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本編 リディア編
第十九話 執務室で!? その二
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「いや、あの、どうぞ……」
シェスレイト殿下は目が合うとあからさまに真っ赤になった。昨日は顔を隠されてしまいハッキリとは分からなかったが、白く艶やかな肌はとても綺麗で赤くなると、とてもそれが分かりやすい。
真っ赤になりながらも睨み付ける。何だか虚勢を張っているように見え、ラニールさんと同じでそんなに怖い人ではないのかもしれない。
シェスレイト殿下は睨み付けながらも、クッキーに手を伸ばし一口食べた。
「どうですか?」
「あぁ、美味い」
ボソッと答えたそれは確かに美味しいと言ってくれていた。
「ありがとうございます!!」
テーブルに手を突き、前のめりにシェスレイト殿下の顔を見た。
さらに一層赤くなってしまった。
「それで?」
「え?」
「ただクッキーを持って来ただけか?」
赤い顔で睨みながら聞いて来た。
緊張ですっかり忘れていた。
「あ! そう! お願いがあります」
鋭い目を向けられ、思わず見詰め返す。吸い込まれそうな瑠璃色の瞳が綺麗だ。
「このクッキーにはコランを使っています。薬物研究所のコランを少し分けていただきました。他にも色々なハーブでお菓子を作ってみたくて……、薬物研究所に協力を仰げないかと……」
「何故そんなことをする? 必要ないことだ」
すっかりと平静を取り戻したシェスレイト殿下は、冷静に聞いた。
そうだよね、必要ないことよね……、でも……。
「安くて美味しいお菓子を街の人々にも食べてもらいたくて……」
「街の人々に……」
シェスレイト殿下は考え込んだ。
「商品化するつもりか? 街に流通させるにはその商品の開発だけでなく、それなりに人脈も必要だ。材料を確保するツテや、作るための人員、流通させるための繋がり……、他にも色々あるだろう」
「あ、す、すいません、そこまではまだ……」
そこまではまだ細かくは考えていなかった。お菓子を開発したい一心だけで……、甘かった。
「ごめんなさい」
浅はかな自分に落ち込んだ。
「では、やめるのか?」
「…………」
やめる? やめるの? 皆で色々考え出して、お菓子を開発してみようと、話が進み出した。楽しかった。私の我が儘かもしれない……、でも、やめたくない。
「私は……、私は、やめたくありません!!」
「そうか……、ならばやってみれば良い」
「!! 良いんですか!?」
驚いた。まさか許可してもらえるとは。
「やるなら責任を持て。関わる全ての人間に責任を持て。中途半端でやめることは許されない。それだけの覚悟でやれ」
「はい!! ありがとうございます!!」
シェスレイト殿下に許可をもらえるとは! 嬉しい! ワクワクしてきた!
「もう一つ、私からも聞きたいことがある」
「?? 何ですか??」
「魔獣研究所のことだ」
「?」
「魔獣を飼い慣らし騎獣に出来ないか、と提案したのか?」
「えっ!?」
あ、もしかしてレニードさんに軽い気持ちで言ったあのこと!? シェスレイト殿下の耳にまで入ってるの!?
