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第3章 とうとう自覚してしまいました
第15話〜三度目の正直〜
しおりを挟む薄暗闇の中。私の部屋の前で鉄の手すりに肘をつき、煙草をふかしながら遠くに見えるビル郡でも眺めていたのだろうか。小田桐は私の姿を確認した後も、特に姿勢を変えずまた遠くの空へと視線を戻した。
「いつからいたの?」
小田桐の側へと恐る恐る近づいて行った。
「さぁ? 七時過ぎてたかな」
「七時!?」
七時って桑山さんと約束していた時間だ。私は袖を捲り腕時計を見てぎょっとした。
「九時過ぎてるじゃん。まさかだとは思うけど、二時間もここで待ってたの?」
煙草をくわえながら小田桐も袖を捲る。煙が目に入って染みるのか、目を細めながら大振りの時計を見た。
「――だな」
暗闇の中に白い煙を吐き出し、その事を別段気にも留めていないかのような表情でまた肘をついて前を向いた。
「昼間は一方的にあんなこと言って小田桐帰っちゃったから。私梨乃さんにちゃんと断りに行ったよ? 聞いてないの?」
「聞いた。一時間くらい前な」
「え?」
二時間もここで待っていたと言う事とスーツ姿の小田桐を見て、家には一度も戻っておらず梨乃さんから伝言を聞いていないのかと思ってそう言ったのだが、どうもそうでは無いらしい。
でも、それじゃあ話の辻褄が合わない。一体どう言う事かと首を捻ると説明を求めているのが伝わったのか、小田桐は気だるそうに話始めた。
「一旦家に帰って梨乃と顔も合わせたけど、あいつ何も言わなかった。ここで一時間ほどしてから何か聞いていないか梨乃に電話したら、そこで初めてお前が今日来れないって言いにきたって聞いた」
「え? 何で梨乃さんは最初に言わなかったの?」
「さあ? 俺には皆目検討も」
小田桐は片方の掌を上に向けて肩をすくめると、指の根元に挟んだ煙草を口元へと持って行った。大きな手を広げて口元を覆い隠すようなその独特な吸い方が、過去に見た時と全く変わっておらずつい懐かしくて感傷に浸りそうになる。
「煙草、止めたんじゃなかったんだ。吸ってるところ全然見なかったからてっきり止めたのかと」
小田桐は手にした煙草に視線を落とすと、「ああ」と慌てて手すりにこすり付けて火を消した。
「めったなことでは人前では吸わなくなったな。でも、なんか落ち着かない時とかつい手が伸びてしまう」
と言う事は、小田桐は今落ち着かない状態だということだろうか。
自分で墓穴を掘ってしまった事に気付いたのか、一度私を見てから又前を向きなおす。片手で両目を覆いながらハァーッと大きな溜息をついた。
覆った手を離すと完全に火の消えた煙草をピンッと暗闇へと弾き飛ばし、それがアパートを囲むブロック塀に当たって地面にポトリと落ちる。
「あ、こら! 何処に捨ててんのよ!」
「ちゃんと後で捨てるよ。――お前がな」
丁度この下は少し空き地になっているから良かったものの、もし人が通っていたらと思うとぞっとする。私は手すりから身を乗り出して下を覗き込んだ。
「馬鹿言って、――? ……っ」
煙草が落ちた辺りを見てみると、そこには先程弾き飛ばした一本どころか数え切れないほどの煙草が落ちている。流石にそこにある煙草の銘柄が全部同じなのかどうかははっきり見えなかったが、その煙草全てが同じ時期にそこに捨てられたのだと言う事はわかった。
――何なの? おかしいよ。一方的に迎えに行くって言うし、私がいないってわかってもなんでずっとここで待ってたの? 普段吸わない煙草を何でこんなに大量に吸うの? 落ち着かないから? 何で落ち着かなくなってるの? ねぇ、ちゃんと思ってること言葉にして言ってよ。……じゃないと馬鹿な私には伝わんないよ。
胸の中で呟いた言葉はそのまま自分に跳ね返ってきた。
そうだ、恵美ちゃんにも言われた。私はちゃんと好きだって言ったつもりでも、相手には伝わってないんじゃないかって。
「なぁ。取りあえず中入れてくんね? 俺立ちっぱなしで疲れたし、お前は俺をもてなす必要があると思うんだが」
ドアの前に立ち鍵を開けろと催促する小田桐に対し、私は動こうとはしなかった。自分の気持ちを悟ってしまった以上、そう簡単に部屋には上げたくない。もし、昨日の朝みたいな雰囲気になってしまったら、私はきっと拒否できずに流されてしまう。小田桐の気持ちをはっきり聞かないうちはそんな風になりたくなかった。
「部屋、散らかってるからだめ」
「――」
私は両手で手すりを掴んだままの姿勢で、後ろを振り返らずにそう言った。
コツンと小田桐の革靴が鳴る。私の横に来ると背中を手すりにもたれさせ、両肘も手すりに引っ掛けた。またハァーッと小田桐の口から大きな溜息がこぼれ、私の心臓がバクバクと激しく音を立て始める。
――聞くなら今だ。
そうは思うものの、いざとなるとやはり尻込みしてしまう。そりゃそうだ、返ってくる返事によれば部屋に上げるどころか、友人としても会えなくなるのはわかりきっている。だからといって、このままずるずるこんな関係を続けていたとしてもいつか何処かで無理が生じておかしくなってしまうのもわかる。
……どうせ、来週からコンビニのバイトも夜勤にしてもらうから小田桐と会う事は無くなるだろうし、あそこも今月で辞めるつもりだ。もう二度と会わないと思えば思い切れる!
