127 / 141
第十四章 価値
⑤ 好きだよ その一言が言えなくて
しおりを挟む
役人の彼は普段、邑の建設の仕事に携わっているという。言われてみればその邑の建設物は、他の邑のものより礎から良く練られて造られていた。
遊びで造ったというその壕も、ただの洞穴ではなく十分な補強までされている。しかし約2日間も百数十名が光の届かない場に籠るのは難儀であっただろう。統率も請け負った彼の指示があってこそだ。
「神を信じて助けを待ちました。私はかつて、神の使いにお会いしたことがあるのですが、それからというもの苦境に立つと、そのお方の声が聴こえてくるのです。このたびも伸びやかなお声で、“必ず守るから”と……」
彼はそう話したという。ユウナギはその報告をすべて聞き、胸が震えた。あの時の少年は機会に恵まれ努力を重ね、その力で人々を助けたのだ。彼が遠いあの日切望したように、人の役に立つ立派な大人になったのだ。そして彼をそのように育ててくれた、あの高官とその家族への、感謝の気持ちでいっぱいになった。
晴れ晴れした顔でユウナギは一息ついて、その時、大事なことを思い出す。
「兄様、アヅミに礼の言葉を届けたいのだけど、通信手段はまだ?」
「向こうから着たのだから、問題ないはずですが。……本人が無事であれば」
「無事であれば、ね……」
ユウナギは少し考えた。
「なら、今回の乗っ取りはしくじった、という報を即刻得て、そこからその主犯をさくっと捕える行動力のある人に、一か八かで文を送ってみようと思うわ!」
「?」
中央から派遣された隊は引き続き、邑を元に戻す作業を行う。そこはいったん元に戻るが、これは敵国との、継続的な小競り合いの幕開けだった。
多くの兵が東の国境に待機することの必要に迫られ――。
今やユウナギは、命の期限が迫るのをひしひしと感じている。
そんな中、ナツヒが戻ったとの報告が入る。一の隊が他の隊と任務を交代したようだ。
「それだけ疲弊しているということですが」
「ナツヒは? ナツヒは無事なの!?」
「無事ですよ」
ユウナギはそれだけ聞いて飛び出した。全力で駆け、彼の自宅に訪ねた。
「女王がまたここまで走ってきたのか」
それはもう今更だ。
「良かった、ナツヒが無事で」
傷を負った兵も大勢いるのだが、今ユウナギはそのようなことまで考えるに至らない。
そこでナツヒは、彼女を彼の小さな家の内には入れなかった。
「どこへ?」
「……またどこか飛んでいくと面倒だから、林からは出ておこう」
「ああ、そうね」
ナツヒは言う。敵軍は半年程度の長期戦を目論んでいると。小競り合いを繰り返し、こちらの兵も国の機構も疲弊させ、機を見て一気に畳みかけるのではということだ。
「サダヨシに話すわ」
「兵からもう通達してるはずだけどな」
伏し目がちになるユウナギだった。
「私は本当に役立たずな女王ね。こういう時、神の言葉を聴けないなんて」
「国の取り合いでどうすればいいかなんて、神が教えてくれるわけないだろ」
「まぁそうだけど……。じゃあ、私は私にできることをする」
そう言って彼女はナツヒの背に回った。一度両腕を屈伸してから、彼の肩を力いっぱい揉みしだいてみせる。
「どう?」
「ああ、割といい」
しばらく侍女がやってくれるようにしてみたのだが。
「はぁ。けっこう疲れるこれ」
「なら交代するか?」
すぐにも交代してもらった。帰ってきた彼を全力で労うはずだったのに。
「あああ~~いい~~」
これではすっかりユウナギが接待される側だ。
「ずいぶん凝ってるな」
そこで彼女の肩を軽く叩き、再び揉みだした時、彼は気付いた。彼女の首にかかる、白珠の連なる飾りに。
「これ……」
手を止め、まじまじと見るナツヒに、ユウナギもやっと思い起こした。
「ああ! そう、ずっとナツヒに礼を言いそびれてた!」
彼女はさっと彼の方に振り向き、そして衣服の中に入っていたその首飾りを表に出した。
「これ、ほんとは私への土産だったんでしょ?」
ナツヒは目を丸くしていて、すぐに返事をしなかった。
「あれ? 違うの……?」
「いや、そうだけど……どうして」
「シュイが渡してくれたのよ。私にくれるつもりでいたのに、ナツヒは恥ずかしくて渡せなかったからって。そういえば私たち、あの頃ちょっと、あれだったもんね」
ユウナギがなんだか照れくさそうに、指先でその白い珠に触れる。
