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聖女様と呼ばれてあげましょう29
しおりを挟む映像を見せた後は大変だった、いや面倒だった
反省会だから底上げの話をしてほしいのに
“聖女様は神殿奥で守られるべきでは?”
“核は他の者に任せられないのか?”
“護衛の人数が足りていない”
“聖主様が傍に居ると淀みがひどくなるのでは”
なんて最後聞き捨てならない言葉が聞こえた
「レン、ちょっとレンについてる精霊借りたい」
「!?精霊様がいらっしゃるのですか?」
「うん、弱々しいけど」
「もちろん構いませんが………」
パァァァンッッッ
紙で大きな音を鳴らし黙らせる
「うるさい」
「誰?淀みを人間が発するなんていう馬鹿げた事を言ったのは」
誰も答えない
「お前達のような馬鹿と話すのは嫌いなの
説明が終わったら2度と私の前に姿を表すな」
ざわつく者達を無視して
「ちょっと出て来て欲しいんだけど」
精霊に問いかける
「これあげるから」
金平糖を取り出す、これは果実と魔力が混ざってる精霊の好物
案の定ふよふよと金平糖の周りを飛ぶ
「これ、全部食べていいから姿表してもいい?もちろん水の子には言わないわ」
もう聞いてるのか聞いていないのか分からないくらい金平糖に興奮してる
「是と取るわよ」
金平糖が入ってるガラス瓶にこの子を閉まって見えやすいよう中央に浮かして精霊を目視出来るようにする
弱々しくても神聖さを感じるのか皆一様に押し黙り戸惑う
「この子、私が来た時から居ましたよ
レドモンド様のお傍に、幼少の頃から離れず居たのでしょうね
この子の本来の形はもう少し強い精霊ですがレドモンド様の事を気に入りこんな場所に居たからどんどんと弱り今ではこんなにも小さい……ちなみにこの子レドモンド様を気に入りレドモンド様のお傍を離れなかったお陰で王都に淀みは少ないのですよ、王都で魔獣が自然発生しなかったのはこの子とレドモンド様のお陰です、ぁあちなみに、それでも淀みや魔獣が発生していたのはお前たちが馬鹿なせいで魔力増長石?ですか?あの魔石のお陰でこの子が綺麗にしても綺麗にしても汚していくせいですよ」
ぁあ、言葉にするとイライラしてきた
お喋りなんだから喋らせないで欲しい
「ちなみに、先程記録石で見せた他世界の騎士等はお前たちにどう見えているか知りませんがほとんど伴侶が居たりモテていたりしていましたよ。
この世界…というかこの国の美醜が狂ってるだけで私は狂ってません
というか、なんですか?人の良し悪しに口を出すって本当に排他的ですね
そんなだから技術も魔術も赤ん坊なんですよ、人の顔を気にする暇があったら己を磨くかその腐りきった馬鹿で愚かな心を調教でもしてきなさい
ていうか、私の伴侶馬鹿にした奴誰だよ
見てみなさいよ、このシュッとした横顔が最も美しく映える鼻と唇と歯が映し出すコントラストは最強、瞳は色気を漂わせ色香で世の中渡っていけそうな瞳、かみの…もごっ」
「お、おやめください、ひなの…心が持ちません」
私の口を抑えつけたレドモンド様の顔は見たこともないほど真っ赤で可愛いがすぎた………
喋りすぎたというか感情出しすぎた
でも、ほんのちょっとだから大丈夫なハズ
「れど」
レドモンド様についてた精霊が喋りだした
やべぇ………
「精霊様のお声………ですか?」
「れど」
金平糖の中から出す
「れど、れど」
周りを飛んでレドモンド様を呼ぶ
「あ、あなた様のお陰でこの国の淀みは抑えられていたと聞きました
お礼を尽くしても尽くしきれません」
「れど」
「そこまで会話を繋げられない、でも理解してるから嬉しくて呼んでる」
「そうですか」
その後も
れど、れど、とうるさく周りを飛んでる精霊に目を盗まれてるレドモンド様………
「………………………………」
縫い糸で縛る
「!?!?」
「ひ、ひなの?これは、その、ひなのが持っている糸から繋がっているようにも見えますが」
「………………………」
「れど、れど」
可愛こぶりっこで呼ぶ精霊にキレる
「うるさいんですけど?レドモンド様の傍には私が居るんだけど?ていうかあんまり近付くなって言いましたよね?私のレドモンド様なんだけど!!!!」
「れどぉ」
「甘えるなあああああ!!!甘えていいのは伴侶の私の特権だもん!!」
「くすくす、ひなのばーか」
「はぁ?馬鹿でもなんでもレドモンド様から愛されてるし!ていうかさっきまで認識すらされてなかったんだからどっちかと言えば私の事だけ!愛してるし」
「れど、魔力おいし、すき」
「勝手に食べるなとも言ったよね!?」
「れど、ねる」
「話を聞けばか精霊!!!」
「ぐー、ぐー、ぐー、ぐー、」
「ひなの………?」
はっ!
だから喋りたくなかったの!!止まらないんだから!
お喋りを黙らす方法なんてどこにもないんだから!
ぁあ、やばい我慢してたのに感情が爆発しちゃった………ぁあやばい怒られる………
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