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第1章:仮冒険者と魔王様、冒険者になる!~エンの場合~
幕間:カナタの正体
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「はっ!」
気が付いたら、ベッドに寝かされていた……ボス部屋で。
えっと、確かルーンブレイドの使い方を聞いて、それからそれを連発してたら急に気持ち悪くなって。
「0点だな……」
そんな事を考えて居たら、すぐ傍からカナタさんの声が聞こえてくる。
ふと横に目を向けると、椅子に座って相変わらず本を読んでいるカナタさんが居た。
「あれ? レイドは?」
レイドが居なかったので、カナタさんに聞いてみるとどうやらちょっとした用事で休憩部屋に戻っているらしい。
トイレだな……
「それで、リザードはどうなりました?」
「それなら、レイドが倒したよ……お前の剣を使ってって言っても彼女は魔力が無かったから、魔石を貸した訳だが」
えっ? 魔石?
確か、魔力を閉じ込めた石だったよね?
それって、魔力の大小にもよるけど結構良い値段がしてたような。
本当に、この人何者なんだろう?
というか、冒険者をやる意味が分からない。
その袋の中の石を2~3個売れば、余裕で暮らしてけるだけのお金になるはずなのに。
「すいません、御迷惑をお掛けして」
「いや、レベルアップを急ぎ過ぎたな……技術が能力に追いついていないか」
流石にダンジョンで気を失うような大失態をおかしたのだ。
ここは素直に謝ろうと思ったら、カナタさんが気になる事をいう。
レベルアップを急ぎ過ぎたって、もしかして僕の強化のために今まで戦闘を丸投げしてたのだろうか?
まあ、確かに僕が強ければそれだけカナタさんも安全……いや、一人でも全然安全で鼻歌混じりのこのダンジョンを踏破しそうなイメージがあるけど。
うん、あれだ……カナタさんが楽出来るからね……
果たして、本当にそうだろうか?
さっきのボスも、カナタさんに全く攻撃する様子も無かったし。
この正体不明Xなら一人でも、一切戦闘することなく乗り切りそうな気が……
そんな事を考えながらカナタさんをジッと見つめていたら、思いっきり顔を顰められた。
「野郎に見つめられても嬉しく無いんだけど……いや、むしろキモイぞ?」
「であった頃の好印象が台無しだよ! でも、本当にカナタさんって何者なんですか?」
平気で暴言を吐き出したカナタさんに突っ込みつつ、真面目な顔で切り出す。
流石に、只の人じゃないって事は分かる。
「言っただろ? 魔王だって」
もう、今となってはそれが全く冗談に聞こえない。
魔物もカナタさんを全然襲う気配が見えないどころか、カナタさんの言う事を聞いてるような気がするし。
先のリザードに至っては、カナタさんに突っ込んでいったと思ったら信じられない動きで避けてたし。
「冗談だ、真に受けるな」
カナタさんも口では冗談だと言っているけど、この人の場合もはや何が嘘で、何が本当なのかさっぱり分からない。
「どっちが本当なんですか?」
「馬鹿の癖に頭を使おうとするな……言われた通りに信じてたらいいさ。俺が魔王だとしても、それはエンには関係の無い事だしな」
相変わらず酷い言われようだが、まあいまさらカナタさんが魔王だったとしても付き合いが変わる事も……いや、めっちゃ変わるし!
むしろ魔王を町に招きいれた人として、お尋ね者街道まっしぐらじゃん!
