43 / 154
連載
ペース
しおりを挟む
それは会社で一番耳にする人の声だった。
「あれ? マジで? 外で会ったのって初めてじゃない?」
「あ、桐生さんお疲れ様です」
挙動不審になりつつ一歩後退した私を桐生さんは視線を上下させて頷いた。
「へぇ……可愛いね尾台って休みの日はそういう服着るんだ、会社もそれ着……いや来なくていいや」
「ああ……ちょっとこれは、そのおめかししてます、えっと……桐生さんは? 今から池袋?」
「うん、大学の時の友達と酒でもって…………ああ尾台も来る?」
「へ?!!! 何で? 意味わからない! い、行く訳ないじゃないですか」
「何でだよ~ノリ悪いなぁ」
「私人見知りですから、そういうの無理」
「知ってるよ」
言って、桐生さんは優しく笑って会社の時みたいに頭を撫でた。
「桐生さん?」
「冗談だよ。まあ来てくれたら嬉しいけど本気じゃないからそんな顔すんなって。っで尾台は? 友達と買い物?」
「えっとあの……」
「気を付けて帰れよ。何かあったら連絡しろな」
「ありがとうございます」
「じゃあまた明日」
最後に桐生さんは肩を叩いて離れてその背中は直に見えなくなった。
一分も満たない会話だったと思う、偶然すれ違って声かけられて、それなのにすっごい緊張した。
今胸に手を当てても心臓バクバク鳴ってる。
何で?
まあ外で偶然会社の人に会うってないし、今袴田君といるし……。
そっか、袴田君と外にいるところ見られてたらどうしてたんだろう。
別に隠す必要ない、よね?
自分に全く関係なかったから気にもしなかったけど、うちの会社って社内恋愛禁止とかあるのかな。
「尾台さん」
「わッ!」
「おまたせしました」
「ぜ、全然待ってませんよ」
緊張したから袴田君の顔見て凄く安心した。
「どうしました?」
「ん? ううん」
それなのに、じゃあ行きましょうって差し出された手を握れなくて…………。
「尾台さん?」
「…………あの」
袴田君は私を見て、拳を見て、私を見て、少し笑って手を取らずに腰を少しだけ押して改札へ誘導してくれた。
その仕草は自然だけど何だか一瞬で壁ができたみたいに感じた。
今日ずっと握ってくれていた手がここで途切れてしまうなんて……。
でも、もしまた会社の人に見られていたら、とも思う。
だけどこれ変な誤解生んでるよね、私そんな風になりたくないよ。
「袴田君」
「はい」
混雑していた場所から少し歩いて、前を歩く袴田君との変な距離が嫌で呼び止める、振り返って表情が分からない眼鏡が光って唇を噛んだ。
「あの、今…………会社の人に会ったんです、それで……私……あの……えっと……ごめん、なさい」
自分で呼んだ癖にそこまで言って言葉に詰まった、謝ればいい話じゃないのも分かってるんだけど。
袴田君は一歩こっちに近付いた。
「俺の方こそごめんなさい」
「え?」
「尾台さんに拒まれて……こういう拒絶のされ方は初めてだったからこれ以上嫌われたくないって理由も聞かずに距離取ろうとしました」
「そんな……嫌いだなんて」
「俺…………今、自分でも恥かしい位尾台さんが中心になってます」
「うん」
「俺は尾台さんといる所を見られても恥かしくないし隠したくないです、聞かれたら好きな人といたと答えます」
言いながら抱き締められて、私も腰に手を回した。
「ごめん、私が意気地なしなだけなの」
「違うよ俺がいけないんだ。本当は尾台さんのペースを守ってあげなきゃいけないのに」
「私のペース?」
顔を上げても、袴田君は答えてくれなくて顔中にキスするだけだった。
目を瞑って全部受け止めて…………。
「ここ、公然ですけど」
「じゃあ帰国子女のふりしましょう」
なんなの、好きってなんだ、恋ってなんだ。
仕事も人間関係も人生観も、二十七年間、しょぼいながらも色々経験して積み重ねて酸いも甘いも嚙み分けて、こうすれば私は傷つかないって、これ以上周りに振り回されたくないって地盤固めてきたんじゃないの。
そのルールはどこにいったの。
こんな場所で、不特定多数の人がいる前で抱き合うなんておかしいじゃん。
違う、
そんな事を考える方がおかしいんだ。
人の顔色ばかり伺って、好きな人が目の前で泣きそうな顔してるのに。
背中を撫でてぎゅっと抱き締め返して、
