28 / 110
第二章:王都学園編~初年度前期~
第10話:食堂での交流
しおりを挟む
昼食は有意義なひと時だった。
レイチェルとカーラもぎこちないながらも、お互いに会話をしていたし。
やや、情報交換っぽいやり取りに見えてしまったけど。
それにしても、レイチェルは相当にお姉さんが苦手なようだ。
彼女の姉、ミッシェルはズールアーク家でも稀代の天才として重宝されているらしい。
様々なものを作り出して世に出しているとか。
ただ、あまり領地や王都の邸宅からは出たがらないとのこと。
内向的というわけではないらしい。
ズールアーク家が出世していった過程に関係しているとか。
世間では彼女の家は、大した実績もないくせに戦時の立ち回りとゴマすりで大きくなった成り上がりと蔑まれているんだって。
知らなかったよ。
あまり、他所の貴族のことには興味が無かったし。
家庭教師の先生も、歴史的な事実のみを教えてくれるわけだしね。
とはいえ、聞けば確かに強かだとは思った。
それ以上に、当時の当主は勝負の帰趨を見るのに長けていたのだと思う。
機を逃さずに手を打てるのは、才能があったのだろう。
普段は兵を出さずに物資だけを提供し、ここ一番でのみ参陣する。
それも有利な時だけではなく、不利な時にも起死回生の手柄を立てる。
王族を助け出し、殿を務め逃がしたこともあったらしい。
常に戦場で矢面に立たされた他の領主たちにとっては、面白くない味方だったろう。
普段は日和見してるのに、最後は美味しいとこどりの常習犯なのだから。
そういった経緯もあってか、周囲の貴族からの評判は宜しくない。
逆に王族からは、覚えめでたいらしいけど。
そのことが、さらにやっかみを受ける理由だろう。
そんな状況下だからこそ、ただでさえ目立つような実績をあげている彼女は自身を目立たせたくないらしい。
下手したら危害を加えられかねないと危惧しているとか。
そんな彼女だが、レイチェルを社交界にごり押ししているらしい。
実際に私の婚約発表披露宴にレイチェルが来たのも、ミッシェル嬢が彼女を強く推薦したらしいし。
「お姉さまは常に何かを考えているのに、何を考えているのかが分かりません。私を褒めながらも、違うことを考えているのではと不安になります。たまに、凄く怖い目で見てこられることもありますし」
そんなことを彼女が言っていたけど。
ミッシェル嬢はレイチェルを利用して、何か企んでいるということかな?
「気が付けば、物陰やベッドの脇でジッと見つめられることもあります。やたらとあちらこちらを触れて、何かを確かめるようなこともされますし……無表情なのに口の端をあげてヒクヒクとさせているのが、何を思っているのか余計に分からず……」
そう言って、レイチェルは怯えた目をしていた。
そうなのね……なんとも言えない気持ちになった。
やっぱり、大変なお姉さんをお持ちのようだ。
レイチェルが二人前の食事を美味しそうに平らげるのを見ていたけど、横ではカーラが目を丸くしていたなぁ。
「確かにふくよかではありますが、それだけの量がお腹におさまるものなのですね」
と言われて、レイチェルが恥ずかしそうにうつむいてしまった。
思わずカーラが口を押えていたけど。
「申し訳ありません。謗ったわけではなく、純粋に驚いただけですの」
追い打ちだ。
しかも本当に嫌味ではなく、純粋な疑問っぽい声音だったから余計に性質が悪い。
ちなみにこの日の気紛れメニューは、美味しかった。
満足だ……味には。
ただ、量が……チャレンジメニュー並みに多かった。
肉も魚も入っていたし。
この日は違った意味で、どうにか食べきった。
「エルザ様も、よく食べられましたわね」
「わーい、褒められた」
「えっ?」
知ってるよ。
よく食べました! って保母さんが完食した園児を褒めるニュアンスじゃないってことは。
呆れられてしまったのは分かってるけど、自分的には完食した自分を褒めたいくらいだったんだから。
「女性の皆さんは一口ずつ残されますが、あれはよくないマナーですね」
「満足しましたって意味もありますし。全部食べてしまうと、足りなかったと思われますよ」
「知ってますが、世界にはその一口も食べられない子もいるのですよ? 料理人の方が時間を掛けて調理されたものを残すのもどうなのでしょう? それに、食材となったものたちの魂に対する冒涜だと思いませんか?」
「確かに、おっしゃられることは分かります」
私の言葉に、カーラが皿に残していたニンジンを口に入れた。
少し辛そうな表情だ。
うん……一口残すなら、嫌いなものを残すよね。
カーラはニンジンが嫌いと。
本当に、物語に出てくるような女の子だなぁ。
彼女が涙目でモキュモキュとニンジンを食べる姿は、可愛らしいけどね。
言動の割に、素直なことに驚きが隠せない。
レイチェルを馬鹿にしてたはずなのに、こうして会話の輪に加わると忌避感を露わにすることも無さそうだし。
周囲と同調することで、自身の立場を守るタイプ……なのか?
