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第15話 説教!
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教室に戻るとロナルドは早速魔法訓練の相手は私と組んだと宣言した。
教室からは「えぇぇえ!!」という声が響き渡り、私はというと思い切り睨まれるはめに……。な、なんでこんなことに……。
そういえばこのゲーム、ヒロインのルシアと女生徒たちとの絡みって、ほぼ悪役令嬢であるアイリーンとのみで、後はアイリーンの脇を固める取り巻きくらいなのよね。
だからルシアがどれくらい他の女生徒たちと交流があったのか全く分からない……。これ、下手すると私ハブられるんじゃ……。
えぇぇえ、アイリーンとの仲をなんとか良好に保とうと頑張っているのに、まさかのクラスメイトで苦労するやつ!? ど、どうしよう、四人組から逃げまくっていたせいで、女生徒の友達はアイリーン以外いないし……めちゃぼっちじゃないのよー!!
こ、こうなりゃロナルドと仲良くするほうが良い!? いや、それはそれでアイリーンの断罪・婚約破棄イベントに向かっちゃいそうだし駄目よね。
当のロナルドは女生徒たちから「なぜルシアさんなんですか!?」「なぜあんな目立たない方と!」とか言われて詰め寄られている……、目立たなくて悪かったわね。わざと気配を消してるんだよ!
詰め寄られタジタジになっているロナルド。男たちからはシラーッとした目を向けられ、女たちからは責められている。うん、ちょっと同情するわね。
「私たちの誰かでは駄目だったんですか!?」
「私たちの方がさきに名乗りを上げていたのに!」
「ロナルド様にはもっと相応しい方がおられるはずですわ!」
留まることを知らない女たちの怒声…………ブチィィィッ!
「ちょっとあなたたちいい加減にしなさいよ!! いつまでもウダウダと!! あなたたちがそんな言い合っているから、いつまでも決まらず困ったロナルドが私に頼みに来たんでしょうが!! 好きな相手ならば、その方を大事にしてあげなさいよ!! みんながみんな、自分の主張ばかり!! 誰か一人でもロナルドの気持ちを理解してやろうという人はいないわけ!?」
ふん、と言い切ってスッキリとはしたが、言い切った後に我に返るとサァァアっと血の気が引いた。
シィィィィイイイン…………
し、しまったぁぁあああ!! 思わずブチ切れてしまったぁ!! つい、お局時代の後輩たちに説教している気分になってしまったぁぁあ!! や、ヤバい……これ、完全にクラスメイトを敵に回したわね…………はぁぁあ。
シーンとしたまま誰も何も言わない。恐る恐るクラスメイトを見渡すと、みんななぜかばつが悪そうな顔をし、顔を背けた。ん? えっと、これは……意外と効き目があったのかしら。
後輩たちよりみんな素直ね。そっか、みんな若いから! 十代だもんね!! まだ叱られたらしゅんとする素直なお年頃なのかしら。
「ご、ごめんなさい」
誰かが一人声を上げると、次々にみんなが謝り出した。
「いやいや、私に謝るんじゃなく、ロナルドに謝りなさいよ」
な、なんだか、私が悪役令嬢ポジションみたいになってんだけど……、と苦笑した。
チラリとロナルドに顔を向けると……ん? な、なんだか熱い眼差しが……え、いや、いやいやいや、うん、勘違い、私の勘違いよね、うん。ぐぎぎと音がなりそうな動作で前に向き直した。
女たちはロナルドに向かって「ごめんなさい、ロナルド様」と口々に謝罪し出し、背後で見ていた男たちはやれやれといった顔で、これまた変な視線が私に向けられていそうだったので、そっと目を逸らす。
そうこうしているうちに次の授業の鐘が鳴り、みんなが席に着いていく。ロナルドは私の傍まで来ると、頬が当たりそうなほど顔を寄せ、耳元で「ありがとう」と囁いた。
吐息が耳にかかり、ぞわっとし思わずビクッと振り向く。キスされそうな距離感に、お互いが顔を赤らめロナルドはフフっとはにかんだ。
ぐはぁ、可愛い……と、思ってしまったじゃないのよ!! あっかーん!! 駄目よ! 四人組と関わっちゃ駄目なんだから!!
ま、まだ大丈夫よね……う、うん、まさかね、それほどまだ関わってないもんね。アイリーンとも仲良くやれているし……うん、きっと大丈夫なはず! きっと……。
この件があってから、なぜか女生徒たちからやたらと姐御ばりに頼りにされる、という喜んで良いのか悲しんだら良いのかよく分からない状態になったのでした……ぐふぅ。
教室からは「えぇぇえ!!」という声が響き渡り、私はというと思い切り睨まれるはめに……。な、なんでこんなことに……。
そういえばこのゲーム、ヒロインのルシアと女生徒たちとの絡みって、ほぼ悪役令嬢であるアイリーンとのみで、後はアイリーンの脇を固める取り巻きくらいなのよね。
だからルシアがどれくらい他の女生徒たちと交流があったのか全く分からない……。これ、下手すると私ハブられるんじゃ……。
えぇぇえ、アイリーンとの仲をなんとか良好に保とうと頑張っているのに、まさかのクラスメイトで苦労するやつ!? ど、どうしよう、四人組から逃げまくっていたせいで、女生徒の友達はアイリーン以外いないし……めちゃぼっちじゃないのよー!!
こ、こうなりゃロナルドと仲良くするほうが良い!? いや、それはそれでアイリーンの断罪・婚約破棄イベントに向かっちゃいそうだし駄目よね。
当のロナルドは女生徒たちから「なぜルシアさんなんですか!?」「なぜあんな目立たない方と!」とか言われて詰め寄られている……、目立たなくて悪かったわね。わざと気配を消してるんだよ!
詰め寄られタジタジになっているロナルド。男たちからはシラーッとした目を向けられ、女たちからは責められている。うん、ちょっと同情するわね。
「私たちの誰かでは駄目だったんですか!?」
「私たちの方がさきに名乗りを上げていたのに!」
「ロナルド様にはもっと相応しい方がおられるはずですわ!」
留まることを知らない女たちの怒声…………ブチィィィッ!
「ちょっとあなたたちいい加減にしなさいよ!! いつまでもウダウダと!! あなたたちがそんな言い合っているから、いつまでも決まらず困ったロナルドが私に頼みに来たんでしょうが!! 好きな相手ならば、その方を大事にしてあげなさいよ!! みんながみんな、自分の主張ばかり!! 誰か一人でもロナルドの気持ちを理解してやろうという人はいないわけ!?」
ふん、と言い切ってスッキリとはしたが、言い切った後に我に返るとサァァアっと血の気が引いた。
シィィィィイイイン…………
し、しまったぁぁあああ!! 思わずブチ切れてしまったぁ!! つい、お局時代の後輩たちに説教している気分になってしまったぁぁあ!! や、ヤバい……これ、完全にクラスメイトを敵に回したわね…………はぁぁあ。
シーンとしたまま誰も何も言わない。恐る恐るクラスメイトを見渡すと、みんななぜかばつが悪そうな顔をし、顔を背けた。ん? えっと、これは……意外と効き目があったのかしら。
後輩たちよりみんな素直ね。そっか、みんな若いから! 十代だもんね!! まだ叱られたらしゅんとする素直なお年頃なのかしら。
「ご、ごめんなさい」
誰かが一人声を上げると、次々にみんなが謝り出した。
「いやいや、私に謝るんじゃなく、ロナルドに謝りなさいよ」
な、なんだか、私が悪役令嬢ポジションみたいになってんだけど……、と苦笑した。
チラリとロナルドに顔を向けると……ん? な、なんだか熱い眼差しが……え、いや、いやいやいや、うん、勘違い、私の勘違いよね、うん。ぐぎぎと音がなりそうな動作で前に向き直した。
女たちはロナルドに向かって「ごめんなさい、ロナルド様」と口々に謝罪し出し、背後で見ていた男たちはやれやれといった顔で、これまた変な視線が私に向けられていそうだったので、そっと目を逸らす。
そうこうしているうちに次の授業の鐘が鳴り、みんなが席に着いていく。ロナルドは私の傍まで来ると、頬が当たりそうなほど顔を寄せ、耳元で「ありがとう」と囁いた。
吐息が耳にかかり、ぞわっとし思わずビクッと振り向く。キスされそうな距離感に、お互いが顔を赤らめロナルドはフフっとはにかんだ。
ぐはぁ、可愛い……と、思ってしまったじゃないのよ!! あっかーん!! 駄目よ! 四人組と関わっちゃ駄目なんだから!!
ま、まだ大丈夫よね……う、うん、まさかね、それほどまだ関わってないもんね。アイリーンとも仲良くやれているし……うん、きっと大丈夫なはず! きっと……。
この件があってから、なぜか女生徒たちからやたらと姐御ばりに頼りにされる、という喜んで良いのか悲しんだら良いのかよく分からない状態になったのでした……ぐふぅ。
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