「袴田君」
「はい」
「そんなふりしなくていいです………」
「え?」
「誰かに見られてたら尾台さんと抱き合ってたってハッキリ言って下さい」
「うん」
顔なんて見れない、だから洋服に掴んで目一杯気持ち押し付けとく。
「私だって、頭の中袴田君ばっかだよ」
「大好き尾台さんありがとう」
泣きそう泣きそう、好き、泣きそう。
袴田君は両手で私の顔を掴んで頬にキスした。
「この先も見られていいの?」
真っ直ぐ瞳を見られて言われて、瞬きで返事をして少し口を開けた。
唇が重なった瞬間、舌が潜り込んできてぞくっと背中が靡いて服を強く握った。
涙も一緒に飲み込んで欲しくて、私からも激しく舌を差し出して、好きだって気持ちを越えた感情を伝えた。
それは三秒程度の交わった時間。
直に唇を離して、袴田君は額を擦り合わせた。
「帰りましょうか」
「はい」
「送ります」
送るの……一緒いてくれないのって思うけど。
やっぱり家に着いても、袴田君は玄関で靴を脱がなかった。
「お茶…………でも飲みませんか」
「本心を言うと飲みたいです、けど絶対それだけじゃ終わらないだろうし、明日は月曜日なので大人なしく帰ります」
「…………袴田君」
「そんな顔しないで?」
頭を撫でられてキスされて、そっか同棲したらこの寂しいさようならもないんだって思った。
今……一番一緒にいたいのに。
「ねえ袴田君」
「大丈夫ですよ、俺は尾台さんの気持ち分かってるから無理して言葉にしなくていいから」
抱き寄せられて腰を大きな手で掴まれてお尻の方まで手が這って体が疼く。
抱かれたい、とかエッチしたいとか……よく分からないけど、もっと袴田君いっぱい触ってほしい。
「そういうんじゃなくて……」
「ねえ尾台さん、今週頑張ったら、熱海……行きましょうね俺楽しみにしてますから」
「あ…………うん」
耳元で言われてきゅんってして、こくって頷いた。
おやすみなさいって言われて、じゃあ私駅まで送りますって言って、だったらその後俺尾台さんを家まで送りますねってなって、ならその後駅まで送って、家までってなんだコレ。
謎の押し問答の末、私おしんの続きみるから! って帰ってもらった。
ヤバイ、本当になんなの……。
どうしたらいいの、別に一緒に暮らしていた訳じゃないし、一か月前は会話すらした事なかった。
それが今じゃ別れるのが辛い、一人になるのが寂しい、一緒にいると苦しい。
これが好きって気持ち。
楽しいのに苦しくて、想いすぎて痛い、離れたくない苦しい、今直ぐ会いたい、何にも考えられない。
こんなの初めてだ、気付けば私はヨガを無断欠席してた。
会社の掲示板の前に立ってポッカリ口を開けてしまったのは、先週の事だった。
そして、また私は同じ状態で立っていた。
「辞令
営業部 桐生 陸殿
平成30年10月1日付けをもって、営業部課長に任命します。
より一層業務に励み会社の発展に貢献されることを期待します。
株式会社GDC
代表取締役会長 三神 武雄」
「あれ? マジで? 外で会ったのって初めてじゃない?」
「あ、桐生さんお疲れ様です」
挙動不審になりつつ一歩後退した私を桐生さんは視線を上下させて頷いた。
「へぇ……可愛いね尾台って休みの日はそういう服着るんだ、会社もそれ着……いや来なくていいや」
「ああ……ちょっとこれは、そのおめかししてます、えっと……桐生さんは? 今から池袋?」
「うん、大学の時の友達と酒でもって…………ああ尾台も来る?」
「へ?!!! 何で? 意味わからない! い、行く訳ないじゃないですか」
「何でだよ~ノリ悪いなぁ」
「私人見知りですから、そういうの無理」
「知ってるよ」
言って、桐生さんは優しく笑って会社の時みたいに頭を撫でた。
「桐生さん?」
「冗談だよ。まあ来てくれたら嬉しいけど本気じゃないからそんな顔すんなって。っで尾台は? 友達と買い物?」
「えっとあの……」
「気を付けて帰れよ。何かあったら連絡しろな」
「ありがとうございます」
「じゃあまた明日」
最後に桐生さんは肩を叩いて離れてその背中は直に見えなくなった。
一分も満たない会話だったと思う、偶然すれ違って声かけられて、それなのにすっごい緊張した。
今胸に手を当てても心臓バクバク鳴ってる。
何で?
