10 / 18
百合編
ユリコは百合になる 2
しおりを挟む
第十話
ユリコは百合になる 2
姉は仕掛けてきたのです。
お風呂に入ろうと!
何故? 全身も見せつけるつもりなの?
「いえ、お風呂場は流石に狭いでしょう」
「だぁいじょうぶよ。角の銭湯に行けば、よいのだから」
「そ、そうなの?」
すると姉は3歳の子供を捕まえて、
「コユリも銭湯に行きたいよね?」
「行きたぁい」
うっ! 3歳の餓鬼のくせに銭湯に行きたい?
わかってもないくせに!?
「ネェネェも行こうよぉ」と、姪に言われると、流石に断れず、銭湯に行くことになったのです。
な、なんなの、この敗北感は!
そして、銭湯につくと、姉は、サッサと脱衣をしてしまいました。
「子どもより、先に脱ぐわけ」と、言いかけるも……
『ふふふ、どうよ! サユリ! このピカピカの十代と見間違えるような肌は?』
『走れば転ぶ、飛べは滑る姉は、いつも尻を打っていたので、尻だけ大きい、それだけのオンナだった。
それが、適度に皮下脂肪も絞られて、若々しい。
何故? 出産後の体型ではないのは、何故?』
では、妹のプライドを折りに行きましょう。
「どうしたの? どこ見ているの?」
そんなのわかりきっているじゃあない。でも、聞いてやったわ!?
「いや、その、な、なんでもないよ」
「まあ、良いわ。ところでサユリ! 最近、お役所の仕事は忙しいの?」
「まあ、そこそこ忙しいね」
「あら、ホント、お肌が痛んでますものね!」
やったわ!
言ってやったったわ!
わ、私が、勝てるものなど、無い。
どう転んでも、私が女学校から役場へ就職するなんてありえない。
でも、どんなに成績が優秀でも、女の魅力は別なのよ。
フフフ、サユリの奴、全裸でワナワナしているわ。
さっさと、入りましょう。
いざお風呂へ!
・銭湯から帰ってきて!?
ユリコが席を外している間。
「何かあるはず、何かある。きっとある。でないと。あんな肌になるわけ無いわ」と、言うとサユリは、あちこち、部屋の中を荒らしていました。
「無い無い、秘密が見つからない」
「ネェネェ、何を探しているの?」
「あ、コユリちゃん。何でもないわ」
すると、
「本当に、何でもないのぉ? サユリちゃんんんん。フフフ」
後ろには、姉のユリコが、いつの間にかトイレから戻っていました。
そして、姉の目は、瞬きを全くしておりません。
こ、こわい!
「お、おねぇちゃん……」
「あ、な、た、の、欲しいものは分かっているわ。フフフ。
でも、私の欲しい物をくれるのなら。考えても良いわ」
「ほ、ほしいもの?」
「そうよ。ユリコの欲しいものは、何でしょうね?」
姉が私に、『ユリコ』と自分の名前を言ったのに違和感を感じます。
普通なら、『ワタシ』や『おねぇちやん』だったはずです。
一人称を名前にすることの意味は、どう言うことだろうか?
と、サユリは考えていたのですが、それよりも、それよりも、秘密が知りたいのです。
「私、街の娯楽用回覧板で、小説を書いているの。もちろん、ペンネームでよ」
「どんなペンネーム?」
「百合の百合子よ」
「……」
「その小説みたいなことがしたいわ」
サユリは、『なんだそんなことか!』と、思ったのですが、もう一度ペンネームを思い出しました。
百合の百合子!
「まさか、お姉ちゃん。そんな趣味を!」
「知らなかったの? 一つ屋根の下に十八年もいたのに?」
「し、知らないわよ。そんなこと」
「そう、じゃあ教えてあげるわ。わが家の家系は近親百合なのよ」
「では、うちの母とも。えっ、まさか自分の3歳の娘にまで」
「良い機会だわ」
「冗談、キツイわ」
「我が家の家系で貴女だけなんてことは、あり得ないでしょう? 受入れなさい。そうすれば、この肌の秘密を教えて、あ、げ、る」
***
「ネェネェのここ、くさいッ」
「コユリちゃん、何を言うのよ。ちょっと姉さん、何を入れているのよ」
「フフフ。サユリ、気持ち良いと言いなさい。ほら」
「イヤよ。姉さんと一緒にしないで」
これが、サユリの最後の抵抗でありました。
その後は……
汗をかいたので、銭湯に行ったにもかかわらず、風呂に入る三人。
「サユリ、明日になれば、肌が若返るわよ」
「何いってんのよ。百合で、若返るわけないよ!」
「それは、明日のお楽しみね」
翌朝です。
「これは!」
そうなのです。サユリの肌は若返りました。
「百合で肌が若返るの?」
実は、風呂の中に聖水を混ぜておいたのですが、ユリコはそのことを告げておりません。
ですので、サユリは若返るため、姉と一夜を共にし続けるのでした。
これからも、これからも!
ずっと!
次回の聖女は、教会のチャービン、ついに下着を盗むの巻きです!
やっちゃいますか!
ユリコは百合になる 2
姉は仕掛けてきたのです。
お風呂に入ろうと!
何故? 全身も見せつけるつもりなの?
「いえ、お風呂場は流石に狭いでしょう」
「だぁいじょうぶよ。角の銭湯に行けば、よいのだから」
「そ、そうなの?」
すると姉は3歳の子供を捕まえて、
「コユリも銭湯に行きたいよね?」
「行きたぁい」
うっ! 3歳の餓鬼のくせに銭湯に行きたい?
わかってもないくせに!?
「ネェネェも行こうよぉ」と、姪に言われると、流石に断れず、銭湯に行くことになったのです。
な、なんなの、この敗北感は!
そして、銭湯につくと、姉は、サッサと脱衣をしてしまいました。
「子どもより、先に脱ぐわけ」と、言いかけるも……
『ふふふ、どうよ! サユリ! このピカピカの十代と見間違えるような肌は?』
『走れば転ぶ、飛べは滑る姉は、いつも尻を打っていたので、尻だけ大きい、それだけのオンナだった。
それが、適度に皮下脂肪も絞られて、若々しい。
何故? 出産後の体型ではないのは、何故?』
では、妹のプライドを折りに行きましょう。
「どうしたの? どこ見ているの?」
そんなのわかりきっているじゃあない。でも、聞いてやったわ!?
「いや、その、な、なんでもないよ」
「まあ、良いわ。ところでサユリ! 最近、お役所の仕事は忙しいの?」
「まあ、そこそこ忙しいね」
「あら、ホント、お肌が痛んでますものね!」
やったわ!
言ってやったったわ!
わ、私が、勝てるものなど、無い。
どう転んでも、私が女学校から役場へ就職するなんてありえない。
でも、どんなに成績が優秀でも、女の魅力は別なのよ。
フフフ、サユリの奴、全裸でワナワナしているわ。
さっさと、入りましょう。
いざお風呂へ!
・銭湯から帰ってきて!?
ユリコが席を外している間。
「何かあるはず、何かある。きっとある。でないと。あんな肌になるわけ無いわ」と、言うとサユリは、あちこち、部屋の中を荒らしていました。
「無い無い、秘密が見つからない」
「ネェネェ、何を探しているの?」
「あ、コユリちゃん。何でもないわ」
すると、
「本当に、何でもないのぉ? サユリちゃんんんん。フフフ」
後ろには、姉のユリコが、いつの間にかトイレから戻っていました。
そして、姉の目は、瞬きを全くしておりません。
こ、こわい!
「お、おねぇちゃん……」
「あ、な、た、の、欲しいものは分かっているわ。フフフ。
でも、私の欲しい物をくれるのなら。考えても良いわ」
「ほ、ほしいもの?」
「そうよ。ユリコの欲しいものは、何でしょうね?」
姉が私に、『ユリコ』と自分の名前を言ったのに違和感を感じます。
普通なら、『ワタシ』や『おねぇちやん』だったはずです。
一人称を名前にすることの意味は、どう言うことだろうか?
と、サユリは考えていたのですが、それよりも、それよりも、秘密が知りたいのです。
「私、街の娯楽用回覧板で、小説を書いているの。もちろん、ペンネームでよ」
「どんなペンネーム?」
「百合の百合子よ」
「……」
「その小説みたいなことがしたいわ」
サユリは、『なんだそんなことか!』と、思ったのですが、もう一度ペンネームを思い出しました。
百合の百合子!
「まさか、お姉ちゃん。そんな趣味を!」
「知らなかったの? 一つ屋根の下に十八年もいたのに?」
「し、知らないわよ。そんなこと」
「そう、じゃあ教えてあげるわ。わが家の家系は近親百合なのよ」
「では、うちの母とも。えっ、まさか自分の3歳の娘にまで」
「良い機会だわ」
「冗談、キツイわ」
「我が家の家系で貴女だけなんてことは、あり得ないでしょう? 受入れなさい。そうすれば、この肌の秘密を教えて、あ、げ、る」
***
「ネェネェのここ、くさいッ」
「コユリちゃん、何を言うのよ。ちょっと姉さん、何を入れているのよ」
「フフフ。サユリ、気持ち良いと言いなさい。ほら」
「イヤよ。姉さんと一緒にしないで」
これが、サユリの最後の抵抗でありました。
その後は……
汗をかいたので、銭湯に行ったにもかかわらず、風呂に入る三人。
「サユリ、明日になれば、肌が若返るわよ」
「何いってんのよ。百合で、若返るわけないよ!」
「それは、明日のお楽しみね」
翌朝です。
「これは!」
そうなのです。サユリの肌は若返りました。
「百合で肌が若返るの?」
実は、風呂の中に聖水を混ぜておいたのですが、ユリコはそのことを告げておりません。
ですので、サユリは若返るため、姉と一夜を共にし続けるのでした。
これからも、これからも!
ずっと!
次回の聖女は、教会のチャービン、ついに下着を盗むの巻きです!
やっちゃいますか!
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。


クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる