総務の袴田君が実は肉食だった話聞く!?

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幸せ

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「私の熱海はあ!!?」
「俺は行けますよ」
「尾台さんが行けませんよ! 腰ガクガクで下半身力入んないのぉ!! お股も痛いし!!! 誰かさんのせいで!」
「尾台さんに俺が刻まれてる最高」
「最高じゃないよ目覚め最悪だから」










 夜中に目が覚めてトイレに行こうと思ったら、足に力が入らなかった。
 転びそうになって二の腕を掴まれて袴田君は抱っこでトイレまで連れて行ってくれた。

「お腹空いてないですか」
「うん? お腹よりも体重いし眠い……」
「じゃあ寝て下さい身支度は全て整えてあるので」
「そうなんだ」

 って良く見たらシーツも変えられていた。
 相変わらず裸だったけど、あれ……なんか袴田君艶々してない……?!! 
 先に横になって、おいでって手広げてきたから、いやですって離れて丸くなったら結婚するくらいじゃデレてくれないにゃんにゃんさん愛しいッ!! って余計喜ばせてしまった。
 まあじりじりお尻近付けていってお腹にくっ付いて後ろから抱っこされて体撫でられて温かくて気持ち良くって即寝た。


 そして目が覚めたら袴田君は私の頭の上で誰が作ったのかは知らないですけど旅のしおりを読んでいた。
 私に気が付いて目が合って額にちゅってしてくる。

「おはよ尾台さん寝起きエッチしていいですか」
「おはよ袴田君しませんよバカじゃないの」
「何だかまだ尾台さんとセックスしたなんて信じられなくてもう一回したら確信に」
「どうせ今したって、朝だから寝ぼけててあれは夢だったかもしれない! って言い出してもっかいもっかいってなるんでしょ」
「ご め い さ つ」
「にゃ!」

 頬突かれて指噛んどく!

「ちなみにもう朝ではないので、お昼ご飯でも食べに行きませんか」
「ん? 何時?」
「12時を回った所です」
「回さなくていいから! もう旅行行けないじゃないですか!」
「仕方ないですよ、だって尾台さん昨日は七時間コースでエッチしてましたから本格的に寝たの深夜だったし」
「ちょっと! 一時間増えてるじゃないですか! 止めて下さい人の体を勝手に袴田仕様にするの!!」

 胸叩いてもぷりぷりしてる尾台さん尊い……って謝る気0だよこの眼鏡は!
 袴田君はしおりにキスしながら、幸せそうなため息を漏らした。

「本当に心臓が溶けそうですよ……はあはあこの熱海の定番のデートスポットをはあはあ眼鏡をかけた猫さんと睫毛がぴんってした猫さんが見どころ紹介しながら、はあはあ……写真つきで説明を……はあはあ……」
「もう止めて!! 返して下さい捨てる! 恥ずかしくなってきたぁ!!!」
「これは俺の宝物なので触らないで下さい」

 取り上げたいのに隠されて必死になって作っちゃった自分を呪いたい、はぁ褒められて嬉しい……好き。

「必ず行きましょうね」
「…………うん行く」

 向かい合ってぎゅってくっ付いたら雄太君ピクピクさせてくるよもう!!!

「昨日いっぱいしたでしょ! 初めての子に気絶するまでエッチするって鬼畜の所業だから!」
「尾台さんそういうの好きでしょ」
「大好き!」
「俺のここには尾台さんに掛けたかった15年分精子溜まってるんですよ、たかが7時間のセックスで満足する訳ないでしょう」
「じゅ、じゅご?」
「ちなみに毎日溜まってくので宜しくお願いします」
「総務の袴田君が実は絶倫だった話なんて誰も聞きたくないからぁ!」
「聞かせなくていいですよ、誰にも見せるつもりもないし」
「うう……」
「昨日もたくさん言ったでしょ? これからもたくさん言って刷り込ませるけど、俺は尾台さんだけだし尾台さんも俺だけ」
「わかったってば」

 頭の天辺にいっぱいちゅうされて心も体もむずむずした。

「ん……ものわかり良くて本当お利口さん」
「あの……ご飯……食べに行かないで一緒に作ろ?」
「はい!」
「ちなみに家から持って来た調理器具や家電は単身者用だから時間できたら」
「はい、新調しましょう。でも俺は尾台さんが使っていたもの使いたいって気持ちもあるので必要になるまでは今のままでもいいですか。いつ買ったとか色々話聞きたいです」
「ふぅん? 家具の話? 袴田君変わってるね。はいわかりました、じゃあ子供ができたり? あれじゃ間に合わなくなったら買い足」
「絵夢ぅぅううううう!!!!!!!!!!」
「もう痛いからぁ!!」