「ナツヒからくれれば良かったのに……。でもとにかく、ありがとう! とてもきれい、気に入った! この白い珠、見つめてると、碧い海の景色が頭に浮かんでくるの。想像の海だけど」
「あ、ああ。……でもお前、兄上からもらったんだろ、首飾り」
「え? あぁ、うん。だけど、首飾りはいくつ着けていてもおかしくないでしょ」
とはいえ、いま彼女が着けているのは、その白珠の、ひとつだけだ。
「どうして……その、兄上からもらった方じゃなくて……」
ナツヒの話しぶりは、何やらまごついている様子。
「それが、ずっとふたつとも着けてたんだけど。水晶の方は旅先で、人に差し出したの」
ナツヒが訝しげなのでユウナギは説明した。人に重大な頼みごとをした際、その水晶の首飾りを僅かな礼として提供したのだと。ナツヒはそれを聞いて一時考え、こう尋ねた。
「なんで兄上からもらった方を差し出したんだ? 白珠より水晶のが価値があるのか?」
彼は一般的な石の価値についてはよく知らないが、彼女にとっての価値なら、自分の贈った白珠より、兄と出かけた先で手に入れた水晶の方が高いに決まっているのだ。彼女が手元に残しておくべきは水晶だろう。
「……兄様に買ってもらったのはもちろんすごく大事で、身に着けていたらいつも嬉しいものだったけど」
ユウナギは指の腹でいっそう白珠を撫で、言葉を続ける。
「シュイから聞いたの。これ、ナツヒが私のために、自分で珠を採って自分で繋げたって。そんなの、これ以上嬉しくて大事なものはないよ」
そんなふうに言って、そして、はにかんだ。
「…………あ――」
おそらく顔を見られたくなくて、ナツヒは彼女の肩に額を乗せた。普段、ナツヒからユウナギに引っ付いていくことはないので、彼女は少し驚いたよう。
「戦場に戻らないで、しばらく家で寝てたいな……」
「そうよね……」
彼はそういうわけにもいかない。ユウナギでもそれくらいは分かるので。
「十分休んでいって……」
こう言うしかなかった。
それから数日後、ナツヒは兵と共に東へ戻った。
その頃、ユウナギの送った文が隣国に届いていた。
「隣の女王からか」
家臣からそれを受け取った大王は、一通りそれに目を通す。そして。
「あの女をここに連れてこい」
家来にこう命じた。即刻そこまで引きずられ入室したのは。
「お前に祖国の王から文だ」
密告行為が露見し捕えられたアヅミだった。
「文……女王から……?」
酷い暴力は今のところ受けていないが、非常にやつれた彼女はいったん後ろ手の縄を解かれ、すぐに前で両手首を縛られた。それでも渡された文は何とか読める。
“ありがとうアヅミ
あなたの仕事が国の多くの民を救いました
これを誇ってこれからも生きてください”
この一筆に彼女は、片目から涙をぽろりとこぼした。
「その文な、お前に渡せって俺宛なんだよ。お前が早速捕えられてること、なんで知ってるんだ?」
「私は何も……知りません……」
「そうか、まぁそうだろうな」
大王は彼宛の一筆箋に目をやった。
「間者に文渡せ以外のことが何も書いてないんだが。何なんだこれは」
彼は憤っているような声で話すが、表情は笑っているようにも見える。
「隣を取り込む前に、一度この女王と話してみてえな」
「そこの女王は神がかりで人心を掌握する巫女の系譜でしたね。あなたが手に入れれば、使えることもありましょうが」
最側近の男が彼に話しかけた。
「それも多少考えたんだけどな」
「すでに神の力を失くしたあなたにとっては、生かしておけば脅威ともなり得ますね……」
「ああ残念だ。まぁコマルの代わりにはならねえだろうしな。これは到底従順な女と思えん」
王は笑ったが、その顔にふと、寂しげな色も浮かばせるのだった。
⋆。˚✩*◌⋆。˚✩*◌⋆。˚✩*◌◌⋆。˚✩*◌⋆。˚✩*◌⋆。˚✩*
第十四章、お読みくださいましてありがとうございました。
夏目漱石の「I love youの和訳」が「月がきれいですね」なら
ナツヒの「好きだよの和訳」は「家で寝ていたい」です。(謎)
終章にて、彼らの運命をどうぞお見守りください。
遊びで造ったというその壕も、ただの洞穴ではなく十分な補強までされている。しかし約2日間も百数十名が光の届かない場に籠るのは難儀であっただろう。統率も請け負った彼の指示があってこそだ。
「神を信じて助けを待ちました。私はかつて、神の使いにお会いしたことがあるのですが、それからというもの苦境に立つと、そのお方の声が聴こえてくるのです。このたびも伸びやかなお声で、“必ず守るから”と……」