彼女の家、グレイブホルン家は歴史ある割と格式の高いお家柄だったはず。
建国してすぐぐらいに、当時の家長が伯爵として取り立てられたほどの名家だ。
伯爵家の中でも上位にいるはず。
「それで、レイチェル様は剣も嗜んでおられるとか」
「お恥ずかしい話ですが、自身の身は自分で守れるようにと姉と父に言われまして」
どうにかニンジンを飲み込んだカーラが、レイチェルに話しかけていた。
私との接触が目的かと思ったけど、場を立てるだけの分別はあるらしい。
「魔物狩りに出られたことも?」
「ええ、姉と騎士達に守られながらですが」
意外とレイチェルのことを知っているカーラに驚きが隠せない。
「最近のズールアーク家の躍進には、そのお姉さまが要所を担っていると噂になってます。なかなか、姿をお見せになられないことも」
「姉は表に出たがることが、あまりないもので。社交の場も私に譲られますし」
「ですが、お会いになった方からはとても美しいご令嬢であったとの評判ですよ」
2人の会話があまりにスムーズなのでついなごんでしまったが、私よりもレイチェルにばかり話しかけるカーラが不自然に思えてきた。
別に嫉妬とかってわけじゃなく、純粋にこの子の行動目的が分からないという意味で。
「その、カーラ様は私なんかとご一緒していて大丈夫ですか? 周囲から、何か言われたりしませんか?」
「大丈夫です。エルザ様もいらっしゃいますし、ここでの会話の内容は聞こえることもないでしょうし」
そうなのだ。
混雑する食堂なのに、なぜか私たちの周りの席は微妙に空いている。
傍に座った子たちは、とくにこちらを気にした様子もないし。
なんだかんだで時折、私も会話に混ぜてもらいながら楽しい昼食の時間を過ごせた気がする。
どこか釈然としないものはあるけど。
***
「カーラ嬢もご一緒だったのですか?」
帰り道に、迎えに来てくれたハルナに学校での出来事を話すと驚かれた。
いや、初日にカーラが私に声を掛けてきた話もしてたはずなのに。
「まさか、お嬢様の周りに2人も揃われるとは」
「ん?」
「いえ、こちらのことです」
こちらのことって……
私の友達の話なのに、ハルナのことに繋がる意味がよく分からない。
ハルナが私にずっと何か隠していることには気づいているけど、敢えて突っ込んでいない。
何故なら、ハルナは私に嘘が吐けないからだ。
彼女の秘密であっても、私が問い詰めれば必ずボロを出す。
流石に、なんでもかんでも明け透けにするのは可哀そうだし。
私のためにならないから、黙っているんだろうし。
いつか、彼女の方から話してくれるだろう……と思ってすでに6年。
私が気付いていることに、そして気にしていることに気付いてもいいと思うんだけど。
本当に気付いてないのかな?
