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第3章:奴隷と豚

第6話:奴隷

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「誰だお前は!」
「ハーミット・ウォルフです」
「そうか……後ろの連中は?」

 裏道を駆使しつつ、大通りを通って領主邸を見送りつつ進んだところでさらに裏路地に。
 その突き当りの建物。
 バーになっているらしく、その裏口を抜けたところがレジスタンスのアジトだった。
 俯瞰の視点で見てたら、色々と台無しで。
 隠されていても意味がなかったが。

 バー裏の建物の入り口で、フード付きのローブを纏った男がウォルフに質問してた。
 名前覚えられてないでやんのと、ちょっと小ばかにしたけど。
 ハーミットってことは、隠者か。
 しかもファーストネームとしてはあれだから、暗号なのかもしれない。

 そして、門番の男がこっちに対して連中と呼んだのだが。

「こちらの兄さんなら、きっと俺達の役に立ってくれると思ってさ」
「ふん、確かにその男はやりそうだが……なんで、そんなにガキがいるんだ? 子沢山ですとかいうつもりじゃないだろうな?」
「あー……えっと、色々と事情がありまして」

 門番の男の言葉に、ウォルフがたじたじだ。
 そう、ゴタロウの後ろには貫頭衣を来た子供たちが、8人。
 
 遡ること1時間前。

「ここが、有名なアジス亭だ。魚料理が美味くて評判なんだけどな……よそ者には相変わらずの、ぼったくり価格。こんな状況じゃなければ、誘ってたんだがな」
「こんな状況じゃなかったら、お前と一緒に歩いてなんかいないさ」
「間違いないけどさ……もう少し、こう言い方ってやつが」

 取り付く島もないゴタロウに、文句を言いつつも。
 町のことを色々と案内してくれる、ウォルフ。
 うーん……
 本当にこんな状況でなく、そしてたまたま知り合いになったらなら良い友達になれそうだな。
 今は、無理だけど。

「あそこの屋台の旦那さ、それなりのお店の店主だったんだけど浮気がバレてね。入り婿だったから家を追い出されて、帰りたかったら屋台で金貨100枚稼いでこいって言われたらしいぜ」
「今なら、簡単に稼げそうだな」
「はは、屋台のぼったくりなんて、逃げられるに決まってるじゃん」

 どうでもいい情報も、集まってくるけど。
 もっとこう、今の状況に見合った情報を。
 領主の情報とか……
 町の中の戦力の状況とか……

「あっ、あそこの花屋の娘さんは俺の嫁だからな!」
「へえ、結婚してたのか」
「いや、独身だけど……」
「言ってる、意味が分からん。とんちか?」
「あー……そのうち、俺の嫁だから惚れるなよって意味だ」
「惚れはせんが、彼女なら声を掛けていけばどうだ? 少しくらい待ってやるぞ?」
「いや、まだ付き合ってないんだけどな」
「はぁ……」

 ゴタロウが残念なものを見るような視線をウォルフに向けつつ、大げさにため息を。
 
「っと、兄さんこっちに」
「ん?」
「あいつらは、領主直属の白騎士隊だ。いわゆる、よそ者狩りをメインにしてる連中だよ」
「へえ、ちょっと挨拶してきましょうか」
「いやいや、マジでやべーから! というか、どうやったらそんな発想が出るんだ?」
「潰せるときに潰す。ここで見つけたのは、僥倖です」
「やめて! あと敬語になると怖いから」
 
 ゴタロウは基本敬語なんだけどな。
 どうも、ウォルフ相手には丁寧に喋るつもりはないらしい。

(いえ、丁寧語だと文字数が増えるじゃないですか。こんな人のために、余計な時間も労力も裂きたくないので)

 そんな理由?
 喋る言葉数文字増えるのすら、もったいないって。
 どんだけ、ゴタロウの中でウォルフの評価低いんだ?

 ていうか、喋る言葉が数文字増えるだけのことを労力って……
 
「分かりましたよ。あとで、潰すことにしましょう」
「どっちにしろ、潰すのは確定なのね。物騒だな、あんた」
「敵に対してだけだ」

 ふふ、独り言ちるようなときは丁寧語なのに。
 どんだけ徹底してるんだ、ゴタロウ。
 かえって、面倒くさくないか?

「あれが領主の住んでる屋敷だ。反対の通りを歩くぞ? それと俺の横を隠れるように歩けよ」
「隠れて移動するくらいなら、わざわざここを通らなくてもいいだろう」
「ここらへんは、裏路地にも兵が潜んでるんだ。逆にここを通った方が、安全だったりするんだよ」
「よく分からんな」

 ゴタロウはばれないように盗み見るくらいはできるが、俺は堂々と見れる。
 俯瞰の視点で。
 そして、領主邸の入り口で見知った顔を。

 ひとの良さそうな悪人顔。
 言ってることが分からないと思うが、そういう顔のやつ。
 道中でニコとフィーナに絡んできたというか。
 こいつのせいで、面倒くさいことになってるんだが。

「すいません、毎度ありがとうございました」
「また、頼むぞ」

 護衛達が入れ替わっているから、前居たのはクビになったのかな?
 そして、正門から馬車に乗って出てくるオルジャナ。
 そう、奴隷商人のオルジャナだ。

 幌がかけられた馬車だが、後ろから見ると鉄格子のある箱がのっているのが分かる。
 そして、中には薄汚れた子供たちが。

「あー、あれな……ここに来た商人や、観光客の子供達だ。可愛そうだとは思うがな、お金が無くなった連中から税金の代わりとかって言って子供を奪って、こうやって奴隷にして売りに出させてるんだよ」

 やれ、ゴタロウ!

(はっ!)

 ウォルフの説明を聞いた瞬間に、もう指示を出していた。
 久々に俺も、一瞬で沸騰したわ。
 金属だから冷たいとかって言ってたけど、人間らしさがあって安心。
 なんてことを考える間もなく、ゴタロウに。
 手加減すら必要ない、全力でやってしまえって感情もこもってたと思う。

「なんだ、急に馬車が!」

 ゴタロウが懐からクナイのようなものを取り出して、馬車の車輪に投げつける。
 たった4本のクナイで、車輪が砕け馬車が傾く。

「なんだ?」
「何をしてるんだ!」
「いや、急に馬車が傾いて」
「あー、車輪が割れてるな。いたんでたんだろう」

 車輪が壊れてしまったら、馬車を動かすこともできない。
 急に負荷がかかったことで、馬が棹立ちになっているが。
 そこにさらに数本のクナイが。

「馬たちが!」
「なにをやっとるんだ、貴様は!」

 馬と箱を繋いでいたベルトを切ったうえに、その馬の尻に石をぶつけて馬を走らせる。
 慌てた様子のオルジャナと、領主邸の兵士が混乱して騒ぎ始める。

「兄さん?」

 一部始終を横で見ていたウォルフが、額を抑えて空を見上げていたが。

「あれを見て見ぬふりをするとは、レジスタンスとしてどうなのだ?」
「いや、俺1人でどうにかなるもんでもないでしょう」
「私なら、1人でどうとでも出来る」

 そう言ってゴタロウは一気に馬車の方まで距離を詰めて、オルジャナと兵士の意識を奪う。
 その間にも騒ぎを聞きつけて、屋敷から人が集まってきているが。
 入り口の門に分銅のついた鎖を投げつける。
 意思をもったかのように門の格子に吸い込まれていき、左右の門の格子にグルグルと巻き付いていく鎖。
 しかも分銅に何か細工がしてあったのか、軽い爆発を起こすと鎖が赤く発色して融解し門に張り付いていた。

 すげーな。
 ゴタロウ、優秀じゃないか。

(ありがとうございます)

 俺が褒めると、ゴタロウがちょっと嬉しそうにはにかんでいた。
 素直で、可愛いな。
 もうニコじゃなくて、こいつ旅に出た方が良い気がしてきた。

「なんだ、門が開かんぞ!」
「何があったんだ?」

 門に集まった兵士たちが、外に声を掛けている。
 オルジャナも対応した兵も意識がないので、返答はないが。

 その隙に門に向かって煙幕をはって、子供達を全員檻からだすゴタロウ。
 しかし、どうやって逃げるつもりだ?
 子供達を引き連れて。

 そう思ったらゴタロウが指笛をならす。
 同時に、あちこちから黒い影が集まってきて、子供達を両脇に抱えて離脱。

 あー……シノビゴブリンをいっぱい忍ばせてたのね。
 普通の人の格好してたから気付かなかったわ。
 というか、このゴブリン達は、ぼったくりの被害には……
 ああ、任務中に余計な買い物はしないと。
 宿にも泊まるつもりはないから、特に町の人と接点は……
 情報収集で声を掛けたくらい?

 お金を要求されたら、小石や葉っぱに幻術をかけて渡した?
 そっか……

 ハイスペックだな。

 にしても、よくこれだけ……

 ああ、ニコがこの屋敷に捕えられていのか。
 だから、万が一にそなえて、領主邸の周りに待機してたと。
 最悪穏便に済ませなくなったときは強引に奪還して、いつでも逃げられるように。
 素晴らしい!

「本当に、兄さん何者なんだよ」
「知らない方が、身のためだ」
「こえーよ」

 ウォルフが少し怯えた様子で、ゴタロウに尋ねてたが。
 うん、知らない方が良いことだってあるんだ。
 ゴブリンロードって言われて、どう反応するか気にならなくもないが。

(言いましょうか)

 いや、言わなくてもいいけどさ。
 その後、他のシノビゴブリンと合流して子供達を預かる。
 最初は町の外に連れ出そうかと言っていたが、まあ取り合えずレジスタンスの方で面倒を見てくれるか確認してからってことで。
 ダメなら、頼もうかと。
 
 年齢は3歳くらいから、10歳くらいまで。
 性別も様々。
 子供たちは最初怯えた様子を見せていたが、シノビゴブリン達がパンや食べ物を与えて少し落ち着いた様子。
 親御さんのことを聞きつつも、まずは自分たちの身の安全を。

 といったのに親にすぐ会えないことを知って、パニック起こして大騒ぎ。
 1人が泣くと、どんどん伝染していって皆泣き出した。
 
「失礼」

 そういってゴタロウが、手の上で乾燥した葉っぱに火をつけて煙をかがせると、皆楽しそうな表情に変わったけど。
 おい、ゴタロウ!

