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第三章:王都学園編~初年度後期~
第22話:ちょっとそこのダンスィ!
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さて、女の子たちの恋愛事情を詳しく把握した。
うん、知ってた。
貴族のご令嬢方にそんな、夢やロマンが無いってことは。
まあ、白馬の王子様にすら憧れはしない。
シンデレラストーリーにも興味が無いっぽいことも。
「どっちもほぼ初対面の、顔が良くて身分が高いだけの相手ですよね?」
「今の状況と、何が違うので?」
「ああ、物語だから容姿が優れているという点だけですか……」
「優しいというよりも、甘いと言うか……素性も分からない初対面の女性相手に運命を感じちゃうような王子は、色々と不安ですねぇ」
「ましてや眉目秀麗ともなれば」
「ええ、知らない第二王子、第三王子が現れるならともかく、まさかの第一王子よりも年上の王子が出てきたら……」
「そもそもが、嫁いでみたら王妃ではなく側妃だったということも……」
「皆さん、辛辣ですね……」
うん、誰がどのセリフをとは言わないけど、そういうことらしい。
いやぁ、心が荒んじゃうよね?
普段は全力で私を肯定してくれる子たちも、自分の将来のこととなると正直だ。
お姉さんは、本音が聞けて嬉しいけどね。
でもって、ソフィアにも聞いてみた。
寮の彼女の部屋で。
いっつもうちに招待してばかりで、彼女の部屋には行ったこと無かったからね。
彼女の実家には、よくお世話になってるけど。
「綺麗にしてるじゃない」
「綺麗にしてるのではなく、物が無いだけですよ」
「おっ? おねだりが上手になったねぇ」
「違います! 本当に、違いますから! 絶対にそういうつもりで言ったわけじゃないので!」
「押すな、押すなかなぁ?」
「なんですかそれ! 意味が分かりません! 押すなと言われたら、押さないのが普通ですからね」
なるほど、物が少なくて寂しいってことかな?
「物が少ないと掃除が楽で、部屋も広くてとっても便利です! 今の状況が、まさに最高なんですよぉ」
急にへたくそな演技で、わざとらしくそんなことを言いだしたけど。
ふーん。
今回は、勘弁してあげよう。
別に広い部屋に移動させて、物をいっぱい送り付けてもいいんだけどね。
「好きな人……ですか?」
「うん、いないの? 住んでた村とかに」
「いえ……こんな見た目なので、男子からはからかわれてばかりで……」
結構、目立つ白髪だもんね。
「おばあちゃんとかは、よく言われましたね」
「ふーん……ちょっと、その子たちの名前を教えてくれるかな?」
「いやですよ! なんか、怖いですし」
いや、別に報復するつもりじゃないし。
「ちょっと、詳しい話を本人たちにも聞いてみたくて」
「話だけで終わらないですよね?」
「うーん、信用が無いなぁ」
本当に話を聞くだけなのに。
確かに白い髪の毛って、子供達なら不気味に思う子もいたかもしれないけど。
わざわざ絡みに来るってのは……そういうことだよね?
どこの世界も、ダンスィってのは変わらないなぁ。
いや、周りの男子は割と、気遣いの紳士も多かった。
貴族の世界は、ちょっと違うかも。
「でも、フィフスさんは気になりますね」
「フィフス?」
どこかで聞いたような……
「学年3位の男子生徒ですよ」
「ああ! 私も、よく知らないんだよねぇ」
「えっ?」
「えっ?」
私の言葉に、ソフィがびっくりしてたけど。
なんで?
「同じクラスの子ですよね? たまに、お話もされてたと思うんですけど」
「えっ? どの子だろう?」
「……」
少し気まずい空気になってしまった。
うーん……
「あっ! あの剣!」
「はい、エリーお嬢様に買ってもらった剣ですよ」
なんとなく居心地悪くて視線を彷徨わせていたら、壁に飾られた剣が目に入った。
ていうか、剣を支えるL型の木材とか……
「支えは町で買ってきて、私が付けたんです」
「へぇ……DIYも出来るんだ」
「ディーアイワイ?」
おい、異世界翻訳!
そこを、直訳したら伝わらないだろう!
えっと……
「大工をいっちょやってみたの略かな?」
「変わった省略の仕方ですね」
うん……誤魔化せたのかな?
えっ?
分かる人には、DIY(Do It Yourself)で通じる?
この世界でも?
っていうか、そういう意味だったんだ。
へぇ……
……ん?
……おい、異世界翻訳!
いま、明らかに私の脳内で弁明したよね?
自我あるよね?
ちょっ、黙るな!
