68 / 91
第4章:鬼
第14話:疑心暗鬼
しおりを挟む
「母さん……」
リュウキは別に、母親に向かって言ってるわけではない。
さあ声を掛けようというところで芋をひいて、また下がってしまったのだ。
その時に、つぶやいた声……
情けない。
「いま、声を掛けたら……きっと、もう里から出られなくなりそうで」
分からないでもないが。
というか、ニコも何かリュウキに言葉をかけてやれよ。
「いま、声を掛けないと、ずっと後悔するかもしれないよ?」
代わりに、フィーナが気の利いた言葉をかけている。
本当に、ニコに対して不安と不満が募る一方だ。
俺だったらといくら思ったところで、俺には身体がないからな。
かといって戦闘や面倒くさいシチュエーション以外では、ニコを主体においてやりたいし。
ジレンマだ。
そこに、ゴタロウの手下からも色々と報告が入ってくる。
割と、ヨウキさん。
リュウキの母親も、厳しい立場にあるというか。
色々と、限界が近いらしい。
旦那さんというか、リュウキの父親の名前はゴウキというらしいが。
このゴウキも、色々とやらかしていた。
ちなみに兄はタツキ、姉はミキというらしい。
そもそも、ここまで状況が悪化したのはリュウキが10歳の誕生日を迎えたあたりかららしい。
その頃に、鬼としての特徴が色濃くでるらしいが。
産まれた頃は角ではなく、コブが頭に出てる程度。
多少の大小はあるが、角とよべるようなものではないらしい。
10歳の誕生日を迎えると、皮を破って角が生えてくると。
なぜ、10歳の誕生日なのか。
その頃じゃなくて、誕生日限定なのかと色々と疑問はつきないが。
魔物の不思議ということで、納得しておこう。
地球とは違うんだ。
あっちの、常識で考えてもな……
で、リュウキは10歳になっても、角が生えてこなかったと。
薄々、ゴウキも自分の息子が純粋な鬼じゃないのではないかと思っていたらしい。
夜になるとコブがあったが、日中はきれいな額をしていたらしいし。
最初は、気のせいだと自分を誤魔化していたとか。
10歳になった息子に角が生えなかったこと。
それが、夜になると角が生えたことでハーフだと確信したと。
そこから、じゃあ誰の子だという話に。
自分は純粋な鬼族。
だったら、外で人と浮気をしてたんじゃないかというのがゴウキの主張らしい。
またすでに大きくなっているタツキも、ミキもそのことをゴウキから聞いて母親を軽蔑していると。
特に男尊女卑のけのあるゴウキにならって、タツキの母親に対する態度は酷いものに変わったらしい。
もはや、召使いのようにすら思っているのではないかと。
一方のミキは良くも悪くも、身勝手な次女と。
ただし、母親が不貞を働いたんじゃないかという疑惑から、自信も彼氏の存在を隠すことをやめたと。
夜遊びをして母親に怒られても、不貞腐れて自分だって遊んでるくせになんて言ってるらしい。
おっと、この辺の話はリュウキも知っていたと。
というか、その頃はまだこの家に居たと。
でゴウキ、タツキ、ミキは母親だけじゃなくて、件の子供でもあるリュウキにも酷く当たっていたらしい。
もともと、タツキはリュウキに対して厳しかったらしいが。
なかなかにあれだ……
人間臭い、魔物だ。
「リュウキ殿は、ゴウキの息子で間違いないようです……彼の高祖父が人だったとか。これは、ゴウキの両親から裏は取っております。彼の実家には家系図も残っておりましたので」
なかなかに優秀だ。
いや、それだけでどうして?
「まずサンプルとして髪の毛と血液を採取しましたが、どちらも魔力や匂い、その他の要素が親子関係を肯定しております」
へぇ……DNA鑑定的な?
てか、血とかどうやって……
「あんな愚鈍な生き物、気付かれずに血を奪うなんて息をするようにできますよ」
そう言って、クックと笑う黒装束のゴブリンにどう反応するのが正解だったのだろうか。
まあ、剣だから反応のしようがないのだけれども。
ただ、これを主張したところでゴウキは納得しないだろう。
他にも何か手が欲しいな。
「他にもも何も、そっくりじゃないですか」
そっくり?