「……あっ、」
「――あのさ」
「は、はははははいぃ!?」
私が声を発した途端、小田桐が言葉を被せてきた。何処が「思いきれる!」だ。小田桐が喋りだして即効発言権を譲渡してしまった。
手すりをギュッと掴みながら横にいる小田桐を見ると、両肘を掛けたまま小田桐もこちらを向いた。
「俺とちゃんと付き合わないか?」
「……」
――ツキアウ?
聞き慣れない言葉のせいか、小田桐の言った事がうまく漢字に変換する事が出来ずポカーンと口を開けていた。あまりの間抜け面にイラッときたのか、小田桐は一瞬眉を顰めると視線を逸らしてまた前を向いた。
「やっぱり芳野はそんな風には思って無かったんだな」
――芳野はって、……それって小田桐はとっくの昔に私をそういう対象として見てたってこと!? え? いつ? どのタイミングでそう思った!?
突拍子もない言葉の羅列に苦しんだ私は、思っている事を口にしたくても思うように声に出す事が出来なかった。
「たかが女一人ごときでこんなに頭がおかしくなったの初めてだ。何しててもお前のことが頭から離れない」
私が喋らない所為で間が持たないのか、聞いてもいない事を小田桐は次々としゃべりだす。片手で掻き揚げた前髪をぐしゃっと握ると目を固く閉じて下を向いた。
……これはもしかして、俗に言う“告白”と言う奴だろうか。て言うか、そんな素振り全然見せなかったから、私は今、本気で驚いている。これってやっぱり小田桐も私の事す……
「見た目もパッとしないし、女らしさの欠片もないし、俺に偉そうな態度ばかり取るし、俺の事好きだとか言いながらあれは嘘だとか抜かすし、……まじでイラつく」
――あ、あれ? そういう意味で頭から離れなかったのかな??
危ない危ない。もうちょっとで一人で浮かれてしまうところだった。
「な、何よ! そんなにイラつくのに、つ、付き合うっておかしいじゃんか」
小田桐の暴言のお陰かやっと声を出す事ができた。くるりと反転し、小田桐と並ぶ様に私も背中を手すりにもたれさせた。
「お前、馬鹿じゃね?」
「まっ! また馬鹿って言う!」
「本当の事言って何が悪い」
「あのね! ……なによ」
言い返そうとしたとき、小田桐が反動をつけてもたげていた身体を起こすと、私の前に立ち塞がった。小田桐の片手は私の横の手すりを握り、私がそれに視線を移している間にもう一方の手も反対の手すりに置かれ、私は小田桐に囲まれる形になる。いくら腕が長いとはいえかなりの近距離に小田桐がいる。さっきまで威勢良く言い返していたのが嘘のように、私は目を泳がせながら言葉を失くしてしまった。
小田桐の大きな瞳が私を捕らえると、ギュッとまた眉根が寄る。昨日の朝、キスされそうになった時に見せたのと同じように苦しそうに顔を歪ませていた。
「俺の頭の中を支配できるなんて並大抵の奴じゃ出来ないって事だよ。――だから、素直に喜んでいいと思うぞ」
わかったようなわからないような。きっと私はそんな顔をしていたと思う。まぁ、小田桐にして見れば私がわかっていようがいまいが、もうどうでもいいといった感じの顔をしていた。
「……えっ、ち、ちょ、ちょ、ちょっ、何する気!?」
溜息混じりに首を横に振ったと思えば、ぐっと顔を近づけて来る。私は慌てて小田桐の胸を押し返し、首を思いっ切り後ろに反らした。
「――何って、……キス?」
「キッ!?」
ボンッと音と共に顔が熱くなった気がする。普通に考えればこの体勢で顔を近づけられればそう思うのかも知れないが、何せ今日はすこぶる展開が早過ぎる。思考を張り巡らせている間に行動に移されて、心臓が脈打つ早さが一層増し、手が小刻みに震えだした。勿論、声も裏返りついでにどもってもいる。
「お前、そう言う事聞くなよな。ムードも何もあったもんじゃない」
「い、いいいや、だってそんな……き、――急過ぎるんだもの。しかも、こっ、こんな場所で」
「お前が家に入れたくないって言うからだろ?」
「えー! だからって……」
じゃあ家に入ろうなんて今更言えやしない。そんな事言ったらやる気満々じゃんって思われてしまう。だからといって、こんな誰が通るかわからない場所で、……あーいや、でも……あー、うー。