「で、そのフィフスの何が気になるのかな?」
「さっきの流れは、無かったことになったんですね」
「ん? いや、まあ」
自分の翻訳スキルがぶっ飛んでたのを改めて認識して、色々とぶっ飛んだら会話が戻ってしまった。
まあ、結果オーライかな?
本題に戻れたってことで。
「うーん……特に目立った方ではないですし、寮の敷地内で見かけても普通なのに凄いなって」
「褒めてるのか、けなしてのるのかよく分からないけど」
「なんか、普通にしててエルザ様やレイチェル様の次に頭が良いって、凄いですよね? その、身分を振りかざすこともないですし」
ああ、口ほどにもない身分至上主義派閥の子たちを見てたら、普通にしてて好成績ってのはポイント高そうだもんね。
っていうことは、割と女子の中でも人気が出てるんじゃないかな?
いや、出てないかも……地味だし。
話題にはなってるかもしれないけどさ。
それからソフィの部屋を色々とチェック。
「あんまり、ジロジロ見ないでください! 恥ずかしいですよ」
「一緒にお風呂にも入った仲なのに、何を恥ずかしがってるのかな?」
「あれは、温泉じゃないですか!」
なるほど……あまり飾り気のない部屋だけど、なんか妙に落ち着く印象を受ける。
でも、確かに足りないものも多いみたいだけどね。
妙に落ち着くのは、家具の配置かな?
ビジネスホテルっぽいから……
まあ、王宮からの支援金で住んでるから、一番下のランクにはなるよね。
でも、男爵や準男爵の子たちとは、同レベルの部屋なんだよねぇ……
そう考えたら、ちょっと笑えて来た。
「やっぱり、殺風景ですよね」
「いや、ソフィも貴族の子たちと同じ部屋に住んでると思ったら、凄いなぁっと思って」
「どう考えても、不敬ですよね?」
「どこが? むしろ、もっといい部屋に住まわせてあげたくなってきた」
「どうして、そういう結論になるんですか!」
とりあえず、不便は感じてないようなので……最低限の家具は備え付きだもんね。
そして、最低限必要な備品は、支給してもらってるみたいだし。
ちょっとだけ、ダリウスを見直した……陛下の差し配かもしれないけど。
「じゃあ、いまから男子寮に行こうか!」
「なんでですか!」
「私も、そのフィフス君が気になるから!」
そう言って、半ば強引に連れ出すと男子寮の寮母さんに事情を説明して、歓談スペースを貸してもらう。
女子寮は男子禁制だけど、男子寮は歓談室までは女子も入れる。
授業や行事、委員の関係で打ち合わせが必要なこともあるし。
だから、歓談室とは名ばかりのミーティングルームだね。
寮母さんが居るところからも、ロビーからもほぼ丸見えに近いけど。
男子寮に女子が来ているからか、奇異の視線をあちらこちらから向けられているけど。
身分至上主義派閥の子たちのように、不快な印象というわけではない。
単純に、興味本位って感じかな?
「おい、誰だ……」
「この寮に女子が訪ねてくるなんて」
「しかも、寮監の許可を簡単に取れるような子たちなんて」
「くっ……羨ましくなんか……あるんだからな」
私のヘルイヤーが周囲の子たちの会話を、拾いまくっている。
「そこのレディたち? 誰かと待ち合わせかな? 良かったら、その子が来るまでお茶でもどう……か……な?」
ロビーの椅子に座ってたら、先輩っぽい人が声を掛けて来て……フリーズしてた。
「申し訳ありません」
「人の顔を見て、いきなり謝るなんて……よほど、後ろめたいことでもあるのかしら?」
「違います……殿下のご婚約者様であらせられる、エルザ様に気安く声を掛けてしまった不敬を詫びているのです」
それから、唐突に感情を押し殺した声で謝ってきたので、思わずチクリと刺してみたけど。
普通に気付かなかっただけと。
「お茶……「お茶を飲まれてはいかがかなと、具申させていただいたまでです。ご一緒しようだなんて、そんな大それたことは考えておりませんでしたよ? はい」」
まあ、このくらいで勘弁してあげようか。
まったく、貴族の子たちの寮だから多少はマシかと思ったけど、あんまり関係なかったみたいだね。
とりあえず……
「ちょっと、そこの貴方? フィフスさんを呼んできてもらえる?」
遠巻きに見ていた男の子に声を掛けたら首を傾げられた。
「はっ! はいっ! ……って、フィフスって誰だ?」
えっ?
この寮にいるはずなんだけど。
周囲の子たちも、首を傾げている。
もしかして、フィフス君は妖精だったのか!
