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カナデ編
第七話 おばあちゃん
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「え? え? あの? 一体……」
洸樹さんの捨て台詞? 去り際の言葉に混乱してしまった。
「あ、あの洸樹さんは女性がお好きなんですか? 私、てっきり男性を……」
と言いながらハッとし、口に手をやり慌てて言葉を止めた。いくら洸樹さんが女性らしくとも男女どちらが好きだとか、そんな不躾なことを私が口にして良いことではないわ。何て失礼なことを。
一人で焦っていると、蒼汰さんはそれに気付いたのかそうでないのか、苦笑しながら話を続けた。
「あー、ごめんね。いきなりあんなこと言われたらびっくりするよね」
「あ、いえ……」
何て返事をするのが正解なのかが分からず言葉が出なかった。
「洸ちゃんてあんなだけど、確かに今までいた恋人はみんな女性なんだよね」
「…………」
蒼汰さんいわく、小学生の頃帰り道よく見掛けた高校生の洸樹さんはいつも彼女と一緒に歩いていたそうだ。しょっちゅうその相手が変わっていたことは聞かなかったことに……。
「そのはずなんだけど、ある時から急に彼女の姿は見かけなくなって、それくらいから急にあんな喋り方になったんだよね」
蒼汰さんは思い出すように少し遠い目をしながら話している。
「周りはみんな心配してたけど、本人は何でもないって、これが素なんだって一点張りで。それから彼女らしき人は見たことないんだよね。洸ちゃんが言ってたようにやたらとモテはするみたいだけど」
そう言いながら蒼汰さんは笑った。
「まああまり気にしないで。洸ちゃん、基本的には良い人だから心配しなくて大丈夫だよ」
「え、あ、はい」
悪い人だとかは一切思わない。むしろ良い人だと思った。とても優しい人だと。しかしいきなり初対面の男の人をすぐに信用するのもどうかと思うので、そこはあえて慎重にいかないとね。穂積さんにも注意されたし。
蒼汰さんもとても良い人そうだ。洸樹さんと見た目こそ似てはいないが、ふんわりとした優しい雰囲気はよく似ている。
大学も同じだしお隣さんだし、仲良く出来たら嬉しいな。
そんなことを思いながら部屋まで帰り着くと、蒼汰さんは玄関先で声を掛けた。
「じゃあ明日からバイト頑張ってね。僕もたまに手伝ったりもしてるからよろしくね」
「あ、そうなのですね、よろしくお願いします!」
勢い良く返事をすると、蒼汰さんは驚いた顔をし、そして笑った。そのまま「じゃ」と声を掛け蒼汰さんは部屋へと消えた。
また勢い良く返事をしてしまったことに恥ずかしくなりながら部屋へと戻り溜め息を吐いた。
「あぁ、緊張したわ。疲れた……。カナデは今頃どうしているかしら……」
自分がこれだけ緊張しながら他人と関わっているのだから、きっとカナデもあちらの世界で苦労しているだろう。
胸の奥がチリッと痛んだ。
「…………頑張らないとね」
晩ごはんはお店でいただいたおかげで用意する必要もなくなり、そのままお風呂に入りベッドへと潜り込んだ。
何でも全て自分でこなしていたカナデのおかげで、一人で生活するのに苦労はしなかった。料理を作ることも、洗濯をすることも、掃除をすることも……、全て当たり前のように身体が動く。記憶がある。
ベッドの中でそれをふと考えていた。
私は何もかも全てマニカや周りの侍女たちがやってくれていた。いつも感謝はしていたが当たり前の生活だった。あの世界で侯爵令嬢としての私の立場では当たり前……、そう当たり前なのだけれど……、もっと感謝すれば良かった。マニカともっと一緒にたくさんのことをすれば良かった。
「マニカ、心配しているだろうな……」
あちらの世界から逃げ出したくせに今さら後悔する。
「駄目ね、後悔ばかりでは。カナデに叱られてしまうわ。胸を張れるくらい頑張らないと」
カナデを思い出しクスッと笑う。いつでも前向きなカナデ。私は今「カナデ」なのだから。あのいつも前向きで元気なカナデ。
そう言い聞かせ眠りについた。
翌朝、着換えを終え朝食を取ると、昨日面接をしたバイト先へと向かった。
昨日見たときにはすでに夕暮れになってきたため、朝から店を見ると少し雰囲気が違う。
店の前には看板もなにもない。硝子窓から中を覗くとカフェだと分かるが、一見すると店があることすら気付かないかもしれない。
それくらい店としての主張は一切ない。だからこそ、あの落ち着く空間なんだろうか。
店の正面から入って良いものか迷ったが、いきなり裏口を探してうろうろするのも不審者のようで気が引けたので、今日はとりあえず店の入口から行くわよ!