彼はそう話したという。ユウナギはその報告をすべて聞き、胸が震えた。あの時の少年は機会に恵まれ努力を重ね、その力で人々を助けたのだ。彼が遠いあの日切望したように、人の役に立つ立派な大人になったのだ。そして彼をそのように育ててくれた、あの高官とその家族への、感謝の気持ちでいっぱいになった。
晴れ晴れした顔でユウナギは一息ついて、その時、大事なことを思い出す。
「兄様、アヅミに礼の言葉を届けたいのだけど、通信手段はまだ?」
「向こうから着たのだから、問題ないはずですが。……本人が無事であれば」
「無事であれば、ね……」
ユウナギは少し考えた。
「なら、今回の乗っ取りはしくじった、という報を即刻得て、そこからその主犯をさくっと捕える行動力のある人に、一か八かで文を送ってみようと思うわ!」
「?」
中央から派遣された隊は引き続き、邑を元に戻す作業を行う。そこはいったん元に戻るが、これは敵国との、継続的な小競り合いの幕開けだった。
多くの兵が東の国境に待機することの必要に迫られ――。
今やユウナギは、命の期限が迫るのをひしひしと感じている。
そんな中、ナツヒが戻ったとの報告が入る。一の隊が他の隊と任務を交代したようだ。
「それだけ疲弊しているということですが」
「ナツヒは? ナツヒは無事なの!?」
「無事ですよ」
ユウナギはそれだけ聞いて飛び出した。全力で駆け、彼の自宅に訪ねた。
「女王がまたここまで走ってきたのか」
それはもう今更だ。
「良かった、ナツヒが無事で」
傷を負った兵も大勢いるのだが、今ユウナギはそのようなことまで考えるに至らない。
そこでナツヒは、彼女を彼の小さな家の内には入れなかった。
「どこへ?」
「……またどこか飛んでいくと面倒だから、林からは出ておこう」
「ああ、そうね」
ナツヒは言う。敵軍は半年程度の長期戦を目論んでいると。小競り合いを繰り返し、こちらの兵も国の機構も疲弊させ、機を見て一気に畳みかけるのではということだ。
「サダヨシに話すわ」
「兵からもう通達してるはずだけどな」
伏し目がちになるユウナギだった。
「私は本当に役立たずな女王ね。こういう時、神の言葉を聴けないなんて」
「国の取り合いでどうすればいいかなんて、神が教えてくれるわけないだろ」
「まぁそうだけど……。じゃあ、私は私にできることをする」
そう言って彼女はナツヒの背に回った。一度両腕を屈伸してから、彼の肩を力いっぱい揉みしだいてみせる。
「どう?」
「ああ、割といい」
しばらく侍女がやってくれるようにしてみたのだが。
「はぁ。けっこう疲れるこれ」
「なら交代するか?」
すぐにも交代してもらった。帰ってきた彼を全力で労うはずだったのに。
「あああ~~いい~~」
これではすっかりユウナギが接待される側だ。
「ずいぶん凝ってるな」
そこで彼女の肩を軽く叩き、再び揉みだした時、彼は気付いた。彼女の首にかかる、白珠の連なる飾りに。
「これ……」
手を止め、まじまじと見るナツヒに、ユウナギもやっと思い起こした。
「ああ! そう、ずっとナツヒに礼を言いそびれてた!」
彼女はさっと彼の方に振り向き、そして衣服の中に入っていたその首飾りを表に出した。
「これ、ほんとは私への土産だったんでしょ?」
ナツヒは目を丸くしていて、すぐに返事をしなかった。
「あれ? 違うの……?」
「いや、そうだけど……どうして」
「シュイが渡してくれたのよ。私にくれるつもりでいたのに、ナツヒは恥ずかしくて渡せなかったからって。そういえば私たち、あの頃ちょっと、あれだったもんね」
ユウナギがなんだか照れくさそうに、指先でその白い珠に触れる。
「ナツヒからくれれば良かったのに……。でもとにかく、ありがとう! とてもきれい、気に入った! この白い珠、見つめてると、碧い海の景色が頭に浮かんでくるの。想像の海だけど」
「あ、ああ。……でもお前、兄上からもらったんだろ、首飾り」
「え? あぁ、うん。だけど、首飾りはいくつ着けていてもおかしくないでしょ」
とはいえ、いま彼女が着けているのは、その白珠の、ひとつだけだ。
「どうして……その、兄上からもらった方じゃなくて……」
ナツヒの話しぶりは、何やらまごついている様子。
「それが、ずっとふたつとも着けてたんだけど。水晶の方は旅先で、人に差し出したの」
ナツヒが訝しげなのでユウナギは説明した。人に重大な頼みごとをした際、その水晶の首飾りを僅かな礼として提供したのだと。ナツヒはそれを聞いて一時考え、こう尋ねた。