「心配するな。いざとなったらお前も含めて、関係者全員の記憶を改ざんすれば「ストーップ! それ以上は言わないでください! 冗談だとしてもシャレになんないっす!」
さらっと怖い事を言いかけたカナタさんを制止すると同時に扉が開く音がする。
そちらに目をやると、レイドが部屋に入って来た。
「あっ、エンさん起きたんですね! 急に倒れるからビックリしちゃいました」
それから、僕の方に駆け寄ってくる。
カナタさんをチラッと見ると、本を読み始めていた。
まあ、レイドにまで変に考えさせる事もないか。
気が付いたら、ベッドに寝かされていた……ボス部屋で。
えっと、確かルーンブレイドの使い方を聞いて、それからそれを連発してたら急に気持ち悪くなって。
「0点だな……」
そんな事を考えて居たら、すぐ傍からカナタさんの声が聞こえてくる。
ふと横に目を向けると、椅子に座って相変わらず本を読んでいるカナタさんが居た。
「あれ? レイドは?」
レイドが居なかったので、カナタさんに聞いてみるとどうやらちょっとした用事で休憩部屋に戻っているらしい。
トイレだな……
「それで、リザードはどうなりました?」
「それなら、レイドが倒したよ……お前の剣を使ってって言っても彼女は魔力が無かったから、魔石を貸した訳だが」
えっ? 魔石?
確か、魔力を閉じ込めた石だったよね?
それって、魔力の大小にもよるけど結構良い値段がしてたような。
本当に、この人何者なんだろう?
というか、冒険者をやる意味が分からない。
その袋の中の石を2~3個売れば、余裕で暮らしてけるだけのお金になるはずなのに。
「すいません、御迷惑をお掛けして」
「いや、レベルアップを急ぎ過ぎたな……技術が能力に追いついていないか」
流石にダンジョンで気を失うような大失態をおかしたのだ。
ここは素直に謝ろうと思ったら、カナタさんが気になる事をいう。
レベルアップを急ぎ過ぎたって、もしかして僕の強化のために今まで戦闘を丸投げしてたのだろうか?
まあ、確かに僕が強ければそれだけカナタさんも安全……いや、一人でも全然安全で鼻歌混じりのこのダンジョンを踏破しそうなイメージがあるけど。
うん、あれだ……カナタさんが楽出来るからね……
果たして、本当にそうだろうか?
さっきのボスも、カナタさんに全く攻撃する様子も無かったし。
この正体不明Xなら一人でも、一切戦闘することなく乗り切りそうな気が……
そんな事を考えながらカナタさんをジッと見つめていたら、思いっきり顔を顰められた。
「野郎に見つめられても嬉しく無いんだけど……いや、むしろキモイぞ?」
「であった頃の好印象が台無しだよ! でも、本当にカナタさんって何者なんですか?」
平気で暴言を吐き出したカナタさんに突っ込みつつ、真面目な顔で切り出す。
流石に、只の人じゃないって事は分かる。
「言っただろ? 魔王だって」
もう、今となってはそれが全く冗談に聞こえない。
魔物もカナタさんを全然襲う気配が見えないどころか、カナタさんの言う事を聞いてるような気がするし。
先のリザードに至っては、カナタさんに突っ込んでいったと思ったら信じられない動きで避けてたし。
「冗談だ、真に受けるな」
カナタさんも口では冗談だと言っているけど、この人の場合もはや何が嘘で、何が本当なのかさっぱり分からない。
「どっちが本当なんですか?」
「馬鹿の癖に頭を使おうとするな……言われた通りに信じてたらいいさ。俺が魔王だとしても、それはエンには関係の無い事だしな」
相変わらず酷い言われようだが、まあいまさらカナタさんが魔王だったとしても付き合いが変わる事も……いや、めっちゃ変わるし!
むしろ魔王を町に招きいれた人として、お尋ね者街道まっしぐらじゃん!
「心配するな。いざとなったらお前も含めて、関係者全員の記憶を改ざんすれば「ストーップ! それ以上は言わないでください! 冗談だとしてもシャレになんないっす!」
さらっと怖い事を言いかけたカナタさんを制止すると同時に扉が開く音がする。
そちらに目をやると、レイドが部屋に入って来た。
「あっ、エンさん起きたんですね! 急に倒れるからビックリしちゃいました」
それから、僕の方に駆け寄ってくる。
カナタさんをチラッと見ると、本を読み始めていた。
まあ、レイドにまで変に考えさせる事もないか。
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