頑張れ私! 深呼吸をしてから扉を開けた。
「お、お、おはようございます!」
カランコロンと店の扉が鳴るのと同時に大声で……どもりました……。
「ブッ。ハハ、おはよう、奏ちゃん」
カウンターの中にはすでに洸樹さんがいた。
笑われてしまいました……昨日から空回りばかり。情けなくがっくりとしてしまう。
「緊張しないで大丈夫よ~! すぐに慣れるから!」
「はい……」
がっくりとしながらカウンターへと向かう。
「とりあえずこれから出入りは裏口からお願いね」
そう言って洸樹さんは店の裏口を教えてくれた。それから「これ」と言って渡された制服を持ち、ロッカールームへ。
店とは違い、裏はあまり広さもなく、ほぼ倉庫といった感じだ。大きな冷蔵庫にワインセラー、綺麗に整理され棚に積まれた珈琲豆や酒瓶。
そこを通り抜けたところに、ロッカーが置いてあった。
「鍵も掛かるからちゃんと鍵をして着替えてね。私、これでも男だから」
そう言ってニコリと笑った洸樹さんはヒラヒラと手を振り店に戻った。
何やら昨日からやたら男性であることを主張されているような……。少し考えていたが、ハッとし慌てて着替えた。
白いシャツに黒いズボンに黒いベスト。ジャケットがあれば執事たちが着ていた服と似ているわね。何だか男性の服を着ているようでドキドキするわ。
「リディア」のときにはドレスしか着たことはなかった。何だか少しいけないことをしているような気分にもなり、ソワソワと落ち着かない。でも何だか嬉しくもある。
ウキウキとしながら店に戻ると制服姿を見た洸樹さんが微笑んだ。
「うん、良いじゃない! 良く似合ってるわよ!」
「ありがとうございます、おかしくないですか?」
自分で何だか似合っていないような気がして落ち着かなかったが、洸樹さんは笑った。
「そんなことないわよ、格好いいわ~、奏ちゃん」
フフッと洸樹さんは笑い頭を撫でた。
「あ! ごめんなさい! セクハラよね! 蒼ちゃんに怒られるわ!」
洸樹さんは笑いながら大袈裟に言い、頭からすぐに手を離した。
「いえ、大丈夫です。撫でてもらえるということは嬉しいことですし」
祖母によく頭を撫でられていたことを思い出し、懐かしくなる。「リディア」でいた頃はサラが良く頭を撫でてくれていた。
「フフッ、ありがとうね。でも少しは警戒してちょうだいよ?」
「え?」
洸樹さんは優しい。優しいし、温かさを感じる。まるでおばあちゃんのような……、というのは失礼よね!
でも洸樹さんに撫でられることに不快感は一切なかった。だから言っている意味が分からず思わず、洸樹さんの顔を見詰めるだけだった。
「あのね、昨夜私が言ったこと覚えてる?」
「?」
質問の意図が分からず呆然といていると、苦笑しながら洸樹さんは話し出した。
「私、一応女性が恋愛対象なのよ? 一応男なの。従業員に手を出すつもりはないし、奏ちゃんが私の口調を知っても変わらないでいてくれたことはとても嬉しいけど、男をすぐに信用しちゃ駄目よ?」
洸樹さんはニッと笑った。
「あ、はい! すいません! ついおばあちゃんを思い出して!」
「おばあちゃん!?」
「は、はい」
「おばあちゃんは酷いわぁ~」
「ごめんなさい!」
どうしよう、とアワアワしながら祖母が亡くなった話をすると、洸樹さんは驚いた顔をして再び頭を撫でた。
「そっか、奏ちゃんお祖母様と二人きりだったのね……」
少し悲しそうな顔をした洸樹さんはやはり優しい人だ。
「よし! じゃあ私のことはおばあちゃんとでもお母さんとでもお姉ちゃんとでも思って!」
洸樹さんはドーンと来い! とばかりに胸に手を当て、そう言い切った。
「そこはお兄ちゃんではないんですね」
フフッと笑うと、洸樹さんも「あ、それもそうね」と言いながら二人で笑い合った。
洸樹さんの捨て台詞? 去り際の言葉に混乱してしまった。
「あ、あの洸樹さんは女性がお好きなんですか? 私、てっきり男性を……」
と言いながらハッとし、口に手をやり慌てて言葉を止めた。いくら洸樹さんが女性らしくとも男女どちらが好きだとか、そんな不躾なことを私が口にして良いことではないわ。何て失礼なことを。
一人で焦っていると、蒼汰さんはそれに気付いたのかそうでないのか、苦笑しながら話を続けた。
「あー、ごめんね。いきなりあんなこと言われたらびっくりするよね」
「あ、いえ……」
何て返事をするのが正解なのかが分からず言葉が出なかった。
「洸ちゃんてあんなだけど、確かに今までいた恋人はみんな女性なんだよね」
「…………」
蒼汰さんいわく、小学生の頃帰り道よく見掛けた高校生の洸樹さんはいつも彼女と一緒に歩いていたそうだ。しょっちゅうその相手が変わっていたことは聞かなかったことに……。
「そのはずなんだけど、ある時から急に彼女の姿は見かけなくなって、それくらいから急にあんな喋り方になったんだよね」
蒼汰さんは思い出すように少し遠い目をしながら話している。
「周りはみんな心配してたけど、本人は何でもないって、これが素なんだって一点張りで。それから彼女らしき人は見たことないんだよね。洸ちゃんが言ってたようにやたらとモテはするみたいだけど」
そう言いながら蒼汰さんは笑った。
「まああまり気にしないで。洸ちゃん、基本的には良い人だから心配しなくて大丈夫だよ」
「え、あ、はい」
悪い人だとかは一切思わない。むしろ良い人だと思った。とても優しい人だと。しかしいきなり初対面の男の人をすぐに信用するのもどうかと思うので、そこはあえて慎重にいかないとね。穂積さんにも注意されたし。
蒼汰さんもとても良い人そうだ。洸樹さんと見た目こそ似てはいないが、ふんわりとした優しい雰囲気はよく似ている。
大学も同じだしお隣さんだし、仲良く出来たら嬉しいな。
そんなことを思いながら部屋まで帰り着くと、蒼汰さんは玄関先で声を掛けた。
「じゃあ明日からバイト頑張ってね。僕もたまに手伝ったりもしてるからよろしくね」
「あ、そうなのですね、よろしくお願いします!」
勢い良く返事をすると、蒼汰さんは驚いた顔をし、そして笑った。そのまま「じゃ」と声を掛け蒼汰さんは部屋へと消えた。
また勢い良く返事をしてしまったことに恥ずかしくなりながら部屋へと戻り溜め息を吐いた。
「あぁ、緊張したわ。疲れた……。カナデは今頃どうしているかしら……」
自分がこれだけ緊張しながら他人と関わっているのだから、きっとカナデもあちらの世界で苦労しているだろう。
胸の奥がチリッと痛んだ。
「…………頑張らないとね」
晩ごはんはお店でいただいたおかげで用意する必要もなくなり、そのままお風呂に入りベッドへと潜り込んだ。
何でも全て自分でこなしていたカナデのおかげで、一人で生活するのに苦労はしなかった。料理を作ることも、洗濯をすることも、掃除をすることも……、全て当たり前のように身体が動く。記憶がある。
ベッドの中でそれをふと考えていた。
私は何もかも全てマニカや周りの侍女たちがやってくれていた。いつも感謝はしていたが当たり前の生活だった。あの世界で侯爵令嬢としての私の立場では当たり前……、そう当たり前なのだけれど……、もっと感謝すれば良かった。マニカともっと一緒にたくさんのことをすれば良かった。
「マニカ、心配しているだろうな……」
あちらの世界から逃げ出したくせに今さら後悔する。
「駄目ね、後悔ばかりでは。カナデに叱られてしまうわ。胸を張れるくらい頑張らないと」
カナデを思い出しクスッと笑う。いつでも前向きなカナデ。私は今「カナデ」なのだから。あのいつも前向きで元気なカナデ。
そう言い聞かせ眠りについた。
翌朝、着換えを終え朝食を取ると、昨日面接をしたバイト先へと向かった。
昨日見たときにはすでに夕暮れになってきたため、朝から店を見ると少し雰囲気が違う。
店の前には看板もなにもない。硝子窓から中を覗くとカフェだと分かるが、一見すると店があることすら気付かないかもしれない。
それくらい店としての主張は一切ない。だからこそ、あの落ち着く空間なんだろうか。
店の正面から入って良いものか迷ったが、いきなり裏口を探してうろうろするのも不審者のようで気が引けたので、今日はとりあえず店の入口から行くわよ!
頑張れ私! 深呼吸をしてから扉を開けた。
「お、お、おはようございます!」
カランコロンと店の扉が鳴るのと同時に大声で……どもりました……。
「ブッ。ハハ、おはよう、奏ちゃん」
カウンターの中にはすでに洸樹さんがいた。
笑われてしまいました……昨日から空回りばかり。情けなくがっくりとしてしまう。
「緊張しないで大丈夫よ~! すぐに慣れるから!」
「はい……」
がっくりとしながらカウンターへと向かう。
「とりあえずこれから出入りは裏口からお願いね」
そう言って洸樹さんは店の裏口を教えてくれた。それから「これ」と言って渡された制服を持ち、ロッカールームへ。
店とは違い、裏はあまり広さもなく、ほぼ倉庫といった感じだ。大きな冷蔵庫にワインセラー、綺麗に整理され棚に積まれた珈琲豆や酒瓶。
そこを通り抜けたところに、ロッカーが置いてあった。
「鍵も掛かるからちゃんと鍵をして着替えてね。私、これでも男だから」
そう言ってニコリと笑った洸樹さんはヒラヒラと手を振り店に戻った。
何やら昨日からやたら男性であることを主張されているような……。少し考えていたが、ハッとし慌てて着替えた。
白いシャツに黒いズボンに黒いベスト。ジャケットがあれば執事たちが着ていた服と似ているわね。何だか男性の服を着ているようでドキドキするわ。
「リディア」のときにはドレスしか着たことはなかった。何だか少しいけないことをしているような気分にもなり、ソワソワと落ち着かない。でも何だか嬉しくもある。
ウキウキとしながら店に戻ると制服姿を見た洸樹さんが微笑んだ。
「うん、良いじゃない! 良く似合ってるわよ!」
「ありがとうございます、おかしくないですか?」
自分で何だか似合っていないような気がして落ち着かなかったが、洸樹さんは笑った。
「そんなことないわよ、格好いいわ~、奏ちゃん」
フフッと洸樹さんは笑い頭を撫でた。
「あ! ごめんなさい! セクハラよね! 蒼ちゃんに怒られるわ!」
洸樹さんは笑いながら大袈裟に言い、頭からすぐに手を離した。
「いえ、大丈夫です。撫でてもらえるということは嬉しいことですし」
祖母によく頭を撫でられていたことを思い出し、懐かしくなる。「リディア」でいた頃はサラが良く頭を撫でてくれていた。
「フフッ、ありがとうね。でも少しは警戒してちょうだいよ?」
「え?」
洸樹さんは優しい。優しいし、温かさを感じる。まるでおばあちゃんのような……、というのは失礼よね!
でも洸樹さんに撫でられることに不快感は一切なかった。だから言っている意味が分からず思わず、洸樹さんの顔を見詰めるだけだった。
「あのね、昨夜私が言ったこと覚えてる?」
「?」
質問の意図が分からず呆然といていると、苦笑しながら洸樹さんは話し出した。
「私、一応女性が恋愛対象なのよ? 一応男なの。従業員に手を出すつもりはないし、奏ちゃんが私の口調を知っても変わらないでいてくれたことはとても嬉しいけど、男をすぐに信用しちゃ駄目よ?」
洸樹さんはニッと笑った。
「あ、はい! すいません! ついおばあちゃんを思い出して!」
「おばあちゃん!?」
「は、はい」
「おばあちゃんは酷いわぁ~」
「ごめんなさい!」
どうしよう、とアワアワしながら祖母が亡くなった話をすると、洸樹さんは驚いた顔をして再び頭を撫でた。
「そっか、奏ちゃんお祖母様と二人きりだったのね……」
少し悲しそうな顔をした洸樹さんはやはり優しい人だ。
「よし! じゃあ私のことはおばあちゃんとでもお母さんとでもお姉ちゃんとでも思って!」
洸樹さんはドーンと来い! とばかりに胸に手を当て、そう言い切った。
「そこはお兄ちゃんではないんですね」
フフッと笑うと、洸樹さんも「あ、それもそうね」と言いながら二人で笑い合った。
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