「なんで兄上からもらった方を差し出したんだ? 白珠より水晶のが価値があるのか?」
彼は一般的な石の価値についてはよく知らないが、彼女にとっての価値なら、自分の贈った白珠より、兄と出かけた先で手に入れた水晶の方が高いに決まっているのだ。彼女が手元に残しておくべきは水晶だろう。
「……兄様に買ってもらったのはもちろんすごく大事で、身に着けていたらいつも嬉しいものだったけど」
ユウナギは指の腹でいっそう白珠を撫で、言葉を続ける。
「シュイから聞いたの。これ、ナツヒが私のために、自分で珠を採って自分で繋げたって。そんなの、これ以上嬉しくて大事なものはないよ」
そんなふうに言って、そして、はにかんだ。
「…………あ――」
おそらく顔を見られたくなくて、ナツヒは彼女の肩に額を乗せた。普段、ナツヒからユウナギに引っ付いていくことはないので、彼女は少し驚いたよう。
「戦場に戻らないで、しばらく家で寝てたいな……」
「そうよね……」
彼はそういうわけにもいかない。ユウナギでもそれくらいは分かるので。
「十分休んでいって……」
こう言うしかなかった。
それから数日後、ナツヒは兵と共に東へ戻った。
その頃、ユウナギの送った文が隣国に届いていた。
「隣の女王からか」
家臣からそれを受け取った大王は、一通りそれに目を通す。そして。
「あの女をここに連れてこい」
家来にこう命じた。即刻そこまで引きずられ入室したのは。
「お前に祖国の王から文だ」
密告行為が露見し捕えられたアヅミだった。
「文……女王から……?」
酷い暴力は今のところ受けていないが、非常にやつれた彼女はいったん後ろ手の縄を解かれ、すぐに前で両手首を縛られた。それでも渡された文は何とか読める。
“ありがとうアヅミ
あなたの仕事が国の多くの民を救いました
これを誇ってこれからも生きてください”
この一筆に彼女は、片目から涙をぽろりとこぼした。
「その文な、お前に渡せって俺宛なんだよ。お前が早速捕えられてること、なんで知ってるんだ?」
「私は何も……知りません……」
「そうか、まぁそうだろうな」
大王は彼宛の一筆箋に目をやった。
「間者に文渡せ以外のことが何も書いてないんだが。何なんだこれは」
彼は憤っているような声で話すが、表情は笑っているようにも見える。
「隣を取り込む前に、一度この女王と話してみてえな」
「そこの女王は神がかりで人心を掌握する巫女の系譜でしたね。あなたが手に入れれば、使えることもありましょうが」
最側近の男が彼に話しかけた。
「それも多少考えたんだけどな」
「すでに神の力を失くしたあなたにとっては、生かしておけば脅威ともなり得ますね……」
「ああ残念だ。まぁコマルの代わりにはならねえだろうしな。これは到底従順な女と思えん」
王は笑ったが、その顔にふと、寂しげな色も浮かばせるのだった。
⋆。˚✩*◌⋆。˚✩*◌⋆。˚✩*◌◌⋆。˚✩*◌⋆。˚✩*◌⋆。˚✩*
第十四章、お読みくださいましてありがとうございました。
夏目漱石の「I love youの和訳」が「月がきれいですね」なら
ナツヒの「好きだよの和訳」は「家で寝ていたい」です。(謎)
終章にて、彼らの運命をどうぞお見守りください。
0
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
【R15】お金で買われてほどかれて~社長と事務員のじれ甘婚約~【完結】
双真満月
恋愛
都雪生(みやこ ゆきな)の父が抱えた借金を肩代わり――
そんな救世主・広宮美土里(ひろみや みどり)が出した条件は、雪生との婚約だった。
お香の老舗の一人息子、美土里はどうやら両親にせっつかれ、偽りの婚約者として雪生に目をつけたらしい。
弟の氷雨(ひさめ)を守るため、条件を受け入れ、美土里が出すマッサージ店『プロタゴニスタ』で働くことになった雪生。
働いて約一年。
雪生には、人には言えぬ淫靡な夢を見ることがあった。それは、美土里と交わる夢。
意識をすることはあれど仕事をこなし、スタッフたちと接する内に、マッサージに興味も出てきたある日――
施術を教えてもらうという名目で、美土里と一夜を共にしてしまう。
好きなのか嫌いなのか、はっきりわからないまま、偽りの立場に苦しむ雪生だったが……。
※エブリスタにも掲載中
2022/01/29 完結しました!
