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第一章
12.聞きたい
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4人が部屋を出ていき、ライトさんと2人きりになる。ライトさんはベッドの端に浅く腰掛けた。
「サラ、話しをしようか」
「話し?ですか」
「あー、聞きたいことがたくさんあるんだろ?」
(聞きたいこと……)
これからここで暮らすとなれば知っておかなければいけないことが、たくさんあるだろう。しかし、いざ聞きたいことを並べると、あれもこれも浮かんできてうまく話すことができない。
「ふふっ、ゆっくりでいいんだぞ」
ライトさんは優しく微笑んで、髪を撫でてくる。この人の笑顔はどうしても安心してしまう。
「まず……ミラさんのこと、教えてほしいです」
「もちろんだ」
ライトさんは昔を懐かしむような顔をして、少しずつ話してくれた。
「ミラは産まれたときから、体が弱かった。幼い頃は数日間医者が付きっきりになっていることも少なくなかった。成長するにつれて少しずつ体が強くなってきたんだが、病気がちであまり部屋の外に出られなかったせいか、とても内気な性格になってしまった。」
(私は病気とかほとんどなかったから、正反対だな)
「ここ数年、ミラの体調は安定していた。しかし、一ヶ月前に容態が急変して今までにないくらい、辛そうだった。」
(ミラさん……)
「そして、二日前にミラは死んだ。」
(!!)
「最期は笑ってたよ…自分のほうが辛いのに『大丈夫だよ……、笑って……』って、」
「ライトさん……」
「ミラは今年14歳なんだ、お前より2つ歳下だな」
ライトさんの声は心なしか震えていた。最初に部屋に入ってきたときの表情を思い出す。今、私からは見えないがあの時のような顔をしているのだろう。
「ミラさんの体は二日前からここに?」
「その通りだ、墓に入れる前に父上たちが会いたがっていたからな」
「国王様たちが?」
この家族は仲が良かったのだろうか?写真ではただの暖かい家族に見えたが、この国の王様は今まで私が思っていた国王像とは、少し違う気がする。
「あのー、私ってなんで日本にいたんですか?あの写真見た感じだと元々この国にいたんですよね?」
「それは今度父上たちからお話しがあるだろう」
「わかりました……」
(そっか王様たちに会わないといけないのか……)
近いうちに訪れるであろうそのイベントのことを思うと、今からでも緊張する。
「俺にもサラの話し聞かせてくれないか?」
「あっ、はい。それは全然いいですけど」
「本当か!?」
「はい」
ライトさんはとても喜んでいるようだ。
(面白い話しなんてないと思うけど)
「定期的にサラの話しは聞いていたが、どうしても本人から聞きたくてな!」
(聞いていた?)
いったい誰からだろうか。そういえばこの人は、私のことについてとても詳しそうだったな。
「あっ!もちろん俺にもどんどん質問してくれてかまわない!」
「わかりました」
それからお互いに質問し合う、質問大会が行われた。
「サラ、話しをしようか」
「話し?ですか」
「あー、聞きたいことがたくさんあるんだろ?」
(聞きたいこと……)
これからここで暮らすとなれば知っておかなければいけないことが、たくさんあるだろう。しかし、いざ聞きたいことを並べると、あれもこれも浮かんできてうまく話すことができない。
「ふふっ、ゆっくりでいいんだぞ」
ライトさんは優しく微笑んで、髪を撫でてくる。この人の笑顔はどうしても安心してしまう。
「まず……ミラさんのこと、教えてほしいです」
「もちろんだ」
ライトさんは昔を懐かしむような顔をして、少しずつ話してくれた。
「ミラは産まれたときから、体が弱かった。幼い頃は数日間医者が付きっきりになっていることも少なくなかった。成長するにつれて少しずつ体が強くなってきたんだが、病気がちであまり部屋の外に出られなかったせいか、とても内気な性格になってしまった。」
(私は病気とかほとんどなかったから、正反対だな)
「ここ数年、ミラの体調は安定していた。しかし、一ヶ月前に容態が急変して今までにないくらい、辛そうだった。」
(ミラさん……)
「そして、二日前にミラは死んだ。」
(!!)
「最期は笑ってたよ…自分のほうが辛いのに『大丈夫だよ……、笑って……』って、」
「ライトさん……」
「ミラは今年14歳なんだ、お前より2つ歳下だな」
ライトさんの声は心なしか震えていた。最初に部屋に入ってきたときの表情を思い出す。今、私からは見えないがあの時のような顔をしているのだろう。
「ミラさんの体は二日前からここに?」
「その通りだ、墓に入れる前に父上たちが会いたがっていたからな」
「国王様たちが?」
この家族は仲が良かったのだろうか?写真ではただの暖かい家族に見えたが、この国の王様は今まで私が思っていた国王像とは、少し違う気がする。
「あのー、私ってなんで日本にいたんですか?あの写真見た感じだと元々この国にいたんですよね?」
「それは今度父上たちからお話しがあるだろう」
「わかりました……」
(そっか王様たちに会わないといけないのか……)
近いうちに訪れるであろうそのイベントのことを思うと、今からでも緊張する。
「俺にもサラの話し聞かせてくれないか?」
「あっ、はい。それは全然いいですけど」
「本当か!?」
「はい」
ライトさんはとても喜んでいるようだ。
(面白い話しなんてないと思うけど)
「定期的にサラの話しは聞いていたが、どうしても本人から聞きたくてな!」
(聞いていた?)
いったい誰からだろうか。そういえばこの人は、私のことについてとても詳しそうだったな。
「あっ!もちろん俺にもどんどん質問してくれてかまわない!」
「わかりました」
それからお互いに質問し合う、質問大会が行われた。
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