まあ外で偶然会社の人に会うってないし、今袴田君といるし……。
そっか、袴田君と外にいるところ見られてたらどうしてたんだろう。
別に隠す必要ない、よね?
自分に全く関係なかったから気にもしなかったけど、うちの会社って社内恋愛禁止とかあるのかな。
「尾台さん」
「わッ!」
「おまたせしました」
「ぜ、全然待ってませんよ」
緊張したから袴田君の顔見て凄く安心した。
「どうしました?」
「ん? ううん」
それなのに、じゃあ行きましょうって差し出された手を握れなくて…………。
「尾台さん?」
「…………あの」
袴田君は私を見て、拳を見て、私を見て、少し笑って手を取らずに腰を少しだけ押して改札へ誘導してくれた。
その仕草は自然だけど何だか一瞬で壁ができたみたいに感じた。
今日ずっと握ってくれていた手がここで途切れてしまうなんて……。
でも、もしまた会社の人に見られていたら、とも思う。
だけどこれ変な誤解生んでるよね、私そんな風になりたくないよ。
「袴田君」
「はい」
混雑していた場所から少し歩いて、前を歩く袴田君との変な距離が嫌で呼び止める、振り返って表情が分からない眼鏡が光って唇を噛んだ。
「あの、今…………会社の人に会ったんです、それで……私……あの……えっと……ごめん、なさい」
自分で呼んだ癖にそこまで言って言葉に詰まった、謝ればいい話じゃないのも分かってるんだけど。
袴田君は一歩こっちに近付いた。
「俺の方こそごめんなさい」
「え?」
「尾台さんに拒まれて……こういう拒絶のされ方は初めてだったからこれ以上嫌われたくないって理由も聞かずに距離取ろうとしました」
「そんな……嫌いだなんて」
「俺…………今、自分でも恥かしい位尾台さんが中心になってます」
「うん」
「俺は尾台さんといる所を見られても恥かしくないし隠したくないです、聞かれたら好きな人といたと答えます」
言いながら抱き締められて、私も腰に手を回した。
「ごめん、私が意気地なしなだけなの」
「違うよ俺がいけないんだ。本当は尾台さんのペースを守ってあげなきゃいけないのに」
「私のペース?」
顔を上げても、袴田君は答えてくれなくて顔中にキスするだけだった。
目を瞑って全部受け止めて…………。
「ここ、公然ですけど」
「じゃあ帰国子女のふりしましょう」
なんなの、好きってなんだ、恋ってなんだ。
仕事も人間関係も人生観も、二十七年間、しょぼいながらも色々経験して積み重ねて酸いも甘いも嚙み分けて、こうすれば私は傷つかないって、これ以上周りに振り回されたくないって地盤固めてきたんじゃないの。
そのルールはどこにいったの。
こんな場所で、不特定多数の人がいる前で抱き合うなんておかしいじゃん。
違う、
そんな事を考える方がおかしいんだ。
人の顔色ばかり伺って、好きな人が目の前で泣きそうな顔してるのに。
背中を撫でてぎゅっと抱き締め返して、
「袴田君」
「はい」
「そんなふりしなくていいです………」
「え?」
「誰かに見られてたら尾台さんと抱き合ってたってハッキリ言って下さい」
「うん」
顔なんて見れない、だから洋服に掴んで目一杯気持ち押し付けとく。
「私だって、頭の中袴田君ばっかだよ」
「大好き尾台さんありがとう」
泣きそう泣きそう、好き、泣きそう。
袴田君は両手で私の顔を掴んで頬にキスした。
「この先も見られていいの?」
真っ直ぐ瞳を見られて言われて、瞬きで返事をして少し口を開けた。
唇が重なった瞬間、舌が潜り込んできてぞくっと背中が靡いて服を強く握った。
