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最終章:勇者と魔王
第8話:魔王ジェファード
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上空に浮かび上がったジェファードを見て、あまりの魔力の強大さに思わず身構える。
いつ爆発してもおかしくない程の、高密度の魔力。
闇と光が入り混じったその奔流は、美しくも侘しくもあった。
どこか物悲しい、それでいてノスタルジックな雰囲気を感じる。
ジェファードが俺を見て、寂しそうに笑う。
「私はね……このベゼル帝国が……いや、この世界が嫌いだった」
唐突な自分語り。
そんな言葉が脳裏に過る。
横を見れば、兄も緊張した表情を浮かべている。
彼我の力量差を鑑みて、色々と手を考えているのだろう。
真剣な眼差しでジェファードを見据えつつ、強化系のスキルや魔法を自分に掛けている。
「闇属性……私が持って生まれたのはそれだけだった」
そう言いながら、自分の右手をジッと見つめる。
その手に握られたクラウソラスに、闇と光の魔力が絡まり合うように揺らめいていた。
「たったそれだけ……たったそれだけで、後継者として相応しくないという烙印を押された。何故だ? 闇属性の何が悪い!」
クラウソラスを振るうと、そこに纏わりついていた魔力が放たれ地面に亀裂を生む。
それだけの動作で、深さ数メートルに達する穴を開けた実力に冷たいものが背中を撫でるのを感じた。
規格外……そう思わざるを得なかった。
「イメージだけで闇を負の属性だと決めつけ、私の全てを否定したこの世界! 滅びて当然だ! 人間も聖教会も私の敵だった……同じ、闇属性を持って生まれたカース以外の全てが、私を蔑み! 嘲笑し! 存在すらも否定された!」
可哀そうだとは思うが、俺には何も関係が無い話だと思わなくもない。
なんせ、俺も闇属性が最も適性が高いからな。
だが、誰も俺を否定することはなかった。
光の女神と、その信者以外は。
やってきたことを考えれば、よっぽど光の方が悪に思えるけどな。
ゾッとしない話だな。
「そんな中で私が出会ったのが、ルーク! 貴方だったのです! 魔法が当たり前のように使える世界で、一切魔力を持たない人間……にも関わらず、私には貴方が輝いて見えた! 誰よりも闇を抱えているであろうその姿を、美しいとすら感じた! 貴方は私に興味すら抱きませんでしたが、私は誰よりも貴方を見ていた」
気持ち悪いな。
男同士で。
いや、方向性は違うのだろうが、歪んでいる。
いや、壊れていたのだろう。
「そんな貴方が、闇を纏う魔王になった……運命だと思いましたよ」
寂しそうに笑うジェファードを見て、少し哀れに感じてしまった。
可哀そうな子供であったことは、確かだ。
今現在迷惑を掛けられているところだが、実際に彼がこれまで何かをしてきたわけではない。
光の女神に唆された、運の悪い青年。
「しかし、私は貴方の行く末を見届けることができなかった……そこの、クズのせいで!」
そう言って、リカルドを睨みつける。
どこか下に見下し、小ばかにした態度を取っていたと思ったが。
侮蔑していたのだろう。
そんな相手と演技とはいえ、仲良くしていたのだ。
相当にストレスを抱えていたのかもしれない。
「せっかく復讐の機会を用意したというのに、貴方はそれをしない……まあ、魔王様とは違う存在ですからね。しかし、これからですよ……本当の、復讐は!」
叫ぶように言い放ったジェファードが、ゆっくりと両手を広げる。
その腕をルーン文字を象った帯のような魔力が、螺旋を描きながら包み込んでいる。
右手には黒い魔力の帯、左手には白い魔力の帯が。
そしてその手を合わせると、彼の周りから黒と白のマーブル模様のようなオーラがリカルドに向かって放たれる。
「させない!」