 抱き締められて骨軋む位腕に力込められて幸せ苦しい。
 見詰め合ってキスして袴田君の笑った顔大好き。

「それにしても尾台さんは素晴らしいですね」
「ん?」
「だってこのしおり、いくらテンプレートがあったとしてもイラストにレイアウトに完成度が高すぎますよ。プロに頼んで作ってもらったみたいです、お金とれるレベル。それでいてお仕事までできて、ご飯も美味しいでしょ、一歩引いた性格だし、顔も常軌を逸して可愛いし、体も最高に気持ち良くて、尾台さん何でも出来すぎて怖いですよ。今、日本でこんな才能に溢れてるの米津玄師か尾台絵夢位じゃないですか」
「ちょっとそんなレジェンドの隣に私並べないで下さいよ」


 袴田君は無言で頷いてて本気なの?!!

「おだい☆えむ」
「つのだ☆ひろみたいにしないで下さい」

 で、枕の下からまさかの茶色い紙を出してきた。

「話変わりますけどとりあえず、土台を固めてもいいですか」
「ん?」
「戸籍謄本なんかは直ぐに申請できるので、後はここですね」

 と証人の空白の欄を指差した。

「結婚は……俺達だけでするものじゃないですからね。尾台さんは誰に証人になってもらいたいですか」
「証人……」
「明日、尾台さんの実家に挨拶に行ってもいいですか」
「ヒィエ!」
「何か? ああもちろん急ですから、無理なら日を改めますよ。でもこういうのって先延ばしにしない方がいいので」
「そうなんですね、後で連絡してみます。袴田君は?」
「俺は……両親は沖縄にいるし、電話で伝えて証人は祖父になってもらおうと思います。報告は一緒に行きましょうね」
「そそそそそそそそそそそそソフマップ」
「祖父です」
「会長のおじい様……怖い」
「その時もう少し御茶ノ水で……いや、あそこの所長になってから本社に戻るくらいの事言ってみようかな」
「止めてよ!! 尾台さんの心労を増やさないで! 総務の袴田君でいて下さい!!」

 ちょっと待って私……とんでもない人と結婚しようとしてないですか!!




 結局ご飯を食べに行って(行ってみたかったラーメン屋さん)、帰ってきて袴田君に抱っこしてもらいながらどんな宿に泊まりたいか二人でパソコンを見ていた。
 部屋に露天風呂がついてるのもいいし、いっぱい温泉があって貸し切りに出来るのもいいし、一泊一組限定の宿って憧れる、離れの個室とか、でも私は宴会場みたいのでご飯食べるのも好きだ。

「袴田君!! 何ですかこの贅沢な迷いは!!」

 そしたら袴田君は眼鏡を光らせ草食顔に似合わない豪快な事を言うのだ。

「全部行けばいいじゃないですか」


 金持ち発言キタ!!


「行く」
「行きましょう」
「でもでも私、その沖縄とか? もっと他の所も海外も」
「だから全部行けばいいじゃないですか」
「子供はどうしますか、赤ちゃんお腹にいて飛行機とか」
「ああああ! もうう!!! 何でもっと早く尾台さんに告らなかったんだろう!」

 ここに来て初めて袴田君がイライラしている所を見た。
 全部俺がうじうじしていたせいだ!! あの中学生の時に! って頭をかきむしってたから、てっきり自分に怒っているのかと思ったら何故かおっぱいを揉まれてしまった。

「ちょっと待って下さい、この手は何ですか」
「中学生の時の気持ちになってしてみようかなと」
「何を?」
「セックスを」

 もうマジ意味わかんないよ。

「僕おっぱい触るの初めてです……」とか袴田君意味不明な事言い出して、とりあえず話合わせとくかって、そうなの? 女の人はここが気持ちいいのよって自分から導いてる私は何ポジションなのか。
 キスもしてくれないから私からこうするんだよってしてあげて、股の下の硬いのビクビクさせてる。

「あん、ちょっとコレ……いつまでするの? どんなシチュエーション?」

 そしたら眼鏡キラってさせて真剣な顔で、



「“にゃんにゃんさんが好きで好きでどうしようもないカメコ中学生に自宅まで押し掛けられ、なんやかんやで筆下ろしをする事になってしまい困惑するも圧倒的な中学生精力に屈し最後は孕むまで中出しされまくる完堕ちコスプレイヤー”でいきませんか」
「いけると思います」



 って始まってしまい、また!! 目が覚めたら次の日の朝だよ!!!!
 こんなんでいいのか、私のお嫁さん生活は!!! また体が痛くて動けませんよ!!
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