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第三章:王都学園編~初年度後期~
第33話:お泊り会
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頑張った結果、大広間で全員で寝られる準備が整った。
「こんなので、疲れが取れるの?」
「最悪この世界にはポーションがあるし。何より、みんなまだまだ若いから大丈夫!」
そう、流石にベッドを人数分運ぶのは無理があった。
結果として、寝椅子を人数分用意することになった。
ひとっ走りで、数を揃えに買いに行ったよ。
まあ、キャンプ用のリクライニングチェアだけどね。
「こんなものまで、開発させてたなんて」
「いやあ、アウトドアの必需品でしょ! あとは、子供の運動会の見学とかでも重宝するし」
ひとっ走りといったけど、レオハート領にあるお店で仕入れてきただけだけど。
転移魔法で。
本当に便利だよね……サガラさん。
私の転移魔法でも良かったけど、精度と手間を考えたらサガラさんにお願いした方が早いし。
「変わった寝椅子ですね」
「ハンモックに似てます」
まあ、フレームに布を張ったタイプだからね。
クリーネやカウチなんて寝椅子は古代からあったわけだし。
ちなみにカウチソファもあちこちの部屋から移動してきたから、それぞれがお気に入りの寝椅子を使うことに。
ジェイは真っ先に一番大きなカウチソファに飛び込んでいた。
一番小柄なのに。
チェルシーも負けず劣らずだけど、何故かソフィアと並んでレオハートから持ってきたサマーベッドを選択していた。
レイチェルはベッドじゃないのがちょっと嫌そうだったけど、二人に付き合ってサマーベッドに。
「ふかふかはしてないですが、思ったよりも弾力があってこれはこれで」
思ったよりも柔らかな寝心地に驚いているのが可愛らしい。
ただ、フカフカという表現が気になる。
この世界に、そんなフカフカの寝具が……
「妹のためにスプリングコイル式のマットレスを作って何が悪いの? もちろん上には高反発のマットレストッパーも乗せてるわよ」
まだ何も言ってないのに、ミッシェルがそんな言い訳を言って来た。
いや、確かにうちでも作らせたけど。
ミッシェルの場合は、それを外に流通させないというか。
外向けの商品と、身内用でしっかりと分けているというか。
「なんでもかんでもやり過ぎはよくないわよ」
聞けば羽毛布団や綿毛布なんかも……えぇ?
なんという知識チートの無駄遣い。
それ、完全に商品として開発したら内政チートウハウハルートじゃん。
てか、可愛らしいパジャマに身を包んでるせいか、賢さ4割減だからちょっと可愛らしく見える。
中身は、残念成人女性だけど。
「何かあったとして、北に逃げても凍えないように作ったのよ」
「逃げるようなことでも起こるの?」
「エルザが原因で起こるかもと思ってたの」
ミッシェルの発言に、完全に遠慮が無い。
まあ、良い事なんだけどね。
ポーラが耳をダンボにして聞いてるよ。
「もう現代日本の寝具一式じゃないですか!」
ポーラの呟くような声に対して、エレオールが「ポーラはポーラ」と呟いていた。
どういうことだろう?
ミッシェルも聞いていたらしくて、額を押さえて首を横に振っていた。
「みんなたぶん疲れてすぐに寝るから、そのあとで話し合いね」
とわざわざエレオールに告げにいくくらいに。
「エレオールはこっち」
そして、遠慮しているのか所在無さげにしているエレオールを私の横に誘う。
「別に、エルザ様までここで眠る必要は」
「ええ! 私だけ、仲間外れにするの?」
私もこの部屋に寝るつもりだと知って、カーラが恐る恐る声を掛けてきたけど。
こんな楽しい状況で、一人ぼっちで寝室で寝るなんて。
寂しすぎるよ。
「じゃあ、皆が寝たら話し合いということで」
小声でエレオールに声を掛けていたけど、そのメンバーに誘われていたポーラがすでに寝そうなんだけど?
そして、ミッシェルの思惑とは裏腹に、一風変わったお泊りにみんな目がぱっちりと開いてるよ?