ニンジャマスター・ダイヤ
竹井ゴールド
キャラ文芸
沖縄県の手塚島で育った母子家庭の手塚大也は実母の死によって、東京の遠縁の大鳥家に引き取られる事となった。
大鳥家は大鳥コンツェルンの創業一族で、裏では日本を陰から守る政府機関・大鳥忍軍を率いる忍者一族だった。
沖縄県の手塚島で忍者の修行をして育った大也は東京に出て、忍者の争いに否応なく巻き込まれるのだった。
母が田舎の実家に戻りますので、私もついて行くことになりました―鎮魂歌(レクイエム)は誰の為に―
吉野屋
キャラ文芸
14歳の夏休みに、母が父と別れて田舎の実家に帰ると言ったのでついて帰った。見えなくてもいいものが見える主人公、麻美が体験する様々なお話。
完結しました。長い間読んで頂き、ありがとうございます。
雇われ側妃は邪魔者のいなくなった後宮で高らかに笑う
ちゃっぷ
キャラ文芸
多少嫁ぎ遅れてはいるものの、宰相をしている父親のもとで平和に暮らしていた女性。
煌(ファン)国の皇帝は大変な女好きで、政治は宰相と皇弟に丸投げして後宮に入り浸り、お気に入りの側妃/上級妃たちに囲まれて過ごしていたが……彼女には関係ないこと。
そう思っていたのに父親から「皇帝に上級妃を排除したいと相談された。お前に後宮に入って邪魔者を排除してもらいたい」と頼まれる。
彼女は『上級妃を排除した後の後宮を自分にくれること』を条件に、雇われ側妃として後宮に入る。
そして、皇帝から自分を楽しませる女/遊姫(ヨウチェン)という名を与えられる。
しかし突然上級妃として後宮に入る遊姫のことを上級妃たちが良く思うはずもなく、彼女に幼稚な嫌がらせをしてきた。
自分を害する人間が大嫌いで、やられたらやり返す主義の遊姫は……必ず邪魔者を惨めに、後宮から追放することを決意する。
【12/29にて公開終了】愛するつもりなぞないんでしょうから
真朱
恋愛
この国の姫は公爵令息と婚約していたが、隣国との和睦のため、一転して隣国の王子の許へ嫁ぐことになった。余計ないざこざを防ぐべく、姫の元婚約者の公爵令息は王命でさくっと婚姻させられることになり、その相手として白羽の矢が立ったのは辺境伯家の二女・ディアナだった。「可憐な姫の後が、脳筋な辺境伯んとこの娘って、公爵令息かわいそうに…。これはあれでしょ?『お前を愛するつもりはない!』ってやつでしょ?」
期待も遠慮も捨ててる新妻ディアナと、好青年の仮面をひっ剥がされていく旦那様ラキルスの、『明日はどっちだ』な夫婦のお話。
※なんちゃって異世界です。なんでもあり、ご都合主義をご容赦ください。
※新婚夫婦のお話ですが色っぽさゼロです。Rは物騒な方です。
※ざまあのお話ではありません。軽い読み物とご理解いただけると幸いです。
※コミカライズにより12/29にて公開を終了させていただきます。
“代わりに結婚しておいて”…と姉が手紙を残して家出しました。初夜もですか?!
みみぢあん
恋愛
ビオレータの姉は、子供の頃からソールズ伯爵クロードと婚約していた。
結婚直前に姉は、妹のビオレータに“結婚しておいて”と手紙を残して逃げ出した。
妹のビオレータは、家族と姉の婚約者クロードのために、姉が帰ってくるまでの身代わりとなることにした。
…初夜になっても姉は戻らず… ビオレータは姉の夫となったクロードを寝室で待つうちに……?!
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる