんだよ、匂いとか話し声とかで分かるんだけど僕のお嫁さんの匂いがこの家からして待ってたんだ、待ってる間に人の形を保てなくなっちゃったんだけど」
「はぁ…?」
「分からないよね、でも僕たち獣人にそういう習性があって匂いでお嫁さんを決める。みたいな感じかな?」
「中身はどうでもいいんですか」
「そんな事ないよ、でもリュシーは凄くいい子だったから中身も大好き」
「特になにもしてませんが…」
なんだかまた疲れてきた
「僕を追い出そうとしなかったでしょ?」
「しました、聞こえてないだけです」
「ふふ、無理矢理に出したり叩いたりも出来たはずだよ」
「そんな事する人は居ません…」
「ふふ、だからだよリュシーはいい子」
駄目だとにかく寝よう
この人と話してたらなにかがごっそり持っていかれる
「もういいです」
「え?まだ食べてないよ?」
「寝ます、勝手に帰って下さい」
「じゃぁ、一緒に寝よ?」
「は?」
そっぽを向いた私の方に回ってきてベッドの中に入って来た
「なにしてるんですか!?」
「なにって添い寝?」
「結構です!」
「大丈夫僕あったかいから」
「そういう意味じゃっ、んっ!」
「ちゅ、ちゅ、ね?あったかいでしょ?」
簡単にキスしないで下さい
最初から口を開けていたからにゅるにゅると舌が入ってくる
もうどうしたらいいの
人に触られるのも久しぶりだしキスなんてした事もないのにこんないきなり現れてちゅっちゅされても困るのに
「美味しいね、ちゅ、」
「やめ、んっんっ、」
美味しいのはあなたが作った食事だからではないですか
尻尾と腕と足と、とにかく絡みついて離れない
疲れてるからだろうか
体に力が入らない
「ちゅ、舌出して」
「はい?」
「えー、って」
「?えー、んんっ!?」
「ふふ、んぢゅっ、ちゅ、」
舌をゴシゴシされて吸い取られる
ていうかなんで私言う事聞いてるの
「んあ、ん、ん、ん、」
「んぢゅ、ん、おいし」
「もうやめてくだ、んっ!」
今度は私の口の中を探るみたいに上顎もゴシゴシされて歯も1本1本確かめるように舐め回される、頬も舌も全部検分されてるみたいにするからヘロヘロになる
「んあっ、」
「ん、おいしー、リュシー目がとろとろ」
「な、に?」
「ぎゅぅ好き?僕大好き」
絡みついてる手が服の中に入ってくる
というかいつ着替えたの
もしかしてこの人が着替えさせたの?ああ、もう分かんない
「ふふ、かわいー」
「んあっ、な、に?」
「体熱いね、一緒に汗かく?」
なにを言われてるかいまいち分からないけど体を這ってる手がゾワゾワとした感覚を生む
世中を撫でられてキスされて、絡みついてる腕も足も尻尾も服の上から熱を分けられてるみたい
頭も撫でられて全身がこの人の虜になっていくみたいに作り変えられるようなそんな感覚
「ふあっ、ん、ん、」
「かあいーね、汗かいてる」
背中に這ってた手が額に移動して前髪と共に汗を拭われる
「いー匂い、まだ噛まないからペロペロだけさせて」
「ひあっ!」
顎をペロッと舐められて首にぬるぬると舌が下がっていく
喉も首筋も舐められて、たまにキスをされてまた舐められる
なんだか風邪になったようなそんな熱が体に溜まっていく
「んぢゅっ、ん、僕のモノ」
「ん、ん、」
「脱ごうね、熱いよね」
プチプチとボタンを取られて前が簡単に開く
あまりにもすーすーすると思ったら下着を着けていなかった
「ま、ま、ま、まってっ、ひあっ!」
「舐めるだけ、ね?」
「どこ舐めてるんですかっ!」
「おっぱい大きくて心配だなぁ」
「なにがっ!」
「僕以外の人が見るの嫌だな」
「誰も見ません!というか本当にっ」
「ちゅ、ちゅ、乳首もおいし」
頭を押しても動かない
それどころか変な熱が溜まりすぎて苦しい
乳首をペロペロと舐められてちゅーちゅー吸われる
「やっ、あっ、んんっ、ん、ん、」
「声抑えちゃ嫌」
「あっ、だって、嫌ですこんな声」
「どうして?甘くて可愛いのに」
「そんなことな、んっ、ん、ん、」
「ほら、声聞かせて?僕リュシーの声も大好き」
「ん、ん、や、あっ、あっ、」
「リュシーはいい子」
頭がぼーっとしてきた
乳首を舐められてキスされて上半身をペロペロされてどんどんと視界が暗くなる
「あ、あ、あ、あ、」
「ん、んぢゅっ、ん」
「あ、あ、こわい、です、もうやめてっ」
「怖い?大丈夫だよ」
頭を抱えられるように抱きしめられてキスをされた
苦しいけど怖いのはなくなったと思った時に乳首を指でくにくにされてまた怖くなる
「んぢゅ、大丈夫僕を見て」
「こわい、です、こわいぃぃっ」
「大丈夫気持ちいいだけだから、ちゅ、」
「ん、ん、や、やだっ、」
「そういうのはイくって言うんだよ?」
「ひあっ!あ、あ、あ、あ、~~~っっ!」
「いい子」
バチバチ頭にヒバナが飛んで落ちた
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