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買い物(ルーイside)
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ルーイside
今日は久しぶりにレヴァと買い物に来た。スーツに身を纏った彼はきらびやかで雑誌の表紙を飾っているようなモデルなんかよりずっとずっとカッコイイ。顔もカッコイイし、スタイルも良いし、財力もあるし、なによりすごく優しい。
周囲の視線も全てレヴァに集まっている。いや、正確には九割がレヴァで残りの一割はどうして俺が隣にいるのか?と精査するような視線を向けている。
そりゃそうだ。僕は普通の人間ではないが、外見上はなんの取り柄もない普通の二十歳そこらの人間だ。レヴァとはあまりにも釣り合わない。
お出かけで浮かれていた気分が、少し落ち込んでしまうが、それに気づいたレヴァが僕にキラキラの笑顔を向けてくれる。
「ルーイに似合う服をすべて買おう」
「すべて?」
「気に入ったら店ごと買うかもしれない」
「っ、ふふ…なにそれ…」
「本気だぞ」
レヴァは僕のこめかみに優しくキスを落とす。僕が落ち込んだり悲しかったりするとすぐに気付いてくれるし、嬉しいときは一緒に喜んでくれる。本当に最高の恋人だ。
レヴァはいつも僕のことを愛してくれる。それが嬉しくてたまらない。
「まずは服?かな?」
「そうだな。その次は靴にカバンにアクセサリー、全部見よう」
「まあ、買ったとてどこかに出かける予定もないけどね」
「出かけたい?それなら旅行の予約もしに行くか?」
「旅行、嫌いじゃなかった?」
「ルーイが喜ぶならなんだってする」
「ご機嫌だね」
「君が楽しそうだから」
二人で笑い合いながら手を繋いで歩く。周りの人達は僕らのことが羨ましいみたいで、ちらほらと舌打ちをする音が聞こえてくる。
「レヴァ…」
「わかっている。彼らは皆私がルーイとデートしているから嫉妬してるんだろ?」
「逆だよ」
「……逆?」
「俺なんかがレヴァとデート出来て良いなって思われてる」
レヴァはきょとんとした顔をしたあと、何かをひらめいたかのように目を見開いた。
「冗談か」
「その反応が冗談でしょ?って感じだよ」
「いや、だって……君は自分がどれだけ魅力的かわかっているだろう?」
「そっくりそのままお返しします。……あ、このお店見たい」
レヴァは納得していないようだったが、俺が手を引いて店内に入るとそれ以上は何も言ってこなかった。
ここはメンズ専門のブランドショップで、普段あまり足を運ばない場所だが、たまにはこういうところに来ないと流行に乗り遅れてしまうので、ちゃんとチェックは欠かさないようにしていた。
店員さんに案内され、僕は早速入り口のそばにあったシャツを手に取る。
「似合うな、買おう」
「まだ手に取っただけだよ」
「何でも似合うのはわかってるからな。コレも絶対に似合う」
「ていうか、コレは多分サイズ合わないけど?」
「店員さん、サイズ違いはありますか?このデザインなら君に絶対似合うから着てほしい」
レヴァは真剣な顔でそう言う。確かにこのブランドの服はデザインがとても凝っていて、とてもカッコイイ。でも、着る人がこれでは……。
そう思いながらも結局試着室に押し込まれ、仕方なく着替えると、レヴァは満面の笑みを浮かべてカーテンを開いた。
「このまま着ていこう。最高だ」
「ありがと」
「こちらこそありがとう。他にも見ていこうか」
「…うんッ」
レヴァの選んだ服を着たまま店内を見て回る。レヴァはいつも僕にたくさんのものを買ってくれる。それは物に限らず食事だったり遊びだったりと様々だ。
僕はそれを素直に受け取っていいのかわからないでいた。
僕が欲しいものはなんでも与えてくれるし、やりたいことは叶えてくれる。レヴァに何一つ返せていない気がする。
レヴァに甘えすぎているのは自覚しているが、それでもレヴァはいつも笑ってくれるからついそれに寄りかかってしまう。
「ルーイ?…コレは気に入らなかった?」
「ううん」
「じゃあ買う?」
「買わない。それよりレヴァの服とかも見たいなって思ってたの」
「私の……?」
「スーツ姿もカッコイイけど、いつものイメージとは違う感じの服も見てみたいな」
「……まあ、君がそう言うなら」
少し照れたように笑うレヴァにキュンとする。やっぱりカッコイイ。
そう思った時、ふと視界に入ったものがあった。僕はそれに吸い寄せられるように近付くと、レヴァが不思議そうな表情で僕を見ていた。
「コレ欲しい。レヴァに着て欲しいな。…ダメ?」
「いや、構わないが……」
「じゃあ買ってくるね!」
明るめの色のダボッとしたパーカーを手に取り、サイズを確認してそのままレジに向かう。
後ろからレヴァの慌てた声が聞こえたが、気にせず会計を済ませる。
「また今度、コレ着てね。家でゆるーっと着てるところ見たいな」
「わかった」
