総務の袴田君が実は肉食だった話聞く!?

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おしまいの後

おいでよ御茶ノ水! ◎

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 どうも! モブ山モブ代こと、八雲寧々です。

 私は今、総務の草食眼鏡君こと、袴田君に資料を届けに行くところであります。
 えっと、あれ書類というのは会社全体で少し人を増やそうか、なんて話になりまして、求人サイトに掲載する用の画像や写真の加工を頼まれたんですね、私の十八番です。
 掲載費用がそれなりにかかるので気合い入れて作ってもらってもいいですか(眼鏡クイ)って言われました。
 桐生さんと相談して、営業部の募集要項考えたり、デスクやミーティングルーム、職場風景の写真を撮るのは楽しかったです、袴田君に借りたカメラお高そうでした。
 真っ直ぐ背の伸びた背中に癖毛の襟足が見えて声をかける。


「お疲れ様です袴田君、八雲です」
「はい、お疲れ様です」

 袴田君は眼鏡を直しながらこちらに振り返って、つられて私も眼鏡を直す。

「頼まれていた、求人の資料を作ってきました」
「ありがとうございます、さすが営業さんは仕事が速いですね。うちのいてもいなくてもいい部下も見習ってほしいです。さっそく見せてもらっても?」
「はい、お願いします!」
 袴田君のこの部下の話をする時の笑ってない目最高に痺れます! 私は頷いて一枚目の資料を捲った。
「えっと……これがトップページの【ようこそ! 営業部へ】

「はい却下。え、何コレどんな時間の無駄使いですか、八雲さんって一日に時間が35時間位あるんですか、凄く無意味な制作時間ですよコレは」
「私と神様の時間は無限大!」
「聞いてません、は? これその辰巳部長のGOサイン出てるんですか」
「いいえ! 私と桐生課長の独断です」
「最悪ですね死んで下さい」
「私は私を生きるって決めたので無理です!」
「知りませんよそんなの、とても不愉快ですやり直して」
 不可って思いっ切りハンコ押されちゃって、まあ分かってたけど。
「風通しの良い、社員皆仲の良い職場です、を前面にアピールしてみたんですがジョークがきつかったですかね」
「例え冗談でも合成でも妄想でも不快指数が尋常じゃないので即差し替えて下さい。はい次」
「えっと、次はコーヒーを飲みながら色んな相談に乗りますよって自販機と飲み物の写真撮ったんですが、私なりにアレンジしてみました

「はい却下です。何の相談ですか、桐生さんの恋愛相談ですか。可哀想可哀想って余計な反乱分子増やされて打倒眼鏡とかされると面倒なので即差し替えて下さい」
「可愛いじゃないですかぁ」
「全然可愛くないです、ベンチと夕日の写真でも撮っといてください」
「あ、それならありますよ

「何の為にこれを??」
 あ、ヤバイ癖毛の茂みから怒りの青筋が見えている気がする……!!
「私の趣味です!!」
「悪趣味ですね、俺暇じゃないので二回目はないですよ」
 ピシャリと両断されちゃって、ああもう残りは何て事ない風景写真とテンプレPR文で面白味もないのにぃ。
 全部見せて、資料には袴田君からいっぱい赤ペンを頂いてしまった。

「営業部は以上です、指摘された所は明日には修正できると思います」
「はい、宜しくお願いします。上司から意見が出たら直接俺の所に言いに来いと伝えて下さい」
「わかりました」
「後は……えっと……総務部の募集記事もお願いしてましたよね」
「はい!! 総務部はこれです。ここだけのお話しですが実は営業部より力入れて作っておきました」
「へえ楽しみ」
 とか棒読みで言ってくるんだけど、この眼鏡のお兄さん、まあいいやとくとご覧あれ! 私の力作ぅう!!

「では袴田君、一枚目!【僕達が総務部です
】」
「誰だよ」
「私の推しです」
「却下」
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