「あれだよ、上階層のひきこもり」
「ああ! あのがり勉」
なんだ、ちゃんとコツコツ勉強するタイプだったのか。
うん、知ってた。
貴族のご令嬢方にそんな、夢やロマンが無いってことは。
まあ、白馬の王子様にすら憧れはしない。
シンデレラストーリーにも興味が無いっぽいことも。
「どっちもほぼ初対面の、顔が良くて身分が高いだけの相手ですよね?」
「今の状況と、何が違うので?」
「ああ、物語だから容姿が優れているという点だけですか……」
「優しいというよりも、甘いと言うか……素性も分からない初対面の女性相手に運命を感じちゃうような王子は、色々と不安ですねぇ」
「ましてや眉目秀麗ともなれば」
「ええ、知らない第二王子、第三王子が現れるならともかく、まさかの第一王子よりも年上の王子が出てきたら……」
「そもそもが、嫁いでみたら王妃ではなく側妃だったということも……」
「皆さん、辛辣ですね……」
うん、誰がどのセリフをとは言わないけど、そういうことらしい。
いやぁ、心が荒んじゃうよね?
普段は全力で私を肯定してくれる子たちも、自分の将来のこととなると正直だ。
お姉さんは、本音が聞けて嬉しいけどね。
でもって、ソフィアにも聞いてみた。
寮の彼女の部屋で。
いっつもうちに招待してばかりで、彼女の部屋には行ったこと無かったからね。
彼女の実家には、よくお世話になってるけど。
「綺麗にしてるじゃない」
「綺麗にしてるのではなく、物が無いだけですよ」
「おっ? おねだりが上手になったねぇ」
「違います! 本当に、違いますから! 絶対にそういうつもりで言ったわけじゃないので!」
「押すな、押すなかなぁ?」
「なんですかそれ! 意味が分かりません! 押すなと言われたら、押さないのが普通ですからね」
なるほど、物が少なくて寂しいってことかな?
「物が少ないと掃除が楽で、部屋も広くてとっても便利です! 今の状況が、まさに最高なんですよぉ」
急にへたくそな演技で、わざとらしくそんなことを言いだしたけど。
ふーん。
今回は、勘弁してあげよう。
別に広い部屋に移動させて、物をいっぱい送り付けてもいいんだけどね。
「好きな人……ですか?」
「うん、いないの? 住んでた村とかに」
「いえ……こんな見た目なので、男子からはからかわれてばかりで……」
結構、目立つ白髪だもんね。
「おばあちゃんとかは、よく言われましたね」
「ふーん……ちょっと、その子たちの名前を教えてくれるかな?」
「いやですよ! なんか、怖いですし」
いや、別に報復するつもりじゃないし。
「ちょっと、詳しい話を本人たちにも聞いてみたくて」
「話だけで終わらないですよね?」
「うーん、信用が無いなぁ」
本当に話を聞くだけなのに。
確かに白い髪の毛って、子供達なら不気味に思う子もいたかもしれないけど。
わざわざ絡みに来るってのは……そういうことだよね?
どこの世界も、ダンスィってのは変わらないなぁ。
いや、周りの男子は割と、気遣いの紳士も多かった。
貴族の世界は、ちょっと違うかも。
「でも、フィフスさんは気になりますね」
「フィフス?」
どこかで聞いたような……
「学年3位の男子生徒ですよ」
「ああ! 私も、よく知らないんだよねぇ」
「えっ?」
「えっ?」
私の言葉に、ソフィがびっくりしてたけど。
なんで?
「同じクラスの子ですよね? たまに、お話もされてたと思うんですけど」
「えっ? どの子だろう?」
「……」
少し気まずい空気になってしまった。
うーん……
「あっ! あの剣!」
「はい、エリーお嬢様に買ってもらった剣ですよ」
なんとなく居心地悪くて視線を彷徨わせていたら、壁に飾られた剣が目に入った。
ていうか、剣を支えるL型の木材とか……
「支えは町で買ってきて、私が付けたんです」
「へぇ……DIYも出来るんだ」
「ディーアイワイ?」
おい、異世界翻訳!
そこを、直訳したら伝わらないだろう!
えっと……
「大工をいっちょやってみたの略かな?」
「変わった省略の仕方ですね」
うん……誤魔化せたのかな?
えっ?
分かる人には、DIY(Do It Yourself)で通じる?
この世界でも?
っていうか、そういう意味だったんだ。
へぇ……
……ん?
……おい、異世界翻訳!
いま、明らかに私の脳内で弁明したよね?
自我あるよね?
ちょっ、黙るな!