「次は外行きのカッコイイの探すよ……!」
レヴァの腕に抱きついて次の目的地へと歩き出した。
今日は久しぶりにレヴァと買い物に来た。スーツに身を纏った彼はきらびやかで雑誌の表紙を飾っているようなモデルなんかよりずっとずっとカッコイイ。顔もカッコイイし、スタイルも良いし、財力もあるし、なによりすごく優しい。
周囲の視線も全てレヴァに集まっている。いや、正確には九割がレヴァで残りの一割はどうして俺が隣にいるのか?と精査するような視線を向けている。
そりゃそうだ。僕は普通の人間ではないが、外見上はなんの取り柄もない普通の二十歳そこらの人間だ。レヴァとはあまりにも釣り合わない。
お出かけで浮かれていた気分が、少し落ち込んでしまうが、それに気づいたレヴァが僕にキラキラの笑顔を向けてくれる。
「ルーイに似合う服をすべて買おう」
「すべて?」
「気に入ったら店ごと買うかもしれない」
「っ、ふふ…なにそれ…」
「本気だぞ」
レヴァは僕のこめかみに優しくキスを落とす。僕が落ち込んだり悲しかったりするとすぐに気付いてくれるし、嬉しいときは一緒に喜んでくれる。本当に最高の恋人だ。
レヴァはいつも僕のことを愛してくれる。それが嬉しくてたまらない。
「まずは服?かな?」
「そうだな。その次は靴にカバンにアクセサリー、全部見よう」
「まあ、買ったとてどこかに出かける予定もないけどね」
「出かけたい?それなら旅行の予約もしに行くか?」
「旅行、嫌いじゃなかった?」
「ルーイが喜ぶならなんだってする」
「ご機嫌だね」
「君が楽しそうだから」
二人で笑い合いながら手を繋いで歩く。周りの人達は僕らのことが羨ましいみたいで、ちらほらと舌打ちをする音が聞こえてくる。
「レヴァ…」
「わかっている。彼らは皆私がルーイとデートしているから嫉妬してるんだろ?」
「逆だよ」
「……逆?」
「俺なんかがレヴァとデート出来て良いなって思われてる」
レヴァはきょとんとした顔をしたあと、何かをひらめいたかのように目を見開いた。
「冗談か」
「その反応が冗談でしょ?って感じだよ」
「いや、だって……君は自分がどれだけ魅力的かわかっているだろう?」
「そっくりそのままお返しします。……あ、このお店見たい」
レヴァは納得していないようだったが、俺が手を引いて店内に入るとそれ以上は何も言ってこなかった。
ここはメンズ専門のブランドショップで、普段あまり足を運ばない場所だが、たまにはこういうところに来ないと流行に乗り遅れてしまうので、ちゃんとチェックは欠かさないようにしていた。
店員さんに案内され、僕は早速入り口のそばにあったシャツを手に取る。
「似合うな、買おう」
「まだ手に取っただけだよ」
「何でも似合うのはわかってるからな。コレも絶対に似合う」
「ていうか、コレは多分サイズ合わないけど?」
「店員さん、サイズ違いはありますか?このデザインなら君に絶対似合うから着てほしい」
レヴァは真剣な顔でそう言う。確かにこのブランドの服はデザインがとても凝っていて、とてもカッコイイ。でも、着る人がこれでは……。
そう思いながらも結局試着室に押し込まれ、仕方なく着替えると、レヴァは満面の笑みを浮かべてカーテンを開いた。
「このまま着ていこう。最高だ」
「ありがと」
「こちらこそありがとう。他にも見ていこうか」
「…うんッ」
レヴァの選んだ服を着たまま店内を見て回る。レヴァはいつも僕にたくさんのものを買ってくれる。それは物に限らず食事だったり遊びだったりと様々だ。
僕はそれを素直に受け取っていいのかわからないでいた。
僕が欲しいものはなんでも与えてくれるし、やりたいことは叶えてくれる。レヴァに何一つ返せていない気がする。
レヴァに甘えすぎているのは自覚しているが、それでもレヴァはいつも笑ってくれるからついそれに寄りかかってしまう。
「ルーイ?…コレは気に入らなかった?」
「ううん」
「じゃあ買う?」
「買わない。それよりレヴァの服とかも見たいなって思ってたの」
「私の……?」
「スーツ姿もカッコイイけど、いつものイメージとは違う感じの服も見てみたいな」
「……まあ、君がそう言うなら」
少し照れたように笑うレヴァにキュンとする。やっぱりカッコイイ。
そう思った時、ふと視界に入ったものがあった。僕はそれに吸い寄せられるように近付くと、レヴァが不思議そうな表情で僕を見ていた。
「コレ欲しい。レヴァに着て欲しいな。…ダメ?」
「いや、構わないが……」
「じゃあ買ってくるね!」
明るめの色のダボッとしたパーカーを手に取り、サイズを確認してそのままレジに向かう。
後ろからレヴァの慌てた声が聞こえたが、気にせず会計を済ませる。
「また今度、コレ着てね。家でゆるーっと着てるところ見たいな」
「わかった」
「次は外行きのカッコイイの探すよ……!」
レヴァの腕に抱きついて次の目的地へと歩き出した。
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