「本当にレオハートの料理は美味しいですね」
「これを毎日お屋敷で召し上がれるなんて、エルザ様が羨ましいですわね」
カーラとオルガがそんな会話をしているのを聞いて、レイチェルがサマーベッドをよいしょよいしょと運び始めた。
うーん、可愛い。
それから、二人の横にベッドを設置して寝転がる。
「分かります! 私も頑張って再現できるようにお姉さまとレシピを研究してるんですよ!」
ノリノリで会話に参加しはじめたけど、食の話に関しては本当に敏感だよね。
こういうとき、寝椅子でも軽いものって便利だよね。
ちなみにレイチェルは、しっかりとソフィアとチェルシーも誘ってやってきてた。
最初はツンツンしてたイメージがあったけど、なんだかんだで優しい。
「分かる? うちの妹ってば分かりやすくお人好しなのに、愛想が悪いから誤解されがちだけど……天性の人たらしのツンデレ天使ちゃんだから」
「まだ、何も言ってないけど……分かるわね」
ただそんなレイチェルを微笑ましく思って見ていただけなのに、ミッシェルが嬉しそうに話しかけてきたので仕方なく返事をかえす。
ちなみに、みんな色違いの可愛らしいフリルのついたパジャマを着ている。
ナイトキャップまで被って。
うわぁ……なんて、幸せな景色なんだろう。
一流の画家を呼んで、記録させたいレベルだ。
王妃になったら、王城の一番目立つ壁に掛けてもいい。
高レベル記憶力を駆使して、目と脳裏に焼き付けておこう。
ここに画家がいないなら、私が書けばいいだけだし。
「エルザ様、その……明日の朝は?」
「明日の朝食? それとも起きる時間の話?」
ミッシェルと二人でにやにやと皆を眺めていたら、フローラが声を掛けてきた。
テレサと一緒に。
明日の朝……
「その、いつも早朝訓練をされているということですが」
「ああ、普通にみんなと一緒だから休んでもいいかなと思ってたけど」
私の返事に、二人がちょっと困った表情を浮かべている。
あれかな?
「もしかして、一緒に訓練したかったの?」
「「はい!」」
二人の揃った元気のいい返事を聞いて、思わず笑ってしまった。
他の子たちも、何事かとこっちに視線を向けてきたけど。
「明日の朝、剣術の早朝訓練するから希望者は教えてね」
ついでに他の子も誘ってみた。
全員がすぐに自分たちの会話に戻っていった。
普通の令嬢はそうだよね。
オルガが真剣に悩んでるけど、貴女は武闘派じゃないでしょうに。
「S級冒険者の子孫だから、それなりにやるわよ? 彼女」
「だから、ミッシェルはなんで私の考えてることが分かるのよ」
「分かりやすいからよ!」
そんな身も蓋も無い。
それから周囲の様子を伺う。
意外だったのは、ジェーンだった。
小心者の彼女のことだから、枕や環境が変わったらなかなか寝付けないと思っていたのに。
一番最初に寝てた。
それも普通にオルガに誘われて食べ物組の会話に参加してたのに、いきなりカクって落ちた。
ユラユラとかコックリコックリでもなく、ガクッて枕に顔からダイブして……そのまま寝るとか。
「慣れない環境で格上の子たちに囲まれて、緊張してたからねぇ……ずっと気を張ってて疲れたんだと思うよぉ」
そう言ってジェーンに対して優し気な笑みを向けているジェイにも、びっくりした。
いつも妹みたいな立ち位置なのに、お姉ちゃんっぽい。
色々な意味でジェイが一番、曲者のような気がしてきた。
それから業を煮やしたミッシェルが、エレオールとポーラを連れ出して他の部屋に行ってしまった。
いや、私は?
「貴女がくると色々とややこしくなりそうだから、先に事前打ち合わせをするのよ!」
二人を連れ出したミッシェルが、一人で戻ってきてそれだけ言うとまた部屋から出ていった。
まあ、いいけど。
ここ、私の家なんだけど?
勝手に部屋を一つ使って、使用人まで一人連れて行ってお茶まで用意させるとか。
随分と厚かましい……と思ったけど、夕飯の時にこっそり持って来てた炭酸水メーカーをお土産にくれたから、大目に見るよ。
「本当は重曹とクエン酸でも用意しようかと思ったんだけどね」
なんて照れ隠しっぽいことを言ってたけど。
ちなみにガス発生装置は魔石由来ということで、製造コストがかなり掛かってそう。
「だから、大量生産なんて出来ないわよ」
と、しっかりと釘を刺されてしまった。
私がやってるお店とかにも、設置したかったのに。
そういうこともあって、多少のことは許せるくらいに今の私はご機嫌なのだ。
いや、可愛い子たちに囲まれて、彼女たちの寝る前の姿を眺められただけでもご機嫌だけどね。
今なら、なんでも許せる気がする。
それにしても、チェルシーとソフィアの距離がかなり近いね。
こうやって引っ付いて並んでいるのを見ると、姉妹に見えてしまうのに。
周囲が一切気付かないのは、髪色のインパクトが強すぎるからかな?