えぇ!? ど、どうしよう……。
「あ、あれはその……、提案というか、研究員の方と魔獣がとても仲が良さそうだったので思っただけと言いますか……」
シェスレイト殿下は呆れたのか溜め息を吐いた。
「分かった……」
それ以上は何も言わず黙ってしまった。
あぁ、呆れられてしまった……、せっかく打ち解けられるかな、と思ったのにな。
せっかくの嬉しい気持ちがガックリとし、席を立つことになった。
「それでは失礼いたします……」
「あぁ」
シェスレイト殿下はこちらを見ようともしないし。
あぁ、やっぱりシェスレイト殿下とは中々打ち解けられないのね……。
執務室から出て大きく溜め息を吐いた。
「お嬢様、大丈夫ですか?」
マニカが心配してくれた。
「うん、大丈夫」
一応笑顔を取り繕ってみたが、マニカは心配をしている。
「とりあえず魔獣研究所に行こう! 差し入れを渡したいし!」
魔獣研究所に向かおうと歩き出すと、背後からギル兄が駆け寄って来た。
「おーい、リディ! 待ってくれ」
「ギル兄? どうしたの?」
「殿下にリディを送って行けと言われてな」
ニッとギル兄は笑った。
「そうなんだ、ありがとう」
「どこに向かうんだ?」
「魔獣研究所にもクッキーを差し入れしようかと思って」
「あー、さっきの殿下に言われたことを気にしているのか?」
ギル兄が苦笑しながら聞いた。
「うーん、まあさっき言われたことも気になるんだけど、魔獣研究所には最初から差し入れするつもりだったから大丈夫だよ」
心配かけては悪いしニコリと微笑んで見せた。
「殿下はさ……、ちょっと不器用でな。俺からはあまり言えないが……、リディのことはとても気にしているから」
「フフ、心配してくれてありがとう。私は大丈夫だよ?」
ギル兄がシェスレイト殿下のことを伝えようとしてくれているが、シェスレイト殿下のことは本人の口から聞かないと分からないしね。
「いつかは打ち解けられたら良いんだけど……」
ボソッと呟いた言葉にギル兄が反応した。
「大丈夫だ! シェス殿下もリディと打ち解けたいと思ってるよ!」
「本当に!?」
少し意地悪くギル兄の顔を覗き込んだ。
ギル兄は少したじろぎ、私の両肩を掴んだ。
「本当だ!! 信じろ!!」
「う、うん」
急に真面目な顔で言われ驚いた。
ギル兄がそこまで言うなら信じてみようかな。打ち解けられるよう、もう少し頑張ってみるか!
そう気合いを入れ直しながらギル兄と歩いていると、途中で再びルーに会った。
「あれ? ルー、また会ったね」
「あぁ、リディ、もう兄上には会って来たのか?」
「うん、シェスレイト殿下との面会は終わったから魔獣研究所に向かってるところ」
「魔獣研究所? 何でまた?」
「あー、うん、ちょっと差し入れを」
「さっきのクッキーか?」
「うん、ルーは食べてくれた? どうだった?」
「あぁ、美味かったぞ! そのクッキーについて、何か色々画策してるらしいな」
ルーはニヤッとした。
「画策って失礼な! ちゃんとシェスレイト殿下にも許可をもらったんだから!」
「えっ、兄上の許可!?」
「うん!」
ふふん、と自慢気な顔をして見せた。
「そうですよ、リディア様はシェスレイト殿下を説得し、許可を得ていました」
ギル兄が少し大袈裟に言った。説得という程のことは出来てない気が……。
「へぇ、あの兄上をなぁ。やるな! リディ!」
話しながら行きたいから、と、ルーがギル兄の代わりに魔獣研究所まで送ってくれることになった。
「騎士たちから聞いたが、お菓子開発をするんだって?」
「うん。砂糖を使わない、もしくは少量で作れるお菓子を開発しようと思ってて。それをシェスレイト殿下にお願いしに行ったら、商品化の話になってね……」
苦笑しながら、シェスレイト殿下に求められた商品化をする場合の具体的な話をした。
「ふーん、なるほどなぁ。兄上らしいな。確かに必要がないことを敢えてするのならば、本気で商品化を目指す、そしてそうするなら責任を持て、か」
「うん、シェスレイト殿下は凄いよね。凄い先まで見越して考えてる。そして周りへの責任感。やっぱり第一王子様なんだね」
「あぁ、兄上は凄いよ」
ふと疑問に思った。ルーはシェスレイト殿下と仲が良くないとか噂されてなかったっけ?
今聞いてる話では普通に誉めてるよね。
うーん、やっぱりただの噂だったってことかな?
