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30話 クリストファー
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その日、夜明け前にネルソンでの土砂崩れの知らせがはいった。
救助には近くの町に駐在中の騎士隊と治療師を派遣した。
明日こちらへ来るルルにも、ネルソンへの立ち寄りを魔法伯爵経由でお願いし、自分もローリーに騎乗し向かった。
予想通り騎士達で事足りていたが、家屋への被害もあり、自分も救助に加わった。
この時に限っていつになく疲れてしまい、食堂で朝食を済ませた後テーブルでうとうとしていた。
静かだった店内が少しばかり賑やかになったのをどこかで感じながら、しばらくして目を開けた。
近くの席に、店主がお代わりのスープとパンを運んだと思われる会話が聞こえた。
店主が厨房へ戻り、ただ何となく斜め前の席に目を向けると、ひとりの女性が目に入った。
輝く長めの金髪を耳にかけ、少し切長の目に瞳は金色にも薄い茶色にも見える。
陶器のような白い肌の頬は薔薇色で、小さな口を目一杯に開けて、美味しそうにパンに齧りついた。
可愛いーー
気づけばテーブルに肘をついて、女性に釘付けになっていた。
髪の一部が茶色なのも可愛らしく、シンプルな紺色のワンピースがよく似合う。
夢中に食べる女性の唇にはパンくずがついていた。
思わず笑ってしまうと同時に、こちらに気づいたのか目が合った。
ドキっとした。
真っ直ぐにこちらを見る女性の表情から笑みは消えて、真顔になり、仕舞いには眉間に皺まで寄せられ、「何か?」なんて言われた。
正直に、「美味しそうに食べているので、見とれてしまった」と答えるも、より一層気まづそうにされる。
もっとここに居たい所だが、そろそろ出発しないとな。
名残惜しさを感じながら食堂を出た。
店を出る前に、彼女に教えた時の、あの焦りようといったら。
思い出して、笑ってしまう。
綺麗な魅力的な女性だった・・・
今夜は、ルルの歓迎の食事会を催す。
急いで帰った先の食堂で、ロバートがルルを伴って歩いてきた。
その黒いローブを羽織った美しい女性は、ネルソンの食堂の彼女だった。
ルルが、あの女性ーー
驚きと喜びの感情が溢れ出しそうだった。
でも、通りで俺の顔を見ても辺境伯との認識も無いわけだ。
大抵の領民は俺の顔を知っている。
どこかで納得する自分もいた。
俺の顔を見て驚く顔も、魅力的だった。
余所余所しく挨拶されるのに若干の寂しさを感じながらも、これから徐々に距離を縮めて行けばいい。
この時はそう思っていた。
翌朝、ルルは俺が昨夜話したことを覚えてくれていた様で、早朝訓練に現れた。
魔力が膨れ上がると変化する話は事前に聞いていた。
でも、実際に目にしたルルは、金色の光に全身を包まれ、白金色の髪を靡かせて、瞳は透き通る様な金色で、女神の様だった。
周りの騎士達がルルに見惚れるのを軽く牽制して、ルルの傍へ行くも上手く話せなかった。
こんな事は生まれて初めてかもしれない。
食堂で先に席につき、皆が集まるのを待っていると、モーガン爺が魔法で現れた。
「おお、クリス、早いのぉ。
そう言えば、先日ステファンは何だって態々辺境まで来たんじゃ」
ステファン・・・魔法伯爵。
そうだ、滅多に姿を見せないあの男は、俺に何て言った。
「ルルを傷付ける事だけは絶対にするな。
あと、ルルに手を出すな」
「もちろん、守りましょう」
思い出した・・・
ルルが朝食を食べる様子を見ながら、名前を呼んでくれと言いながら、頭の中は魔法伯爵のあの言葉でいっぱいだった。
どうして、手紙ではなく本人が直接来た。
ルルが美しく魅力的に成長したからか。
いや、
王都でルルに何があったーー
ルルに街を案内するのを諦め、仕事を高速で済ませ、王都まで転移魔法で移動した。
昼休みを狙って、近衛騎士団の副隊長の友人を訪ねる。
公爵令息のコイツとは若い頃に夜会で知り合い意気投合し、今でも親交がある。
今では結婚し子供も2人いる。
元伯爵令嬢の奥方は社交好きで、噂話には目がない。
コイツに当たれば、欲しい答えが聞けるはず。
「ああ、あの話か・・・表立ってではないが箝口令が敷かれている。
まぁ、お前は彼の親戚だしいいだろう」
そう言った友人は人気の無い部屋に俺を連れて行き、俺に防音魔法まで要求した。
「一応な」
聞いた話は、俺の想像を超えるものだった。
その侯爵令息への怒りが、腹の底から込み上げてくる。
まだ、第一騎士団の寮が住まいのソイツを・・・
ルルはどんなに辛かっただろう。
初めての友達で、恋人だったんだろ。
パンを半分くれたルルを思い出す。
あの頃からの、友達だったんだろ。
ビルや魔法伯爵でも耐えたんだ。
知っていた彼等は、もっと我慢したはず。
俺は握りしめた手を少しだけ緩めた。
ルルと毎日接して、どんどん惹かれて行く。
早朝訓練は必要無い。と毎回言っても毎日欠かさずに現れ、一瞬俺をチラッと見る。
魔獣退治では、後方支援を告げられ納得出来ない顔をしている。
いつも美味しそうに食事して、俺が見ていると少し迷惑そうに眉を寄せる。
モーガン爺と楽しそうに話す姿はずっと見ていたい位に可愛い。
でも、友人から聞いた話と魔法伯爵の言葉を思い出し、ルルとの距離を縮められない。
彼女自身も、異性と接する時は慎重で、決して親しくなることを望んでいないのが見ていてわかる。
だから、朝食を食べるルルを眺めるだけで、それ以上行動に移せない自分がいた。
そんなある日、北の森の2ヶ所で魔獣が異常発生した。
先鋭部隊を二手に分けて森へ急いだ。
森は異様な雰囲気で魔獣の唸り声が不気味に響いている。
急がないとーー
焦る気持ちで森を猛スピードで進むと、前方に金色の光が見えた。
ルル!
追いつくのと、光に包まれたルルが魔法を放とうとするのが同時だった。
ルルに治療と後方支援、逃れた魔獣のみの攻撃を命じて、魔獣の中へ突っ込んだ。
いっそ魔法で一発で終わらせたい気持ちが頭を過ぎる。
魔法は、本当にどうしようも無い時のみに使うと決めた。
うちの騎士団なら、これくらいの魔獣大丈夫だ。
ルル、すぐに行くからーー
大型の魔獣は凶暴化して、予想以上に時間がかかった。
ルル、ルルーー
静まり返った森を引き返す。
生い茂る葉を掻き分けて、人の気配がする方角へ進むと、
ルルがいた。
気づけばルルを抱きしめていた。
ルルがいる。
ここにいる。
ただ、それだけで幸せだった。
救助には近くの町に駐在中の騎士隊と治療師を派遣した。
明日こちらへ来るルルにも、ネルソンへの立ち寄りを魔法伯爵経由でお願いし、自分もローリーに騎乗し向かった。
予想通り騎士達で事足りていたが、家屋への被害もあり、自分も救助に加わった。
この時に限っていつになく疲れてしまい、食堂で朝食を済ませた後テーブルでうとうとしていた。
静かだった店内が少しばかり賑やかになったのをどこかで感じながら、しばらくして目を開けた。
近くの席に、店主がお代わりのスープとパンを運んだと思われる会話が聞こえた。
店主が厨房へ戻り、ただ何となく斜め前の席に目を向けると、ひとりの女性が目に入った。
輝く長めの金髪を耳にかけ、少し切長の目に瞳は金色にも薄い茶色にも見える。
陶器のような白い肌の頬は薔薇色で、小さな口を目一杯に開けて、美味しそうにパンに齧りついた。
可愛いーー
気づけばテーブルに肘をついて、女性に釘付けになっていた。
髪の一部が茶色なのも可愛らしく、シンプルな紺色のワンピースがよく似合う。
夢中に食べる女性の唇にはパンくずがついていた。
思わず笑ってしまうと同時に、こちらに気づいたのか目が合った。
ドキっとした。
真っ直ぐにこちらを見る女性の表情から笑みは消えて、真顔になり、仕舞いには眉間に皺まで寄せられ、「何か?」なんて言われた。
正直に、「美味しそうに食べているので、見とれてしまった」と答えるも、より一層気まづそうにされる。
もっとここに居たい所だが、そろそろ出発しないとな。
名残惜しさを感じながら食堂を出た。
店を出る前に、彼女に教えた時の、あの焦りようといったら。
思い出して、笑ってしまう。
綺麗な魅力的な女性だった・・・
今夜は、ルルの歓迎の食事会を催す。
急いで帰った先の食堂で、ロバートがルルを伴って歩いてきた。
その黒いローブを羽織った美しい女性は、ネルソンの食堂の彼女だった。
ルルが、あの女性ーー
驚きと喜びの感情が溢れ出しそうだった。
でも、通りで俺の顔を見ても辺境伯との認識も無いわけだ。
大抵の領民は俺の顔を知っている。
どこかで納得する自分もいた。
俺の顔を見て驚く顔も、魅力的だった。
余所余所しく挨拶されるのに若干の寂しさを感じながらも、これから徐々に距離を縮めて行けばいい。
この時はそう思っていた。
翌朝、ルルは俺が昨夜話したことを覚えてくれていた様で、早朝訓練に現れた。
魔力が膨れ上がると変化する話は事前に聞いていた。
でも、実際に目にしたルルは、金色の光に全身を包まれ、白金色の髪を靡かせて、瞳は透き通る様な金色で、女神の様だった。
周りの騎士達がルルに見惚れるのを軽く牽制して、ルルの傍へ行くも上手く話せなかった。
こんな事は生まれて初めてかもしれない。
食堂で先に席につき、皆が集まるのを待っていると、モーガン爺が魔法で現れた。
「おお、クリス、早いのぉ。
そう言えば、先日ステファンは何だって態々辺境まで来たんじゃ」
ステファン・・・魔法伯爵。
そうだ、滅多に姿を見せないあの男は、俺に何て言った。
「ルルを傷付ける事だけは絶対にするな。
あと、ルルに手を出すな」
「もちろん、守りましょう」
思い出した・・・
ルルが朝食を食べる様子を見ながら、名前を呼んでくれと言いながら、頭の中は魔法伯爵のあの言葉でいっぱいだった。
どうして、手紙ではなく本人が直接来た。
ルルが美しく魅力的に成長したからか。
いや、
王都でルルに何があったーー
ルルに街を案内するのを諦め、仕事を高速で済ませ、王都まで転移魔法で移動した。
昼休みを狙って、近衛騎士団の副隊長の友人を訪ねる。
公爵令息のコイツとは若い頃に夜会で知り合い意気投合し、今でも親交がある。
今では結婚し子供も2人いる。
元伯爵令嬢の奥方は社交好きで、噂話には目がない。
コイツに当たれば、欲しい答えが聞けるはず。
「ああ、あの話か・・・表立ってではないが箝口令が敷かれている。
まぁ、お前は彼の親戚だしいいだろう」
そう言った友人は人気の無い部屋に俺を連れて行き、俺に防音魔法まで要求した。
「一応な」
聞いた話は、俺の想像を超えるものだった。
その侯爵令息への怒りが、腹の底から込み上げてくる。
まだ、第一騎士団の寮が住まいのソイツを・・・
ルルはどんなに辛かっただろう。
初めての友達で、恋人だったんだろ。
パンを半分くれたルルを思い出す。
あの頃からの、友達だったんだろ。
ビルや魔法伯爵でも耐えたんだ。
知っていた彼等は、もっと我慢したはず。
俺は握りしめた手を少しだけ緩めた。
ルルと毎日接して、どんどん惹かれて行く。
早朝訓練は必要無い。と毎回言っても毎日欠かさずに現れ、一瞬俺をチラッと見る。
魔獣退治では、後方支援を告げられ納得出来ない顔をしている。
いつも美味しそうに食事して、俺が見ていると少し迷惑そうに眉を寄せる。
モーガン爺と楽しそうに話す姿はずっと見ていたい位に可愛い。
でも、友人から聞いた話と魔法伯爵の言葉を思い出し、ルルとの距離を縮められない。
彼女自身も、異性と接する時は慎重で、決して親しくなることを望んでいないのが見ていてわかる。
だから、朝食を食べるルルを眺めるだけで、それ以上行動に移せない自分がいた。
そんなある日、北の森の2ヶ所で魔獣が異常発生した。
先鋭部隊を二手に分けて森へ急いだ。
森は異様な雰囲気で魔獣の唸り声が不気味に響いている。
急がないとーー
焦る気持ちで森を猛スピードで進むと、前方に金色の光が見えた。
ルル!
追いつくのと、光に包まれたルルが魔法を放とうとするのが同時だった。
ルルに治療と後方支援、逃れた魔獣のみの攻撃を命じて、魔獣の中へ突っ込んだ。
いっそ魔法で一発で終わらせたい気持ちが頭を過ぎる。
魔法は、本当にどうしようも無い時のみに使うと決めた。
うちの騎士団なら、これくらいの魔獣大丈夫だ。
ルル、すぐに行くからーー
大型の魔獣は凶暴化して、予想以上に時間がかかった。
ルル、ルルーー
静まり返った森を引き返す。
生い茂る葉を掻き分けて、人の気配がする方角へ進むと、
ルルがいた。
気づけばルルを抱きしめていた。
ルルがいる。
ここにいる。
ただ、それだけで幸せだった。
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