「で、そのフィフスの何が気になるのかな?」
「さっきの流れは、無かったことになったんですね」
「ん? いや、まあ」
自分の翻訳スキルがぶっ飛んでたのを改めて認識して、色々とぶっ飛んだら会話が戻ってしまった。
まあ、結果オーライかな?
本題に戻れたってことで。
「うーん……特に目立った方ではないですし、寮の敷地内で見かけても普通なのに凄いなって」
「褒めてるのか、けなしてのるのかよく分からないけど」
「なんか、普通にしててエルザ様やレイチェル様の次に頭が良いって、凄いですよね? その、身分を振りかざすこともないですし」
ああ、口ほどにもない身分至上主義派閥の子たちを見てたら、普通にしてて好成績ってのはポイント高そうだもんね。
っていうことは、割と女子の中でも人気が出てるんじゃないかな?
いや、出てないかも……地味だし。
話題にはなってるかもしれないけどさ。
それからソフィの部屋を色々とチェック。
「あんまり、ジロジロ見ないでください! 恥ずかしいですよ」
「一緒にお風呂にも入った仲なのに、何を恥ずかしがってるのかな?」
「あれは、温泉じゃないですか!」
なるほど……あまり飾り気のない部屋だけど、なんか妙に落ち着く印象を受ける。
でも、確かに足りないものも多いみたいだけどね。
妙に落ち着くのは、家具の配置かな?
ビジネスホテルっぽいから……
まあ、王宮からの支援金で住んでるから、一番下のランクにはなるよね。
でも、男爵や準男爵の子たちとは、同レベルの部屋なんだよねぇ……
そう考えたら、ちょっと笑えて来た。
「やっぱり、殺風景ですよね」
「いや、ソフィも貴族の子たちと同じ部屋に住んでると思ったら、凄いなぁっと思って」
「どう考えても、不敬ですよね?」
「どこが? むしろ、もっといい部屋に住まわせてあげたくなってきた」
「どうして、そういう結論になるんですか!」
とりあえず、不便は感じてないようなので……最低限の家具は備え付きだもんね。
そして、最低限必要な備品は、支給してもらってるみたいだし。
ちょっとだけ、ダリウスを見直した……陛下の差し配かもしれないけど。
「じゃあ、いまから男子寮に行こうか!」
「なんでですか!」
「私も、そのフィフス君が気になるから!」
そう言って、半ば強引に連れ出すと男子寮の寮母さんに事情を説明して、歓談スペースを貸してもらう。
女子寮は男子禁制だけど、男子寮は歓談室までは女子も入れる。
授業や行事、委員の関係で打ち合わせが必要なこともあるし。
だから、歓談室とは名ばかりのミーティングルームだね。
寮母さんが居るところからも、ロビーからもほぼ丸見えに近いけど。
男子寮に女子が来ているからか、奇異の視線をあちらこちらから向けられているけど。
身分至上主義派閥の子たちのように、不快な印象というわけではない。
単純に、興味本位って感じかな?
「おい、誰だ……」
「この寮に女子が訪ねてくるなんて」
「しかも、寮監の許可を簡単に取れるような子たちなんて」
「くっ……羨ましくなんか……あるんだからな」
私のヘルイヤーが周囲の子たちの会話を、拾いまくっている。
「そこのレディたち? 誰かと待ち合わせかな? 良かったら、その子が来るまでお茶でもどう……か……な?」
ロビーの椅子に座ってたら、先輩っぽい人が声を掛けて来て……フリーズしてた。
「申し訳ありません」
「人の顔を見て、いきなり謝るなんて……よほど、後ろめたいことでもあるのかしら?」
「違います……殿下のご婚約者様であらせられる、エルザ様に気安く声を掛けてしまった不敬を詫びているのです」
それから、唐突に感情を押し殺した声で謝ってきたので、思わずチクリと刺してみたけど。
普通に気付かなかっただけと。
「お茶……「お茶を飲まれてはいかがかなと、具申させていただいたまでです。ご一緒しようだなんて、そんな大それたことは考えておりませんでしたよ? はい」」
まあ、このくらいで勘弁してあげようか。
まったく、貴族の子たちの寮だから多少はマシかと思ったけど、あんまり関係なかったみたいだね。
とりあえず……
「ちょっと、そこの貴方? フィフスさんを呼んできてもらえる?」
遠巻きに見ていた男の子に声を掛けたら首を傾げられた。
「はっ! はいっ! ……って、フィフスって誰だ?」
えっ?
この寮にいるはずなんだけど。
周囲の子たちも、首を傾げている。
もしかして、フィフス君は妖精だったのか!
「あれだよ、上階層のひきこもり」
「ああ! あのがり勉」
なんだ、ちゃんとコツコツ勉強するタイプだったのか。
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