「商品化するなら色々ツテが必要だろ? その時は俺も手伝ってやるよ」
「え? ルーって何かツテがあるの?」
「まあな! こう見えて俺は顔が広いからな!」
何だか良くない人も周りにいるとかの噂も聞いたような……。
「それって変な人たちじゃないよね?」
「ん? あぁ、噂のことか?」
ルーの顔を真っ直ぐ見詰め頷いた。
ルーは周りを見回し、少し小さな声で話し出す。
「お前にだけ言うけどな。俺の周りに集まってくる奴らに乗っているフリをしている」
「え? 何でまたそんなことを?」
「そうすると誰が敵か味方かすぐに分かるからな」
ニヤッとして話すルーを見ていると……。
「それってシェスレイト殿下のため?お兄さんのために悪者になってるの!?」
「えっ!! ち、違う!! 決して兄上のためとかではない!!」
物凄く慌てて否定してる。それ、肯定してるようにしか見えないよ……。
なるほど、さっきからの違和感はやはり間違いじゃなかったんだ。
「ルーはお兄さんが大好きで仕方ないんだね。だから守りたくて自ら悪者に……」
「ち、違う!!」
真っ赤になって否定している。
ん? ということは?
「私が王宮生活始まったときに会ったよね。その時やたら敵対心剥き出しにしてたのって、もしかして大好きなお兄さんの婚約者がまともな人間か確かめてたってこと!?」
「えっ!! あ、いや、その、あれは……」
もうしどろもどろ過ぎて突っ込みすら出来ないよ。
はぁ、まさか、ルーがこんなにお兄さん大好きキャラだったとはねぇ。意外だった。
「フッ、もう良いよ、分かったから。それでそういう人たちのツテってこと? それなら危なそうだし断るよ」
「いや!! いやいや、違う! そういった連中とも繋がってはいるが、俺の人脈甘く見るなよ? 大体何でも揃えてやるよ。食材だろうが、薬草だろうが、人員だろうが……」
「そっか、なら頼りにしてるよ!」
意外なところで最強な協力者が現れたな。
うん、有り難い! 皆にも現実味のある話が出来そうだ!
とにかく魔獣研究所に差し入れしてから、急いでラニールさんたちのところと薬物研究所の皆のところに戻ろう。
シェスレイト殿下は目が合うとあからさまに真っ赤になった。昨日は顔を隠されてしまいハッキリとは分からなかったが、白く艶やかな肌はとても綺麗で赤くなると、とてもそれが分かりやすい。
真っ赤になりながらも睨み付ける。何だか虚勢を張っているように見え、ラニールさんと同じでそんなに怖い人ではないのかもしれない。
シェスレイト殿下は睨み付けながらも、クッキーに手を伸ばし一口食べた。
「どうですか?」
「あぁ、美味い」
ボソッと答えたそれは確かに美味しいと言ってくれていた。
「ありがとうございます!!」
テーブルに手を突き、前のめりにシェスレイト殿下の顔を見た。
さらに一層赤くなってしまった。
「それで?」
「え?」
「ただクッキーを持って来ただけか?」
赤い顔で睨みながら聞いて来た。
緊張ですっかり忘れていた。
「あ! そう! お願いがあります」
鋭い目を向けられ、思わず見詰め返す。吸い込まれそうな瑠璃色の瞳が綺麗だ。
「このクッキーにはコランを使っています。薬物研究所のコランを少し分けていただきました。他にも色々なハーブでお菓子を作ってみたくて……、薬物研究所に協力を仰げないかと……」
「何故そんなことをする? 必要ないことだ」
すっかりと平静を取り戻したシェスレイト殿下は、冷静に聞いた。
そうだよね、必要ないことよね……、でも……。
「安くて美味しいお菓子を街の人々にも食べてもらいたくて……」
「街の人々に……」
シェスレイト殿下は考え込んだ。
「商品化するつもりか? 街に流通させるにはその商品の開発だけでなく、それなりに人脈も必要だ。材料を確保するツテや、作るための人員、流通させるための繋がり……、他にも色々あるだろう」
「あ、す、すいません、そこまではまだ……」
そこまではまだ細かくは考えていなかった。お菓子を開発したい一心だけで……、甘かった。
「ごめんなさい」
浅はかな自分に落ち込んだ。
「では、やめるのか?」
「…………」
やめる? やめるの? 皆で色々考え出して、お菓子を開発してみようと、話が進み出した。楽しかった。私の我が儘かもしれない……、でも、やめたくない。
「私は……、私は、やめたくありません!!」
「そうか……、ならばやってみれば良い」
「!! 良いんですか!?」
驚いた。まさか許可してもらえるとは。
「やるなら責任を持て。関わる全ての人間に責任を持て。中途半端でやめることは許されない。それだけの覚悟でやれ」
「はい!! ありがとうございます!!」
シェスレイト殿下に許可をもらえるとは! 嬉しい! ワクワクしてきた!
「もう一つ、私からも聞きたいことがある」
「?? 何ですか??」
「魔獣研究所のことだ」
「?」
「魔獣を飼い慣らし騎獣に出来ないか、と提案したのか?」
「えっ!?」
あ、もしかしてレニードさんに軽い気持ちで言ったあのこと!? シェスレイト殿下の耳にまで入ってるの!?
えぇ!? ど、どうしよう……。
「あ、あれはその……、提案というか、研究員の方と魔獣がとても仲が良さそうだったので思っただけと言いますか……」
シェスレイト殿下は呆れたのか溜め息を吐いた。
「分かった……」
それ以上は何も言わず黙ってしまった。
あぁ、呆れられてしまった……、せっかく打ち解けられるかな、と思ったのにな。
せっかくの嬉しい気持ちがガックリとし、席を立つことになった。
「それでは失礼いたします……」
「あぁ」
シェスレイト殿下はこちらを見ようともしないし。
あぁ、やっぱりシェスレイト殿下とは中々打ち解けられないのね……。
執務室から出て大きく溜め息を吐いた。
「お嬢様、大丈夫ですか?」
マニカが心配してくれた。
「うん、大丈夫」
一応笑顔を取り繕ってみたが、マニカは心配をしている。
「とりあえず魔獣研究所に行こう! 差し入れを渡したいし!」
魔獣研究所に向かおうと歩き出すと、背後からギル兄が駆け寄って来た。
「おーい、リディ! 待ってくれ」
「ギル兄? どうしたの?」
「殿下にリディを送って行けと言われてな」
ニッとギル兄は笑った。
「そうなんだ、ありがとう」
「どこに向かうんだ?」
「魔獣研究所にもクッキーを差し入れしようかと思って」
「あー、さっきの殿下に言われたことを気にしているのか?」
ギル兄が苦笑しながら聞いた。
「うーん、まあさっき言われたことも気になるんだけど、魔獣研究所には最初から差し入れするつもりだったから大丈夫だよ」
心配かけては悪いしニコリと微笑んで見せた。
「殿下はさ……、ちょっと不器用でな。俺からはあまり言えないが……、リディのことはとても気にしているから」
「フフ、心配してくれてありがとう。私は大丈夫だよ?」
ギル兄がシェスレイト殿下のことを伝えようとしてくれているが、シェスレイト殿下のことは本人の口から聞かないと分からないしね。
「いつかは打ち解けられたら良いんだけど……」
ボソッと呟いた言葉にギル兄が反応した。
「大丈夫だ! シェス殿下もリディと打ち解けたいと思ってるよ!」
「本当に!?」
少し意地悪くギル兄の顔を覗き込んだ。
ギル兄は少したじろぎ、私の両肩を掴んだ。
「本当だ!! 信じろ!!」
「う、うん」
急に真面目な顔で言われ驚いた。
ギル兄がそこまで言うなら信じてみようかな。打ち解けられるよう、もう少し頑張ってみるか!