「見た目もですし、鬼になったときの声とか……目を閉じて聞いたら、聞き分けるのは家族でも難しいかと」
声か……
まだ、声変わりはしてなさそうだが、完全な鬼の姿だと声が低くなってたな。
そでに、顔も……面影は確かにあるな。
てか、言われてみたら兄姉にもそっくりだし。
あれ?
なんで、これで自分の子じゃないと思ったんだ?
よく見たら、色々と身体的特徴とかも一致してる部分はあるし。
瞳の色とか。
他の鬼を見てみても、鬼だからというわけではなさそうだ。
それなりに、顔の違いが見て取れる。
「そもそも、ゴウキの両親はリュウキ殿が孫であることに疑いはもっていないようです。最悪、彼らに証言を頼めば……」
あれ?
これって、ニコの立場よりもよっぽど希望があるんじゃ。
同じように説明を受けていたニコに視線を向ける。
「良かったねリュウキ君! 君はやっぱりあの人の息子さんで間違いないらしいよ」
おっと、自分のことのように喜んでいる。
うーん、素直だ。
そして、純粋で優しい。
良い風に言ってみたが、どちらかというと単純で能天気といったほうが。
いや、それだと悪口みたいだな。
この反応は良いことなんだから、褒めてやるべきか。
「はは……今じゃ、父さんの子供であることが少し恥ずかしいですけどね」
一方のリュウキは微妙な表情。
どうやら、少し父親に幻滅しているようだ。
とはいえ、父親というのは母親と違って物理的な血のつながりを感じにくいからな。
自分が産むわけじゃないから、嫁が産んだから自分の子供だと直結しないわけで。
いやいや、殆どの父親が我が子だと疑っていないのだが。
100%の確信は……
自分に似ているという部分でしか、我が子だという証拠はないわけで。
あとは、DNA鑑定に頼るか。
それでも信じているところに、自分と違う何かが出てきたら疑心暗鬼に陥るのは仕方ないだろう。
日本人同士の子供が、金髪碧眼の天使のような赤子だったら……
まあ、旦那さんは疑うだろうな。
先祖に外人の血が混じっていたら、無い話ではないわけで。
白人夫婦に黒人の子供が生まれたけど、実際に2人の子供で間違いないということもあれば。
日本人同士に見るからに東南アジア系のの子供が生まれて、実は新婚旅行先の海外で現地の男性と浮気なんて事案あったとか、無かったとか。
だいぶ脱線した。
というかファンタジーな世界に迷い込んで、何を下世話な話を……
まあ、なんというかゴウキの気持ちが分からないでもないが。
しかし、確たる証拠もないのに妻を疑うとか。
うーん、彼の中ではリュウキの存在がそれなのだろうが。
それに、兄姉の態度も目に余るし。
やっぱり、ここはリュウキを間において、しっかりと白黒つけるべきじゃ。
「私は家族で話し合うべきだと思うわよ? そもそも、貴方もお母さまも間違ったことはしてないって分かったんだし! 男の子なら、ここで立ち上がらないと」
「うん……でも、父さん怒ると怖いし」
「だからなに? いくら父親でも間違ってるなら、指摘しないと! そもそも、お母さんを守れるのはいまはあんたしかいないのよ?」
と思ってたら、フィーナがリュウキに発破をかけはじめた。
だいぶ、イライラしてたからな。
しかも女の立場からみて、この父親と兄姉は相当に許せない部類に入っているらしい。
うーん、ここが男と女の違いか。
微妙にゴウキに少しだけ、同情してしまう部分はあるが。
フィーナは、リュウキが間違いなくゴウキの子供だということを聞いて、鬼の首を取ったかのようにはしゃいでいる。
いや、事実そうなのかもしれないが。
その母親の方も、本気で家を出てリュウキを探そうかと悩んでいるのは事実らしい。
彼女にとっての味方というか、本当に愛せる家族というのはリュウキだけらしいし。
タツキとミキにも母親としての情はあるが、それも枯渇気味というか。
すでに手を離れてもいいくらいの年齢らしく、いつまでも自分に甘えていることにも少し思うところがあったらしい。
それでも甘えてくる子供なら、無条件で面倒を見てしまうのが母親らしいが。
最近の彼らの行動は目に余るというか。
母親として甘えてくるのではなく、都合の良い家政婦として接してくるならそれなりの対応をと。
自分の教育が悪かったのだろうと思うところもあるらしく、彼らを矯正するためにも家を出るのもありかと。
ただ、それで直らなければ、本気でリュウキと2人で新しい生活を始めることも視野に入れているらしい。
彼女の両親、リュウキの母方の祖父母には相談済みらしく。
