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第1章:剣と少年
第7話:なんだかんだありまして
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「ニコ!」
「誰?」
「ぐはっ!」
ギルマスと、ニコを襲ったオーターからそれなりのお金をもらってホクホク。
ついでにギルド職員に買い物にいってもらって、旅の準備も整った。
ずっと、ジークフリードってやつが横にいたけど。
こいつは、何がしたかったんだろう。
そして、街を出ようとしたらローブ姿の怪しいおっさんに呼び止められた。
純粋に誰か聞いただけなのに、胸を抑えて苦しんでる。
「確かに、そうだな……肝心な時にお前を守ってやれなかったんだ。不甲斐ない父親ですまん」
あー、ニコの父親。
ということは、領主様?
一応護衛っぽい人もローブ姿で、近くにいるけど。
「何の用?」
「うぅ……その、あれだ……これを持っていけ」
そういって、皮袋を渡される。
中身を見て、顔をしかめてしまった。
中にはそれなりっぽいお金が。
いや、もう遅いし。
てか、金貰ってもあんたの息子、買い物するのも一苦労なんだけど?
「ありがとう」
「っ!」
でも一応お礼だけは言っておこう。
おや?
「こんなものでしか、手助けできない親ですまん」
あー、表情に出てたかな?
金で解決できると思うなよって感情が。
「それと、これはうちに代々伝わる秘宝の一つだ。魔力をためることのできる魔石が埋め込まれた指輪だ。それと、水を作り出す魔道具。半年分くらいの飲料水ができるだけの魔力は指輪に蓄えてある」
おー、これは良いな。
これがあれば、わざわざ水を持ち運ばなくても良いか。
「ありがとう、おじさん!」
「がはっ!」
うわっ、凄い痛そうだけど大丈夫かな?
「2人だけの時は、いつものように父さんと」
「えっ?」
あっ、ごめん。
そんなことしてたのか、素でびっくりしただけだから。
否定の意味じゃないから。
真っ白になってるけど。
大丈夫かな?
この父親は、良い人っぽいな。
良い人。
だけど、意志薄弱というか。
気が弱そうというか。
「領主様、そろそろ」
「えっ、もうちょっとだけ」
「領主様?」
「あっ、うん……でも、今生の別れかもしれないし」
「奥様の手の者に見られても?」
「うぅ……すまんニコ……」
うん、気は弱そうだ。
「最後にもう一度だけ父さんと……「またこの街に来ることがあったら、お礼に伺いますねおじさん」」
あっ、膝から崩れ落ちた。
そして、両脇を護衛の人に抱えられて連れていかれたけど。
護衛の人も、申し訳なさそうに頭を下げてくれたから領主に近い人は、ニコに悪い感情をもってないのかもしれないな。
「行くか?」
「あー、ごめん。よろしく」
テトの森までジークフリードが連れてってくれるらしい。
いや、断ったんだけどね。
そうそう、とりあえずテトの森で少し過ごしてからリンドの街に向かうとは話してある。
そしたら、そこまで付き合ってくれると。
かなり迷惑なんだけど?
まあ、いっか。
どうせ、もう会わないかもしれないし。
色々と探りを入れられるような会話をしながら、テトの森に。
「驚いたな……」
威圧を使って、知り合いを呼んだらジークフリードが口を開けてぽかんとしていた。
少し入ったところで威圧を全力で。
そして大人数の足音が近づいてくるのを感じ、ジークフリードが警戒したように剣を構える。
集まってきたのはゴブリンたち。
長老を筆頭に、俺の前で綺麗に並んでひざを付いている。
「ということだから、ここまでありがとう」
「待て待て待て! ちょっと、色々と聞かせろ!」
「えー? 面倒くさい」
「なんで、ゴブリンを集落ごとテイムしてるんだ?」
あー、テイム扱いなのか。
まあ、確かに僕と化してるけど。
ざっくりと経緯を説明。
ゴブリンをいじめまくる。
ゴブリン狩りの称号を手に入れる。
家来になった。
以上!
ゴブリン言語の件は伏せてだけど。
「ははは、おまえ本当におもしれーな! でどうするんだ?」
「色々と、ここで準備と訓練してからあんたの言ってた街に行くよ」
「そうか……楽しみが出来たな」
なんかそれっぽいこと言ってるけど、そんなに凄い人じゃないんだよな。
たぶんだけど。
ニコも知らないって言ってたし。
「分かったよ。またな」
あら、意外とあっさり。
もしかして、ゴブリンに囲まれてビビったとか?
まあ、良いか。
「主、あの生意気な人間は?」
「まあ、色々と助けてくれた……のかな?」
「さようですか」
しかし、あまり気持ちいいもんじゃないな。
皺くちゃの緑色の小鬼の群れって。
鷲鼻に、腫れぼったい目。
みんなもれなくブチャだ。
まあ、懐いてくれてると思ったらブチャ可愛いって……ならないよな。
1年後
「ニコ様いっちゃうの?」
「あー、うん。だいぶ長居しちゃったし」
ゴブリンの集落の入り口で、子供ゴブリンたちがニコの元に集まってくる。
それを微笑ましいものを見るような目で見つめる、老年の男性。
肌が緑色だけど。
「ゴブスチャンも色々と助かったよ」
「いえ、私は主のために存在していますので」
ゴブスチャン。
俺が名付けた。
ゴブリンバトラー(ゴブリンロード)という種族。
ゴブリン執事だな。
ゴブリンロードの変異種らしい。
凄く強いんだってさ。
確かにニコよりは、遥かに強いけど。
俺には勝てないだろうな。
だって、俺剣だし。
ちなみに、俺も進化した。
ちょっと錆びた鉄だろう剣に。
うーん、地味な進化だ。
もしかしたら、鉄じゃないのかもしれない。
ゴブリンファイターや、ゴブリンナイトなどなど。
色々なゴブリンが。
ゴブリンというか、魔物の進化条件。
レベルマックス到達。
そして、弱い魔物ほどその上限が低い。
レベリングだな。
俺がゴブリンたちをレベリングして、ゴブリンたちがニコを鍛える。
これをひたすら繰り返してきた。
ときたま、ニコが倒れてたけど。
まあ、夜に身体を借りて無茶させてたし。
良い思い出だ。
「全然、よくないよ! こっちは普通に健康的に生活してると思ったのに、いきなり視界が暗転する恐怖分かる?」
うーん、分からない。
ニコの視界が暗転してからが、俺の時間だから。
そっからが、楽しいのに。
そしてゴブリンが進化すると、まず筋肉が詰まるのか肌の張りがよくなる。
そう、皺がなくなる。
あと、鼻の形も色々と個性が。
あれは、重力に逆らえなくて垂れてだけなのかな?
鼻が重力に逆らえるくらいに、強化されたとか?
瞼も同じ要領かな?
髪の毛も増えて、フサフサに。
これは大発見。
ぜひ、髪の薄い人には種族進化を勧めよう。
そして、彼らはある程度の指向性をもちつつも、望んだ方向に進化をする。
「ニコ……私も連れてってくれるよね?」
そう、ニコの横にいるゴブフィーナのように。
なんと、ゴブフィーナの肌は肌色なのだ!
肌が肌色って字面が馬鹿っぽいが、それ以外になんといえばいい?
肌色以外の名前を俺は知らん。
「えっと……」
いいじゃないか、ゴブフィーナならお前よりも強いし。
「ちょっ!」
そう、ゴブフィーナの種族はゴブリンドリーミー(ゴブリンロード)。
これまた、ゴブリンロードの亜種。
ちなみにゴブリンロードは一つの群れというか、大きな群れを率いるトップ。
それが、2人も。
いや、本当はもっといるんだけどね。
進化の秘宝というか……
「なんだ、もう旅立つのか?」
「ランドールは着いてこられないか……」
このしわがれた声の主のせい。
この森に居ついた地竜。
色々あって、友達になった。
あっ、ニコとじゃなくて俺とね。
俺の方が年上ぽかったし。
この地竜はまだ200歳の、かなり若い竜とのこと。
うん、たぶん俺もっと長いこと地面に埋まってたし。
正確に数えてないから知らないけど。
地竜は信じてくれた。
嘘が分かるらしい。
ちなみに、その前に3日3晩くらい戦ってたんだけどね。
ゴブリンたちと一緒に。
で、地竜の血ってさ……
飲むと、種族進化を大幅に促してくれるらしい。
俺も、こいつもテンション上がってたからなー……
献血感覚で、血を……
樽1杯分とっても、人間換算で100ccくらいの感覚らしい。
しかも、すぐに回復するとか。、
あっ、俺もいっぱい浴びせてもらったけどね。
一度に大量に浴びても、得られるスキルは1個だったから。
複数回に分けて。
竜言語マスターしたら、めっちゃテンション上がってたな。
竜言語魔法とか教えてくれたけど、魔力が足りなくてね。
でも、色々と竜言語ならではのことも教えてもらった。
竜言語でしか表せない、竜あるあるは何が面白いのか分からなかったけど。
「ワイフがこう言ったのさ……あんたのブレスから他の雌の匂いがするってね! HAHAHAHA!」
オチが竜ならではだけどさ。
うん、その後は修羅場しか想像できないよね?
周辺を巻き込みまくった。
周辺の地形をね。
で、ごのランドールのお陰でゴブリンたちは、みんなユニークな進化を遂げた。
必死に未来を思いうかべて飲んだら、そうなるよね?
ゴブリンマエストロ(ゴブリンロード)
ゴブリンケミストリー(ゴブリンロード)
ゴブリンアナリスト(ゴブリンロード)
みたいな感じで。
うんうん……
テトの森の最奥地にみんなで引っ越したけど。
ゴブリンアーキテクト(ゴブリンロード)とかゴブリンカーペンター(ゴブリンロード)とかのせいで、魔境のような混沌とした場所になっている。
そんななかでもこのドリーミーなゴブフィーナ。
ニコに惚れて、いつか嫁になれると思っている夢見る少女。
まあ、その思いがそのまま進化に現れてしまったけど。
「ねっ?」
「うーん……」
ニコ!
連れてってやれ。
可愛いし、まんま人だから問題ないだろう。
それに、強いし。
結局、押し切られて連れていくことになった。
うん、ニコだけだと不安だったからね。
それなりに強くなったとはいえ、この世界の事をあまり知らない俺からしたら。
少しでも、保険は欲しいし。
そして、ゴブリンと呼ぶのも憚られる、色物集団に見送られて俺たちは森をあとにした。
「誰?」
「ぐはっ!」
ギルマスと、ニコを襲ったオーターからそれなりのお金をもらってホクホク。
ついでにギルド職員に買い物にいってもらって、旅の準備も整った。
ずっと、ジークフリードってやつが横にいたけど。
こいつは、何がしたかったんだろう。
そして、街を出ようとしたらローブ姿の怪しいおっさんに呼び止められた。
純粋に誰か聞いただけなのに、胸を抑えて苦しんでる。
「確かに、そうだな……肝心な時にお前を守ってやれなかったんだ。不甲斐ない父親ですまん」
あー、ニコの父親。
ということは、領主様?
一応護衛っぽい人もローブ姿で、近くにいるけど。
「何の用?」
「うぅ……その、あれだ……これを持っていけ」
そういって、皮袋を渡される。
中身を見て、顔をしかめてしまった。
中にはそれなりっぽいお金が。
いや、もう遅いし。
てか、金貰ってもあんたの息子、買い物するのも一苦労なんだけど?
「ありがとう」
「っ!」
でも一応お礼だけは言っておこう。
おや?
「こんなものでしか、手助けできない親ですまん」
あー、表情に出てたかな?
金で解決できると思うなよって感情が。
「それと、これはうちに代々伝わる秘宝の一つだ。魔力をためることのできる魔石が埋め込まれた指輪だ。それと、水を作り出す魔道具。半年分くらいの飲料水ができるだけの魔力は指輪に蓄えてある」
おー、これは良いな。
これがあれば、わざわざ水を持ち運ばなくても良いか。
「ありがとう、おじさん!」
「がはっ!」
うわっ、凄い痛そうだけど大丈夫かな?
「2人だけの時は、いつものように父さんと」
「えっ?」
あっ、ごめん。
そんなことしてたのか、素でびっくりしただけだから。
否定の意味じゃないから。
真っ白になってるけど。
大丈夫かな?