俺はリカルドとジェファードの間に転移して、魔法障壁を作り出したが……そのオーラは、障壁も俺もすり抜けるようにして素通りし……リカルドにぶつかった。
「何をした!」
「くらえ!」
俺が叫ぶと同時に、兄が剣で斬りかかっていた。
「遅いですよ」
ジェファードが右手を振ると、兄の剣が斬り飛ばされる。
さらに胸の辺りを切り裂かれた兄が、弾かれるように地面へと叩き落される。
「兄上!」
急いで風の魔法を放って、落下速度を緩めつつ地面にフワリと落とす。
普通に着地してくれたことで、ホッと胸をなでおろす。
死んではいないし、思ったより元気そうだ。
だが、その傷が軽くないことは、服の胸の辺りを赤く染め上げている血ではっきりと分かった。
思わず、頭に血が上るの。
「ジェファードォォォォォ!」
魔法で空にとびあがり、ジェファードめがけて突き進む。
「今の貴方じゃ、私には勝てませんよ……残念ですが」
ジェファードが、俺から距離を取ろうとする。
しかし、怒った様子で魔法による飛翔で突っ込んだのは、あくまでもブラフだ。
避けるか、距離を取るか、突っ込んでくるか。
色々と考えていたが、どっちにしろ俺がやることは変わらない。
「遅いですって」
「なに!」
転移で背後に回って蹴り落とすつもりが、あっさりと躱される。
そして、裏拳によって俺が弾き飛ばされる。
攻撃自体は腕でガードできたが、それでも衝撃を殺すことはできなかった。
「これが、魔王……」
「あなたが魔王だった時の方が、よほどに強かったですけどね。私程度でよかったですね」
「何がだ!」
「これが魔王ルークであったなら、アルト殿は上半身と下半身が切り分かれていたでしょう。別に手加減をしたつもりはありません。これが、私の実力だったということです」
全然、よかったとは思えないが。
そんなに俺は魔王になったときに、規格外の強さを手に入れていたのか?
「ほら、主役がお目覚めですよ」
ジェファードが小首を傾げて、地面を指さす。
見ると、もぞもぞとリカルドが起きだしていた。
「どこだここは……俺は……ルークの身体から放たれた闇の波動に……何が起きている」
そう言って首を横にふって、周囲を確認しているリカルドが目に入る。
すぐにこちらに気付いて、視線を向けてきた。
「ルーク! 生きていたのか? それに、あいつはなんだ!」
リカルドの様子がおかしい。
何が起きている?
「いや、ルークが元に戻っている? 光の女神様……リーナ? なんだ、どういう状況だ?」
混乱した様子で周囲を見渡しては、ブツブツと何かを呟いているが。
アルトも、リカルドを拘束している騎士もどうしたら良いか分からないようだ。
「ふふふ……滑稽ですね。まったくもって、落ち着きがない。みっともなくて、すぐに殺してしまいたくなりますね」
狼狽するリカルドを見て、ジェファードが声を出して笑っている。
本当におかしいのだろう。
何がとは分からないが、彼にだけおかしなものに見えているのだろう。
いや、確かにある意味でおかしいが。
「あれが魔王じゃないのか? なぜ、俺が拘束されている? 放せ!」
リカルドが腕を振りほどいて、その場から距離を取る。
騎士たちが、驚いた表情を浮かべている。
そう簡単に、振りほどかれると思わなかったのだろう。
「光の加護の力が弱まっている……あいつの、仕業か」
とうとう、ジェファードが大声で笑いだした。
「相変わらず、思い込みの激しい男だ。私が、何かしたわけでもないのに、もう決めつけている! そう、まだ何もしてない私を、悪だと決めつける。浅慮で、醜い、愚かな男だ!」
その後、怒りを帯びた声で叫ぶと、手から闇の魔力による矢を一斉に作り出して放つ。
慌ててリカルドの前に転移するが、あまりの数に全ては受けきれない。
しかも、それぞれが意思をもったかのように、俺の周りをよけてリカルドに向かう。
「ちっ!」
魔法による相殺を試みるが、数が追い付かない。
「くっ……なんだというのだ!」
なに!
リカルドが、魔法を使った?
しかも、光属性の魔法を、瞬時に。
光の半円の膜が現れたかと思うと、それに触れた矢の勢いが落ちる。
さらに、その矢に対して、手に光を纏わせて弾いていた。
それでも数本が、身体に刺さっていたが。
痛みに顔を歪めて、泣き喚くことも騒ぎ立てることもなかった。
「記憶が戻っている?」
「ルーク? 雰囲気が違うが、ルークだろ? 何を言ってるかわからないが、無事でよかった……女神様が救ってくれたのか?」
いやいや、こっちが何を言ってるか分からない。
あのクソ女神が、俺を救うわけがないだろう。
「殿下、大丈夫ですか?」
「なっ! アルト殿! なぜだ! なぜ、貴方が生きている! 貴方は、私の父が……」
間違いない。
このリカルドは、前の世界の記憶を持っている。
ということは、さっきジェファードが放った魔法は、どういう仕組みか分からない最初の世界の失われた記憶を呼び覚ますのか?
「どうやって……どうやって、リカルドの記憶を呼び戻した!」
「残念……記憶を呼び戻したのとは、少し違いますよ」
「どういうことだ?」
「我が神に頂いた、最初の消えた世界のリカルドの記憶を、植え付けただけですよ? だから、あれは最初の世界のリカルドでも無ければ、あの当時の出来事を思い出したわけではありません。その証拠に、ほら?」
ジェファードに言われて、リカルドを見る。
傷を見て、難しい顔をしている。
「アルト殿が生きている。それになぜ、俺の傷が癒えない。剣も盾も呼び出せない……魔力もだいぶ減っているし……弱体化? それとも、勇者の力が封じられた? いや、加護は普通にあるし、勇者の印も確かにある。様子がおかしい……」
色々と考えながら、徐々に困惑した様子に拍車が掛かっていっている。
なんて嫌な攻撃を仕掛けてくるんだ、ジェファード。
リカルドの扱いに、アルトが困っているが。
俺も、困惑している。
ここでリカルドの記憶を戻す意味が分からない。
何を始める気だ?
いつ爆発してもおかしくない程の、高密度の魔力。
闇と光が入り混じったその奔流は、美しくも侘しくもあった。
どこか物悲しい、それでいてノスタルジックな雰囲気を感じる。
ジェファードが俺を見て、寂しそうに笑う。
「私はね……このベゼル帝国が……いや、この世界が嫌いだった」
唐突な自分語り。
そんな言葉が脳裏に過る。
横を見れば、兄も緊張した表情を浮かべている。
彼我の力量差を鑑みて、色々と手を考えているのだろう。
真剣な眼差しでジェファードを見据えつつ、強化系のスキルや魔法を自分に掛けている。
「闇属性……私が持って生まれたのはそれだけだった」
そう言いながら、自分の右手をジッと見つめる。
その手に握られたクラウソラスに、闇と光の魔力が絡まり合うように揺らめいていた。
「たったそれだけ……たったそれだけで、後継者として相応しくないという烙印を押された。何故だ? 闇属性の何が悪い!」
クラウソラスを振るうと、そこに纏わりついていた魔力が放たれ地面に亀裂を生む。
それだけの動作で、深さ数メートルに達する穴を開けた実力に冷たいものが背中を撫でるのを感じた。
規格外……そう思わざるを得なかった。
「イメージだけで闇を負の属性だと決めつけ、私の全てを否定したこの世界! 滅びて当然だ! 人間も聖教会も私の敵だった……同じ、闇属性を持って生まれたカース以外の全てが、私を蔑み! 嘲笑し! 存在すらも否定された!」
可哀そうだとは思うが、俺には何も関係が無い話だと思わなくもない。
なんせ、俺も闇属性が最も適性が高いからな。
だが、誰も俺を否定することはなかった。
光の女神と、その信者以外は。
やってきたことを考えれば、よっぽど光の方が悪に思えるけどな。
ゾッとしない話だな。
「そんな中で私が出会ったのが、ルーク! 貴方だったのです! 魔法が当たり前のように使える世界で、一切魔力を持たない人間……にも関わらず、私には貴方が輝いて見えた! 誰よりも闇を抱えているであろうその姿を、美しいとすら感じた! 貴方は私に興味すら抱きませんでしたが、私は誰よりも貴方を見ていた」
気持ち悪いな。
男同士で。
いや、方向性は違うのだろうが、歪んでいる。
いや、壊れていたのだろう。
「そんな貴方が、闇を纏う魔王になった……運命だと思いましたよ」
寂しそうに笑うジェファードを見て、少し哀れに感じてしまった。
可哀そうな子供であったことは、確かだ。
今現在迷惑を掛けられているところだが、実際に彼がこれまで何かをしてきたわけではない。
光の女神に唆された、運の悪い青年。
「しかし、私は貴方の行く末を見届けることができなかった……そこの、クズのせいで!」
そう言って、リカルドを睨みつける。
どこか下に見下し、小ばかにした態度を取っていたと思ったが。
侮蔑していたのだろう。
そんな相手と演技とはいえ、仲良くしていたのだ。
相当にストレスを抱えていたのかもしれない。
「せっかく復讐の機会を用意したというのに、貴方はそれをしない……まあ、魔王様とは違う存在ですからね。しかし、これからですよ……本当の、復讐は!」
叫ぶように言い放ったジェファードが、ゆっくりと両手を広げる。
その腕をルーン文字を象った帯のような魔力が、螺旋を描きながら包み込んでいる。
右手には黒い魔力の帯、左手には白い魔力の帯が。
そしてその手を合わせると、彼の周りから黒と白のマーブル模様のようなオーラがリカルドに向かって放たれる。
「させない!」
俺はリカルドとジェファードの間に転移して、魔法障壁を作り出したが……そのオーラは、障壁も俺もすり抜けるようにして素通りし……リカルドにぶつかった。
「何をした!」
「くらえ!」
俺が叫ぶと同時に、兄が剣で斬りかかっていた。
「遅いですよ」
ジェファードが右手を振ると、兄の剣が斬り飛ばされる。
さらに胸の辺りを切り裂かれた兄が、弾かれるように地面へと叩き落される。
「兄上!」
急いで風の魔法を放って、落下速度を緩めつつ地面にフワリと落とす。
普通に着地してくれたことで、ホッと胸をなでおろす。
死んではいないし、思ったより元気そうだ。
だが、その傷が軽くないことは、服の胸の辺りを赤く染め上げている血ではっきりと分かった。
思わず、頭に血が上るの。
「ジェファードォォォォォ!」
魔法で空にとびあがり、ジェファードめがけて突き進む。
「今の貴方じゃ、私には勝てませんよ……残念ですが」
ジェファードが、俺から距離を取ろうとする。
しかし、怒った様子で魔法による飛翔で突っ込んだのは、あくまでもブラフだ。
避けるか、距離を取るか、突っ込んでくるか。
色々と考えていたが、どっちにしろ俺がやることは変わらない。
「遅いですって」
「なに!」
転移で背後に回って蹴り落とすつもりが、あっさりと躱される。
そして、裏拳によって俺が弾き飛ばされる。
攻撃自体は腕でガードできたが、それでも衝撃を殺すことはできなかった。
「これが、魔王……」
「あなたが魔王だった時の方が、よほどに強かったですけどね。私程度でよかったですね」
「何がだ!」
「これが魔王ルークであったなら、アルト殿は上半身と下半身が切り分かれていたでしょう。別に手加減をしたつもりはありません。これが、私の実力だったということです」
全然、よかったとは思えないが。
そんなに俺は魔王になったときに、規格外の強さを手に入れていたのか?
「ほら、主役がお目覚めですよ」
ジェファードが小首を傾げて、地面を指さす。
見ると、もぞもぞとリカルドが起きだしていた。
「どこだここは……俺は……ルークの身体から放たれた闇の波動に……何が起きている」
そう言って首を横にふって、周囲を確認しているリカルドが目に入る。
すぐにこちらに気付いて、視線を向けてきた。
「ルーク! 生きていたのか? それに、あいつはなんだ!」
リカルドの様子がおかしい。
何が起きている?
「いや、ルークが元に戻っている? 光の女神様……リーナ? なんだ、どういう状況だ?」
混乱した様子で周囲を見渡しては、ブツブツと何かを呟いているが。
アルトも、リカルドを拘束している騎士もどうしたら良いか分からないようだ。
「ふふふ……滑稽ですね。まったくもって、落ち着きがない。みっともなくて、すぐに殺してしまいたくなりますね」
狼狽するリカルドを見て、ジェファードが声を出して笑っている。
本当におかしいのだろう。
何がとは分からないが、彼にだけおかしなものに見えているのだろう。
いや、確かにある意味でおかしいが。
「あれが魔王じゃないのか? なぜ、俺が拘束されている? 放せ!」
リカルドが腕を振りほどいて、その場から距離を取る。
騎士たちが、驚いた表情を浮かべている。
そう簡単に、振りほどかれると思わなかったのだろう。
「光の加護の力が弱まっている……あいつの、仕業か」
とうとう、ジェファードが大声で笑いだした。
「相変わらず、思い込みの激しい男だ。私が、何かしたわけでもないのに、もう決めつけている! そう、まだ何もしてない私を、悪だと決めつける。浅慮で、醜い、愚かな男だ!」
その後、怒りを帯びた声で叫ぶと、手から闇の魔力による矢を一斉に作り出して放つ。
慌ててリカルドの前に転移するが、あまりの数に全ては受けきれない。
しかも、それぞれが意思をもったかのように、俺の周りをよけてリカルドに向かう。
「ちっ!」
魔法による相殺を試みるが、数が追い付かない。
「くっ……なんだというのだ!」
なに!
リカルドが、魔法を使った?
しかも、光属性の魔法を、瞬時に。
光の半円の膜が現れたかと思うと、それに触れた矢の勢いが落ちる。
さらに、その矢に対して、手に光を纏わせて弾いていた。
それでも数本が、身体に刺さっていたが。
痛みに顔を歪めて、泣き喚くことも騒ぎ立てることもなかった。
「記憶が戻っている?」
「ルーク? 雰囲気が違うが、ルークだろ? 何を言ってるかわからないが、無事でよかった……女神様が救ってくれたのか?」
いやいや、こっちが何を言ってるか分からない。
あのクソ女神が、俺を救うわけがないだろう。
「殿下、大丈夫ですか?」
「なっ! アルト殿! なぜだ! なぜ、貴方が生きている! 貴方は、私の父が……」
間違いない。
このリカルドは、前の世界の記憶を持っている。
ということは、さっきジェファードが放った魔法は、どういう仕組みか分からない最初の世界の失われた記憶を呼び覚ますのか?
「どうやって……どうやって、リカルドの記憶を呼び戻した!」
「残念……記憶を呼び戻したのとは、少し違いますよ」
「どういうことだ?」
「我が神に頂いた、最初の消えた世界のリカルドの記憶を、植え付けただけですよ? だから、あれは最初の世界のリカルドでも無ければ、あの当時の出来事を思い出したわけではありません。その証拠に、ほら?」
ジェファードに言われて、リカルドを見る。
傷を見て、難しい顔をしている。
「アルト殿が生きている。それになぜ、俺の傷が癒えない。剣も盾も呼び出せない……魔力もだいぶ減っているし……弱体化? それとも、勇者の力が封じられた? いや、加護は普通にあるし、勇者の印も確かにある。様子がおかしい……」
色々と考えながら、徐々に困惑した様子に拍車が掛かっていっている。
なんて嫌な攻撃を仕掛けてくるんだ、ジェファード。
リカルドの扱いに、アルトが困っているが。
俺も、困惑している。
ここでリカルドの記憶を戻す意味が分からない。
何を始める気だ?
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