私って、そんな鈍いと思われてるのだろうか?
まさかの、ハルナに。
「取り巻き4人衆のうちの2人が揃うなんて、やっぱりあれはただの夢だと思ったけど違ったのかしら……当時は2人の存在すら知らなかったし」
そして、この子は独り言が多く大きく長い。
情報量がいっぱいつまった独り言をよく言う。
レオハート領で彼女と同室だった侍女からは、よくクレームが出ていたとも聞くし。
夜中もうるさいらしい。
明け方に目が覚めてもうるさいらしい。
「でも殿下との関係は良好そのものだし、ソフィアとも……もしかして、私のせい? 私がイレギュラーとなって、未来を変えている?」
すぐ真横でこの独り言。
もはや一周回って聞かせようとしてるんじゃないだろうか?
ということもあって、別に問い詰める必要はない。
気には留めてないけど、記憶には留めてるし。
たまに小一時間問い詰めたくなるような、私に対して失礼な独り言もあるけど。
面白いから、やっぱりしばらく放置しておこう。
レイチェルとカーラもぎこちないながらも、お互いに会話をしていたし。
やや、情報交換っぽいやり取りに見えてしまったけど。
それにしても、レイチェルは相当にお姉さんが苦手なようだ。
彼女の姉、ミッシェルはズールアーク家でも稀代の天才として重宝されているらしい。
様々なものを作り出して世に出しているとか。
ただ、あまり領地や王都の邸宅からは出たがらないとのこと。
内向的というわけではないらしい。
ズールアーク家が出世していった過程に関係しているとか。
世間では彼女の家は、大した実績もないくせに戦時の立ち回りとゴマすりで大きくなった成り上がりと蔑まれているんだって。
知らなかったよ。
あまり、他所の貴族のことには興味が無かったし。
家庭教師の先生も、歴史的な事実のみを教えてくれるわけだしね。
とはいえ、聞けば確かに強かだとは思った。
それ以上に、当時の当主は勝負の帰趨を見るのに長けていたのだと思う。
機を逃さずに手を打てるのは、才能があったのだろう。
普段は兵を出さずに物資だけを提供し、ここ一番でのみ参陣する。
それも有利な時だけではなく、不利な時にも起死回生の手柄を立てる。
王族を助け出し、殿を務め逃がしたこともあったらしい。
常に戦場で矢面に立たされた他の領主たちにとっては、面白くない味方だったろう。
普段は日和見してるのに、最後は美味しいとこどりの常習犯なのだから。
そういった経緯もあってか、周囲の貴族からの評判は宜しくない。
逆に王族からは、覚えめでたいらしいけど。
そのことが、さらにやっかみを受ける理由だろう。
そんな状況下だからこそ、ただでさえ目立つような実績をあげている彼女は自身を目立たせたくないらしい。
下手したら危害を加えられかねないと危惧しているとか。
そんな彼女だが、レイチェルを社交界にごり押ししているらしい。
実際に私の婚約発表披露宴にレイチェルが来たのも、ミッシェル嬢が彼女を強く推薦したらしいし。
「お姉さまは常に何かを考えているのに、何を考えているのかが分かりません。私を褒めながらも、違うことを考えているのではと不安になります。たまに、凄く怖い目で見てこられることもありますし」
そんなことを彼女が言っていたけど。
ミッシェル嬢はレイチェルを利用して、何か企んでいるということかな?
「気が付けば、物陰やベッドの脇でジッと見つめられることもあります。やたらとあちらこちらを触れて、何かを確かめるようなこともされますし……無表情なのに口の端をあげてヒクヒクとさせているのが、何を思っているのか余計に分からず……」
そう言って、レイチェルは怯えた目をしていた。
そうなのね……なんとも言えない気持ちになった。
やっぱり、大変なお姉さんをお持ちのようだ。
レイチェルが二人前の食事を美味しそうに平らげるのを見ていたけど、横ではカーラが目を丸くしていたなぁ。
「確かにふくよかではありますが、それだけの量がお腹におさまるものなのですね」
と言われて、レイチェルが恥ずかしそうにうつむいてしまった。
思わずカーラが口を押えていたけど。
「申し訳ありません。謗ったわけではなく、純粋に驚いただけですの」
追い打ちだ。
しかも本当に嫌味ではなく、純粋な疑問っぽい声音だったから余計に性質が悪い。
ちなみにこの日の気紛れメニューは、美味しかった。
満足だ……味には。
ただ、量が……チャレンジメニュー並みに多かった。
肉も魚も入っていたし。
この日は違った意味で、どうにか食べきった。
「エルザ様も、よく食べられましたわね」
「わーい、褒められた」
「えっ?」
知ってるよ。
よく食べました! って保母さんが完食した園児を褒めるニュアンスじゃないってことは。
呆れられてしまったのは分かってるけど、自分的には完食した自分を褒めたいくらいだったんだから。
「女性の皆さんは一口ずつ残されますが、あれはよくないマナーですね」
「満足しましたって意味もありますし。全部食べてしまうと、足りなかったと思われますよ」
「知ってますが、世界にはその一口も食べられない子もいるのですよ? 料理人の方が時間を掛けて調理されたものを残すのもどうなのでしょう? それに、食材となったものたちの魂に対する冒涜だと思いませんか?」
「確かに、おっしゃられることは分かります」
私の言葉に、カーラが皿に残していたニンジンを口に入れた。
少し辛そうな表情だ。
うん……一口残すなら、嫌いなものを残すよね。
カーラはニンジンが嫌いと。
本当に、物語に出てくるような女の子だなぁ。
彼女が涙目でモキュモキュとニンジンを食べる姿は、可愛らしいけどね。
言動の割に、素直なことに驚きが隠せない。
レイチェルを馬鹿にしてたはずなのに、こうして会話の輪に加わると忌避感を露わにすることも無さそうだし。
周囲と同調することで、自身の立場を守るタイプ……なのか?
彼女の家、グレイブホルン家は歴史ある割と格式の高いお家柄だったはず。
建国してすぐぐらいに、当時の家長が伯爵として取り立てられたほどの名家だ。
伯爵家の中でも上位にいるはず。
「それで、レイチェル様は剣も嗜んでおられるとか」
「お恥ずかしい話ですが、自身の身は自分で守れるようにと姉と父に言われまして」
どうにかニンジンを飲み込んだカーラが、レイチェルに話しかけていた。
私との接触が目的かと思ったけど、場を立てるだけの分別はあるらしい。
「魔物狩りに出られたことも?」
「ええ、姉と騎士達に守られながらですが」
意外とレイチェルのことを知っているカーラに驚きが隠せない。
「最近のズールアーク家の躍進には、そのお姉さまが要所を担っていると噂になってます。なかなか、姿をお見せになられないことも」
「姉は表に出たがることが、あまりないもので。社交の場も私に譲られますし」
「ですが、お会いになった方からはとても美しいご令嬢であったとの評判ですよ」
2人の会話があまりにスムーズなのでついなごんでしまったが、私よりもレイチェルにばかり話しかけるカーラが不自然に思えてきた。
別に嫉妬とかってわけじゃなく、純粋にこの子の行動目的が分からないという意味で。
「その、カーラ様は私なんかとご一緒していて大丈夫ですか? 周囲から、何か言われたりしませんか?」
「大丈夫です。エルザ様もいらっしゃいますし、ここでの会話の内容は聞こえることもないでしょうし」
そうなのだ。
混雑する食堂なのに、なぜか私たちの周りの席は微妙に空いている。
傍に座った子たちは、とくにこちらを気にした様子もないし。
なんだかんだで時折、私も会話に混ぜてもらいながら楽しい昼食の時間を過ごせた気がする。
どこか釈然としないものはあるけど。
***
「カーラ嬢もご一緒だったのですか?」
帰り道に、迎えに来てくれたハルナに学校での出来事を話すと驚かれた。
いや、初日にカーラが私に声を掛けてきた話もしてたはずなのに。
「まさか、お嬢様の周りに2人も揃われるとは」
「ん?」
「いえ、こちらのことです」
こちらのことって……
私の友達の話なのに、ハルナのことに繋がる意味がよく分からない。
ハルナが私にずっと何か隠していることには気づいているけど、敢えて突っ込んでいない。
何故なら、ハルナは私に嘘が吐けないからだ。
彼女の秘密であっても、私が問い詰めれば必ずボロを出す。
流石に、なんでもかんでも明け透けにするのは可哀そうだし。
私のためにならないから、黙っているんだろうし。
いつか、彼女の方から話してくれるだろう……と思ってすでに6年。
私が気付いていることに、そして気にしていることに気付いてもいいと思うんだけど。
本当に気付いてないのかな?