「こんなので、疲れが取れるの?」
「最悪この世界にはポーションがあるし。何より、みんなまだまだ若いから大丈夫!」
そう、流石にベッドを人数分運ぶのは無理があった。
結果として、寝椅子を人数分用意することになった。
ひとっ走りで、数を揃えに買いに行ったよ。
まあ、キャンプ用のリクライニングチェアだけどね。
「こんなものまで、開発させてたなんて」
「いやあ、アウトドアの必需品でしょ! あとは、子供の運動会の見学とかでも重宝するし」
ひとっ走りといったけど、レオハート領にあるお店で仕入れてきただけだけど。
転移魔法で。
本当に便利だよね……サガラさん。
私の転移魔法でも良かったけど、精度と手間を考えたらサガラさんにお願いした方が早いし。
「変わった寝椅子ですね」
「ハンモックに似てます」
まあ、フレームに布を張ったタイプだからね。
クリーネやカウチなんて寝椅子は古代からあったわけだし。
ちなみにカウチソファもあちこちの部屋から移動してきたから、それぞれがお気に入りの寝椅子を使うことに。
ジェイは真っ先に一番大きなカウチソファに飛び込んでいた。
一番小柄なのに。
チェルシーも負けず劣らずだけど、何故かソフィアと並んでレオハートから持ってきたサマーベッドを選択していた。
レイチェルはベッドじゃないのがちょっと嫌そうだったけど、二人に付き合ってサマーベッドに。
「ふかふかはしてないですが、思ったよりも弾力があってこれはこれで」
思ったよりも柔らかな寝心地に驚いているのが可愛らしい。
ただ、フカフカという表現が気になる。
この世界に、そんなフカフカの寝具が……
「妹のためにスプリングコイル式のマットレスを作って何が悪いの? もちろん上には高反発のマットレストッパーも乗せてるわよ」
まだ何も言ってないのに、ミッシェルがそんな言い訳を言って来た。
いや、確かにうちでも作らせたけど。
ミッシェルの場合は、それを外に流通させないというか。
外向けの商品と、身内用でしっかりと分けているというか。
「なんでもかんでもやり過ぎはよくないわよ」
聞けば羽毛布団や綿毛布なんかも……えぇ?
なんという知識チートの無駄遣い。
それ、完全に商品として開発したら内政チートウハウハルートじゃん。
てか、可愛らしいパジャマに身を包んでるせいか、賢さ4割減だからちょっと可愛らしく見える。
中身は、残念成人女性だけど。
「何かあったとして、北に逃げても凍えないように作ったのよ」
「逃げるようなことでも起こるの?」
「エルザが原因で起こるかもと思ってたの」
ミッシェルの発言に、完全に遠慮が無い。
まあ、良い事なんだけどね。
ポーラが耳をダンボにして聞いてるよ。
「もう現代日本の寝具一式じゃないですか!」
ポーラの呟くような声に対して、エレオールが「ポーラはポーラ」と呟いていた。
どういうことだろう?
ミッシェルも聞いていたらしくて、額を押さえて首を横に振っていた。
「みんなたぶん疲れてすぐに寝るから、そのあとで話し合いね」
とわざわざエレオールに告げにいくくらいに。
「エレオールはこっち」
そして、遠慮しているのか所在無さげにしているエレオールを私の横に誘う。
「別に、エルザ様までここで眠る必要は」
「ええ! 私だけ、仲間外れにするの?」
私もこの部屋に寝るつもりだと知って、カーラが恐る恐る声を掛けてきたけど。
こんな楽しい状況で、一人ぼっちで寝室で寝るなんて。
寂しすぎるよ。
「じゃあ、皆が寝たら話し合いということで」
小声でエレオールに声を掛けていたけど、そのメンバーに誘われていたポーラがすでに寝そうなんだけど?
そして、ミッシェルの思惑とは裏腹に、一風変わったお泊りにみんな目がぱっちりと開いてるよ?
「本当にレオハートの料理は美味しいですね」
「これを毎日お屋敷で召し上がれるなんて、エルザ様が羨ましいですわね」
カーラとオルガがそんな会話をしているのを聞いて、レイチェルがサマーベッドをよいしょよいしょと運び始めた。
うーん、可愛い。
それから、二人の横にベッドを設置して寝転がる。
「分かります! 私も頑張って再現できるようにお姉さまとレシピを研究してるんですよ!」
ノリノリで会話に参加しはじめたけど、食の話に関しては本当に敏感だよね。
こういうとき、寝椅子でも軽いものって便利だよね。
ちなみにレイチェルは、しっかりとソフィアとチェルシーも誘ってやってきてた。
最初はツンツンしてたイメージがあったけど、なんだかんだで優しい。
「分かる? うちの妹ってば分かりやすくお人好しなのに、愛想が悪いから誤解されがちだけど……天性の人たらしのツンデレ天使ちゃんだから」
「まだ、何も言ってないけど……分かるわね」
ただそんなレイチェルを微笑ましく思って見ていただけなのに、ミッシェルが嬉しそうに話しかけてきたので仕方なく返事をかえす。
ちなみに、みんな色違いの可愛らしいフリルのついたパジャマを着ている。
ナイトキャップまで被って。
うわぁ……なんて、幸せな景色なんだろう。
一流の画家を呼んで、記録させたいレベルだ。
王妃になったら、王城の一番目立つ壁に掛けてもいい。
高レベル記憶力を駆使して、目と脳裏に焼き付けておこう。
ここに画家がいないなら、私が書けばいいだけだし。
「エルザ様、その……明日の朝は?」
「明日の朝食? それとも起きる時間の話?」
ミッシェルと二人でにやにやと皆を眺めていたら、フローラが声を掛けてきた。
テレサと一緒に。
明日の朝……
「その、いつも早朝訓練をされているということですが」
「ああ、普通にみんなと一緒だから休んでもいいかなと思ってたけど」
私の返事に、二人がちょっと困った表情を浮かべている。
あれかな?
「もしかして、一緒に訓練したかったの?」
「「はい!」」
二人の揃った元気のいい返事を聞いて、思わず笑ってしまった。
他の子たちも、何事かとこっちに視線を向けてきたけど。
「明日の朝、剣術の早朝訓練するから希望者は教えてね」
ついでに他の子も誘ってみた。
全員がすぐに自分たちの会話に戻っていった。
普通の令嬢はそうだよね。
オルガが真剣に悩んでるけど、貴女は武闘派じゃないでしょうに。
「S級冒険者の子孫だから、それなりにやるわよ? 彼女」
「だから、ミッシェルはなんで私の考えてることが分かるのよ」
「分かりやすいからよ!」
そんな身も蓋も無い。
それから周囲の様子を伺う。
意外だったのは、ジェーンだった。
小心者の彼女のことだから、枕や環境が変わったらなかなか寝付けないと思っていたのに。
一番最初に寝てた。
それも普通にオルガに誘われて食べ物組の会話に参加してたのに、いきなりカクって落ちた。
ユラユラとかコックリコックリでもなく、ガクッて枕に顔からダイブして……そのまま寝るとか。
「慣れない環境で格上の子たちに囲まれて、緊張してたからねぇ……ずっと気を張ってて疲れたんだと思うよぉ」
そう言ってジェーンに対して優し気な笑みを向けているジェイにも、びっくりした。
いつも妹みたいな立ち位置なのに、お姉ちゃんっぽい。
色々な意味でジェイが一番、曲者のような気がしてきた。
それから業を煮やしたミッシェルが、エレオールとポーラを連れ出して他の部屋に行ってしまった。
いや、私は?
「貴女がくると色々とややこしくなりそうだから、先に事前打ち合わせをするのよ!」
二人を連れ出したミッシェルが、一人で戻ってきてそれだけ言うとまた部屋から出ていった。
まあ、いいけど。
ここ、私の家なんだけど?
勝手に部屋を一つ使って、使用人まで一人連れて行ってお茶まで用意させるとか。
随分と厚かましい……と思ったけど、夕飯の時にこっそり持って来てた炭酸水メーカーをお土産にくれたから、大目に見るよ。
「本当は重曹とクエン酸でも用意しようかと思ったんだけどね」
なんて照れ隠しっぽいことを言ってたけど。
ちなみにガス発生装置は魔石由来ということで、製造コストがかなり掛かってそう。
「だから、大量生産なんて出来ないわよ」
と、しっかりと釘を刺されてしまった。
私がやってるお店とかにも、設置したかったのに。
そういうこともあって、多少のことは許せるくらいに今の私はご機嫌なのだ。
いや、可愛い子たちに囲まれて、彼女たちの寝る前の姿を眺められただけでもご機嫌だけどね。
今なら、なんでも許せる気がする。
それにしても、チェルシーとソフィアの距離がかなり近いね。
こうやって引っ付いて並んでいるのを見ると、姉妹に見えてしまうのに。
周囲が一切気付かないのは、髪色のインパクトが強すぎるからかな?
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