涙も一緒に飲み込んで欲しくて、私からも激しく舌を差し出して、好きだって気持ちを越えた感情を伝えた。
それは三秒程度の交わった時間。
直に唇を離して、袴田君は額を擦り合わせた。
「帰りましょうか」
「はい」
「送ります」
送るの……一緒いてくれないのって思うけど。
やっぱり家に着いても、袴田君は玄関で靴を脱がなかった。
「お茶…………でも飲みませんか」
「本心を言うと飲みたいです、けど絶対それだけじゃ終わらないだろうし、明日は月曜日なので大人なしく帰ります」
「…………袴田君」
「そんな顔しないで?」
頭を撫でられてキスされて、そっか同棲したらこの寂しいさようならもないんだって思った。
今……一番一緒にいたいのに。
「ねえ袴田君」
「大丈夫ですよ、俺は尾台さんの気持ち分かってるから無理して言葉にしなくていいから」
抱き寄せられて腰を大きな手で掴まれてお尻の方まで手が這って体が疼く。
抱かれたい、とかエッチしたいとか……よく分からないけど、もっと袴田君いっぱい触ってほしい。
「そういうんじゃなくて……」
「ねえ尾台さん、今週頑張ったら、熱海……行きましょうね俺楽しみにしてますから」
「あ…………うん」
耳元で言われてきゅんってして、こくって頷いた。
おやすみなさいって言われて、じゃあ私駅まで送りますって言って、だったらその後俺尾台さんを家まで送りますねってなって、ならその後駅まで送って、家までってなんだコレ。
謎の押し問答の末、私おしんの続きみるから! って帰ってもらった。
ヤバイ、本当になんなの……。
どうしたらいいの、別に一緒に暮らしていた訳じゃないし、一か月前は会話すらした事なかった。
それが今じゃ別れるのが辛い、一人になるのが寂しい、一緒にいると苦しい。
これが好きって気持ち。
楽しいのに苦しくて、想いすぎて痛い、離れたくない苦しい、今直ぐ会いたい、何にも考えられない。
こんなの初めてだ、気付けば私はヨガを無断欠席してた。
会社の掲示板の前に立ってポッカリ口を開けてしまったのは、先週の事だった。
そして、また私は同じ状態で立っていた。
「辞令
営業部 桐生 陸殿
平成30年10月1日付けをもって、営業部課長に任命します。
より一層業務に励み会社の発展に貢献されることを期待します。
株式会社GDC
代表取締役会長 三神 武雄」
0
お気に入りに追加
1,826
あなたにおすすめの小説

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。

勘違いで別れを告げた日から豹変した婚約者が毎晩迫ってきて困っています
Adria
恋愛
詩音は怪我をして実家の病院に診察に行った時に、婚約者のある噂を耳にした。その噂を聞いて、今まで彼が自分に触れなかった理由に気づく。
意を決して彼を解放してあげるつもりで別れを告げると、その日から穏やかだった彼はいなくなり、執着を剥き出しにしたSな彼になってしまった。
戸惑う反面、毎日激愛を注がれ次第に溺れていく――
イラスト:らぎ様
《エブリスタとムーンにも投稿しています》
過去1ヶ月以内にエタニティの小説・漫画・アニメを1話以上レンタルしている
と、エタニティのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にエタニティの小説・漫画・アニメを1話以上レンタルしている
と、エタニティのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。