私って、そんな鈍いと思われてるのだろうか?
まさかの、ハルナに。
「取り巻き4人衆のうちの2人が揃うなんて、やっぱりあれはただの夢だと思ったけど違ったのかしら……当時は2人の存在すら知らなかったし」
そして、この子は独り言が多く大きく長い。
情報量がいっぱいつまった独り言をよく言う。
レオハート領で彼女と同室だった侍女からは、よくクレームが出ていたとも聞くし。
夜中もうるさいらしい。
明け方に目が覚めてもうるさいらしい。
「でも殿下との関係は良好そのものだし、ソフィアとも……もしかして、私のせい? 私がイレギュラーとなって、未来を変えている?」
すぐ真横でこの独り言。
もはや一周回って聞かせようとしてるんじゃないだろうか?
ということもあって、別に問い詰める必要はない。
気には留めてないけど、記憶には留めてるし。
たまに小一時間問い詰めたくなるような、私に対して失礼な独り言もあるけど。
面白いから、やっぱりしばらく放置しておこう。
619
お気に入りに追加
2,334
あなたにおすすめの小説
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!
ペトラ
恋愛
ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。
戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。
前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。
悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。
他サイトに連載中の話の改訂版になります。

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。
十三回目の人生でようやく自分が悪役令嬢ポジと気づいたので、もう殿下の邪魔はしませんから構わないで下さい!
翠玉 結
恋愛
公爵令嬢である私、エリーザは挙式前夜の式典で命を落とした。
「貴様とは、婚約破棄する」と残酷な事を突きつける婚約者、王太子殿下クラウド様の手によって。
そしてそれが一度ではなく、何度も繰り返していることに気が付いたのは〖十三回目〗の人生。
死んだ理由…それは、毎回悪役令嬢というポジションで立ち振る舞い、殿下の恋路を邪魔していたいたからだった。
どう頑張ろうと、殿下からの愛を受け取ることなく死ぬ。
その結末をが分かっているならもう二度と同じ過ちは繰り返さない!
そして死なない!!
そう思って殿下と関わらないようにしていたのに、
何故か前の記憶とは違って、まさかのご執心で溺愛ルートまっしぐらで?!
「殿下!私、死にたくありません!」
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
※他サイトより転載した作品です。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
悪役令嬢と言われ冤罪で追放されたけど、実力でざまぁしてしまった。
三谷朱花
恋愛
レナ・フルサールは元公爵令嬢。何もしていないはずなのに、気が付けば悪役令嬢と呼ばれ、公爵家を追放されるはめに。それまで高スペックと魔力の強さから王太子妃として望まれたはずなのに、スペックも低い魔力もほとんどないマリアンヌ・ゴッセ男爵令嬢が、王太子妃になることに。
何度も断罪を回避しようとしたのに!
では、こんな国など出ていきます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる