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第4章:魔王クラタ誕生「魔王ですか?」「いいえ、会長みたいなもんです……」
第6話:獣王のダンジョン
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「おお! 森だ」
「そうですよ、ここは森自体がダンジョンになってますから」
流石獣王。
森に住んでるとかイメージ通り。
でも、獣王はライオンらしい。
お前、サバンナ出身じゃね?
森って、どっちかっていうと虎のイメージが。
「うう、歩きづらい……あっ!」
「大丈夫か?」
「ワンワン!」
「ありがとう」
今回の同行者はイコールと、ヘル、それからファングだ。
ヘルがヒールなんか履いてくるから、足がグキってなってた。
見かねたファングが軽く体当たりして、ヘルを背中に乗せてた。
羨ましい。
ヘルたんの半分柔らかすぎるお尻が乗ってるのも、ファングに乗せて貰ってるのもどっちも。
「あー、別に動物に乗って移動しても良いのか。イコールは何かそういう従魔居る?」
「はい、クロヒョウの魔物が居ますよ。おいで、クロ!」
「普通の名前……」
「こういのは、分かりやすさが大事ですから。それに可愛いですよ? クロ」
イコールの周りに黒い靄が集まったかと思うと、あっという間に大型の猫の形になる。
そして、現れたのは真黒なクロヒョウ。
白かったらクロヒョウじゃないとか言わない。
「おー、よしよし」
「ゴロゴロゴロ」
イコールが首筋を掻くと、ゴロゴロと喉を鳴らして喜ぶ。
うん、可愛い。
うちの子も可愛いけどね。
「へえ、その子に乗って移動したり?」
「最近はあまりしてないかな? そもそも、殆ど城から出る事もないですから」
「初めましてクラタ様。主がお世話になってます」
クロの方に視線を送ると、普通に喋ったし。
ちょっとびっくり。
「あっ、こちらこそ初めまして。イコールさんにはこっちこそお世話になるんで、宜しくね」
「はいっ」
チラッとファングの方を見る。
「ワ……ワヒッ」
「わひっ?」
「ワヒッワワワンワン!」
あー、分かったから。
初めましてって言いたかったんだな?
でも、無理しなくて良いから。
出来る事と出来ない事があるもんな。
取りあえず、ファングの頭を撫でておく。
「ははっ、まだその子はパピーですよね? これから、言葉も覚えていきますよ」
「そうなのか?」
イコールさんが、そんな事を言ってきた。
うーむ。
俺としては、ファングはいつまでもこのままで居て貰いたい。
下手に喋って欲しくないかも。
声のイメージが違ったら、可愛く思えないかもしれないし。
「いや、ファングはこのままで十分だよ」
「ワワウ?」
ファングが驚いた表情を浮かべる。
「喋らなくても、何を考えてるか分かるしな。それにこのままの方が可愛いし」
「アウーン!」
「キャッ!」
ファングが感極まって飛びついて来て、顔をペロペロしてくる。
うんうん可愛い奴め。
でも、後ろを見てみようか?
急加速したから、ヘルが下に落ちて尻もちついてるぞ?
「酷い……」
「あー、すまん……、そうだファングよりこっちの方がヘルは乗りやすいんじゃないかな?」
俺は取りあえずシルバを呼び出す。
「ス……スレイプニルですか」
イコールが驚いている。
あー、そう言えばイコールのダンジョンに行ったときはすぐに帰したんだったっけ?
初めましてか?
「伝説の魔獣を2体も従魔に加えているなんて、流石ですね」
「まあ、たまたまダンジョンに居たからね」
「たまたまで居るものなのでしょうか?」
イコールがスレイプニルの鬣を優しく撫でている。
スレイプニルが慌てて火を消す。
「あっ、消さなくても大丈夫ですよ? 神の血は炎熱耐性に特化してますから」
「ブルル」
「どっちにしても、ヘルを乗せるのに消さないといけないから、気にしないでだってさ」
ふむ、割と動物好きなのかな?
もしかして、だからここを一押ししたんじゃ?
獣王をモフりたいとか言い出さないよな?
――――――
「にしても、全然反応が無いな」
「ええ、ファングさんのお陰ですね。四足獣は基本的に、自分より圧倒的に強い者には逆らいませんから。フェンリル種はその四足獣の中で最強ですからね……というか、神獣ですし」
「そうなのか? でも、コピーだけどね」
「分身というか、化身ともいえますから」
そういうものか。
言われてみればそうか。
神の子であるフェンリルの化身ともなれば、神獣か。
いや、それいったらスレイプニルとか、ガチの神獣というか神の子だし。
しかし、強い者には巻かれるのか……獣系の魔物。
強い者というか、強いの獣に。
「じゃあ、獣王も?」
「彼は獣人族ですから、知能も高いですし。考えて挑んでくると思いますよ? それ以前に戦闘馬鹿ですし」
そうなのか?
ますます不安になってきた。
取りあえず、かなり楽に進めるのは有り難い。
暫く進むと見えてくる建物。
どっちかっていうと、仏教建築に近い造り?
ドーム状の建物だ。
門番らしき狼の獣人族が緊張した様子でこっちを伺っている。
どうしよう?
ここはにこやかに手を上げた方が良いだろうか?
「取りあえず、話をしてみましょうか? リカルドさんなら中だと思いますし、アポ取って無いけどこれだけ強者があれば食いつくでしょうし」
「餌って酷いな。まあ、獣王の好みにはあってるか」
それにしても、ここの獣人は完全なる獣タイプか。
ケモナーが喜ぶタイプの獣人だな。
もしかしたら、ハーフとかになると急に猫耳娘とか出てくるのかな?
