聖女と聖主がらぶらぶなのが世界平和に繋がります（格好良すぎて聖主以外目に入りません）

聖女様と呼ばれてあげましょう14

王が食事の挨拶をしてデートだった昼食会のはじまりです

「ひなの様………その………」

流石に膝の上じゃ食べづらいよね
わかるわかる
よいしょっと体を横向きにして
レドモンド様の足の間にお尻をおいて
足を体育座りから崩したように体勢を変えて
レドモンド様にあーんって口を開けた
…………………………
うん、まぁ硬まるよね……………
食事が冷めちゃうから保存魔法をバレないようにかけて一回口を閉じて待機

「……………起こすか？？？」
王が私に問いかける

ふるふる

「……………そ、そうか」

そうだ、硬まってる間にレドモンド様の小さい頃の話を聞こう

「ベンジャミン、レンの事聞きたい」
期待に王妃ベンジャミンに問いかければ

「っっ、聖女様の暮らす世界では王妃が男でも違和感はないのですか？」

悲痛そうな顔で聞かれた
レドモンド様の事聞いてるんだけど………

ふるふる

そんな事よりレドモンド様の事が聞きたくて
目で話を促す

泣きそうな顔で
「っっ……わ、私で良ければ………」

なぜ泣きそうなんだ………
王はなんだかしてやったり顔だし………
ちょっと王うざい………

そこから、覚醒したレドモンド様にあーんしてもらいながら幼少の頃の事を少しずつ聞けた
そこでこの世界の美醜についても理解した
私が嫌ってからクーパー達はなにも話さず
多分、本に関しても
美醜が乗ってないようなものにしてくれてる
だからきちんと話を聞くのは初めてで
ちょっと悲しかった





「ところで浄化の事なんだが」

こくっ

「レドを連れて行く事を鑑みたがやはり本神殿に聖主不在は難しい
数日なら問題ないが遠いところだと数ヶ月もかかる」

「乗り物は？」

「基本馬だ」

「転移は？」

「そんな事は出来ない」

「なら、私が連れて行く」

「まさか、転移が使えるのか！？」

「……………クーパー……………？？？」

「聞かれませんでしたので」

「……………」「……………」

「ひなの様、クーパーがなにかしましたか？」

レドモンド様が目を合わせて聞いてくれる…

……………今まで目はあんまり合わせてくれなかったのに！！好き！！

「私の側仕えは使える」

「「「「「「「！？！？！？」」」」」」」

「誠かっ！？なぜだ！？近くに居るからか！？」

「……………クーパー」

「ご説明させて頂きます
聖女様が教えて下さった魔法陣は少なくともウォーカー国、近隣国では想像もし得なかった陣です
空間収納や、また魔法陣のみならず
ハリセンなどの工夫も見たことがございません」



……………騙された……………
“このような魔法陣は見たことがありません！”
とか、
“素晴らしい魔法の使い手です！”
だとか、
“すぐに王様にお伝えせねば！！”
とか、言うと思うじゃん！！！
なのに、この子達
“……………不慣れでして……………
よければひなの様の側仕えとして恥ずかしくないようにお教え願いますか？”
とか、ちょっと不慣れだけど珍しい事じゃないよ
みたいな言い方するからてっきり珍しい訳では無いと思うじゃん！！
文化進めちゃったじゃん！！！
お前らで見い出せよ！！！

「ハリセン？？？空間収納というのは？？？」

「このように………」

と言って空間収納からハリセンを取り出すクーパー……………

「「「っっっ！！！」」」

3人とも驚きすぎ……………
いや、これが普通なのか……………
ていうか、こういう反応してくれれば私だって控えたのに！！
文化が進むのだって良し悪しがあるんだから！！！
くそっ！！クーパーがやり手過ぎる！！
暗部とか向いてるよ！やったね！

「なぜ報告がない」

ぉおっ………レドモンド様のちょっとお怒りバージョン……………尊い……………

「聖女様が望んでいないと勝手に判断させていただきました」

「「「「………………………………………」」」」

なにお前、分かってんじゃん
いやでもお前の上司私じゃないだろ

「はぁ………クーパー……………迷惑だめ………」

「今日のデートでお教えすれば驚いた顔も不慣れな魔法を使うところも余すことなく見れるかと」

……………………………………………………

最高だな




「でも、隠すのはだめ」

「申し訳ございません」


「でも、ありがとう……………レン、許してあげて……………今回だけ」


「王も……………お願い」