(大丈夫です。鎮静作用と、少し気分がポジティブに高揚する効果しかありません。常習性や依存性は皆無ですから)

「ぐへへ、兄さんスゲーな! おれ、すげーの拾っちゃった! これって、もしかして幹部昇進? 兄さんが頑張ったら、俺何もしなくてもお偉いさんになっちゃうかもー」

 1人大丈夫じゃないやつがいるんだが?

(意識が混濁してるうちに、色々と聞きますか?)

 いや、まずは子供達を落ち着ける場所に、連れて行こうか?

 しれっとゴタロウが良いことを言ってたが、なんだかんだでウォルフはポロポロと情報をこぼしてるから。
 わざわざ、労力を使ってまで聞き出すほどのことでもないだろう。

 というかだ。
 子供たちが心配で、それどころじゃない。
 本当に、さっさと子供達をどうにかしてやりたい。

(主は本当に優しいお方だ)

 ふん、お前たちにとっての、優しさ担当はニコだろう。

(我々は知っておりますゆえ。主の懐の深さと、慈愛の厚さを)

 やめろよー。
 褒めても、なんも出ないぞー。

 今度ランドールに言って、爪でも出させとくか。
 それを加工した、武器でも持たせてやろう。

 ニコの居場所も分かったので、一応声だけでも掛けとくか。

 ニコ、元気かー?

(元気なわけないじゃん! いや、問題もないけどさ)

 問題ないってどういうことだ?

(なんか、手枷とかはめられたけど、引っ張ったら千切れるし。叩かれても、痛くもないし……ちょっと抵抗したら、兵隊さんの方が大げさに痛がってたし)

 あー、バフがしっかり聞いてるみたいで一安心だ。
 もう一回重ね掛けしようとも思ったが、壁を通して効果があるか不明なのでまあ良いか。
 
 それよりも、聞き捨てならない言葉が。

 叩かれたのか?

(叩かれたっていっても、なんか柔らかい枝でペチペチされただけだよ? フィーナと剣の場所を聞かれたけど、知ってるわけないのにね)

 あー……それって、しなりのある木の棒というか、鞭というか……
 拷問じゃないのか?

(えぇ? ペチンペチンっていうだけだし、なんていうか痒いところに当たると、ちょうどいい感じの加減だったけど?)

 そうか。
 物凄く腹が立つけど、本人がこんな状況だから憤慨するのともちょっと違う気がするし。
 でも客観的にみると、すぐにでも乗り込んで行って領主邸のやつら全員を、鉄の棘のついた鞭でボコボコにしてやってもいいくらいだけど。 
 ただ、本人はノホホンとしてるし。
 
 態度保留というか、後で殺すくらいで良いかな?

(殺すって、そこまでのことされてないよ?)

 されてるから!
 俺の強化が効きすぎて、効いてないだけだから!

(でも今は部屋ももらって、一応食べ物ももらったんだけど?)

 はっ?

(なんか、うちで働かないかって言われてて……)

 そうか拷問は効かないし、枷は引きちぎるわ、ちょっと手向かえば兵の方がやられるから懐柔の方向に……
 いや、純粋に戦力として欲しくなったのかな?
 取り合えず態度保留で、考えさせてくれといっていまこの状況と。

 断れと言いたいところだが、このまま長引かせたら少しは時間に余裕が出来るか。
 レジスタンスのことも気になるし、上手いこと納められるかもしれないな。
 ニコのお陰で。
 いや、俺のバフのお陰で。

 ということで、ニコには何かやばいことになったら声を掛けろといって、とりあえずレジスタンスの基地に向かうことに。
 で、冒頭のやり取りに。

 さてと、子供達のことを任せてから、リーダーさんとお話させてもらおうか。

「いや、いくらなんでも子供たちまで基地に連れてくるんじゃなくて、保護地においてこいよ」
「あー!」

 ウォルフが、言われてはっとなってたが。
 もうお前の役目は終わったから、それならお前が子供達を連れて行けばいい。
 というようなことを、ゴタロウに言わせた。

「俺もリーダーに会ってみたかったのに」
「どっちにしろ、お前には会わせんよ」

 にべもなく、レジスタンスの門番に言われて、ウォルフが追い返されていた。
 他に女性のメンバーが2人付き添って、子供達を連れ立って。
 物凄く未練がましそうに何度も振り返っていたので、ゴタロウに笑顔で手を振れって言っておいた。
 あんなやつに笑顔を送るなんてと、不服そうにしつつも張り付いた笑みを浮かべて手を振るゴタロウ。
 
 そうか……素直なゴタロウが、一言いいたくなるほど嫌だったのか。
 
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