彼らもいくら嫁いでいったとはいえ、自分の娘がそんな目に合ってるなんて知ったら微妙な気持ちになっているらしい。
リュウキがハーフの特徴が出たことで、相手方に遠慮して少し娘であるヨウキを疑ったことも罪悪感に繋がっているらしく。
今じゃ、どちらかというとヨウキとリュウキの味方らしい。
とはいえ、彼らの場合は孫は無条件に可愛いらしいので。
どうにかして、タツキとミキとヨウキの間を取り持てないかと、考えているとか。
ただ、兄姉の祖父母に対する当たりも、ちょっと強いものになっているから。
一番優しいリュウキが、一番可愛いと思っているのも事実と。
おいおい、なんだかんだで味方がちゃんといるじゃないか。
全然、ニコより楽な状況で絶望して逃げ出したリュウキに、俺も少しイラついてきた。
里に残って、母親の味方であるべきだったんじゃないのかと。
まあ、彼としては自分が身を引くことで、母親を守れると思ったのだろうが。
結果は、逆効果だったみたいだな。
ヨウキさんの支えは、リュウキだけだったのに。
そのリュウキがいなくなったことで、自分を責めてるところもあるようだし。
とんだ、親不孝者だ。
リュウキは別に、母親に向かって言ってるわけではない。
さあ声を掛けようというところで芋をひいて、また下がってしまったのだ。
その時に、つぶやいた声……
情けない。
「いま、声を掛けたら……きっと、もう里から出られなくなりそうで」
分からないでもないが。
というか、ニコも何かリュウキに言葉をかけてやれよ。
「いま、声を掛けないと、ずっと後悔するかもしれないよ?」
代わりに、フィーナが気の利いた言葉をかけている。
本当に、ニコに対して不安と不満が募る一方だ。
俺だったらといくら思ったところで、俺には身体がないからな。
かといって戦闘や面倒くさいシチュエーション以外では、ニコを主体においてやりたいし。
ジレンマだ。
そこに、ゴタロウの手下からも色々と報告が入ってくる。
割と、ヨウキさん。
リュウキの母親も、厳しい立場にあるというか。
色々と、限界が近いらしい。
旦那さんというか、リュウキの父親の名前はゴウキというらしいが。
このゴウキも、色々とやらかしていた。
ちなみに兄はタツキ、姉はミキというらしい。
そもそも、ここまで状況が悪化したのはリュウキが10歳の誕生日を迎えたあたりかららしい。
その頃に、鬼としての特徴が色濃くでるらしいが。
産まれた頃は角ではなく、コブが頭に出てる程度。
多少の大小はあるが、角とよべるようなものではないらしい。
10歳の誕生日を迎えると、皮を破って角が生えてくると。
なぜ、10歳の誕生日なのか。
その頃じゃなくて、誕生日限定なのかと色々と疑問はつきないが。
魔物の不思議ということで、納得しておこう。
地球とは違うんだ。
あっちの、常識で考えてもな……
で、リュウキは10歳になっても、角が生えてこなかったと。
薄々、ゴウキも自分の息子が純粋な鬼じゃないのではないかと思っていたらしい。
夜になるとコブがあったが、日中はきれいな額をしていたらしいし。
最初は、気のせいだと自分を誤魔化していたとか。
10歳になった息子に角が生えなかったこと。
それが、夜になると角が生えたことでハーフだと確信したと。
そこから、じゃあ誰の子だという話に。
自分は純粋な鬼族。
だったら、外で人と浮気をしてたんじゃないかというのがゴウキの主張らしい。
またすでに大きくなっているタツキも、ミキもそのことをゴウキから聞いて母親を軽蔑していると。
特に男尊女卑のけのあるゴウキにならって、タツキの母親に対する態度は酷いものに変わったらしい。
もはや、召使いのようにすら思っているのではないかと。
一方のミキは良くも悪くも、身勝手な次女と。
ただし、母親が不貞を働いたんじゃないかという疑惑から、自信も彼氏の存在を隠すことをやめたと。
夜遊びをして母親に怒られても、不貞腐れて自分だって遊んでるくせになんて言ってるらしい。
おっと、この辺の話はリュウキも知っていたと。
というか、その頃はまだこの家に居たと。
でゴウキ、タツキ、ミキは母親だけじゃなくて、件の子供でもあるリュウキにも酷く当たっていたらしい。
もともと、タツキはリュウキに対して厳しかったらしいが。
なかなかにあれだ……
人間臭い、魔物だ。
「リュウキ殿は、ゴウキの息子で間違いないようです……彼の高祖父が人だったとか。これは、ゴウキの両親から裏は取っております。彼の実家には家系図も残っておりましたので」
なかなかに優秀だ。
いや、それだけでどうして?