そう気合いを入れ直しながらギル兄と歩いていると、途中で再びルーに会った。
「あれ? ルー、また会ったね」
「あぁ、リディ、もう兄上には会って来たのか?」
「うん、シェスレイト殿下との面会は終わったから魔獣研究所に向かってるところ」
「魔獣研究所? 何でまた?」
「あー、うん、ちょっと差し入れを」
「さっきのクッキーか?」
「うん、ルーは食べてくれた? どうだった?」
「あぁ、美味かったぞ! そのクッキーについて、何か色々画策してるらしいな」
ルーはニヤッとした。
「画策って失礼な! ちゃんとシェスレイト殿下にも許可をもらったんだから!」
「えっ、兄上の許可!?」
「うん!」
ふふん、と自慢気な顔をして見せた。
「そうですよ、リディア様はシェスレイト殿下を説得し、許可を得ていました」
ギル兄が少し大袈裟に言った。説得という程のことは出来てない気が……。
「へぇ、あの兄上をなぁ。やるな! リディ!」
話しながら行きたいから、と、ルーがギル兄の代わりに魔獣研究所まで送ってくれることになった。
「騎士たちから聞いたが、お菓子開発をするんだって?」
「うん。砂糖を使わない、もしくは少量で作れるお菓子を開発しようと思ってて。それをシェスレイト殿下にお願いしに行ったら、商品化の話になってね……」
苦笑しながら、シェスレイト殿下に求められた商品化をする場合の具体的な話をした。
「ふーん、なるほどなぁ。兄上らしいな。確かに必要がないことを敢えてするのならば、本気で商品化を目指す、そしてそうするなら責任を持て、か」
「うん、シェスレイト殿下は凄いよね。凄い先まで見越して考えてる。そして周りへの責任感。やっぱり第一王子様なんだね」
「あぁ、兄上は凄いよ」
ふと疑問に思った。ルーはシェスレイト殿下と仲が良くないとか噂されてなかったっけ?
今聞いてる話では普通に誉めてるよね。
うーん、やっぱりただの噂だったってことかな?
「商品化するなら色々ツテが必要だろ? その時は俺も手伝ってやるよ」
「え? ルーって何かツテがあるの?」
「まあな! こう見えて俺は顔が広いからな!」
何だか良くない人も周りにいるとかの噂も聞いたような……。
「それって変な人たちじゃないよね?」
「ん? あぁ、噂のことか?」
ルーの顔を真っ直ぐ見詰め頷いた。
ルーは周りを見回し、少し小さな声で話し出す。
「お前にだけ言うけどな。俺の周りに集まってくる奴らに乗っているフリをしている」
「え? 何でまたそんなことを?」
「そうすると誰が敵か味方かすぐに分かるからな」
ニヤッとして話すルーを見ていると……。
「それってシェスレイト殿下のため?お兄さんのために悪者になってるの!?」
「えっ!! ち、違う!! 決して兄上のためとかではない!!」
物凄く慌てて否定してる。それ、肯定してるようにしか見えないよ……。
なるほど、さっきからの違和感はやはり間違いじゃなかったんだ。
「ルーはお兄さんが大好きで仕方ないんだね。だから守りたくて自ら悪者に……」
「ち、違う!!」
真っ赤になって否定している。
ん? ということは?
「私が王宮生活始まったときに会ったよね。その時やたら敵対心剥き出しにしてたのって、もしかして大好きなお兄さんの婚約者がまともな人間か確かめてたってこと!?」
「えっ!! あ、いや、その、あれは……」
もうしどろもどろ過ぎて突っ込みすら出来ないよ。
はぁ、まさか、ルーがこんなにお兄さん大好きキャラだったとはねぇ。意外だった。
「フッ、もう良いよ、分かったから。それでそういう人たちのツテってこと? それなら危なそうだし断るよ」
「いや!! いやいや、違う! そういった連中とも繋がってはいるが、俺の人脈甘く見るなよ? 大体何でも揃えてやるよ。食材だろうが、薬草だろうが、人員だろうが……」
「そっか、なら頼りにしてるよ!」
意外なところで最強な協力者が現れたな。
うん、有り難い! 皆にも現実味のある話が出来そうだ!
とにかく魔獣研究所に差し入れしてから、急いでラニールさんたちのところと薬物研究所の皆のところに戻ろう。
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