しどろもどろになっている私の頬が急に温もりに包まれる。頬に触れる小田桐の手が僅かに汗ばんでいるのがわかり、飄々となんでもやってのける彼でも緊張することがあるのかと彼の人間味に触れた気がした。
「嫌か?」
少しかがんで視線を合わせ真剣な眼差しが私の心を射抜く。いつも捻くれた事ばかり言っては人をこき下ろしている小田桐だが、今目の前にいるのが同一人物とは思えないほど少し憂いを帯びた目をしている。そんな目で見つめられると私の抱いていた不安な気持ちも何もかもが一気に吹き飛んでしまった。
「嫌、……じゃない」
私の言葉に一瞬目を丸くし、すぐに頬を緩めて柔らかく微笑んだ。
改めて徐々に狭まる距離。ドンドンとうるさく鳴る心臓の音に合わせて小さく身体が震える。小田桐の体温も匂いも、そして吐息が口元を通り過ぎようとしている。
身体全体に変な力が入っていた私は、目も口もギュッと固く閉じその時が来るのを息を止めて待っていた。
「芳野」
急に名前を呼ばれてそーっと目を開ける。目と鼻の先には、今まで見たことも無いような顔で優しく微笑んでいる小田桐がいる。間近で見る端正なその顔立ちにボーっと見惚れていると、その薄い唇が緩やかに甘い言葉を紡ぎだした。
「好き」
「……」
チュッと軽く頬に唇が触れた。
少し距離を取り、また互いの視線が絡みあう。
「好き、芳野」
「あ、の」
チュッと又軽い音を立てて、反対側の頬に口づけが落とされた。
「――なぁ、早く中に入れて」
「なっ、だから家の中は散らかってるから駄目だって」
人が喋っている途中だと言うのに、今度は額に口付けを落とした。
「――違う、そうじゃない」
また距離を取り見つめ合った。何だか嬉しそうにずっと微笑んでいる小田桐の顔を見ていると、私の方まで心が満たされるような気分にさせられた。
「違うって?」
「ここ。お前の心の中に早く俺を入れてくれ」
そう言いながら、私の胸の中央辺りをツンツンとつつき、次は目尻に口づけの雨を降らせた。
「なぁ、入れて?」
これが最後の交渉だと言わんばかりに、唇の端に小田桐が口づけを落とした。
何を今更。私の心の中は既に小田桐で溢れかえっている。扉なんて鍵をするどころか全開だ。いや、むしろ自分では気付かない振りをしていただけで、元から扉なんてなかったかも知れない。
「そんなの。……とっくに超ウェルカム状態なんですけど」
照れ隠しでそんな風に言うと、微笑んでいた小田桐の顔が一気に緩んだのがわかった。
「そう?」
「そうだよ」
「俺の事、好きか?」
「――うん。……好き」
私の答えを聞くと一瞬ぐっと眉間に皺を刻み顔を歪ませた。いつも自信満々な小田桐からは想像もつかないような弱々しい表情を見せ、ぎゅっと力いっぱい抱き締められ息が止まりそうになる。けれど、そんなのも嬉しいとさえ思えるようになったのは私にとって大きな変化だ。
小田桐の腕からやっとの事で解放されると、私は彼の腕の中に収まったままで顔を上げた。
「ったく、よくもこの俺に手順を踏ませてくれたな」
憎たらしそうな顔つきでそう言うと、再び距離を狭めた。
「まぁ、お前に惚れた時点で負け確定か」
「何言ってんだか」
クスリと笑い合うと互いの唇がようやく重なった。
三度目の正直で、本当に嘘偽りの無い素直な気持ちを伝える事が出来たと思う。小田桐に先に言ってもらったからちょっと後だし気味だけど、これが本当の私の気持ちなのだと胸を張って言える。
私はたった一晩で長年思い続けてきたものを一度に二つも手に入れる事が出来た。一つはずっと叶えたかったのに直前になって諦めかけていたカメラの仕事に携われる事になり、もう一つはずっと避けていた人がかけがえのない人へと変化を遂げた。
二兎追うものは一兎も得ずと言う言葉があるけれど、私の場合はどちらも逆に作用した事でたまたま二つとも得ることが出来ただけ。一生分の幸運をここで全部見事に使い果たしたような気もするが、例え本当にそうだったとしても私はそれで十分だった。
「……うん。好きだよ、小田桐」
改めて、小田桐の事が好きだと言うことを実感する。額を合わせながら微笑むと、互いの気持ちを確かめ合うようにもう一度唇を重ねた。
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