まあ、取りあえずはリカルドに会ってみようか。
「そうですよ、ここは森自体がダンジョンになってますから」
流石獣王。
森に住んでるとかイメージ通り。
でも、獣王はライオンらしい。
お前、サバンナ出身じゃね?
森って、どっちかっていうと虎のイメージが。
「うう、歩きづらい……あっ!」
「大丈夫か?」
「ワンワン!」
「ありがとう」
今回の同行者はイコールと、ヘル、それからファングだ。
ヘルがヒールなんか履いてくるから、足がグキってなってた。
見かねたファングが軽く体当たりして、ヘルを背中に乗せてた。
羨ましい。
ヘルたんの半分柔らかすぎるお尻が乗ってるのも、ファングに乗せて貰ってるのもどっちも。
「あー、別に動物に乗って移動しても良いのか。イコールは何かそういう従魔居る?」
「はい、クロヒョウの魔物が居ますよ。おいで、クロ!」
「普通の名前……」
「こういのは、分かりやすさが大事ですから。それに可愛いですよ? クロ」
イコールの周りに黒い靄が集まったかと思うと、あっという間に大型の猫の形になる。
そして、現れたのは真黒なクロヒョウ。
白かったらクロヒョウじゃないとか言わない。
「おー、よしよし」
「ゴロゴロゴロ」
イコールが首筋を掻くと、ゴロゴロと喉を鳴らして喜ぶ。
うん、可愛い。
うちの子も可愛いけどね。
「へえ、その子に乗って移動したり?」
「最近はあまりしてないかな? そもそも、殆ど城から出る事もないですから」
「初めましてクラタ様。主がお世話になってます」
クロの方に視線を送ると、普通に喋ったし。
ちょっとびっくり。
「あっ、こちらこそ初めまして。イコールさんにはこっちこそお世話になるんで、宜しくね」
「はいっ」
チラッとファングの方を見る。
「ワ……ワヒッ」
「わひっ?」
「ワヒッワワワンワン!」
あー、分かったから。
初めましてって言いたかったんだな?
でも、無理しなくて良いから。
出来る事と出来ない事があるもんな。
取りあえず、ファングの頭を撫でておく。
「ははっ、まだその子はパピーですよね? これから、言葉も覚えていきますよ」
「そうなのか?」
イコールさんが、そんな事を言ってきた。
うーむ。
俺としては、ファングはいつまでもこのままで居て貰いたい。
下手に喋って欲しくないかも。
声のイメージが違ったら、可愛く思えないかもしれないし。
「いや、ファングはこのままで十分だよ」
「ワワウ?」
ファングが驚いた表情を浮かべる。
「喋らなくても、何を考えてるか分かるしな。それにこのままの方が可愛いし」
「アウーン!」
「キャッ!」
ファングが感極まって飛びついて来て、顔をペロペロしてくる。
うんうん可愛い奴め。
でも、後ろを見てみようか?
急加速したから、ヘルが下に落ちて尻もちついてるぞ?
「酷い……」
「あー、すまん……、そうだファングよりこっちの方がヘルは乗りやすいんじゃないかな?」
俺は取りあえずシルバを呼び出す。
「ス……スレイプニルですか」
イコールが驚いている。
あー、そう言えばイコールのダンジョンに行ったときはすぐに帰したんだったっけ?
初めましてか?
「伝説の魔獣を2体も従魔に加えているなんて、流石ですね」
「まあ、たまたまダンジョンに居たからね」
「たまたまで居るものなのでしょうか?」
イコールがスレイプニルの鬣を優しく撫でている。
スレイプニルが慌てて火を消す。
「あっ、消さなくても大丈夫ですよ? 神の血は炎熱耐性に特化してますから」
「ブルル」
「どっちにしても、ヘルを乗せるのに消さないといけないから、気にしないでだってさ」
ふむ、割と動物好きなのかな?
もしかして、だからここを一押ししたんじゃ?
獣王をモフりたいとか言い出さないよな?
――――――
「にしても、全然反応が無いな」
「ええ、ファングさんのお陰ですね。四足獣は基本的に、自分より圧倒的に強い者には逆らいませんから。フェンリル種はその四足獣の中で最強ですからね……というか、神獣ですし」
「そうなのか? でも、コピーだけどね」
「分身というか、化身ともいえますから」
そういうものか。
言われてみればそうか。
神の子であるフェンリルの化身ともなれば、神獣か。
いや、それいったらスレイプニルとか、ガチの神獣というか神の子だし。
しかし、強い者には巻かれるのか……獣系の魔物。
強い者というか、強いの獣に。
「じゃあ、獣王も?」
「彼は獣人族ですから、知能も高いですし。考えて挑んでくると思いますよ? それ以前に戦闘馬鹿ですし」
そうなのか?
ますます不安になってきた。
取りあえず、かなり楽に進めるのは有り難い。
暫く進むと見えてくる建物。
どっちかっていうと、仏教建築に近い造り?
ドーム状の建物だ。
門番らしき狼の獣人族が緊張した様子でこっちを伺っている。
どうしよう?
ここはにこやかに手を上げた方が良いだろうか?
「取りあえず、話をしてみましょうか? リカルドさんなら中だと思いますし、アポ取って無いけどこれだけ強者があれば食いつくでしょうし」
「餌って酷いな。まあ、獣王の好みにはあってるか」
それにしても、ここの獣人は完全なる獣タイプか。
ケモナーが喜ぶタイプの獣人だな。
もしかしたら、ハーフとかになると急に猫耳娘とか出てくるのかな?
まあ、取りあえずはリカルドに会ってみようか。
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