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第4話
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ラララ~
ランララ~ン
さぁ、立派に成長してね。
そして、ルークやみんなが健康でいられますように。
朝は薬草の水やりから始まる。
ただ水をやればいいというものではなく、薬草ごとの特性だったり状態を見ながら水の量を調節しなくてはいけない。
一見単純に見える作業は、薬草の成長はもちろん、効能にも影響するといわれる。
つまりは、この水やりが後に作られる薬の品質を左右する。
「お姉さま~!」
長い銀髪を揺らし、赤い瞳をキラキラ輝かせながら、私にそっくりな妹であるレベッカ・・・・・・ベッキーが息を切らしながら駆けて、頭から飛び込んできた。
ゔっ・・・・・・。
「・・・・・・お、おはよう、ベッキー。
元気だった?
1年間見ない間に本当に大きくなったわね!」
去年までのベッキーはこうして頭から突進してきても勢いがなく、せいぜいがお腹の辺りに可愛らしく抱きつくスタイルだった。
でも、今回は勢いもあり胃の付近が圧迫された。
「せいちょうき?っていうのらしいわ。
お姉さま!それよりも、昨日の夜は帰ってきたら私の部屋に来てくれる約束だったでしょ。
待ってたのに!」
成長期・・・って、6歳児にしてはずいぶんと早いような気がするけど。
「行ったわよ。
もう眠ってたけど」
「なーんだ。
それで、部屋にお土産だけがあったのね。
ありがとう、お姉さま」
「どういたしまして」
ベッキーへのお土産は、作業用のピンクのエプロンに、私とお揃いの赤い宝石のついた小鳥のブローチ。
このブローチもルークへのお土産と一緒で、女神様の祈りが込められていて危険から身を守ってくれるらしい。
早速ピンクのエプロンを着けて、ワンピースにはブローチが見える。
気に入ってくれたみたいで良かった。
ベッキーは私のワンピースにも同じブローチがあることに気づくと、ニッと生え揃っていない歯を見せて笑った。
「私も手伝うわ!」
「そう?それは助かるわ」
「だって、お姉さまはルークお兄様と結婚するでしょ。
そうしたら私が、このグレイ男爵家を継ぐから、しっかりしなくっちゃ!」
なぜだろう。
夕食を取りながら、ルークとマリアさん、ふたりが会話する姿が脳裏に浮かんできて、すぐに言葉を返すことができない。
「・・・・・・そうね、じゃあ一緒にやりましょう」
「うん!!」
ふたりでやれば、水やり、作業場の清掃、足りない物の発注もあっという間に終わった。
そして、ベッキーがどうしても私を連れて行きたいという、半年前にオープンしたカフェへ向かうことになった。
何やら私に食べさせたいものがあるらしい。
『あのね』『それでね』
ベッキーの最近の出来事を聞いているうちに、どうやら馬車はカフェの近くに到着したようだった。
あれ?あれは?
ルークの愛馬のゲオルク?
でも・・・・・・、え?
ルークの愛馬、ゲオルクが馬車の進行方向と逆へ向かうのを窓から見た。
馬上には、ルークの見慣れた金髪以外にもう1人、ピンクブロンドの髪が風になびいているのが見えた。
気がした。
「お姉さま、どうかした?」
「うん・・・・・・ルークを、見たの」
「え!ルークお兄様?
だったら一緒に・・・・・・」
窓に顔がくっつく程近づいて、必死にルークを探すベッキーを見ながら、ゲオルクに乗るルークとマリアさんを想像してしまう。
いくらなんでも、2人で馬に乗るわけない。
きっと、見間違いだろう。
でも、それは見間違いではなく、ふたりでゲオルクに乗ってたことが翌日、グレイ男爵家を訪れたルークによって知らされる。
ランララ~ン
さぁ、立派に成長してね。
そして、ルークやみんなが健康でいられますように。
朝は薬草の水やりから始まる。
ただ水をやればいいというものではなく、薬草ごとの特性だったり状態を見ながら水の量を調節しなくてはいけない。
一見単純に見える作業は、薬草の成長はもちろん、効能にも影響するといわれる。
つまりは、この水やりが後に作られる薬の品質を左右する。
「お姉さま~!」
長い銀髪を揺らし、赤い瞳をキラキラ輝かせながら、私にそっくりな妹であるレベッカ・・・・・・ベッキーが息を切らしながら駆けて、頭から飛び込んできた。
ゔっ・・・・・・。
「・・・・・・お、おはよう、ベッキー。
元気だった?
1年間見ない間に本当に大きくなったわね!」
去年までのベッキーはこうして頭から突進してきても勢いがなく、せいぜいがお腹の辺りに可愛らしく抱きつくスタイルだった。
でも、今回は勢いもあり胃の付近が圧迫された。
「せいちょうき?っていうのらしいわ。
お姉さま!それよりも、昨日の夜は帰ってきたら私の部屋に来てくれる約束だったでしょ。
待ってたのに!」
成長期・・・って、6歳児にしてはずいぶんと早いような気がするけど。
「行ったわよ。
もう眠ってたけど」
「なーんだ。
それで、部屋にお土産だけがあったのね。
ありがとう、お姉さま」
「どういたしまして」
ベッキーへのお土産は、作業用のピンクのエプロンに、私とお揃いの赤い宝石のついた小鳥のブローチ。
このブローチもルークへのお土産と一緒で、女神様の祈りが込められていて危険から身を守ってくれるらしい。
早速ピンクのエプロンを着けて、ワンピースにはブローチが見える。
気に入ってくれたみたいで良かった。
ベッキーは私のワンピースにも同じブローチがあることに気づくと、ニッと生え揃っていない歯を見せて笑った。
「私も手伝うわ!」
「そう?それは助かるわ」
「だって、お姉さまはルークお兄様と結婚するでしょ。
そうしたら私が、このグレイ男爵家を継ぐから、しっかりしなくっちゃ!」
なぜだろう。
夕食を取りながら、ルークとマリアさん、ふたりが会話する姿が脳裏に浮かんできて、すぐに言葉を返すことができない。
「・・・・・・そうね、じゃあ一緒にやりましょう」
「うん!!」
ふたりでやれば、水やり、作業場の清掃、足りない物の発注もあっという間に終わった。
そして、ベッキーがどうしても私を連れて行きたいという、半年前にオープンしたカフェへ向かうことになった。
何やら私に食べさせたいものがあるらしい。
『あのね』『それでね』
ベッキーの最近の出来事を聞いているうちに、どうやら馬車はカフェの近くに到着したようだった。
あれ?あれは?
ルークの愛馬のゲオルク?
でも・・・・・・、え?
ルークの愛馬、ゲオルクが馬車の進行方向と逆へ向かうのを窓から見た。
馬上には、ルークの見慣れた金髪以外にもう1人、ピンクブロンドの髪が風になびいているのが見えた。
気がした。
「お姉さま、どうかした?」
「うん・・・・・・ルークを、見たの」
「え!ルークお兄様?
だったら一緒に・・・・・・」
窓に顔がくっつく程近づいて、必死にルークを探すベッキーを見ながら、ゲオルクに乗るルークとマリアさんを想像してしまう。
いくらなんでも、2人で馬に乗るわけない。
きっと、見間違いだろう。
でも、それは見間違いではなく、ふたりでゲオルクに乗ってたことが翌日、グレイ男爵家を訪れたルークによって知らされる。
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