この父親は、良い人っぽいな。
良い人。
だけど、意志薄弱というか。
気が弱そうというか。
「領主様、そろそろ」
「えっ、もうちょっとだけ」
「領主様?」
「あっ、うん……でも、今生の別れかもしれないし」
「奥様の手の者に見られても?」
「うぅ……すまんニコ……」
うん、気は弱そうだ。
「最後にもう一度だけ父さんと……「またこの街に来ることがあったら、お礼に伺いますねおじさん」」
あっ、膝から崩れ落ちた。
そして、両脇を護衛の人に抱えられて連れていかれたけど。
護衛の人も、申し訳なさそうに頭を下げてくれたから領主に近い人は、ニコに悪い感情をもってないのかもしれないな。
「行くか?」
「あー、ごめん。よろしく」
テトの森までジークフリードが連れてってくれるらしい。
いや、断ったんだけどね。
そうそう、とりあえずテトの森で少し過ごしてからリンドの街に向かうとは話してある。
そしたら、そこまで付き合ってくれると。
かなり迷惑なんだけど?
まあ、いっか。
どうせ、もう会わないかもしれないし。
色々と探りを入れられるような会話をしながら、テトの森に。
「驚いたな……」
威圧を使って、知り合いを呼んだらジークフリードが口を開けてぽかんとしていた。
少し入ったところで威圧を全力で。
そして大人数の足音が近づいてくるのを感じ、ジークフリードが警戒したように剣を構える。
集まってきたのはゴブリンたち。
長老を筆頭に、俺の前で綺麗に並んでひざを付いている。
「ということだから、ここまでありがとう」
「待て待て待て! ちょっと、色々と聞かせろ!」
「えー? 面倒くさい」
「なんで、ゴブリンを集落ごとテイムしてるんだ?」
あー、テイム扱いなのか。
まあ、確かに僕と化してるけど。
ざっくりと経緯を説明。
ゴブリンをいじめまくる。
ゴブリン狩りの称号を手に入れる。
家来になった。
以上!
ゴブリン言語の件は伏せてだけど。
「ははは、おまえ本当におもしれーな! でどうするんだ?」
「色々と、ここで準備と訓練してからあんたの言ってた街に行くよ」
「そうか……楽しみが出来たな」
なんかそれっぽいこと言ってるけど、そんなに凄い人じゃないんだよな。
たぶんだけど。
ニコも知らないって言ってたし。
「分かったよ。またな」
あら、意外とあっさり。
もしかして、ゴブリンに囲まれてビビったとか?
まあ、良いか。
「主、あの生意気な人間は?」
「まあ、色々と助けてくれた……のかな?」
「さようですか」
しかし、あまり気持ちいいもんじゃないな。
皺くちゃの緑色の小鬼の群れって。
鷲鼻に、腫れぼったい目。
みんなもれなくブチャだ。
まあ、懐いてくれてると思ったらブチャ可愛いって……ならないよな。
1年後
「ニコ様いっちゃうの?」
「あー、うん。だいぶ長居しちゃったし」
ゴブリンの集落の入り口で、子供ゴブリンたちがニコの元に集まってくる。
それを微笑ましいものを見るような目で見つめる、老年の男性。
肌が緑色だけど。
「ゴブスチャンも色々と助かったよ」
「いえ、私は主のために存在していますので」
ゴブスチャン。
俺が名付けた。
ゴブリンバトラー(ゴブリンロード)という種族。
ゴブリン執事だな。
ゴブリンロードの変異種らしい。
凄く強いんだってさ。
確かにニコよりは、遥かに強いけど。
俺には勝てないだろうな。
だって、俺剣だし。
ちなみに、俺も進化した。
ちょっと錆びた鉄だろう剣に。
うーん、地味な進化だ。
もしかしたら、鉄じゃないのかもしれない。
ゴブリンファイターや、ゴブリンナイトなどなど。
色々なゴブリンが。
ゴブリンというか、魔物の進化条件。
レベルマックス到達。
そして、弱い魔物ほどその上限が低い。
レベリングだな。
俺がゴブリンたちをレベリングして、ゴブリンたちがニコを鍛える。
これをひたすら繰り返してきた。
ときたま、ニコが倒れてたけど。
まあ、夜に身体を借りて無茶させてたし。
良い思い出だ。
「全然、よくないよ! こっちは普通に健康的に生活してると思ったのに、いきなり視界が暗転する恐怖分かる?」
うーん、分からない。
ニコの視界が暗転してからが、俺の時間だから。
そっからが、楽しいのに。
そしてゴブリンが進化すると、まず筋肉が詰まるのか肌の張りがよくなる。
そう、皺がなくなる。
あと、鼻の形も色々と個性が。
あれは、重力に逆らえなくて垂れてだけなのかな?
鼻が重力に逆らえるくらいに、強化されたとか?
瞼も同じ要領かな?
髪の毛も増えて、フサフサに。
これは大発見。
ぜひ、髪の薄い人には種族進化を勧めよう。
そして、彼らはある程度の指向性をもちつつも、望んだ方向に進化をする。
「ニコ……私も連れてってくれるよね?」
そう、ニコの横にいるゴブフィーナのように。
なんと、ゴブフィーナの肌は肌色なのだ!
肌が肌色って字面が馬鹿っぽいが、それ以外になんといえばいい?
肌色以外の名前を俺は知らん。
「えっと……」
いいじゃないか、ゴブフィーナならお前よりも強いし。
「ちょっ!」
そう、ゴブフィーナの種族はゴブリンドリーミー(ゴブリンロード)。
これまた、ゴブリンロードの亜種。
ちなみにゴブリンロードは一つの群れというか、大きな群れを率いるトップ。
それが、2人も。
いや、本当はもっといるんだけどね。
進化の秘宝というか……
「なんだ、もう旅立つのか?」
「ランドールは着いてこられないか……」
このしわがれた声の主のせい。
この森に居ついた地竜。
色々あって、友達になった。
あっ、ニコとじゃなくて俺とね。
俺の方が年上ぽかったし。
この地竜はまだ200歳の、かなり若い竜とのこと。
うん、たぶん俺もっと長いこと地面に埋まってたし。
正確に数えてないから知らないけど。
地竜は信じてくれた。
嘘が分かるらしい。
ちなみに、その前に3日3晩くらい戦ってたんだけどね。
ゴブリンたちと一緒に。
で、地竜の血ってさ……
飲むと、種族進化を大幅に促してくれるらしい。
俺も、こいつもテンション上がってたからなー……
献血感覚で、血を……
樽1杯分とっても、人間換算で100ccくらいの感覚らしい。
しかも、すぐに回復するとか。、
あっ、俺もいっぱい浴びせてもらったけどね。
一度に大量に浴びても、得られるスキルは1個だったから。
複数回に分けて。
竜言語マスターしたら、めっちゃテンション上がってたな。
竜言語魔法とか教えてくれたけど、魔力が足りなくてね。
でも、色々と竜言語ならではのことも教えてもらった。
竜言語でしか表せない、竜あるあるは何が面白いのか分からなかったけど。
「ワイフがこう言ったのさ……あんたのブレスから他の雌の匂いがするってね! HAHAHAHA!」
オチが竜ならではだけどさ。
うん、その後は修羅場しか想像できないよね?
周辺を巻き込みまくった。
周辺の地形をね。
で、ごのランドールのお陰でゴブリンたちは、みんなユニークな進化を遂げた。
必死に未来を思いうかべて飲んだら、そうなるよね?
ゴブリンマエストロ(ゴブリンロード)
ゴブリンケミストリー(ゴブリンロード)
ゴブリンアナリスト(ゴブリンロード)
みたいな感じで。
うんうん……
テトの森の最奥地にみんなで引っ越したけど。
ゴブリンアーキテクト(ゴブリンロード)とかゴブリンカーペンター(ゴブリンロード)とかのせいで、魔境のような混沌とした場所になっている。
そんななかでもこのドリーミーなゴブフィーナ。
ニコに惚れて、いつか嫁になれると思っている夢見る少女。
まあ、その思いがそのまま進化に現れてしまったけど。
「ねっ?」
「うーん……」
ニコ!
連れてってやれ。
可愛いし、まんま人だから問題ないだろう。
それに、強いし。
結局、押し切られて連れていくことになった。
うん、ニコだけだと不安だったからね。
それなりに強くなったとはいえ、この世界の事をあまり知らない俺からしたら。
少しでも、保険は欲しいし。
そして、ゴブリンと呼ぶのも憚られる、色物集団に見送られて俺たちは森をあとにした。
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