「まずサンプルとして髪の毛と血液を採取しましたが、どちらも魔力や匂い、その他の要素が親子関係を肯定しております」
へぇ……DNA鑑定的な?
てか、血とかどうやって……
「あんな愚鈍な生き物、気付かれずに血を奪うなんて息をするようにできますよ」
そう言って、クックと笑う黒装束のゴブリンにどう反応するのが正解だったのだろうか。
まあ、剣だから反応のしようがないのだけれども。
ただ、これを主張したところでゴウキは納得しないだろう。
他にも何か手が欲しいな。
「他にもも何も、そっくりじゃないですか」
そっくり?
「見た目もですし、鬼になったときの声とか……目を閉じて聞いたら、聞き分けるのは家族でも難しいかと」
声か……
まだ、声変わりはしてなさそうだが、完全な鬼の姿だと声が低くなってたな。
そでに、顔も……面影は確かにあるな。
てか、言われてみたら兄姉にもそっくりだし。
あれ?
なんで、これで自分の子じゃないと思ったんだ?
よく見たら、色々と身体的特徴とかも一致してる部分はあるし。
瞳の色とか。
他の鬼を見てみても、鬼だからというわけではなさそうだ。
それなりに、顔の違いが見て取れる。
「そもそも、ゴウキの両親はリュウキ殿が孫であることに疑いはもっていないようです。最悪、彼らに証言を頼めば……」
あれ?
これって、ニコの立場よりもよっぽど希望があるんじゃ。
同じように説明を受けていたニコに視線を向ける。
「良かったねリュウキ君! 君はやっぱりあの人の息子さんで間違いないらしいよ」
おっと、自分のことのように喜んでいる。
うーん、素直だ。
そして、純粋で優しい。
良い風に言ってみたが、どちらかというと単純で能天気といったほうが。
いや、それだと悪口みたいだな。
この反応は良いことなんだから、褒めてやるべきか。
「はは……今じゃ、父さんの子供であることが少し恥ずかしいですけどね」
一方のリュウキは微妙な表情。
どうやら、少し父親に幻滅しているようだ。
とはいえ、父親というのは母親と違って物理的な血のつながりを感じにくいからな。
自分が産むわけじゃないから、嫁が産んだから自分の子供だと直結しないわけで。
いやいや、殆どの父親が我が子だと疑っていないのだが。
100%の確信は……
自分に似ているという部分でしか、我が子だという証拠はないわけで。
あとは、DNA鑑定に頼るか。
それでも信じているところに、自分と違う何かが出てきたら疑心暗鬼に陥るのは仕方ないだろう。
日本人同士の子供が、金髪碧眼の天使のような赤子だったら……
まあ、旦那さんは疑うだろうな。
先祖に外人の血が混じっていたら、無い話ではないわけで。
白人夫婦に黒人の子供が生まれたけど、実際に2人の子供で間違いないということもあれば。
日本人同士に見るからに東南アジア系のの子供が生まれて、実は新婚旅行先の海外で現地の男性と浮気なんて事案あったとか、無かったとか。
だいぶ脱線した。
というかファンタジーな世界に迷い込んで、何を下世話な話を……
まあ、なんというかゴウキの気持ちが分からないでもないが。
しかし、確たる証拠もないのに妻を疑うとか。
うーん、彼の中ではリュウキの存在がそれなのだろうが。
それに、兄姉の態度も目に余るし。
やっぱり、ここはリュウキを間において、しっかりと白黒つけるべきじゃ。
「私は家族で話し合うべきだと思うわよ? そもそも、貴方もお母さまも間違ったことはしてないって分かったんだし! 男の子なら、ここで立ち上がらないと」
「うん……でも、父さん怒ると怖いし」
「だからなに? いくら父親でも間違ってるなら、指摘しないと! そもそも、お母さんを守れるのはいまはあんたしかいないのよ?」
と思ってたら、フィーナがリュウキに発破をかけはじめた。
だいぶ、イライラしてたからな。
しかも女の立場からみて、この父親と兄姉は相当に許せない部類に入っているらしい。
うーん、ここが男と女の違いか。
微妙にゴウキに少しだけ、同情してしまう部分はあるが。
フィーナは、リュウキが間違いなくゴウキの子供だということを聞いて、鬼の首を取ったかのようにはしゃいでいる。
いや、事実そうなのかもしれないが。
その母親の方も、本気で家を出てリュウキを探そうかと悩んでいるのは事実らしい。
彼女にとっての味方というか、本当に愛せる家族というのはリュウキだけらしいし。
タツキとミキにも母親としての情はあるが、それも枯渇気味というか。
すでに手を離れてもいいくらいの年齢らしく、いつまでも自分に甘えていることにも少し思うところがあったらしい。
それでも甘えてくる子供なら、無条件で面倒を見てしまうのが母親らしいが。
最近の彼らの行動は目に余るというか。
母親として甘えてくるのではなく、都合の良い家政婦として接してくるならそれなりの対応をと。
自分の教育が悪かったのだろうと思うところもあるらしく、彼らを矯正するためにも家を出るのもありかと。
ただ、それで直らなければ、本気でリュウキと2人で新しい生活を始めることも視野に入れているらしい。
彼女の両親、リュウキの母方の祖父母には相談済みらしく。
彼らもいくら嫁いでいったとはいえ、自分の娘がそんな目に合ってるなんて知ったら微妙な気持ちになっているらしい。
リュウキがハーフの特徴が出たことで、相手方に遠慮して少し娘であるヨウキを疑ったことも罪悪感に繋がっているらしく。
今じゃ、どちらかというとヨウキとリュウキの味方らしい。
とはいえ、彼らの場合は孫は無条件に可愛いらしいので。
どうにかして、タツキとミキとヨウキの間を取り持てないかと、考えているとか。
ただ、兄姉の祖父母に対する当たりも、ちょっと強いものになっているから。
一番優しいリュウキが、一番可愛いと思っているのも事実と。
おいおい、なんだかんだで味方がちゃんといるじゃないか。
全然、ニコより楽な状況で絶望して逃げ出したリュウキに、俺も少しイラついてきた。
里に残って、母親の味方であるべきだったんじゃないのかと。
まあ、彼としては自分が身を引くことで、母親を守れると思ったのだろうが。
結果は、逆効果だったみたいだな。
ヨウキさんの支えは、リュウキだけだったのに。
そのリュウキがいなくなったことで、自分を責めてるところもあるようだし。
とんだ、親不孝者だ。
0
お気に入りに追加
37
あなたにおすすめの小説
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
転生した体のスペックがチート
モカ・ナト
ファンタジー
とある高校生が不注意でトラックに轢かれ死んでしまう。
目覚めたら自称神様がいてどうやら異世界に転生させてくれるらしい
このサイトでは10話まで投稿しています。
続きは小説投稿サイト「小説家になろう」で連載していますので、是非見に来てください!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
異世界転生漫遊記
しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は
体を壊し亡くなってしまった。
それを哀れんだ神の手によって
主人公は異世界に転生することに
前世の失敗を繰り返さないように
今度は自由に楽しく生きていこうと
決める
主人公が転生した世界は
魔物が闊歩する世界!
それを知った主人公は幼い頃から
努力し続け、剣と魔法を習得する!
初めての作品です!
よろしくお願いします!
感想よろしくお願いします!
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる
けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ
俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる
だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる